第2款 各科目 第8 果樹

1 目標

 果樹の栽培と経営に必要な知識と技術を習得させ、果樹の特性や栽培に適した環境を理解させるとともに、品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

(1)果実生産の役割と動向

 ア 果実の生産と利用
 イ 果実の需給の動向

(2)果樹の特性と栽培技術

 ア 果樹の生育と生理
 イ 栽培環境と生育の調節

(3)果樹の栽培

 ア 果樹の栽培的、経営的特性
 イ 品種の特性と選び方
 ウ 繁殖と苗木の養成
 エ 作型と栽培計画
 オ 栽培管理
 カ 商品化
 キ 施設の利用
 ク 果樹栽培の評価

(4)果実生産の経営改善

 ア 作業体系の改善
 イ 生産と流通の改善

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 指導に当たっては、果実の生産、販売から消費までの仕組みを理解させるよう留意すること。
 イ 内容の(2)及び(3)については、観察や実験・実習を通して、果樹の特性と栽培環境の相互関係から果樹の生育と環境の調節について理解させ、果樹栽培に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお、地域農業の実態や学科の特色に応じて、題材として適切な果樹を選定すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、我が国を中心に、果実生産の役割、果実の多様な利用形態及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
 イ 内容の(2)については、果樹の生育過程、生理作用、環境要素や成長調節物質が果樹に与える影響及び果樹栽培の技術の仕組みを扱うこと。
 ウ 内容の(2)及び(3)において、果樹の学名や英名を扱う場合は、必要最小限の扱いとすること。
 エ 内容の(3)については、果樹の作型の選定をはじめとする栽培計画、各生育段階の特性に応じた栽培管理、各生育段階の診断方法に基づく栽培評価など果樹の栽培と経営について体系的に扱うこと。なお、果樹の来歴、品種、作型、病気、害虫、肥料及び農薬については、羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
 オ 内容の(4)については、品種の選定、作業の順序、組合せとその管理、生産費と流通の手段や経費など果実生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。

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初等中等教育局教育課程課

-- 登録:平成21年以前 --