大分県院内・安心院地域連携型中高一貫教育校の概要 |
1 学校環境 | ||||||||||||||
(1) | 設置年度 平成12年度 | |||||||||||||
(2) | 学校名及び所在地 | |||||||||||||
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(3) | 地域の環境 | |||||||||||||
院内町・安心院町は、大分県の北西部に位置し、院内町は古来、石橋の町として知られ、また、安心院町はスッポンとブドウの町として有名である。両町は、自然環境に恵まれた農業中心の町であり、人口は両町合わせて約13,000人である。 安心院高等学校は、院内・安心院にある唯一の高等学校で、入学者の大半が二町にある4つの中学校からの卒業者である。名実ともに地域にねざし、地域に支えられた高校であり、保護者をはじめ、地域の中高一貫教育への期待は大きい。 |
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(4) | 実施形態 | |||||||||||||
院内町1中学校及び安心院町3中学校とコース制を取り入れている安心院高等学校(全日制普通科)とを連携し、中高一貫教育を実施する。 |
(5) | 学校規模 | ||
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院内町立院内中学校 | ||
ク ラ ス 数:6クラス 生 徒 数:139名 教 員 数:16名 |
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安心院町立深見中学校 | ||
ク ラ ス 数:3クラス 生 徒 数:60名 教 員 数:12名 |
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安心院町立安心院中学校 | ||
ク ラ ス 数:6クラス 生 徒 数:146名 教 員 数:16名 |
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安心院町立津房中学校 | ||
ク ラ ス 数:3クラス 生 徒 数:64名 教 員 数:12名 |
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大分県立安心院高等学校 | ||
ク ラ ス 数:9クラス 生 徒 数:360名 教 員 数:30名 |
(6) | 学校の特色 | |||
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院内町立院内中学校 | |||
・ | 院内町唯一の中学校 | |||
・ | 特色ある活動として「ふれあい体育大会」、「文化行事」があり、生徒会を中心にしながら、一人ひとりが活躍する場、学び合う場を設定し、充実感、達成感を持たせ意欲的な学習態度を育んでいる。「ふれあい体育大会」、「文化行事」とも保護者とともに活動しながら、地域の人々と感動をともにする行事として高い評価を受けている。 | |||
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安心院町立深見中学校 | |||
・ | 大半の生徒が同一小学校の卒業生であるために、生徒間、保護者間のつながりは強く、親密な関係が成り立っている。 | |||
・ | 生徒会活動、環境教育、ボランティア活動等の継続的な体験活動を通して、豊かな心を持つ生徒を育てている。 | |||
・ | 生徒・PTAと地域の高齢者とのふれあいをテーマにした「学校教育文化祭」は生徒の自主性を育み、保護者や地域との連携を深めている。 | |||
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安心院町立安心院中学校 | |||
・ | PTA活動が盛んで、平成11年度からPTA専門部に新たに父親部が設けられるなど、学校との連携を深めている。 | |||
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安心院町立津房中学校 | |||
・ | 生徒は津房小学校1校から単学級のまま進学してくることから、生徒間、保護者間のつながりが強い。 | |||
・ | 地域の教育に対する関心が高く、学校への支援・協力体制は万全である。特に11月に開催される「学校教育文化祭」では、校区住民が多数参加し、高齢者との交流等を行っている。 | |||
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大分県立安心院高等学校 | |||
・ | 生徒の多様な能力・適性、興味・関心、多岐にわたる進路希望等に応じるため、平成5年4月から、「一般コース」「園芸マネージメントコース」「食文化コース」「情報会計コース」(平成12年度からは「情報コース」に改称)の4コースを設置している。 | |||
・ | 一般コース | |||
文系類型と理系類型があり、国公私立4年制大学、医療技術系専門学校等を志望する生徒に対して、進路実現のための学力の向上を図る。 | ||||
・ | 園芸マネージメントコース | |||
草花・野菜に関する基礎的・専門的な知識や栽培技術を習得するため、実験実習など多彩なカリキュラムを組んでおり、アーク溶接・ガス溶接・危険物取扱者資格・ワープロ検定等多種類の資格試験に挑戦するなど意欲的な内容となっている。 | ||||
・ | 食文化コース | |||
栄養のあるおいしい食物を衛生的につくる技術、食生活についての正しい知識などを学習し、大学・短大や各種学校への進学、食品会社への就職を目指している。家庭科技術検定、ワープロ検定、秘書技能検定等、さまざまな資格検定を受験できる。 | ||||
・ | 情報コース | |||
情報会計類型と情報技術類型があり、情報会計類型はコンピュータに関する知識と技術の習得、流通を中心とした商業活動についての学習などを行う一方、簿記検定やワープロ検定に挑戦する。また、情報技術類型は、情報に関する基礎的・基本的な知識を身につけるとともに、実習を通して、情報を収集し、整理し、発信する能力を養う。 |
2 教育内容 | ||
(1) | 教育目標・方針 | |
中高一貫(連携)した「ゆとり」ある学校生活の中で、子どもの個性や創造性を伸ばすとともに「生きる力」を育み、地域の期待に応える教育の創造を目指す。 | ||
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(2) | 教育の特色 | |
中高一貫した特色ある教育課程として、総合的な学習「郷土と社会とわたし」を 中学校と高等学校で開設し、6年間を見通した進路指導や、地域に残る鏝絵や石橋 等を活用した郷土学習などを行う。 また、地域や生徒のニーズに対応するため、高等学校に「コンピュータ応用」「ソフトウェア技術」等の科目を新設し、情報に関する学習の充実を図るとともに、英 語と数学の授業では、高等学校と4つの中学校間で教員が相互に乗り入れ、教科内 容の連携や、個に応じた指導、生徒理解などを深める。 |
3 入学者の選抜・決定 | ||||||||||||||||||
(1) | 入学者の選抜・決定方法(検討中) | |||||||||||||||||
平成13年度安心院高等学校入学者選抜は、従来の推薦入学者選抜、第一次入学者選抜及び第二次入学者選抜に加えて、「連携型中高一貫教育に係る入学者選抜」(略称:連携型入試)を実施する。 連携型入試の選抜方法は、学力検査は用いず、調査書、中高連携した学習の記録、面接により行う。 なお、連携型中学校以外の中学校から安心院高等学校を志望する場合は、従来通り、推薦入学者選抜、第一次入学者選抜及び第二次入学者選抜によるものとする。 |
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(2) | これまでの入学者選抜の状況 | |||||||||||||||||
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4 設置経緯 | |
本県においては、平成10・11年度の2年間にわたり、国の「中高一貫教育の推進にかかる実践研究事業」を受け、安心院・院内両町を研究地域に指定し、中高一貫教育校の種類のうち、設置者の異なる「町立の中学校と県立の高等学校を連携する」いわゆる連携型について、大分県公立中高一貫教育研究会議や実践研究委員会等を中心に、![]() ![]() ![]() ![]() 県教育委員会は、実践研究の成果や他県の状況等を総合的に検討し、平成12年度から、大分県立安心院高等学校と院内町立院内中学校、安心院町立深見・安心院・津房中 学校を対象に九州初の連携型による中高一貫教育の導入を決定した。 |
5 設置に要した経費 | |
現行の施設・設備を活用 |
6 その他 | ||
(1) | 連携校間ネットワーク構想 | |
中高一貫教育のより効果的な実施、及び今後の情報教育の充実の重要性に鑑み 、連携校間をネットワークで結び、教職員や生徒が相互に情報交換を行ったり、情報の蓄積を行ったりすることはきわめて重要である。ネットワークにより連携5校が結ばれることから強い連携が生まれ、中高一貫教育がより効果的に運営されることが期待される。 また、インターネット等を活用して地域から世界に向けての情報発信も可能となる。 |
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(2) | 宇佐郡中高一貫(連携)教育実施体制の構築 | |
平成12年度以降の宇佐郡中高一貫(連携)教育実施に当たっては、さらに当該5校が連携を深め、中高一貫教育の一層の推進を図るため、より実際的で効果的な地域に即した組織を構築する必要がある。宇佐郡中高一貫教育推進会議等を中心として、中高一貫教育の運営と継続的な実践研究を行う。 | ||
(3) | 平成12年度研究開発学校の指定 | |
当該5校は、平成12年度研究開発学校の指定を受け、中高連携した学習の内容や指導法、教科での単元や学習内容による時間数の設定など、生徒の個性や創造性を伸ばすため、継続的な研究を行う。 |