科学研究費補助金「新学術領域研究(研究領域提案型)」の評価要綱(抜粋)

平成22年5月13日
科学技術・学術審議会学術分科会
科学研究費補助金審査部会決定
平成23年4月19日一部改正

科学研究費補助金「新学術領域研究(研究領域提案型)」の中間評価及び事後評価については、この評価要綱により行うものとする。

1 中間評価

(1)中間評価の実施体制

<1>科学技術・学術審議会学術分科会科学研究費補助金審査部会(以下「部会」という。)において行う中間評価に係る調査は、「科学研究費補助金における評価に関する委員会の設置について」(平成21年3月23日研究振興局長決定)に定める「人文・社会系委員会」、「理工系委員会」、「生物系委員会」及び「複合領域委員会」(以下「各委員会」という。)において行うものとする。

<2>学術調査官は、中間評価において次に掲げる事項に関与するものとする。
 ア 部会及び各委員会に対して中間評価に関する情報を提供すること
 イ 各委員会がとりまとめる中間評価の調査結果の原案を作成すること
 ウ 中間評価の結果が領域代表者に通知された後、領域代表者からの求めに応じて、評価結果の補足情報(個人が特定されるものを除く。)を提供すること
 エ 各委員会を進行すること

(2)中間評価の時期及び方法

<1>中間評価の時期は、研究領域設定後3年度目とする。

<2>中間評価の方法は、ヒアリング及び合議によるものとする。

(3)中間評価の進め方

<1>各委員会は、中間評価を行う研究領域について、ヒアリングを行った後、合議を行い中間評価の調査結果を決定する。

<2>部会は、各委員会の調査結果に基づき、合議により中間評価を決定する。

〔ヒアリングの進め方〕

<1>各委員会におけるヒアリングは、「領域代表者が作成する資料」及び「文部科学省が準備する資料」をもとに行う。

<2>各評価者は、「(4)<1>評価に当たっての着目点(a)~(e)」の各要素に着目し、「(4)<2>評価基準」により評価を行う。
 ア 実施時期:9月~10月
 イ 説明者  :領域代表者を含め3名以内
 ウ 時間配分の目安
   時間配分は、以下を目安とするが、質疑応答等のためにやむを得ない場合は、主査の判断により必要な範囲で増減することができる。
  (a)説明者(領域代表者等)からの研究経過等の説明 15分
  (b)質疑応答 20分
  (c)審議及びコメントの記載 5分
計 40分
 エ ヒアリングに用いる資料
  (a)領域代表者が作成する資料
   ○中間評価に係る公表用資料(別紙1)
   ○説明資料
    領域代表者は、次の事項を記載した説明資料をA4判で作成し、別途通知する日までに提出する。

  • 表紙
  • 目次
  • 研究領域の目的及び概要
  • 研究の進展状況[研究項目毎に整理する]
  • 研究を推進する上での問題点と今後の対応策
  • 主な研究成果(発明及び特許を含む)[研究項目毎に整理する]
  • 研究成果の公表の状況(主な論文等一覧、ホームページ、公開発表等)
  • 研究組織と各研究項目の連携状況
  • 研究費の使用状況(設備の有効活用、研究費の効果的使用を含む)
  • 今後の研究領域の推進方策
  • 総括班評価者による評価の状況

   ○プレゼンテーション資料
   領域代表者は、ヒアリング時に使用する場合は、A4判で作成し用意する。

  (b)文部科学省が準備する資料

  • 領域計画書及び研究計画調書
  • 研究領域発足時の公表用資料
  • 計画研究の研究課題一覧

〔合議の進め方〕

各委員会は、ヒアリングを行った研究課題について、「(4)<1>評価に当たっての着目点(a)~(e)」の各要素に着目し、総合的な判断の上、「(4)<2>評価基準」により合議を行う。

(4)評価に当たっての着目点等

<1>評価に当たっての着目点

  (a)研究の進展状況

  • 研究領域の設定目的に照らして、着実に研究が進展しているか。
  • 今後の研究推進上、問題となる点はないか。

  (b)研究成果

  • 研究領域の設定目的に照らして、現時点で期待された成果をあげているか。(あげつつあるか。)
  • 研究成果の積極的な公表、普及に努めているか。

  (c)研究組織

  • 研究組織は、研究者相互に有機的連携が保たれ、研究が効率的に進められるものとなっているか。また、計画研究と公募研究の調和が保たれているか。

  (d)研究費の使用

  • 購入された設備等は有効に活用されているか。
  • その他、研究費は効果的に使用されているか。

  (e)今後の研究領域の推進方策

  • これまでの研究成果に照らして、今後の研究計画は適切なものとなっているか。

<2>評価基準

評点

評価基準

A+

研究領域の設定目的に照らして、期待以上の進展が認められる

A

研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる

A-

研究領域の設定目的に照らして、概ね期待どおりの進展が認められるが、一部に遅れが認められる

B

研究領域の設定目的に照らして研究が遅れており、今後一層の努力が必要である

C

研究領域の設定目的に照らして、研究成果が見込まれないため、研究費の減額又は助成の停止が適当である

 2 事後評価 (略)

 3 評価結果等の開示

(1)中間評価及び事後評価の結果は、各評価者の個別評価結果が特定されないように配慮した上で、各委員会における調査結果及び所見を領域代表者に通知する。また、部会における所見を一般に公開する。

(2)部会における所見を一般に公開するに当たっては、特許権等の知的財産権の保護に配慮するものとする。

お問合せ先

研究振興局学術研究助成課

-- 登録:平成24年02月 --