平成14年11月12日
科学技術・学術審議会学術分科会
科学研究費補助金審査部会決定
平成15年4月15日一部改正
平成16年1月28日一部改正
平成16年11月17日一部改正
平成17年6月6日一部改正
平成18年1月31日一部改正
平成18年6月
6日一部改正
平成18年11月21日一部改正
平成19年1月30日一部改正
平成19年11月20日一部改正
平成20年8月1日一部改正
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、科学技術・学術審議会学術分科会科学研究費補助金審査部会(以下「部会」という。)において行う科学研究費補助金に係る評価(以下「評価」という。)に関し必要な事項を定めることにより、その適正な実施を図ることを目的とする。
(用語の定義)
第1条の2 この規程において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。
一 審査部会運営規則 科学技術・学術審議会学術分科会科学研究費補助金審査部会運営規則(平成13年3月科学技術・学術審議会学術分科会科学研究費補助金審査部会決定)をいう。
二 評価者 部会並びに審査部会運営規則第2条及び第3条に定める委員会又は専門委員会に属する委員、臨時委員及び専門委員をいう。
三 被評価者 下記の者のうち、部会において行う評価の対象となっている者を総称する場合をいう。(下記の者のうち事前評価の対象となっている者を総称する場合は、「応募者」という。)
(1) 特別推進研究の研究課題の研究代表者
(2) 特定領域研究の研究領域の領域代表者又は研究課題の研究代表者
(3) 特別研究促進費の研究課題の研究代表者
(4) 特定奨励費の研究事業の代表者
(5) 研究成果公開発表の事業の代表者
四 各系委員会 審査部会運営規則第2条に定める人文・社会系委員会、理工系委員会、生物系委員会をいう。
五 審査意見書 各系委員会における審査において、より専門的な意見を加味するため所定の様式(別紙2、別紙3-1又は別紙3-2)により作成された意見書をいう。
六 審査意見書作成者 審査意見書の作成を依頼された者をいう。
七 学術調査官 文部科学省組織規則第53条及び第62条に定める者であって、命を受けて文部科学省研究振興局の所掌事務のうち学術に関する事項についての調査、指導及び助言に当たる者をいう。
(経過措置等)
第1条の3 (略)
(評価の種類)
第2条 評価の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 事前評価
二 中間評価
三 事後評価
(評価の時期)
第3条 評価の時期は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 事前評価 応募書類の受理後、速やかに行う。
二 中間評価 第3章に定める時期に行う。(特別推進研究の研究課題及び特定領域研究の研究領域に限る。)
三 事後評価 研究期間終了年度の翌年度に行う。(特別推進研究の研究課題及び特定領域研究の研究領域に限る。)
(評価の方法)
第4条 評価は、独創性、先駆性、学問的意義及び社会・経済への貢献度を考慮しつつ、次の各号に掲げる方法を組み合わせて行う。
一 書面による評価
二 合議による評価
三 ヒアリングによる評価
四 現地調査による評価
(審査意見書)
第5条 (略)
(守秘の徹底)
第6条 評価の過程は、非公開とする。
2 評価者、審査意見書作成者及び学術調査官は、評価の過程で知ることのできた次の各号に掲げる情報を他に漏らしてはならない。
一 計画調書及びその内容(採択されたもののうち応募者が情報提供に同意したものを除く。)
二 審査においてヒアリング対象の研究課題又は研究領域となっているかどうかに関する情報(応募者に通知するまでの間)
三 審査意見書及びその内容
四 評価者の発言内容及び評価に関連して評価者を特定できる情報(氏名、所属機関及び専門分野を含む)
五 各評価者が行う評価の評点及びその集計結果
六 評価の結果(被評価者に開示されるまでの間)
七 部会に属する専門委員の候補者となった者の氏名等
八 各系委員会、研究成果公開発表委員会又は専門委員会に属する評価者の氏名等(部会における採択決定までの間)
九 その他非公表とされている情報
3 評価者及び学術調査官は、被評価者以外の者からの問い合わせに応じないものとする。
(利害関係者の排除)
第7条 利害関係者の排除の方針は、次のとおりとする。
一 評価者は、自らが「研究代表者、研究分担者、領域代表者、特定奨励費の研究事業実施団体の役員又は研究成果公開促進費の事業実施研究者もしくは団体の役員(以下本条において「研究代表者等」という。)」である「研究課題、研究領域、研究事業又は研究成果公開促進費による事業(以下本条において「研究課題等」という。)」の評価に参画しないものとする。
なお、評価者が、研究領域を構成して行う研究の関係者である場合の取扱いは次のとおりとする。
(1) 評価者が、領域代表者、当該研究領域を構成する計画研究の研究代表者又は研究分担者である場合、当該研究領域の評価及び当該研究領域を構成する計画研究の研究課題の評価には参画しない。
(2) 評価者が、当該研究領域に公募研究の研究代表者又は研究分担者として参加している場合、当該研究領域の評価には参画しない。
(3) 評価者が、当該研究領域に公募研究の研究代表者又は研究分担者として応募している場合、自ら応募した研究課題の評価には参画しない。
二 評価者が、研究課題等の研究代表者等との関係において、次に掲げるものに該当すると自ら判断する場合又は所属する委員会等において評価に参画しないことが適当との判断がなされた場合は、評価に参画しないものとする。
(1) 親族関係もしくはそれと同等の親密な個人的関係
(2) 緊密な共同研究を行う関係(例えば、「共同プロジェクトの遂行、共著研究論文の執筆、同一目的の研究会への参加」を通じ緊密な関係にある者)
(3) 同一講座(研究室)において同一の研究を行う所属関係
(4) 密接な師弟関係
(5) 研究課題等の評価に参画することにより公正性が失われると見なされるおそれのある対立的な関係もしくは競争関係
(6) (1)~(5)のほか、評価者が自ら強い利害関係を有すると判断する関係
(評価結果等の開示)
第8条 審査の結果の開示は、第13条に定めるとおりとする。
2 中間評価及び事後評価の結果は、各評価者の個別評価結果が特定されないように配慮した上で、各系委員会における調査結果及び所見を研究代表者及び領域代表者に通知する。また、部会における所見を一般に公開する。
3 前項に規定する公開に当たっては、特許権等の知的財産権の保護に配慮するものとする。
4 評価者の氏名等は、審査終了後、一般に公開する。
(評価結果等の情報提供)
第9条 評価者及び学術調査官は、評価結果が被評価者に開示された後、被評価者の求めに応じ、当該評価結果に係る補足情報(評価者が特定されるものを除く。)を提供することができる。
第2章 審査(事前評価) (略)
第3章 中間評価
(中間評価の実施体制)
第14条 部会において行う中間評価に係る調査は、所管の各系委員会において行うものとする。
2 学術調査官は、中間評価において次に掲げる事項に関与するものとする。
(1) 部会及び各系委員会に対して中間評価に関する情報を提供すること
(2) 各系委員会がとりまとめる中間評価結果の原案を作成すること
(3) 中間評価の結果が研究代表者及び領域代表者に通知された後、研究代表者又は領域代表者からの求めに応じて、評価結果の補足情報(個人が特定されるものを除く。)を提供すること
(4) 各系委員会を進行すること
(中間評価の方法)
第15条 中間評価の方法は、次のとおりとする。
一 特別推進研究 (略)
二 特定領域研究
(1) 中間評価の時期及び方法は、次の表のとおりとする。このほか、部会は、研究領域設定後2年度目以降の研究領域(中間評価の時期に当たる研究領域を除く。)については、研究経過の状況を把握するため、領域代表者に対し「特定領域研究の研究状況報告書」の提出を求める。また、各系委員会の主査が必要と認めた場合には中間評価を行うことができる。
設定期間 |
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(ヒアリング・合議) |
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(ヒアリング・合議) |
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(2) 中間評価の進め方は、次のとおりとする。
〔中間評価の進め方〕
1 各系委員会は、中間評価を行う研究領域について、ヒアリングを行った後、合議を行い中間評価の調査結果を決定する。
2 部会は、各系委員会の調査結果に基づき、合議により中間評価を決定する。
〔ヒアリングの進め方〕
1 各系委員会におけるヒアリングは、「領域代表者が作成する資料」及び「文部科学省が準備する資料」をもとに行う。
2 各評価者は、「(3)1 評価に当たっての着目点(a)~(e)」の各要素に着目し、「(3)2 評価基準」により評価を行う。
ア 実施時期:9月~10月
イ 説明者:領域代表者を含め3名以内
ウ 時間配分の目安
時間配分は、以下を目安とするが、質疑応答等のためにやむを得ない場合は、主査の判断により必要な範囲で増減することができる。
(a) 説明者(領域代表者等)からの研究経過等の説明・・・15分
(b) 質疑応答・・・20分
(c) 審議及びコメントの記載・・・5分
計 40分
エ ヒアリングに用いる資料
(a) 領域代表者が作成する資料
・中間評価に係る公表用資料(別紙5)
・説明資料
領域代表者は、次の事項を記載した説明資料をA4判で作成し、別途通知する日までに提出する。
・表紙
・目次
・要旨
・研究領域の概要
・研究領域の設定目的
・研究領域内の研究の年度毎の進展状況及びこれまでの主な研究成果
(発明及び特許を含む)[研究項目毎に整理する]
・研究領域の研究組織と各研究項目の連携状況
・研究費の使用状況(設備の有効活用、研究費の効果的使用を含む)
・研究成果公表の状況(主な論文等一覧、ホームページ、公開発表等)
・総括班評価者による評価の状況
・研究領域の研究を推進する上での問題点と対応策(研究費を含む)
・今後の研究領域の推進方策
・プレゼンテーション資料
領域代表者は、ヒアリング時に使用する場合は、A4判で作成し用意する。
(b) 文部科学省が準備する資料
・領域計画書(研究計画調書を除く)
・研究領域発足時の公表用資料
・これまでに中間評価を受けている場合は、その評価結果及び公表用資料
・計画研究の研究課題一覧
〔合議の進め方〕
各系委員会は、ヒアリングを行った研究課題について、「(3)1 評価に当たっての着目点(a)~(e)」の各要素に着目し、総合的な判断の上、「(3)2 評価基準」により合議を行う。
(3) 評価に当たっての着目点等
1 評価に当たっての着目点
(a) 研究の進展状況
・研究領域の設定目的に照らして、着実に研究が進展しているか。
・今後の研究推進上、問題となる点はないか。
(b) これまでの研究成果
・研究領域の設定目的に照らして、現時点で期待された成果をあげているか。(あげつつあるか。)
・研究内容・研究成果の積極的な公表、普及に努めているか。
(c) 研究組織
・研究組織は、研究者相互に有機的連携が保たれ、研究が効率的に進められるものとなっているか。また、公募研究の設定を行っている研究領域については、計画研究と公募研究の調和が保たれているか。
(d) 研究費の使用
・購入された設備等は有効に活用されているか。
・その他、研究費は効果的に使用されているか。
(e) 今後の研究領域の推進方策
・これまでの研究成果に照らして、今後の研究計画は適切なものとなっているか。
2 評価基準
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現行のまま推進すればよい |
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努力の余地がある |
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一層の努力が必要である |
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研究費の減額又は助成の停止が適当である |
第4章 事後評価
(事後評価の実施体制)
第16条 部会において行う事後評価に係る調査は、所管の各系委員会において行うものとする。
2 学術調査官は、事後評価において次に掲げる事項に関与するものとする。
(1) 部会及び各系委員会に対して事後評価に関する情報を提供すること
(2) 各系委員会がとりまとめる事後評価結果の原案を作成すること
(3) 事後評価の結果が研究代表者及び領域代表者に通知された後、研究代表者又は領域代表者からの求めに応じて、評価結果の補足情報(個人が特定されるものを除く。)を提供すること
(4) 各系委員会を進行すること
3 第3条第3号の規定にかかわらず、特別推進研究の研究課題について、次の各号に掲げる場合には、事後評価のためのヒアリングを行わないことができる。
一 「研究計画最終年度前年度の応募」において、当該研究課題を廃止しつつ、継続的に当該研究を行おうとするため、同一の研究代表者が応募した研究課題が採択された場合
二 事後評価の実施年度に、当該事後評価を行うべき研究課題に係る研究を継続的に行うため、同一の研究代表者が新規に応募した研究課題について、審査のためのヒアリングが行われた場合
(事後評価の方法)
第17条 事後評価の方法は、次のとおりとする。
一 特別推進研究 (略)
二 特定領域研究
(1) 事後評価の方法は、ヒアリング及び合議によるものとする。
(2) 事後評価の進め方は、次のとおりとする。
〔事後評価の進め方〕
1 各系委員会は、事後評価を行う研究領域について、ヒアリングを行った後、合議により事後評価の調査結果を決定する。
2 部会は、各系委員会の調査結果に基づき、合議により事後評価を決定する。
〔ヒアリングの進め方〕
1 各系委員会におけるヒアリングは、「領域代表者が作成する資料」及び「文部科学省が準備する資料」をもとに行う。
2 各評価者は、「(3)1 評価に当たっての着目点(a)~(c)」の各要素に着目し、「(3)2 評価基準」により評価を行う。
ア 実施時期:9月~10月
イ 説明者:領域代表者を含め3名以内
ウ 時間配分の目安
時間配分は、以下を目安とするが、質疑応答等のためにやむを得ない場合は、主査の判断により必要な範囲で増減することができる。
(a) 説明者(領域代表者等)からの研究成果等の説明・・・15分
(b) 質疑応答・・・10分
(c) 審議及びコメントの記載・・・5分
計 30分
エ ヒアリングに用いる資料
(a) 領域代表者が作成する資料
・事後評価に係る公表用資料(別紙6)
・説明資料
領域代表者は、次の事項を記載した説明資料をA4判で作成し、別途通知する日までに提出する。
・表紙
・目次
・研究領域の概要
・研究領域の研究組織と各研究項目の連携状況
・研究領域の設定目的及びその達成度
・研究領域内の主な研究業績(発明及び特許を含む)[研究項目毎に整理する]
・研究成果の取りまとめ状況
・研究成果公表の状況(主な論文等一覧、ホームページ、公開発表等)
・総括班評価者による評価の状況
・研究領域の研究を推進してきた上での問題点と対応措置
・当該学問分野及び関連学問分野への貢献度
・プレゼンテーション資料
ヒアリングにおいて使用する場合は、A4判で作成する。
(b) 文部科学省が準備する資料
・領域計画書(研究計画調書を除く)
・研究領域発足時の公表用資料
・計画研究の研究課題一覧
・これまでに中間評価を受けている場合は、その評価結果及び公表用資料
〔合議の進め方〕
各系委員会は、ヒアリングを行った研究領域について、次の「(3)1 評価に当たっての着目点(a)~(c)」の各要素に着目し、総合的な判断の上、「(3)2 評価基準」により合議を行う。
(3) 評価に当たっての着目点等
1 評価に当たっての着目点
(a) 研究領域の設定目的の達成度
・研究領域としての設定目的の達成の度合いはどうか。
(b) 研究業績等
・研究領域の設定目的に照らして、研究領域全体で十分な研究業績をあげたか。
・研究領域全体の研究成果を効果的に取りまとめているか。
・研究成果の積極的な公表、普及に努めているか。
(c) 当該学問分野及び関連学問分野への貢献度
・当該学問分野及び関連学問分野への貢献の度合いはどうか。
2 評価基準
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研究領域の設定目的に照らして、期待以上の成果があった |
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研究領域の設定目的に照らして、十分な成果があった |
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研究領域の設定目的に照らして、十分ではなかったが一応の成果があった |
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十分な成果があったとは言い難い |
以下、略
研究振興局学術研究助成課
-- 登録:平成21年以前 --