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教育課程審議会答申(抜粋)(平成10年7月29日)「幼稚園,小学校,中学校,高等学校,盲学校,聾学校及び養護学校の教育課程の基準の改善について」

2.教育課程の基準の改善の関連事項

4 大学,高等学校など上級学校の入学者選抜

 大学,高等学校など上級学校の入学者選抜の在り方は,児童生徒の学習に決定的とも言える大きな影響を与える。選抜の在り方については,今回の教育課程の基準の改善が,学力を単なる知識の量ととらえるのではなく,自ら学び自ら考える力などの[生きる力]を身に付けているかどうかによってとらえる学力観に転換を図るものであることを十分理解し,各学校等で真剣な工夫改善の取組を行うことを切に望むものである。
 今回の教育課程の基準の改善を実効あるものとするためには,ゆとりのある学校生活の中で,真に必要な基礎・基本をしっかりと身に付けるとともに,自ら学び自ら考えるなどの[生きる力]を培い,一人一人の個性を伸ばすなどの観点に立った入学者選抜の改善が不可欠である。具体的には,例えば,学力検査の一点刻みの点数によって合否を決定するのではなく,一定以上の点数を獲得していれば,他の資料によって選抜を行っていく方法,小論文・面接・実技検査の実施,各種技能検査や学校内外における文化活動・スポーツ活動・ボランティア活動などの積極的な評価,調査書と学力検査の比重の置き方の弾力化など,選抜方法の多様化や評価尺度の多元化を一層進める必要がある。また,高等学校入学者選抜においては,中学校の選択教科を学力検査の対象としないが,その学習成果を適切に評価することについて検討する必要がある。
 なかでも学力検査については,単なる断片的な知識の量を競うような問題ではなく,児童生徒の考える力,自らの考えを表出する力などを問うような多様な出題や方法を工夫するなど,教育内容の厳選,学び方や問題解決能力の育成の重視などの方向を尊重した改善が必要である。また,特に外国語については,実践的コミュニケーション能力の育成を重視した外国語教育の改善の方向を尊重し,リスニングを一層取り入れるなどの改善を図る必要がある。
 また,一部の学校に見られる学力試験を偏重した入学者選抜や,いわゆる難問など学習指導要領を逸脱した出題については,その是正を強く求めたい。

-- 登録:平成21年以前 --