香川県立高松商業高等学校教諭 吉田稔氏 インタビュー概要

1.実施日

平成23年6月2日(木曜日)

2.インタビュー対象者

香川県立高松商業高等学校教諭 吉田 稔 氏

3.概要

(部活動に係る教員の負担)

本校は学習活動とともに部活動にも熱心に取り組んでおり、地域社会からの期待も大きい。本校の生徒は部活動で優勝を目指し、毎日一生懸命練習をしている。教員は情熱を持って「生徒の期待に応えたい」と休日返上で指導しているが、負担は大きい。部の数が多く部活動加入率も高いため、顧問が一人しかいない部もある。この場合、代わりがいないので、顧問が複数の部に比べさらに負担が増える。こうしたことから、多くの教員の慢性的な疲労感は否めない。単純に考えれば教員数を増やせば良いということかもしれないが、教員定数の問題や競技種目の専門性があり難しいだろう。
新学習指導要領では、部活動の果たす役割について記述されてはいるものの、細かな規定はなく、その指導は教員のボランティア精神によるところが多いように思われる。生徒達のために勤務時間外に自分の時間を割き部活動の指導を行っているにもかかわらず、万が一事故等が起これば学校や教員の責任を問われる可能性もある。こうした点においても制度の見直しが望まれる。
部活動は、学校教育の中で欠かすことのできないものであり、生徒指導の観点からも人間形成に大きな役割を担っていると思う。したがって、教育課程と同様に部活動の位置付けを明確にすべきだと考える。部活動を通じても「生きる力」は育まれる。そこに目を向けることは大切だと思う。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成23年07月 --