宮崎県立妻高等学校主幹教諭 菅竜朗氏 インタビュー概要

1.実施日

平成23年6月2日(木曜日)

2.インタビュー対象者

宮崎県立妻高等学校主幹教諭 菅 竜朗 氏

3.概要

(若手教員の正規採用数の減少)

若手層の正規採用の教員が少ない。50代の教員が多いことを考えれば、あと10年経つとベテランの教員が蓄積したノウハウをきちんと継承できなくなると感じている。私が若い頃は、ちょっと上の先輩がいて、アドバイスをもらえる機会が多かった。現在は、教員の採用枠が少なく、正規採用の教員となることが難しい。指導力がある優秀な若手もたくさんいるが、そういった若手が正規採用の教員ではなく講師として採用されている。正規採用の教員とは違い、講師という身分では、研修を受ける機会が少ない。日常の生徒指導や学習指導は行うのだが、やはり研修の機会が少ないのはかわいそう。
教職員定数の問題があり、また県の財源が厳しいという話もある中で、なかなか難しいと思うが、財政面の支援が一番重要だと思う。

(就学に係る財政支援)

人口減少に伴う少子化や地域経済の格差が子どもたちの就学へ影響を及ぼしていると思う。例えば、生徒の中には、昨年、口蹄疫の影響で「自宅で飼っている牛が死んだら、部活動を辞める」と言う生徒がいた。必ずしも生活基盤が安定していない環境にいる生徒に対して経済面や精神面まで把握して支えるという部分で、先生達の疲弊感を感じている。生徒のモラルが低下したとか、学習意欲が低下したとかよく言われるが、生徒の状況を鑑みると気持ちは分かる。生徒が安心して学校生活を送るためにも、就学に係る財政支援が必要だと考える。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成23年07月 --