本事業は、小中一貫教育の推進に資する効果的な取組の普及を図るため、都道府県教育委員会の積極的な指導助言を受けつつ、学校設置者が域内全域での小中一貫教育の導入に向けた先導的な取組を実施する先行事例や、政令指定都市が小中一貫教育を積極的に導入し、域内全体の公教育の質の向上に繋げる先行事例を創出する委託事業です(事業期間:平成27年度~平成29年度)。
ここでは、本事業を受託した6県(再委託先:23市町)における初年度(平成27年度)の取組内容を紹介しています。
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
北海道教育委員会 |
義務教育9年間終了時点での望ましい教育成果を強く意識した計画的・継続的な指導を行うモデル地域を指定し、取組の進捗状況の可視化や成果の効果的な普及を併せて行うことにより、本道全体での小中一貫教育の展開及び小中連携教育の高度化を図り、もって北海道教育の喫緊の課題である基礎学力保障、生活習慣の確立に資するとともに、次期学習指導要領改訂で想定される教育活動の高度化の基盤を構築する。 |
|
協力市町村 |
白糠町教育委員会 |
本町が平成9年より実施している、「ふるさと教育」の充実のため、義務教育段階においてより系統的な学習が展開されるよう、小中一貫教育に取り組む。また、小学校段階・中学校段階の指導法を交流し、9年間を通したカリキュラム作成により、教師一人一人の指導力を高め、授業改善を図るとともに、児童生徒の学力・体力向上を図る小中一貫教育を推進する。 |
中標津町教育委員会 |
今年度から本格的に推進している中標津町立計根別学園での小中一貫教育と併せ、域内全ての小・中学校での小中一貫教育の導入に向けた取組を推進し、義務教育9年間を見通した系統性・連続性のある学習指導等の充実を図るための体制整備及び指導方法等について実践研究を行う。 |
|
当別町教育委員会 |
9年間を見通した教育活動を展開するとともに、9年間の系統性に配慮した各教科のカリキュラムモデルのほか、独自教科である当別学のカリキュラムモデルを作成する。また、家庭や地域が連携して学校を効果的に支援する体制を構築する。 |
|
旭川市教育委員会 |
小中連携教育モデル校(平成26年度~神居小学校・神居中学校、平成27年度~旭川小学校・旭川中学校)の取組や中学校区での取組シートの作成などを通して、中学校の通学区域を単位とした小中連携・一貫教育を促進する。 |
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
神奈川県教育委員会 |
少子化等急激な社会の変化、小学校から中学校へかけての問題行動等の増加、小・中学校の連続的な学びの視点が教育活動や指導に十分には生かされていない等の課題を解決する一つの方策として小中一貫教育校の導入を図る。県として、小中一貫教育推進における市町村の多様なニーズに応えられるよう、支援の在り方(現状の詳細にわたる分析、データの把握、組織体制作り、教員の意識向上等)を整理し、市町村教育委員会への継続的な支援体制を整えるとともに、モデル校での取組の成果と課題を整理・検証し、県内に普及する。 |
|
協力市町村 |
海老名市教育委員会 |
平成29年度の市内全小中学校(小学校13校、中学校6校)小中一貫教育実施に向けて、モデル中学校区(小学校3校、中学校1校)を設置して研究を進める。 |
秦野市教育委員会 |
平成23年度から全市的に取り組んできた幼小中一貫教育のこれまでの成果と課題を整理し、連続性、系統性を重視した実効性のある教育課程を作成し活用することで、子どもたちの力を伸ばすことを取組のねらいとした。授業力の向上を目指した授業研究を小中で共に進め、発達段階に対応した共通の指導方法等を工夫し、連続性、系統性のあるまなびの場を確立して中学校区全体の学力向上を図ること、特に小学校において専門性が要求される理科に関して、中学校の教職経験がある指導員による高学年での教科担当制を実施し、教育内容の系統性を重視した教育活動を行うことにより、児童の学習意欲の向上を目指した。また保護者、地域と一体となった幼小中一貫教育を推進するため、各中学校区で広く周知を図ることも取組のねらいの一つとした。 |
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
三重県教育委員会 |
本事業を通して、子どもの成長に応じた小・中学校の円滑な接続のための取組を推進するため、先導的な取組を行う県内の市町等教育委員会による域内全域での小中一貫教育の推進に資する効果的な取組を支援し、普及を図る。委託先市町においては、9年間を見通した特色ある教育活動を展開する中で学力向上、生徒指導、中一ギャップの解消、キャリア教育、郷土教育等についての研究を行う。小中一貫教育を推進するための体制の構築、学校設置者等との連携を図る。 |
|
協力市町村 |
桑名市教育委員会 |
義務教育9年間を通して、子どもたちの確かな学力と豊かな心、健やかな体の育成のため、学習指導や生活指導に関する課題をはじめ、小中学校間の段差から生じる諸問題を解消しつつ、これまでの中学校区で取り組んできた小中交流・連携を推し進め、小中一貫教育の調査研究を進める。小中一貫教育に関して先進地視察を行い、全国の先進的な取組や桑名市の実情にあった取組から学ぶことや、大学の講師を招聘することにより、今後の桑名市の小中一貫教育の方向性を模索する。 |
いなべ市教育委員会 |
子ども達の「豊かな心」「確かな学力」「健やかな体」を育み、主体的に自らの未来を切り拓く力や豊かな人間関係を結ぶ力など一人ひとりの可能性を最大限に引き出すために、「目指すべき子どもの姿」を明確にし、その姿を学校・地域・家庭が共有し、現在の小中連携をさらに推し進め、9年間の義務教育に責任を持った「9年間の学びと育ちを繋ぐ教育」の推進。 |
|
名張市教育委員会 |
・小学校6年間、中学校3年間という括りを取り払い、様々な教育課題の解決を目指し、子どもの育ちに合った9年間の一貫した、系統性・連続性のある教育の在り方の検討。 |
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
兵庫県教育委員会 |
学校教育法等の改正による小中一貫教育の制度化を踏まえ、本県においても、学識経験者、行政関係者、学校関係者等で組織する小中一貫教育調査研究委員会を設置して、指定地域である姫路市、豊岡市、養父市における小中一貫教育の取組の成果や課題の分析、県内の他の地域における小中一貫教育の取組の情報収集を行い、その内容の周知を図ることで、県内各市町における小中一貫教育・小中連携教育の取組を支援する。 |
|
協力市町村 |
姫路市教育委員会 |
本市では、子供の発育の実態と現行学校制度とのズレ、校種による教職員の指導体制や意識の相違、学校文化の違いなどが微妙に作用し、特定の時期に学校生活への不適応や問題行動等が増加する傾向にあった(中1ギャップや小1プロブレムも含む)。改善策の一つの方法として小中一貫教育を導入し、子供の学力や人間関係力の育成に効果的な教育の仕組みを再構築する。本市においては、現状の施設(併設型・分離型)を使用し、中学校ブロックの実態に応じた小中一貫教育を進める。目的は、キャリア教育の視点を持ち、「学力の向上」と「人間関係力の育成」を目指し、本市教育の質の向上を図ることにある。学力向上推進懇話会においては、全国学力・学習状況調査を基に実態把握・分析を行い、取組の方向性を検討する。その際に、中学校ブロック単位での取組も推進できるように研修会等の持ち方を検討する。 |
豊岡市教育委員会 |
・一人一人の子どもたちの夢実現力(なりたい自分になるためにがんばりぬく力)を高め小さな世界都市を目指す豊岡の未来を創造する子どもを育成する。 |
|
養父市教育委員会 |
養父市では、1.地域の活性化、2.中1ギャップの解消、3.知・徳・体の向上を「目指す教育像」とし、それに向けて小中一貫教育という手段を活用する。平成29年度から市内4中学校区全てを小中一貫教育校として取り組んでいくために、先行モデル校2中学校区(施設併設型、施設分離型)を設定して推進していく。そのためには、現在各中学校区で取り組んでいる小中連携における取組をベースとしながら、「ふるさと教育の推進」、「9年間を見据えたカリキュラムの作成(ふるさと教育、キャリア教育)」、「各校への相互乗り入れ授業」、「教職員の効果的な研修」等を中心としながら、教育像に迫る取組を進めていく。 |
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
熊本県教育委員会 |
小中一貫教育推進事業を通じて、子供の成長に応じた小・中学校間の円滑な接続のための取組を推進する。 |
|
協力市町村 |
宇土市教育委員会 |
1.コミュニティ・スクールの導入により、児童生徒が多様な地域人材、教職員及び児童生徒と関わる機会を増やす。 |
宇城市教育委員会 |
宇城市には、施設一体型小中一貫教育校の宇城市立豊野小中学校がある。本年度で3年目となるが、9年間を見通した系統的・継続的な指導や中1ギャップの解消、地域に根ざした教育活動等での成果が見られる。この成果を宇城市内の各小・中学校にも広げていくために、小中一貫教育推進事業の域内全域での導入に向けた取組を進めるようにする。 |
|
玉名市教育委員会 |
1.6中学校区の目指す子ども像・共通実践事項の充実を図り、中学校区での取組の視点を明らかにする。 |
|
和水町教育委員会 |
「基礎的学習環境づくり」「コミュニケーション能力の育成」「学力向上」の3つの側面からアプローチを図る。小中の児童生徒の発達段階を踏まえた家庭学習の習慣化、食育の啓発や充実、レジリエンスやコミュニケーションスキルの育成を土台とし、学習規律、授業スタイル、交流事業等を通して中一ギギャップの解消を図るとともに、学力向上を目指す。 |
|
八代市教育委員会 |
「八代型小中一貫・連携教育」の定義 |
委託先 |
事業・取組のねらい |
|
---|---|---|
鹿児島県教育委員会 |
校種間の移行を円滑にするための具体的な方策等に関する実践的研究をモデル地域(6市町)において進めるとともに、その成果普及により、本県における学校段階間の連携や小中一貫教育の一層の推進を図る。また、県総合教育センターや県教育委員会教職員課及び大学等との連携により教員研修のモデルプログラムを開発するとともに、教員採用・人事交流等の在り方の改善を図る。事業推進に当たっては、県内外の有識者等をメンバーに加えた「県小中一貫教育推進協議会」を組織し、客観的な評価も取り入れながら計画の具体化を図っていく。 |
|
協力市町村 |
いちき串木野市教育委員会 |
本市の課題である学力向上と不登校児童生徒0を目指すための一つの方策として、小中一貫教育推進事業を導入し、学習・生活面を中心に家庭や地域との連携をより強化し指導法の改善を行う。 |
南さつま市教育委員会 |
○南さつま市小中一貫推進(金峰地区)の策定 |
|
鹿屋市教育委員会 |
各学校の課題解決を図るための有効な方法としての小中一貫教育の在り方を、モデル校での実践的研究を通して明らかにするとともに、その成果の普及により、学校段階間の連携や小中一貫教育の一層の推進を図る。 |
|
東串良町教育委員会 |
子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築に向け、小中一貫教育推進事業を通じて、子供の成長に応じた小・中学校間の円滑な接続のための取組を推進する。 |
|
南種子町教育委員会 |
「ふるさと南種子町を誇りに思い、自己実現を図る児童生徒の育成をめざす」 |
|
奄美市教育委員会 |
○小中一貫教育の推進に向けた体制整備 |
初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室
-- 登録:平成28年12月 --