検 定 意 見 書
受理番号 14-57 | 学校 高等学校 | 教科 地理歴史 | 種目 日本史B | 学年 |
番号 | 指摘箇所 | 指 摘 事 項 | 指 摘 事 由 | 検定基準 | |
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頁 | 行 | ||||
1 | 5 − 8 |
資料をよむ | 学習指導要領に示す「内容」の(1)のアの(ア)「様々な歴史的資料の特性に着目して」に照らして、特定の歴史的資料に偏っており、扱いが不適切である。 | 2-(1) | |
2 | 20 | 15 | 4世紀初め、中国大陸では晋が国内を統一した | 晋による統一を「4世紀初め」とするのは、誤りである。 | 3-(1) |
3 | 21 | 地図 | 4世紀の朝鮮半島 | 青色部分の意味が説明されておらず、理解し難い。 | 3-(2) |
4 | 37 | 写真キャプション | 富本銭(銅銭)は、1991(平成3)年、奈良県の飛鳥池遺跡でその工房跡が発見され、和同開珎…よりも古い銭貨であることが確実となった。 | 富本銭と和同開珎の前後関係が、1991年の発掘調査で確定されたかのように誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
5 | 40 | 6 − 7 |
3世(子・孫・曾孫) | 39頁史料の「三代(本人・子・孫)」と相互に矛盾している。 | 3-(1) |
6 | 51 | 表 | 「阿衡の紛議」のなかの「光孝」 | 阿衡の紛議のときの天皇を「光孝」とするのは誤りである。 | 3-(1) |
7 | 51 | 表 | 「安和の変」の概要 | 安和の変の首謀者を「藤原実頼」とするのは一般的ではなく、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
8 | 62 − 63 |
歴史の追究 「日本列島の地域的差異」 「日本人の生活と信仰」(115〜116頁) 「法制の変化と社会」(173〜174頁) 「世界のなかの日本」(228〜229頁) 「技術や情報の発達と教育の普及」(298〜299頁)も同様 |
学習指導要領に示す「内容の取扱い」の(2)のイ「内容の(1)のイの(ア)から(オ)までの中から、生徒の実態等に応じ、二つ程度を選択し」に照らして、選択して学習することができるよう配慮がされていない。 | 固有 2-(1) |
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9 | 62 − 63 |
歴史の追究 「日本列島の地域的差異」 「日本人の生活と信仰」(115〜116頁) 「法制の変化と社会」(173〜174頁) 「世界のなかの日本」(228〜229頁) 「技術や情報の発達と教育の普及」(298〜299頁)も同様 |
学習指導要領に示す「内容」の(1)のイ「時代ごとに区切らない主題を設定し」に照らして、特定の時代に偏っており、扱いが不適切である。 | 2-(1) | |
10 | 121 | 年表 | 1570 姉川の戦い(浅井、朝倉氏滅亡) | 姉川の戦いの時点で浅井氏・朝倉氏が滅亡したとするのは、不正確である。 | 3-(1) |
11 | 143 | 12 − 13 |
大名が幕府に出していた人質(証人)の制を廃止した。 | あらゆる人質(証人)の制が廃止されたかのように、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
12 | 155 | 写真キャプション | 「色絵吉野山図茶壷」の説明中の「静岡 MOA美術館蔵」 | 所蔵者が誤りである。 | 3-(1) |
13 | 160 | 16 − 17 |
1786(天明6)年には、江戸・大坂などで天明の打ちこわしがおこり、田沼失脚の原因となった。 | 「天明の打ちこわし」は1787年に発生した打ちこわしを指すのが一般的であり、それを田沼失脚の原因とするのは不正確である。 | 3-(1) |
14 | 170 | 16 − 17 |
18世紀後半の徳川吉宗の時代 | 「18世紀後半」とするのは誤りである。 | 3-(1) |
15 | 193 | 12 − 13 |
日本が朝鮮半島沿岸を測量するなどの動きをおこしたことから、紛争となった(江華島事件)。 | 江華島事件の経緯について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
16 | 193 − 194 |
24 − 2 |
1875(明治8)年、…小笠原諸島も同年日本領であることを宣言した。 | 193頁地図には「小笠原諸島 1876 領有宣言」とあり、相互に矛盾している。 | 3-(1) |
17 | 202 | 15 | 反日クーデタ(壬午軍乱)が成功する | 壬午軍乱の実態について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
18 | 202 | 17 − 18 |
清国も旧来の華夷秩序を再編しつつ朝鮮との関係を強めた。 | 「華夷秩序」について説明不足で、理解し難い表現である。 | 3-(2) |
19 | 207 | 11 − 13 |
しかしこの条約は、日本とロシアが開戦してもイギリスは中立をまもるという内容だったから、ロシアの進出はいっこうにやまなかった。 | 日英同盟協約が有した効果について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
20 | 229 | 7 − 10 |
松方幸次郎は…第一次世界大戦中に船成金となった。 | 松方幸次郎を「船成金」とするのは誤りである。 | 3-(1) |
21 | 259 | 12 − 13 |
近衛文麿内閣は不拡大方針をとったが、軍部はそれを押し切って軍事行動を拡大した。 | 盧溝橋事件後の日本側の対応について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
22 | 260 | 写真キャプション | この直前、日本軍の占領下で南京事件の惨劇がおこった。松井軍司令官はこれを理由に解任された | 南京事件の全容、および松井軍司令官の解任理由について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
23 | 260 | 1 − 2 |
日本軍は非戦闘員をふくむ多数の中国人を殺害したとされ、…(南京事件) | 現在の学説状況に照らして、南京事件の実否について誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
24 | 264 | 16 − 17 |
朝鮮・台湾でも「皇民化」政策がすすめられた。 | 「皇民化」政策の実態について、説明不足で理解し難い。 | 3-(2) |
25 | 265 − 266 |
16 − 2 |
ハワイの真珠湾を奇襲攻撃する作戦を実行した。そしてアメリカ・イギリスに宣戦を布告し | 真珠湾攻撃と宣戦布告との間の経緯について、誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
26 | 272 | 写真キャプション | A級戦犯容疑で28名が起訴され、全員が有罪とされ | 起訴された28名全員が有罪判決を受けたかのように誤解するおそれのある表現である。 | 3-(2) |
27 | 290 | 5 − 6 |
中国は1971年、台湾にかわって国際連合に加盟し | 中国が台湾にかわって国際連合に加盟したとするのは不正確である。 | 3-(1) |
28 | 300 | 年表 | 512 大伴金村、加羅の4県を百済に割譲 | 現在の学説状況に照らして、「割譲」という表現は不正確である。 | 3-(1) |
検定基準の欄には、義務教育諸学校教科用図書検定基準又は高等学校教科用図書検定基準の第2章及び第3章に掲げる項目のうち、該当するものの番号を示す。