4.第35回南極海洋生物資源保存委員会(CCAMLR)年次会合報告(CCAMLR:Commission for the Conservation of Antarctic Marine Living Resources)

CCAMLRは、南極の海洋生物資源(鯨類とアザラシ類を除く)の保存管理のために1982年に設立された地域漁業管理機関であり、現在、我が国を含む24カ国とEUが加盟している(条約締約国は35カ国+EU)。年1回開催される年次会合においてメロ、オキアミ等の保存管理措置を決定している。
なお、現在、本条約水域において我が国の底はえ縄漁船1隻が操業しており、2016年漁期の漁獲実績はメロ177トンであった。

1.日程

2016年10月17日(月曜日)~10月28日(金曜日)

2.場所

CCAMLR本部、ホバート市(豪タスマニア州)

3.参加国・地域

委員会加盟国・地域、条約締約国(非漁業国)及びオブザーバー

4.我が国からの出席者

飯野建郎 農林水産省顧問(政府代表)ほか、水産庁、外務省、
国立研究開発法人水産研究・教育機構、国立極地研究所及び関係業界

5.結果概要

(1)オキアミ漁業

総漁獲可能量(TAC)が869.5万トン(前年同)と決定された。なお、我が国漁船は2011年以降同漁業から撤退。

(2)メロ漁業

TACが総計10,838トン(前年: 10,995トン)と決定された。このほか、現在閉鎖(操業禁止)されている58.4.4海区において、メロ資源状態の調査を行うことを目的とする我が国調査計画(漁獲枠60トン)は引き続き承認された。

(3)海洋保護区(MPA)

ロス海(NZ・米提案)MPAを設置する措置(35年後に終了)が合意され、同MPA内の一部の海域における漁業が禁止されることとなった。なお、同MPA内においては、特別調査海域(メロ、オキアミ)やオキアミ調査海域が設定されているが、我が国漁船は操業を行っていない。
また、東南極海(豪・EU・仏提案)及びウェッデル海(EU提案)におけるMPA設置提案に関しても議論が行われたが、今次会合においては合意に至らなかった。

6.その他

次回会合は本年10月16日(月曜日)~10月27日(金曜日)にホバートで開催される予定。

(了)


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