関係機関等が連携したこども・若者支援体制の構築等の推進について

事務連絡
令和7年10月31日

                                                                           
各都道府県児童福祉・青少年行政主管部(局)
各指定都市児童福祉・青少年行政主管部(局)
各都道府県教育委員会指導事務主管課
各指定都市教育委員会指導事務主管課
各都道府県私立学校主管課            御中
附属学校を置く各国公立大学法人担当課  
小中高等学校を設置する学校設置会社を
所轄する構造改革特別区域法第12条
第1項の認定を受けた各地方公共団体の担当課        

 こども家庭庁支援局虐待防止対策課
文部科学省初等中等教育局児童生徒課

 

関係機関等が連携したこども・若者支援体制の構築等の推進について

 
 
 こども施策の基本的な方針等を定めた「こども大綱(令和5年12月22日閣議決定)」を踏まえ、地域においては、要保護児童対策地域協議会や子ども・若者支援地域協議会を活用するなどし、教育・保育、福祉、保健、医療、矯正、更生保護、雇用等の関係機関・団体が密接に情報共有・連携を行う「横のネットワーク」と、義務教育の開始・修了年齢や成年年齢である18歳、20歳といった特定の年齢で途切れることなく継続して支援を行う「縦のネットワーク」による包括的な支援体制として、地方公共団体の福祉部局、学校やその設置者、児童発達支援センター、児童家庭支援センター、児童相談所、こども家庭センター、子ども・若者総合相談センター、医療機関(産婦人科、小児科、精神科、歯科等の医療機関及び助産所)、こども・若者や子育て当事者の支援に取り組む民間団体等の連携を図る必要があります。
 具体的には、同大綱に基づき策定された「こどもまんなか実行計画2025」において、「様々な困難に直面する若者たちへの支援」として、思春期から青年期にかけての不安や葛藤の背後には、社会情勢、経済状況、価値観の変化などといった背景のほか、貧困、虐待、いじめ、ヤングケアラーなどの課題に直面しているケースであったり、それらが本人の非行や不登校といった事象として発現しているケースもあることから、こども家庭センター、こども・若者総合相談センター、医療機関、療養機関、学校、教育委員会、児童相談所、NPO団体などの関係機関等が連携して支援する体制を地域で創っていく必要がある旨、記載されているところです。
 学校やその設置者及び地方公共団体の福祉部局などの関係機関等におかれては、日頃より、連携して支援体制の構築に努めていただいているところですが、改めて、学校、学校の設置者及び地方公共団体の福祉部局それぞれにおける対応のポイントを下記のとおり整理しました。
 つきましては、各都道府県におかれては貴管内市町村、所轄の学校法人及び関係機関に対して、各都道府県教育委員会におかれては所管の学校及び域内の市区町村教育委員会に対して、各指定都市におかれては関係機関に対して、各指定都市教育委員会におかれては、所管の学校に対して、附属学校を置く各国公立大学法人におかれては附属学校に対して、構造改革特別区域法(平成14年法律第189号)第12条第1項の認定を受けた地方公共団体におかれては、認可した学校設置会社及び学校に対して周知するようお願いします。その際、学校における働き方改革の観点から、例えば、他の案件とまとめて周知する、教育委員会主催の教員研修の場で配布する等、その方法について貴課において必要に応じて判断いただくようお願いいたします。

1.学校における対応
(1)社会生活を円滑に営む上で困難(例:未修学、未就業、ヤングケアラー、虐待、非行、いじめ、不登校など)を有する児童生徒(以下「困難を有する児童生徒」という。)の状況の把握に努めること。
(2)上記(1)により把握した状況を基に、必要に応じて、困難を有する児童生徒やその保護者(以下「困難を有する児童生徒等」という。)を適切な関係機関等につないだり、困難を有する児童生徒等に関係機関等が行う支援を周知したりすること。その際、複合的な困難を抱える場合やつなぐべき関係機関等が分からない場合などにおいては、こども家庭センターなど各地方公共団体の福祉部局のほか、地域の子ども・若者総合相談センター(※1)や子ども・若者支援地域協議会(※2)に相談することが考えられること。

子ども・若者育成支援推進法(平成二十一年法律第七十一号)抄
第三章 子ども・若者が社会生活を円滑に営むことができるようにするための支援
(関係機関等による支援)
第十五条 国及び地方公共団体の機関、公益社団法人及び公益財団法人、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人その他の団体並びに学識経験者その他の者であって、教育、福祉、保健、医療、矯正、更生保護、雇用その他の子ども・若者育成支援に関連する分野の事務に従事するもの(以下「関係機関等」という。)は、修学及び就業のいずれもしていない子ども・若者、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者その他の社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者に対する次に掲げる支援(以下この章において単に「支援」という。)を行うよう努めるものとする。
一 社会生活を円滑に営むことができるようにするために、関係機関等の施設、子ども・若者の住居その他の適切な場所において、必要な相談、助言又は指導を行うこと。
二 医療及び療養を受けることを助けること。
三 生活環境を改善すること。
四 修学又は就業を助けること。
五 前号に掲げるもののほか、社会生活を営むために必要な知識技能の習得を助けること。
六 前各号に掲げるもののほか、社会生活を円滑に営むことができるようにするための援助を行うこと。
2 関係機関等は、前項に規定する子ども・若者に対する支援に寄与するため、当該子ども・若者の家族その他子ども・若者が円滑な社会生活を営むことに関係する者に対し、相談及び助言その他の援助を行うよう努めるものとする。
(関係機関等の責務)
第十六条 関係機関等は、必要な支援が早期かつ円滑に行われるよう、次に掲げる措置をとるとともに、必要な支援を継続的に行うよう努めるものとする。
前条第一項に規定する子ども・若者の状況を把握すること。
相互に連携を図るとともに、前条第一項に規定する子ども・若者又は当該子ども・若者の家族その他子ども・若者が円滑な社会生活を営むことに関係する者を必要に応じて速やかに適切な関係機関等に誘導すること。
関係機関等が行う支援について、地域住民に周知すること。

※1「子ども・若者総合相談センター」とは
子ども・若者育成支援推進法第19条に基づき、地方公共団体が設置する、子ども・若者育成支援に関する相談に応じ、関係機関の紹介その他の必要な情報の提供・助言を行う拠点
<設置状況(令和7年4月1日現在)>
都道府県:24か所、政令指定都市:13か所、市区町村:87か所

※2「子ども・若者支援地域協議会」とは
子ども・若者育成支援推進法第19条に基づき、地方公共団体が設置する、関係機関等が行う支援を適切に組み合わせることによりその効果的かつ円滑な実施を図るため、単独で又は共同して、関係機関等により構成される組織
<設置状況(令和7年4月1日現在)>
都道府県:42か所、政令指定都市:15か所、市区町村:88か所

(3)関係機関等が行う支援の周知の方法としては、例えば、関係機関等が作成したリーフレットの配布、関係機関等による説明会の開催の要請に応じることなどが考えられること。
(4)困難を抱える児童生徒等を関係機関等につなぐ場合等における調整は、スクールソーシャルワーカー等が担うことが想定されること。

2.学校の設置者における対応
(1)学校が上記1.(1)~(4)の対応を適切に行うため、学校の設置者においては、例えば、以下のような環境整備が考えられること。
一 スクールソーシャルワーカーの配置
二 学校の設置者が地域の関係機関の一つとして、要保護児童対策地域協議会(※3)や子ども・若者支援地域協議会などの構成員に加わることなどによる、日頃からの関係機関等との関係性の構築

※3「要保護児童対策地域協議会」とは
要保護児童の適切な保護、要支援児童・特定妊婦への適切な支援を図るため、関係機関・団体が情報交換や支援内容の協議を行う協議会として、地方公共団体が設置するもの
<設置状況(令和6年10月1日現在)>
市区町村が設置 1,719  一部事務組合又は広域連合が設置 13

三 学校が困難を有する児童生徒等を関係機関等につなぎやすいよう、あらかじめ、こども家庭センターなど地方公共団体の福祉部局のほか、地域の子ども・若者総合相談センターや子ども・若者支援地域協議会などの地域の関係機関等の連絡先を周知しておくこと
(2)学校の設置者が、上記(1)二の例のとおり、要保護児童対策地域協議会や子ども・若者支援地域協議会などの構成員に加わる場合においては、会議によって個人情報の取扱いが異なる(※4・※5)場合があることに留意すること。


※4要保護児童対策地域協議会設置・運営指針(令和2年3月31日厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)
 個人情報の保護に関する法律(平成15 年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)においては、本人の同意を得ない限り、(1)あらかじめ特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはならないとともに、(2)第三者に個人データを提供してはならないこととされている。
 しかしながら、「法令に基づく場合」は、これらの規定は適用されないこととされており、児童福祉法第25条の3に基づく協力要請に応じる場合は、この「法令に基づく場合」に該当するものであり、個人情報保護法に違反することにもならないものと考えられる。

※5子ども・若者支援地域協議会設置・運営指針(平成22年2月23日内閣府政策統括官(共生社会政策担当)決定)における個人情報の取扱いに関する記載の概要
 8(3)各構成機関等における個人データの第三者提供について個人情報保護法は、個人データの第三者提供に関し、あらかじめ本人の同意を得てから行うことを原則としつつ、本人の同意を得ない場合であっても、同法 第27条第1項各号の規定に該当する場合は、例外的に提供を可能としている。これらの原則と例外は、協議会の構成機関等の間で提供がなされる場合においても同様である(例:子ども・若者育成支援推進法第20条第3項に基づき個人データの提供が行われる場合等。詳しくは、子ども・若者支援地域協議会設置・運営指針参照。)。

3.地方公共団体の福祉部局などの関係機関等(学校やその設置者を除く。)における対応
(1)学校が、その把握した状況を踏まえ、困難を有する児童生徒等の情報を提供してきたり、支援を求めてきたりした際は、適切に対応すること。
(2)例えば、地域の関係機関の一つとして、学校の設置者に要保護児童対策地域協議会や子ども・若者支援地域協議会などの構成員に加わってもらうなど、日頃からの関係性の構築に努めること。
(3)学校に関係機関等が行う支援の周知(例:関係機関等が作成したリーフレットの配布や関係機関等による説明会の校内での開催など)を求める際は、まず学校の設置者に相談の上、学校の負担とならないよう配慮すること。
(4)子ども・若者総合相談センターや子ども・若者支援地域協議会を未設置の地方公共団体においては、学校が把握した状況などに基づき、ワンストップで子ども・若者を支援につなげることができるよう、その設置について検討を進めること。

【事例集】

お問合せ先

初等中等教育局児童生徒課

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