この章は,土質試験に用いる試料及び土質観察を目的に行う土のサンプリングに適用する。
試料の採取方法は,次による。
(1) サンプリングの位置,深さ及び数量等は,特記による。なお,採取時は原則として監督職員の立会いを受けて行う。
(2) 粘性土(粘土・シルト)及びこれに準じる土の乱さない試料の採取は,次による。
ア) 採取は,原則として次表による。ただし,これによりがたい場合は,監督職員と協議する。
表 適用サンプラーの種類
対象土質 | 適用サンプラーの種類 |
N値4以下 | 固定式ピストン式シンウォールサンプラー |
N値4~20以下 | ロータリー式二重管サンプラー 又はロータリー式三重管サンプラー |
イ) 固定式ピストン式シンウォールサンプラーによる試料採取は,JGS1221
(固定式ピストン式シンウォールサンプラーによる土試料の採取方法)による。
ウ) ロータリー式二重管サンプラーによる試料採取は,JGS 1222(ロータリー式二重管サンプラーによる土試料の採取方法)による。
エ) ロータリー式三重管サンプラーによる試料採取は,JGS 1223(ロータリー式三重管サンプラーによる土試料の採取方法)による。
(3) 砂質土の乱さない試料の採取は,次による。
ア) 採取対象が地表面に近く,地下水位面より浅い場所にある場合は,ブロックサンプリングによるものとし,それ以外はロータリー式三重管サンプラーを標準とする。ただし,これによりがたい場合は,監督職員と協議する。
イ) ブロックサンプリングによる試料採取は,JGS 1231(ブロックサンプリングによる土試料の採取方法)による。
ウ) ブロックサンプリングに先立ち,地表上層部分の掘削を伴う場合の仮設工事,土工事等の施工管理等は,「文部科学省土木工事標準仕様書」の規定に準じる。なお,ブロックサンプリングにあたっては,監督職員の立会いを求める。
エ) ロータリー式三重管サンプラーによる試料採取は,(2)のエ)の規定に準じる。
(4) 乱した試料の採取は,原則として,標準貫入試験によって得られた試料とする。
(5) 採取した試料は,振動,衝撃及び極端な温度変化を与えないようにするとともに,含水量が変わらないように密封し,速やかに試験所に運搬する。
成果品は,次のものを作成し,提出する。
(1) サンプリングの位置を示した案内図,平面図
(2) サンプリングの方法,地盤状況等をとりまとめたもの
大臣官房文教施設企画部
-- 登録:平成23年05月 --