学校施設の換気設備に関する調査研究報告書 参考資料[2]
2.換気設備による室内騒音対策の実施例
1.天井裏の機器風路が騒音源の場合
- 大型機器等で騒音的な心配がある時は下記のような工事を極力避けてください。(図1参照)
- a.ダクト径の極端な絞り込み
(例:φ250→φ150、φ200→φ100)
- b.アルミフレキダクト等での極端な曲げ
(特に本体吹出口直後)
- c.天井板の開口
- d.強度不足な部材への吊り下げ

- 対策としては下記のようにします。(図2参照)
- a.遮音性能の高い(透過損失の大きい)天井部材の使用
(特に低周波成分については、部材による性能の差が大きいので注意が必要です。)
- b.音源下部周辺への遮音材の追加
(遮音シートの場合、全体を覆う必要があります。
但し機器によっては放熱等の関係で回りを覆えないので注意を要します。)

2.吹出口(吸込口)が騒音源の場合
- 本体が吹出口(吸込口)と別の場合は図3のようなa.消音ボックス、b.消音ダクト、c.消音グリルの採用が極めて有効です。

- 吹出口(吸込口)自体から、気流音が発生していると思われる時には図4aのように分岐して、グリルでの気流速度を落とし、かつb部に消音ダクトを用いると効果的です。
(同一長さなら小径の消音ダクトの方が吸音効果が高い)

3.吹出口(吸込口)が騒音源の場合
- 図5のように本体と吹出口(吸込口)が一体、あるいは2で対策不十分な場合は、図5aのように部屋の内装材を吸音率の高いものにあげる方法があります。
ただし直接音に対しては効果がありません。
- 図5bのように部屋の隅部に音源を設ける事は、部屋中央での騒音対策としては有効ですが、もし隅部に人がいる場合には効果がありません。