第2款 各科目 第23 農業土木設計

1 目標

土木設計に必要な知識と技術を習得させ、水と土の基本的性質と構造物の特質を理解させるとともに、目的に応じ、自然環境と調和した農業土木構造物を設計する能力と態度を育てる。

2 内容

(1)農業土木設計の意義

 ア 農業土木の意義と役割
 イ 農業土木構造物の特質
 ウ 設計の基本と設計製図

(2)設計と力学

 ア 力と釣合い
 イ 平面図形の性質
 ウ 材料の性質と強さ

(3)水と土の基本的性質

 ア 水の基本的性質
 イ 土の基本的性質

(4)構造及び部材の計算と設計

 ア 静定ばりの計算と設計
 イ 不静定ばりの基礎
 ウ 柱
 エ トラス
 オ ラーメン

(5)鉄筋コンクリート構造と鋼構造の設計

 ア 鉄筋コンクリート構造
 イ 鋼構造

(6)農業土木構造物の設計

 ア 基礎工
 イ 擁壁
 ウ 水利構造物
 エ 道路
 オ 自然環境と農業土木構造物

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(3)については、水理実験を通して流速など水の性質を体験的に理解させるとともに、土質試験を通して土粒子の比重など土の性質を体験的に理解させること。
 イ 内容の(6)については、学科の特色や地域の実態に応じて、題材として適切な農業土木構造物を選定すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、農業土木事業と構造物の目的、特徴と性質及び構造物の設計手順と製図法を扱うこと。
 イ 内容の(2)については、力の合成と分解、断面二次モーメントなどの断面の性質及び構造材料の強さと特性を扱うこと。
 ウ 内容の(3)については、水の物理的性質、静水圧や水の流れ、土の構造や土圧など水と土の性質に関する基本的な内容を扱うこと。なお、土質試験の方法については、詳細に深入りしないこと。
 エ 内容の(4)については、はり、柱とトラスに作用する外力と応力及びその計算方法を扱うが、高度な計算方法には深入りしないこと。また、ラーメン構造については概要を扱うこと。
 オ 内容の(5)については、鉄筋コンクリート構造と鋼構造の性質、許容応力度法及び限界状態設計法について基本的な内容を扱うこと。

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初等中等教育局教育課程課

-- 登録:平成21年以前 --