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11 漢字・書写

11‐1 きれいな字

  1. 字の上手なことは、帰国後に大きな自信となる。逆の場合、日本人としての基礎条件を欠いているような見方が子ども社会にもある。
  2. 平仮名・片仮名は46字と限られているので、きれいな字になるのも容易である。
  3. 小学生・中学生とも、「書き方」「書写」の教科書の視写を継続して行わせる。また、長期休暇中は毎日行うよう促す。
  4. トレーシングペーパーを使ってなぞり書きするのが効果的である。
  5. 小1では、家庭でしっかり指導してもらい、まず正しい字形の習得をめざす。小1段階での文字に関する出遅れは、学校生活全体への意欲や自信に影響する。
  6. 片仮名は、書く量(機会)が少なく、習得が遅れるので、家庭でドリル的に練習させる必要がある。

11‐2 字をほめる

  1. 称賛(しょうさん)は、ちょっとしたことを見つけてまめに与えるのが効果的である。つまり、1ページに一個の三重丸よりもたくさんの小丸をあげるほうがよい。もちろん、三重丸も惜しまなくてよい。
  2. どの子にも、上手な字がある。
    「○(丸)の字が上手ね!かっこうがいいね!」
    「○(丸)の字と○(丸)の字と○(丸)の字は、大人より上手ね!」
     こう言われた後なら、「△(さんかく)の字をもっと練習しようね。」と言われても頑張る気になる。
  3. 上手な字がない場合でも、上手な部分(点画)がある。
    「この曲がり方が上手ね!」「この払いはいい形ね!」
     その部分に小丸をつけるようにする。

11‐3 新出漢字の示し方

  1. 黒板の中央に大きく書く(A3版(A4版、またはレターサイズの二倍)よりも大きく)。
  2. 終筆(とめ・はね・はらい)をはっきり示すこと。
  3. 原則として、黒板には一字だけを書くこと。全員がノートしてから次の一字を書く。
  4. 筆順も示すこと。筆順が先の点画の始筆(点画の始めの部分)が少しはみ出るというルールが明らかになるように書く。 例 「石」の第1画と第2画
  5. 筆順と基本点画(漢字を構成する“部品”)を口承して確認する。つまり、筆順を単に「いち・に・さん……」と言ったり、点画を「たてぼう・よこぼう」などと呼ぶのでなく、以下のように言う。
    • 「大」 よこながとめて‐ひだりにながくのばしてはらい‐みぎにもながくのばしてはらう
    • 「方」 てんひいて‐よこながとめて‐よこおれななめにはねてから‐ひだりにながくはらいます

11‐4 筆順・画数の示し方

  1. 教科書の筆順の示し方(一画ずつ進行する方法)は、次のマイナスがある。
    • ア 時間がかかる。
       小2で学習する「曜」は18画もある。
    • イ 特に効果があるわけでない。
       指で「そら書き」するのに比べて、筆順を定着させるうえで大きな差はない。
    • ウ 作業的になる。
       ややこしくて、本質的でないところに子ども達の神経を使わせる。
       7~8画以上になると、正確に追うのが困難になる子が出る。
  2. 筆順の示し方には、次がある。
    • ア 漢字を大きく書き、順番を数字を付して示す。
    • イ 漢字を大きく書き、一画ずつ色チョークで書いていく。
    • ウ その際、色チョークと順番を定めておくこと。「赤」で始めるのが意識付けに有効。
       赤→青→黄→白
    • エ  指で、宙に書く(空書き)。しかし、この方法は、どこに、どう書いているか分からない。
    • オ  指で、机の上に書く。この方法は、終筆の別(とめ・はね・はらい)まで確認できる。
  3. 画数の示し方は、どこの点画を一画で書き、どの点画を二画に分けて書くのかが分かるようにすること。紛らわしい点画は色チョークを使うとよい。

11‐5 筆順指導と部首指導とを並行して行う

  • 筆順指導と部首指導とを並行して行う方法は、次のプラスがある。
    • ア 漢字は、構成単位の組み合わせから出来ていることを理解する。
       一本一本の“棒”の積み重ねではないということ。
       「たて棒」ではなく「たてかく」、「よこぼう」ではなく「よこかく」と呼ぶようにすること。
    • イ 部首名を覚える。
       例
      •  「てへんに、ヒを書いて、下に日」と言うようにする。
      •  「立つに、口を書いて、おおざと」と言うようにする。
    • ウ まとまりごとに色チョークで示すことにより、一字を構成している要素が分かる。色チョークの順序は決めておくこと。
       赤→青→黄→白

11‐6 終筆の筆づかいを確認させる

  • とめ・はね・はらい‐の別を、口承する。
    例 「」の「てへん」の部分は、
     「横とめ‐たてはね‐右上はらい」と言いながら書く。

11‐7 筆順テストの簡単な方法

  1. 筆順テストを実施するようにすると、子ども達が漢字練習をするとき筆順に注意して書くようになる。結果として正しく、整った字形を身につけさせることになる。
  2. 筆順テストをするには、出題字を黒字で書き、第何画目かを問う点画だけを赤で書く(または、囲む)。子ども達には、赤の点画が第何画目かを、ノートに算用数字で答えさせる。
  3. 机間を回って○(丸)をつける、ノートまたはテスト用紙を提出させ、採点して返すなど、適宜行うものとする。五問出題した場合は5桁の数字を見るだけなので、ごく短時間で採点できる。

11‐8 新出漢字の説明を子ども達に分担させる

方法

  • 新出漢字の字形・点画を家で調べてきて、黒板でみんなに説明する。

効果

  1. 子ども達が集中して黒板を見る(先生だと安心している)。
  2. 説明の準備を経験することによって、辞書等の調べ方が緻密になる。
  3. 説明の準備を経験することによって、字形・点画への注意力が高まる。
  4. 発表力がつく。
  5. 担当した字は、完全に習得する。
  6. 相互採点の素地ができる。

留意点

  1. 発達段階に応じた課題を与える。
     小学校‐字形・筆順・読み方(音・訓)
     中学校‐字形・筆順・読み方(音・訓)+同訓字の使い分け・熟語
  2. 限られた時間で、効果的に行うようにする。
     新出漢字7字→2人に調べさせる→その場で、各人に2字ずつ発表させる。
  3. 不十分な点は、補足説明する。

お問合せ先

総合教育政策局国際教育課

-- 登録:平成21年以前 --