全国の学校における働き方改革事例集(令和5年3月改訂版)



学校における働き方改革は何か一つやれば解決するといったものではなく、国・学校・教育委員会が連携しつつ、それぞれの立場において、教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境を整備することが重要です。
 そのための取組の一つとして、これまでも「全国の学校における働き方改革事例集」において、どの学校でも取り組みやすく手の届きやすい事例を多数紹介させていただくとともに、 GIGAスクール構想の進展に伴い重要性が増している「ICTを活用した校務効率化」や、働き方改革に大きく資する「教員業務支援員の有効活用」に焦点を当てた特集(Part1)を組み、ドキュメンタリー映像という形でも見える化してまいりました。
 
 文部科学省が実施した調査においては、全国で働き方改革の取組の実施が着実に進んでいるとの結果が出ていますが、一方で、自治体・学校間の取組状況に差が見られ、さらに取組を加速する必要があることも明らかになりました。
 このため、各学校において自校の働き方改革の取組状況を把握し、更なる業務改善に活用していただけるよう「働き方改革チェックシート」を作成し、今回、新たに本事例集に掲載しました。このチェックシートは業務改善の内容を1~14に分類しており、「取組例」を参照しながら自校の取組状況を確認することで業務改善の全体像を把握し、更なる取組の検討・実行に活用できるようになっています。
 なお、チェックシートには事例集に掲載している多くの取組をリンクさせていますので、取組状況の把握と同時に改善方法のイメージを教職員間で共有しながら、業務改善の検討を行うことができます。校内の教職員全体で課題と改善のイメージを共有し、取組を一層推進するためのツールとしてお役立てください。
 この他にも、働き方改革を推進する上で活躍していただくべき「事務職員」に焦点を当てた特集(Part1)と、学校側だけではなく保護者等の負担軽減にも資する「学校・保護者等間の連絡手段のデジタル化」に関する導入のポイント(Part3)を作成し、事例集に追加しました。是非、学校現場での働き方改革の推進にご活用ください。

 学校の抱える課題の複雑化・困難化が進んでいる中において、業務負担を軽減し、教育の質の向上を図るためには、教師を取り巻く環境を見直し、時代の変化に合わせて学校現場における業務の在り方をリニューアルしていくことが必要です。この事例集に掲載している取組例が全ての学校にフィットするわけではありませんが、各学校や地域の実情を踏まえながら、働き方改革推進のための参考にしていただきたいと考えています。

 積み重ねてきた業務について、子供たちにとって必要かどうか、また、見直しが適切かどうかを考慮しながら、より効果的・効率的な在り方を見つける際に、事例集が一助となることを願っています。

働き方改革チェックシートについて

事務職員による学校の働き方改革/学校・保護者間の連絡手段のデジタル化

学校における働き方改革フォーラムについて(令和5年3月22日)