検 定 意 見 書

 受理番号 14-78  学校 高等学校  教科 地理歴史  種目 日本史B  学年 

番号 指摘箇所 指 摘 事 項 指 摘 事 由 検定基準
1 6

7
  資料を読む 学習指導要領に示す「内容の取扱い」の(2)のアの(ア)「作業的、体験的な学習を重視すること」に照らして、扱いが不適切である。 2-(1)
2 27 写真タイトル 江田船山古墳出土鉄剣 「鉄剣」とするのは、不正確である。 3-(1)
3 27 4 誉田山古墳(大阪府堺市) 誤りである。 3-(1)
4 29 6 魏・蜀・呉の3国を滅ぼして中国を統一した晋王朝は、 晋が蜀を滅ぼしたとするのは、不正確である。 3-(1)
5 39 脚注2 例えば大化改新詔には、地方行政組織として「郡」が規定されているが、…大宝律令の制定までは、「評」という文字が用いられていたことが確かめられている(郡評論争)。 「確かめられている」ことが「郡評論争」であるかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
6 42 9

10
その官人の地位を示す基準が一位から初位までの9段階の位階であり、 同頁の表「位階による収入」では18段階に分けられており、相互に矛盾している。 3-(1)
7 47 18

19
その目的は、大宝律令や「日本」という国号を唐に示し、認めさせることだった。 702年の遣唐使の目的について断定に過ぎ、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
8 56 14

16
そこで皇統の変化を明確に示すため、784(延暦3)年都を平城京から、水陸交通の要衝である山背国(のちの山城国)の長岡京に遷した。 長岡京遷都の理由・目的について断定的に過ぎ、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
9 58 「東北地方への進出」中の「7世紀半ば」「8世紀初期」の線 朝廷による「東北地方への進出」が面的な広がりを持っていたかのように誤解するおそれのある図である。 3-(2)
10 65 15

16
高明はその娘と村上天皇の間に皇子がいたため、藤原北家出身の実頼に警戒されたのである。 安和の変の主謀者を藤原実頼とするのは一般的ではなく、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
11 68 10

11
また政府の造営工事を請け負うのと引き換えに受領の地位を得る成功という制度が生まれ、 成功の対象を受領に限定しており、不正確である。 3-(1)
12 69 6

7
租税免除の特権(不輸の権)を太政官符や民部省符により得たり(官省符荘)、受領から租税免除の権利を獲得するようになっていく(国免荘)。 租税免除の権利を得ることが「官省符荘」「国免荘」であったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
13 75 2

3
宮廷女性の生活を描いた『蜻蛉日記』『更級日記』 『蜻蛉日記』『更級日記』が宮廷に仕えた女性の生活を描いた作品であったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
14 96 脚注1 なお、令旨とは、皇太子が命令を伝達する時に用いる文書様式である。 令旨を発した以仁王が皇太子であったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
15 97 3 半年ほどで平安京に戻った3

3平安京に留まった後白河法皇は、安徳天皇の弟の尊成親王を天皇に立てた(後鳥羽天皇)。
福原遷都の後、半年の間に後鳥羽天皇が立てられたとするのは誤りである。 3-(1)
16 97 4 翌1181(治承5)年 3頁の凡例では「改元のあった年は、その年のはじめから新しい年号を用いた」としており、相互に矛盾している。 3-(1)
17 99 写真キャプション 将軍家政所下文(左:神奈川県立博物館蔵)と頼朝下文(右:東京大学史料編纂所蔵) 所蔵者が不正確である。 3-(1)
18 102 16 源公暁 公暁が俗人であったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
19 106 22 母屋からはりだした建物(遠侍)には、家子が住んだ。 現在の学説状況に照らして、母屋からはりだした建物を家子が住む遠侍とするのは、不正確である。 3-(1)
20 106 27 武家造 現在の学説状況に照らして、不正確である。 3-(1)
21 107 2

6
御家人は地頭として…その職務による取り分として、所領内の一般農民のおさめる年貢の中から段別5升の加徴米を得た。 地頭の得分である加徴米が常に段別5升であったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
22 116 源頼朝・平重盛像 現在の学説状況に照らして、この像を源頼朝・平重盛像とするのは断定に過ぎ、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
23 118 17 1256年には高麗を服属させた。 年次が不正確である。 3-(1)
24 147 おもな戦国大名 織田信長の領国が誤りである。 3-(1)
25 151 新撰犬菟玖波集 誤りである。 3-(1)
26 157 15〜16世紀の世界 朝鮮半島が明帝国の一部であるかのように誤解するおそれのある図である。 3-(2)
27 177 7 宗氏は、釜山に倭館をおき、 宗氏が倭館を設置したかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
28 185 脚注1 18世紀のはじめ農民の要望を入れて一定の税率で徴収する定免法が採用された。 193頁15〜16行目には「年貢を増徴するため定免法を実施した」とあり、相互の関係について説明不足で理解し難い。 3-(2)
29 199 囲み 銀貨 1貫=100匁 誤りである。 3-(1)
30 208

209
  資料にふれる 学習指導要領に示す「内容の取扱い」の(2)のアの(ア)「作業的・体験的な学習を重視すること」に照らして、扱いが不適切である。 2-(1)
31 222 20

21
同じく万葉集を研究した荷田春満は神道の復興にもつとめ、その弟子賀茂真淵もまた神職の家に生まれた。 文意が理解し難い。 3-(2)
32 225 20

21
東洲斎写楽は相撲画を描き親しまれた。 「相撲画」に限定するのは、写楽の作品について誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
33 235 イギリスの貿易と19世紀前半の各国の植民地 フィリピンをポルトガルの植民地とするのは誤りである。 3-(1)
34 239 24 片務的な最恵国待遇 説明不足で理解し難い表現である。 3-(2)
35 256 18

19
共同利用されていた入会地の官有も農家経営を圧迫したため、 入会地がすべて官有になったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
36 286 18

19
6月、朝鮮を清国から解放することを名目に出兵を決定した。 出兵の「名目」として不正確である。 3-(1)
37 287 13

15
日本が中国の中枢地域である華北に勢力圏を拡大したことに危機感を強め、 日清戦争後の日本が「華北に勢力圏を拡大した」とするのは不正確である。 3-(1)
38 288 18

19
宗教団体である義和団 義和団の性格について不正確である。 3-(1)
39 297 19

20
1904年2月、第1次日韓協約によって、財政・外交に関する日本人顧問を韓国政府が任用することを認めさせ、 第1次日韓協約の締結時期および内容が不正確である。 3-(1)
40 301 18

21
岡倉天心は、…日本画の復興と革新をはかって1887年に日本美術学校を設立した。 岡倉天心が「日本美術学校を設立した」とするのは誤りである。 3-(1)
41 319 6

7
政府は日本銀行からの震災手形割引損失補償令によって特別な融資を行わせた。 日本銀行が震災手形割引損失補償令を出したかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
42 328 4

5
…北伐が、蒋介石を総司令として国民政府(南京)によって開始された。 北伐開始時に、国民政府が南京にあったかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
43 337 華北分離政策要図 華北分離政策が行われていた頃の「日本軍占領地」であったかのように誤解するおそれのある図である。 3-(2)
44 339 写真キャプション 進軍する日本軍の戦車と蒙古軍の部隊。 誤りである。 3-(1)
45 344 19 アジア太平洋戦争の開戦(タイトル) 「アジア太平洋戦争」という用語は、現在一般的とは言い難い。 2-(4)
46 349 史料 1一九四一年五月三十一日 年次が誤りである。 3-(1)
47 353 写真タイトル 学徒動員される学生たちの壮行会 本文4行目の「学生の勤労動員」の壮行会であるかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
48 353 写真キャプション ミッドウェー海戦で戦死した山本五十六海軍大将 「ミッドウェー海戦で戦死した」とするのは誤りである。 3-(1)
49 354 脚注3 英前首相チャーチル チャーチルが「前首相」としてポツダム会談に参加したかのように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
50 354 11

12
8日にはソ連も予定を繰り上げ日本に宣戦布告し、… 日ソ中立条約(344頁2行目)との関係において、理解し難い表現である。 3-(2)
51 367 22

23
1948年に北緯38度線をはさんで北に金日成を主席とする朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と、 当時は首相であり、誤りである。 3-(1)
52 371 23

28
そのため、強制連行・強制労働、慰安婦、戦時中に戦地で発行された軍票の処理、遺棄毒ガス兵器の処分などの補償問題は、未解決のまま残されることになった。 戦後補償問題について、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
53 387 1 国交回復(タイトル) 国交を回復したとする表記は不正確である。 3-(1)
54 399 7

8
二酸化炭素排出による地球的温暖化 二酸化炭素と地球温暖化との間の因果関係に関する記述が断定的に過ぎ、誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
55 400 8 PTSDなど被災者の心のケアの重要性を浮き彫りにした。 PTSDについて説明不足で理解し難い表現である。 3-(2)
56 404 5 701(大宝元)年に定められた大宝律令では、家の後継ぎである嫡子にすべての財産が譲られた。 「すべての財産が譲られた」とするのは、不正確である。 3-(1)
57 406 年表 512 大伴金村、伽耶の4県を百済に割譲 「割譲」は、現在の学説状況に照らして不正確である。 3-(1)

 検定基準の欄には、義務教育諸学校教科用図書検定基準又は高等学校教科用図書検定基準の第2章及び第3章に掲げる項目のうち、該当するものの番号を示す。