文部科学省車座ふるさとトーク(福岡県福岡市)(平成26年11月22日)

1.日程

平成26年11月22日(土曜日)

2.訪問地

福岡県福岡市(会場:福岡市立千早西小学校)

3.訪問者

赤池誠章文部科学大臣政務官

4.概要

(1)テーマ及び参加者

 「学校・家庭・地域が連携した道徳教育の取組について」をテーマに、2回に分けて車座での対話を実施。1回目は千早西小学校児童の保護者及び地域住民9名、2回目は千早西小学校の教員9名と対話した。

(2)保護者及び地域住民からの主な意見

  • 道徳は、学校だけでなく家庭でも培うものである。しかし、昔と比較して保護者が子供の手本になれていないことが気になる(参観日での、授業中の廊下での私語など)。
  • 若い保護者は、自分の考えに自信がなく、子供に自分の考えを伝え切ることができていないように感じる。
  • 道徳教育は、家庭での役割も大きいとは思うが、多様な道徳性を伝えることは難しいので、学校でもしっかりと学ばせるために、教科化には賛成である。
  • 海外での生活経験があるが、子供の生活の中で、日本では個人が尊重されないことが多い。例えば、遊びの決定の際、声の大きい児童、力のある児童の意向で、集団の意思決定がなされるなど。
  • ゲーム感覚での言葉遣いが気になる。言葉の本当の意味も分からず、相手を傷付けていることにも気付かず、平然と使っている。相手を思いやる心が育っていないと感じる。
  • 福岡市による公民館活動のための予算により、地域と学校が連携を密にして行事を行っている。このことにより、児童や保護者の地域行事への参加が増え、ジュニアリーダー(5・6年生)が育っている。また、地域住民との縦のつながりが強まり、お年寄りの持っている知恵の伝承も深まっている。
  • 学校・家庭・地域が一体となって取り組むことにより、様々な世代や地域との触れ合いを通じて、互いを敬い、助け合う心が醸成されている。
  • 「私たちの道徳」は、多様な価値項目がバランスよく網羅されており、大変読みやすい資料となっている。
  • 「私たちの道徳」の読み物資料には、感動的な内容が多く、子供たちも興味を持ち、心に響くと思われる。
  • 「私たちの道徳」の高学年版や中学校版については、汎用的な内容が多く、子供たちには響きにくい内容がある。より身近で具体的な内容を盛り込むと良い。
文部科学省車座ふるさとトーク(福岡県福岡市)(平成26年11月22日)の様子 その1 文部科学省車座ふるさとトーク(福岡県福岡市)(平成26年11月22日)の様子 その2

(3)教員からの主な意見

  • 道徳教育は、学校だけで培っていけるものではない。家庭や地域とも連携をして子供たちを育んでいくべきものである。教科化により、学校任せにされるのではないかという不安がある。
  • 道徳の教科化に伴って、評価をどのように行うべきかが不安である。児童の内面的な変容を見取ることは困難である。ワークシートの表記や発言等の言語能力の高い児童はうまく表現できるが、そうでない児童も道徳性が高まっていることがある。そのような場合に評価する際の規準なども示して欲しい。
  • 評価をすることで、教員は児童の自由な発言等の妨げにならないよう留意しなくてはならない。
  • 教科書の作成については、誰もが使用するという視点から、内容をしっかりと吟味し、高い読解力を要しなくても理解できる内容にしていただきたい
  • 「私たちの道徳」は、大変内容が豊富でバランスも良く、活用しやすい資料となっている。
  • 児童の実態から自尊心が低い様子がうかがえる。読み物資料や今後の教科書では、「自分はだめだ」と思っている登場人物が自尊心を高めていくような内容も盛り込んでいくことが望まれる。
  • 道徳教育推進リーダーについては、学校に1人追加で配置されると良い。
  • 道徳の授業は、担任が行うべきであるが、道徳教育推進リーダーの授業を参観したり、ティームティーチングで指導したりすることにより、教員の研修が深まり、より高い実践力が養われると思われる。
文部科学省車座ふるさとトーク(福岡県福岡市)(平成26年11月22日)の様子 その3 文部科学省車座ふるさとトーク(福岡県福岡市)(平成26年11月22日)の様子 その4

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成26年11月 --