第2款 各科目 第10 畜産

1 目標

 家畜の飼育と経営に必要な知識と技術を習得させ、家畜の特性や飼育環境を理解させるとともに、合理的な家畜管理と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

(1)畜産の役割と動向

 ア 畜産の役割と特色
 イ 畜産物の需給の動向

(2)家畜の生理・生態と飼育環境

 ア 家畜の生理・生態
 イ 飼育環境の調節

(3)家畜と飼料

 ア 家畜の栄養と栄養素
 イ 消化吸収と栄養素の代謝
 ウ 飼料の特性と給与
 エ 飼料作物の栽培
 オ 草地の管理

(4)家畜の飼育

 ア 飼育計画
 イ 飼育管理
 ウ 繁殖と育成
 エ 家畜の選択と改良
 オ 施設の利用
 カ 廃棄物の処理
 キ 家畜飼育の評価

(5)畜産の経営改善

 ア 作業体系の改善
 イ 生産と流通の改善

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 指導に当たっては、畜産物の生産から食料消費までの食料供給の仕組みを理解させるよう留意すること。
 イ 内容の(2)から(4)までについては、観察や実習を通して、家畜の特性と飼育環境の相互関係から飼育環境の調節について理解させ、家畜飼育に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお、地域農業の実態や学科の特色等に応じて、題材として適切な家畜を選定すること。
 ウ 内容の(3)のエ及びオについては、地域農業の実態、飼料の需給の動向等に応じて、題材として適切な飼料作物を選定すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、我が国を中心に、畜産物の生産、利用及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
 イ 内容の(2)については、家畜の生理・生態と行動的な特性、環境要因が家畜に与える影響及び飼育環境の調節を扱うこと。
 ウ 内容の(3)については、栄養素の家畜体内における代謝、粗飼料や濃厚飼料の給与、飼料作物の栽培等を扱うこと。
 エ 内容の(4)については、品種の選定をはじめとする飼育計画、飼料給与など飼育管理、繁殖成績などの総合的な判断に基づく飼育評価など家畜の飼育と経営について体系的に扱うこと。なお、家畜の起源、分布、病気、施設及び設備については、羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。また、エについては、バイオテクノロジーを利用した改良については基本的な内容にとどめること。
 オ 内容の(5)については、飼育形態、作業管理、生産費と流通の手段や経費など家畜生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。

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