第2款 各科目 第17 動物・微生物バイオテクノロジー

1 目標

 動物と微生物に関するバイオテクノロジーの知識と技術を習得させ、動物の核、卵、胚(はい)や微生物の特性とバイオテクノロジーの特質を理解させるとともに、農業の各分野で応用する能力と態度を育てる。

2 内容

(1)バイオテクノロジーの意義と役割

 ア バイオテクノロジーの意義
 イ 産業社会とバイオテクノロジー

(2)動物のバイオテクノロジー

 ア 受精卵操作
 イ 雌雄の判別
 ウ 核移植とクローニング

(3)微生物のバイオテクノロジー

 ア 微生物の種類とその特性
 イ 微生物の培養と利用
 ウ きのこの培養と改良

(4)バイオリアクター

 ア バイオリアクターの特性
 イ 生体触媒の固定化法
 ウ バイオリアクターの利用

(5)動物と微生物のバイオテクノロジーの展望

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(2)及び(3)については、地域農業や食品産業の実態、学科の特色に応じて、題材として適切な動物及び微生物を選定すること。
 イ 内容の(2)から(4)までについては、実験・実習を通して、動物の組織や微生物の機能を理解させ、バイオテクノロジーの応用を図る実践力を育てるよう留意すること。
 ウ 内容の(2)から(4)までについては、学科の特色や地域の実態に応じて、選択して扱うことができること。
 エ 内容の(3)及び(4)については、雑菌による機器、施設などの汚染防止に留意すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、動物の繁殖機能や微生物の増殖機能を利用するバイオテクノロジーの技術体系及び農業、食品産業等の産業各分野での利用の概要を扱うこと。
 イ 内容の(2)については、受精卵移植や雌雄の判別など動物のバイオテクノロジーの基本的な内容を扱うこと。
 ウ 内容の(3)については、アミノ酸の発酵生産に用いる微生物を中心にそれらの微生物の種類と利用、きのこの種菌の培養などの基本的な内容を扱うこと。
 エ 内容の(4)については、微生物や酵素を利用するバイオリアクターの原理と構造、生体触媒の種類、特徴と固定化法及び食品産業などの分野における利用を扱うこと。
 オ 内容の(5)については、動物と微生物のバイオテクノロジーに関する今後の動向、課題及び可能性について基本的な内容を扱うこと。

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初等中等教育局教育課程課

-- 登録:平成21年以前 --