検 定 意 見 書

 受理番号 14-66  学校 高等学校  教科 地理歴史  種目 世界史B  学年 

番号 指摘箇所 指 摘 事 項 指 摘 事 由 検定基準
1 口絵1 下地図 「西アジア・地中海世界の地勢」 学習上必要な縮尺が示されていない。 2-(12)
2 34 3

4
このミケーネ文明は,おくれて南下してきたギリシア人のドーリア人によって前1200年ごろに滅ぼされた。 学説状況に照らして,ミケーネ文明滅亡の原因をドーリア人に帰すことは誤解するおそれがある。 3-(2)
3 34 9

12
彼らは,前9〜前8世紀ごろまでに,各地にポリスとよばれる集落を形成した。中心部の小高い丘・・・広場(アゴラ)を中心に集住(シノイキスモス)した。 ポリスの成立と「集住」との関係が理解し難い表現である。 3-(2)
4 41 側注3 閥族派は元老院を中心に,平民派は平民会を中心に形成された,有力者の派閥。 閥族派と平民派が各々,元老院の有力者と平民会の有力者から構成され,両派の社会層が異なっていたように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
5 66 22

23
朝鮮半島では,4〜7世紀,高句麗・百済・新羅が対立した(三国時代)。 高句麗・百済・新羅の関係について誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
6 90 補説・上 ケルト人の多くは,ゲルマン人の南下によって同化された。 ケルト人の同化について,誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
7 105 16

17
これらの中世文学は吟遊詩人によって語りつがれ 吟遊詩人が「これらの中世文学」を語り継いだというのは,不正確である。 3-(1)
8 131 側注7 清末には政治的実践を重んじる公羊学派が登場した。康有為は,公羊学の立場から変法を唱えた。 注の内容が本文における清の編纂事業と関連付けられておらず,組織が不適切である。 2-(9)
9 132

133
19

1
イスラームやビザンツの建築様式から学んだルネサンス様式 ルネサンス様式の成立・性格について誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
10 154 側注1 これによって,旧来の三圃制にかわる新しい農法・・・がおこなわれ,経営規模を拡大した。 本文では,第2次囲い込み運動,土地を失った農民の都市流入,彼らの工場労働者への転身が述べられているが,「これによって」「新しい農法」が導かれたように誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
11 188 15

16
20世紀はじめには,労働者の政党が結成された(労働党)。 「20世紀はじめ」の「結成」は不正確である。 3-(1)
12 190 補説 米西戦争のさなか,1900年,アメリカに併合され

(本文5行目も同様)
誤りである。 3-(1)
13 190 左下絵・説明文 フロンティアの消滅で,100万人以上いたという先住民は,1890年には25万人弱に減少した。 フロンティアの消滅がなぜ先住民の人口減少をもたらすのか,理解し難い表現である。 3-(2)
14 196 10

11
アメリカ合衆国は,南北戦争を経て国内市場を統一し,イギリスからの経済的独立を達成し アメリカが南北戦争後に「イギリスからの経済的独立を達成し」たというのは不正確である。 3-(1)
15 196 地図 帝国主義時代の世界分割 地図の対象年代が記載されていないため,理解し難い地図である。 3-(2)
16 202 左写真 ウクライナの飢饉 1932年頃の写真であるため,図版と本文の相互の関連が不適切である。 2-(9)
17 212 26

28
2000万人以上ともいわれる大量の人々が逮捕され,強制収容所・精神病棟などで強制労働に従事させられた。 学説状況に照らして,スターリンによる「粛清」下の逮捕者を「2000万人以上」とするのは理解し難い。 3-(2)
18 219 脚注5 彼女たちへの補償問題は,まだ未解決である。 国家間の賠償問題については解決済みであり,問題となっているのは個人の請求権に基づいての主張であることが明確ではなく,誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
19 225 7

8
中ソ両国の支持を受けた金日成が「祖国統一」を唱えて軍を南進させ,朝鮮戦争がおこった。 朝鮮戦争勃発の経緯について,誤解するおそれのある表現である。 3-(2)
20 233 24

25
中国共産党と国家の指導権を奪還しようとする毛沢東とが対立して,1966年からプロレタリア文化大革命がおこされた。 文化大革命を起こした主体が不明確なため,革命の性格について誤解するおそれのある表現である。 3-(2)

 検定基準の欄には、義務教育諸学校教科用図書検定基準又は高等学校教科用図書検定基準の第2章及び第3章に掲げる項目のうち、該当するものの番号を示す。