鳥取県立青谷高等学校教諭 勝原雅人氏インタビュー概要
1.実施日
平成22年11月18日(木曜日)
2.インタビュー対象者
鳥取県立青谷高等学校教諭 勝原雅人 氏
3.概要
- 総合学科は新しい学科であり、どのような教育を行うことを目的とし、どういう効果が期待されているのかということについて高等学校や中学校の教員が十分に理解しているとは言えない。また広報も行っているが保護者の関心も高いとは言えない。社会的認知度を高めることが必要ではないか。
- 進学校と呼ばれる普通科高校への志向が強いうえに、過疎地に位置するため、少子化の中で生徒が集まりにくくなっており、学力差が広がっている。生徒の幅広い学力差にいかに対応するかが課題となっており、必履修科目を少人数編成で実施するなどの工夫をしている。
- 多様な目標を持つ生徒を受け入れ、個性にあった教育を行うことが理想であるが、現実には厳しいものがある。そこで、「産業社会と人間」や「課題研究」などの学習を通じて系統的な進路学習が行えるというメリットを生かして、具体的な進路目標を意識させるという部分での指導に力を入れている。
- 一人の教員が様々な科目を担当しており授業準備のための負担が大きい。県内外の他の総合学科を参考にしたり研究会などに参加するなどしているが、学校設定科目や特色のある科目が多く、教材研究の成果を共有し難い現状もある。
- 一方、選択授業が多いことから結果的に少人数授業となり教員にとっては個々の生徒に目が届きやすいというメリットもある。
- より一層の総合学科の充実のためには、教員定数の改善や一層の加配措置を行い、人的教育環境の整備を行っていただくことも考えられるのではないか。
(以上)