「障がいのある学生の教育実習における合理的配慮に関する対応マニュアルと チェックリスト」について

事務連絡

令和4年5月20 日


教職課程を置く各国公私立大学教職課程担当課
教職課程を置く各国公私立大学障害学生支援担当課
各指定教員養成機関教職課程担当課
各指定教員養成機関障害学生支援担当課       御中
 

文部科学省総合教育政策局教育人材政策課

 

「障がいのある学生の教育実習における合理的配慮に関する対応マニュアルと
チェックリスト」について(周知)



 平素から教員養成に御尽力いただき、ありがとうございます。
 文部科学省では、令和3年度「教師の養成・採用・研修の一体的改革推進事業」の一環として、「教育実習に参加する障害のある学生に対する合理的配慮の在り方の検討」について、大阪教育大学に委託し調査研究を実施いたしました。
 この度、大阪教育大学において、調査研究に関する報告書及び「障がいのある学生の教育実習における合理的配慮に関する対応マニュアルとチェックリスト」(以下「本マニュアル等」という。)が取りまとめられましたので、お知らせいたします。
 本マニュアル等では、障害のある学生全般に共通する教育実習での合理的配慮に関する対応や留意事項のほか、障害種別に特化した対応や留意事項をまとめており、各大学が障害のある学生の教育実習を円滑に実施する上で参考となる情報を掲載しています。また、チェックリストにおいては、マニュアルで記載している内容を実習の学内準備や振り返り等の段階ごとに、対応の実施状況や、学生のニーズの把握の確認として活用できるものとなっています。
 つきましては、教職課程を置く各国公私立大学担当課、教職課程を置く各指定教員養成機関担当課におかれては、下記に御留意の上、本マニュアル等を参考とした取組を推進していただきますようお願いいたします。
 


 

1. 本マニュアルの学内での活用にあたっては、教育実習の担当部署や担当教員のみならず、障害学生支援窓口や学生にも周知いただくとともに、各大学等の関係部署が有機的に連携し、本マニュアル等を参考とした取組を推進していただきたいこと。

2. 障害のある学生の教育実習の実施にあたっては、学生本人の意思や主体性を尊重しながら、学生・大学・実習先の学校が、互いに納得のできる方法を検討するため、学生の障害の特性等に応じたサポート等について、丁寧に話し合うことが重要であること。

3. 今後、本マニュアル等を参考に、各大学等の障害のある学生の支援や教育実習に係る対応要領やマニュアル等を策定又は改訂していくことが考えられるが、その際には、障害のある学生の意見聴取をするなど、学生が安心して教育実習に臨めるよう、取組をお願いしたいこと。

4. 教育実習は大学の教職課程の一環であり、その実施にあたっては、大学と学生が十分に話し合い、学生の障害の状況や希望、実習校の受入体制等を踏まえ、具体的な実習方法を決定してくことが重要である。この中で、障害のある学生から配慮の希望等があった場合、各大学等は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」に基づき、必要な合理的配慮を行うことに留意すること。

5. 障害の有無にかかわらず、教員を目指す全ての学生が、その意欲と能力に応じ大学で学べる環境を整備することは重要であることから、障害のある学生が教員を目指すことの可能性や選択肢を諦めることのないよう、教育実習の実施期間やその直前の時期に限らず、教職課程全体を通じた学生の継続的な支援体制の整備に取り組んでいただきたいこと。

(文部科学省総合教育政策局教育人材政策課)