資料18 平成23年1月25日付け初等中等教育企画課長通知「平成21年度教育職員に係る懲戒処分等の状況、服務規律の確保及び教育職員のメンタルヘルスの保持等について」(抜粋)

2.病気休職者数、精神疾患による病気休職者数及び病気休職者全体に占める精神疾患による休職者の割合はいずれも、ここ十数年にわたって一貫して増加しており、平成21年度については過去最高を更新しています。特に、精神疾患による休職者の増加については、十分に原因の把握分析に努め、適切な方策を講じることにより、病気休職者数等を減少させることが急務であります。

学校教育は教育職員と児童生徒との人格的な触れ合いを通じて行われるものであり、教育職員が心身ともに健康を維持して教育に携わることができるような職場環境を整えるため、以下の方策などにより、教育職員のメンタルヘルスの保持等により一層積極的に取り組んで頂きますようお願いします。

なお、その際、精神疾患になった教育職員への対応のみならず、職員が精神疾患にならないようにするための予防的な対策についても十分に検討し、取組を進めるようお願いします。

(1)各学校の管理職は、学校における会議や行事の見直し等による校務の効率化を図るとともに、一部の教育職員に過重な負担がかからないよう適正な校務分掌を整えること。

また、各教育委員会においても、学校における教育職員の事務について適宜見直しを図り、その効率化と軽減に努めること。その際、平成20年3月31日付け19文科初第1413号により通知しているとおり、各学校への調査・照会や調査研究(モデル校)事業に関する事務負担の軽減について具体的な計画を立て、着実に実施すること。

(2)職場内の人間関係の希薄化が指摘されており、日頃から、教育職員が気軽に周囲に相談したり、情報交換したりすることができる職場環境を作るよう、特段の配慮を行うこと。特に各学校の管理職は、心の健康の重要性を十分認識し、自ら親身になって教育職員の相談を受けるほか、配慮が必要な教育職員を把握した場合には、例えば、中心となって相談を受ける職員を指名するなど具体的な対応を行うこと。なお、人事異動等により職場環境に変化があった教育職員には十分配慮すること。

(3)各学校の管理職は、心の不健康状態に陥った教育職員の早期発見・早期治療に努めること。例えば、各学校の管理職は精神性疾患が疑われる教育職員に気付いた場合、必要に応じて教育委員会と連携しながら、早めに医療機関への受診を促すなどの適切な対応をとること。

(4)病気休職者が学校に復帰する場合には、各学校の管理職は、当該教育職員への理解と協力が得られるような環境を整備するとともに、復帰後しばらくの間は経過を観察すること。また、各教育委員会においても、病気休職者が円滑に職場復帰できるよう、復職時の支援体制の整備に努めること。

(5)教育委員会においても積極的な学校訪問を通じて、学校の様子や各教育職員の状況を的確に把握するよう努めるとともに、一般の教育職員に対して、心の健康に関する意識啓発や、電話やメールなども活用しつつ、気軽に相談できる相談窓口を設置し、その周知を図るなどの取組を推進すること。併せて、各学校の管理職に対してメンタルヘルスに対処するための適切な研修を実施するよう努めること。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課

教育公務員係
電話番号:03-6734-2588
ファクシミリ番号:03-6734-3731

(初等中等教育局初等中等教育企画課)

-- 登録:平成23年12月 --