第44回観測・設営計画委員会 議事の記録

1.日時

令和2年10月19日(月曜日)10時00分~11時30分

 

2.場所

オンライン開催(※文部科学省18階 研究開発局会議室1)

 

3.出席者

(委員)

石川 尚人   国立大学法人 富山大学都市デザイン学部地球システム科学科 教授
江淵 直人   国立大学法人 北海道大学低温科学研究所 教授
神沢 博     国立大学法人 名古屋大学 名誉教授
神田 穣太   国立大学法人 東京海洋大学副学長・学術研究院長・学術研究院海洋環境学部門教授
坂野井 和代  駒澤大学総合教育研究部 教授
都留 康子   上智大学 総合グローバル学部 教授
松岡 彩子   国立大学法人 京都大学理学研究科附属地磁気世界資料解析センター長・教授
道田 豊     国立大学法人東京大学大気海洋研究所 附属国際連携研究センター教授
山口 一     国立大学法人 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
横山 広美   国立大学法人 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 教授
横山 祐典   国立大学法人 東京大学大気海洋研究所高解像度環境解析研究センター 教授

(オブザーバー)

野尻 琢也   国土地理院企画部 国際連携調整推進官
         (岸本国土地理院企画部国際課長代理)
田中 恵信  気象庁大気海洋部環境・海洋気象課 南極観測事務室長
鐘尾 誠    海上保安庁海洋情報部沿岸調査課 課長補佐
五十嵐 壮雄 総務省国際戦略局技術政策課 専門職
石井 守    国立研究開発法人情報通信研究機構電磁波研究所宇宙環境研究室長
前野 英生  国立研究開発法人情報通信研究機構電磁波研究所宇宙環境研究室 嘱託
小谷 朋恵  外務省国際協力局地球環境課課長補佐
伊豫田 望  環境省自然環境局自然環境計画課課長補佐
野木 義史  国立極地研究所 総括副所長
榎本 浩之  国立極地研究所 副所長
伊村 智    国立極地研究所 副所長
橋田 元   第62次南極地域観測隊隊長(兼夏隊長)
阿保 敏広  第62次南極地域観測隊副隊長(兼越冬隊長)
金子 宗一郎 第62次南極地域観測隊副隊長(兼夏副隊長)
 

(事務局)

福井 俊英    文部科学省研究開発局海洋地球課長
河野 広幸    文部科学省研究開発局海洋地球課 極域科学企画官
小野寺 多映子 文部科学省研究開発局海洋地球課 課長補佐
 

4.議事

(1) 事務局より、当日の議題・配布資料について確認があった。
(2) 以下の議題について、報告及び審議がなされた。


《報告事項》
1.前回議事について
2.南極条約協議国会議(ATCM)等の状況について
3.第61次南極地域観測隊越冬隊の現況について
4.令和3年度南極地域観測事業概算要求の概要について
 

 

《審議事項》
5.第62次南極地域観測行動計画(案)等について
6.南極条約第7条5に基づく事前通告のための電子情報交換システム(EIES)(案)について
7.  南極地域観測第X期6か年計画骨子(案)等について

《その他》
8.南極地域観測事業の最近の成果
 

主な意見は以下のとおり。

(議題3)

【道田委員】 油が漏れたという話があったが、これはどのぐらい漏れたのか。
【野木総括副所長】 約90リットルである。


(議題4)

【横山(祐典)委員】 コロナ対策や、それに向けた設備や消耗品も加わった予算と考えてよいか。
【河野企画官】 令和3年度の要求については、これまでのコロナの国内の状況、国際的な状況を踏まえて、その分を加味した額としている。具体的には、観測隊員のPCR経費、しらせ乗組員のPCR経費等が積算されて要求されている。
【横山(祐典)委員】 基本的にはコロナを持ち込ませないために、移動の期間は全部シャットアウトするということか。
【河野企画官】 昭和基地を含めて南極地域にコロナを持ち込まないということを徹底させるということで、しらせに乗り組む前に隔離期間等を設けて実施する、PCR検査を充実させるといった対策を取りながら今年度も対応していく。


(議題5)

【道田委員】 基本プランのとおりに行われたとして、当初予算と比べて予算の執行残が出る見込みになると思うが、それはどのくらいを見積もっているか。また、その扱いはどうなるのか。緊急事態があれば、逆に経費がかさむことも考えられるが、その辺りのことについて補足説明をお願いしたい。
【河野企画官】 しらせの行動計画について、ほぼ例年と同じAプラスαという行動計画に基づいて予算の執行等を進めており、現時点では、特段減額を見込めているわけではない。最終的に執行残となった場合については、国の制度として、不用額ということでその分が減額ということになろうかと考えている。観測計画についても機器購入等を実施して観測を行う予定で進めていたところであり、最終的に令和2年度末時点の残が幾らになるかこの場でお答えするのは難しい。なお、先ほどご説明させていただいた令和3年度の概算要求については、文部科学省、また南極地域観測統合推進本部として、第63次隊が南極に行き、従来どおりの観測計画と行動計画ができるという前提で要求をしているということを補足させていただく。
【神沢委員】 隊員交代が不可能な見込みとなった場合には、しらせによる61次越冬隊の収容のみを行うとあるが、62次の夏隊・冬隊を乗船させたまま61次越冬隊をしらせに収容可能なのか。特に、COVID対策で1人1部屋という条件を設けた場合、どうなるのか。
【野木総括副所長】 62次隊については例年の半分程度の人数で、かつ1人1部屋を基本としているため、61次越冬隊を余裕をもってしらせに収容できる。
【神沢委員】 新型コロナウイルスが発生した場合、蔓延しないようにするために、感染症対策の専門家にしらせに搭乗いただくことは考えているのか。
【野木総括副所長】 COVID-19対策ワーキンググループでは、感染症の専門家に助言をいただきながら対策を行ってきた。乗船前の隔離によって船にウイルスを持ち込まないことが一番大きなポイントなので、専門家が船上には要らないだろうとのことである。船上では隔離部屋を用意するし、感染症の専門家ではないがドクターはいるので、連携しながらしっかり対策できるということで、今回は専門家に乗船していただかなくても大丈夫だろうということで進めている。


(議題6)

【神沢委員】 英文の資料において昭和基地については「Established: January 29, 1957」とあり、ドームふじについては「Established in January 29, 1995」とあるので、表記を「:」にそろえてはいかがか。
【小野寺課長補佐】 表記はそろえるようにする。


(議題7)

【神田委員】 「2.社会との連携」の「(2)民間とのパートナーシップ」について、何か具体的に想定されているものはあるのか。
【野木総括副所長】 現在も産学の連携は進めているところであるが、X期ではそれを大きく進展させなければいけないだろうとここで挙げさせていただいた。これまでやってきたところをもう少し具体化してくことなるかと思う。
【神沢委員】 資料7-2のサブテーマ2の説明文において「重要な課題」という表現が二重になっているので、具体的には「南極地域観測の中核として考えられる重要課題として、……が挙げられている」と修正してはいかがか。
【江淵主査】字句修正は、主査にご一任頂きたい。

 

(3)事務局から、次回の会議日程については、委員の都合を確認の上、連絡する旨の説明があった。

── 了 ──

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