大阪市教育委員会指導部高等学校教育担当課長 寛座純一氏 インタビュー概要

1.実施日

平成23年7月20日(水曜日)

2.インタビュー対象者

大阪市教育委員会指導部高等学校教育担当課長 寛座純一 氏

3.概要

(高等学校の抱える課題について)

(1)社会的な課題
 少子化が進み、大阪府公立中学校卒業者は、昭和62年には約14万8千人いたが、平成23年には約7万2千人となり、半減している状況。その中で、どのように魅力ある高校を創っていくか、が課題。
(2)政治的な課題
 明治33年、「大阪府教育十カ年計画」が策定され、大阪府は普通科高校を中心に運営し、大阪市は実業系高校を中心に運営するという取決めがあったが、それ以降、時代が移り、府市の役割分担について改めて検討する時期に来ているのではないかとも言われている。
(3)経済的な課題
 多くの自治体に共通する課題ではあるが、本市も財政的に大変厳しい状況である。学校の校舎は古くなり、学校改修等にも費用がかかる中で、建て替えは難しい状況である。

 →以上のような課題は、学校内の努力で解決できる問題ではなく、学校外の社会的要因が大きい。

(課題への対応策について)

(1)学校の再編・統合
 昭和23年には30校あった高校が、現在22校。平成26年には20校となり、教育長改革マニフェストでは、平成27年度までに18校程度とするとしている。
 その一環として、平成20年度に2校を統合し、中高一貫教育校の「咲くやこの花中学校・高等学校」を開校。また、3つの商業高校を1つに統合し、平成24年4月、新しく「大阪ビジネスフロンティア高校」を開校する予定である。
(2)選ばれる学校をつくる
 特色のある専門学科を創設する等、学校の特色化を進めている。「咲くやこの花高校」では、総合学科に加えて、全国でもめずらしい演劇科や調理師免許が取得可能な食物文化科を設置している。また、来春開校する「大阪ビジネスフロンティア高校」は、大学や産業界と連携して、高校から大学の7年間を見据えた教育を行う新しいタイプの高校となる。

(以上)

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成23年10月 --