文化女子大学文化ファッション研究機構 中間評価結果
大学名
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文化女子大学
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研究分野
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生活科学(服飾文化等)
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拠点名
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文化ファッション研究機構
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学長の氏名
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大沼 淳
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拠点代表者
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森川 陽 文化ファッション研究機構長
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共同研究拠点の整備状況等の概要
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(共同研究拠点の目的) 1)文化女子大学が既に所蔵する豊富な各種リソースを研究者コミュニティに開放することによって、分野横断的な共同研究を推進し、研究成果を蓄積するとともに情報発信し、服飾文化に関する高い水準の学術研究分野を確立する。 2)服飾文化に関わる総ての学際領域の研究者、ならびに服飾文化情報を必要とするさまざまな産業領域、メディア、デザイナー、舞台芸術等の関係者に対し情報を発信する。 3)国内外の博物館や研究所に分散所蔵されている潜在的服飾文化とその遺産に関する連携研究を推進し、世界の服飾文化、日本の服飾文化、日本固有の美意識、等に関する研究情報を英語で広く世界に発信し、世界の服飾文化研究の推進に貢献するとともに、日本発の固有なデザイン発信・ブランド形成に資する。
(当該共同研究拠点における成果) 目的1)について ・文化女子大学が既に所蔵する豊富な各種リソースを研究者コミュニティに開放することについて 拠点の採択した共同研究課題の研究員を共同研究員として処遇し、図書館、博物館、ファッションリソースセンターの利用は文化女子大学教職員と同等としている。それ以外の研究者については、従来から行われている文化女子大学の教職員による紹介方式で利用の便を図っている。 ・分野横断的な共同研究の推進について 共同研究課題公募を行っている。人文学、社会科学、自然科学にかかわる分野横断的服飾文化共同研究のほか、「きもの」文化に関する研究、東アジアの民俗服飾文化に関する研究、現代ファッションの動態に関する研究をプロジェクト研究として示し、分野横断的研究の展開を図っている。採択した共同研究課題26件であり、参加している研究者は延べ109名である。 ・服飾文化に関する高い水準の学術研究分野を確立することについて 共同研究の期間が3年であり、当初の目的達成は今後の研究成果にかかっている。 目的 2)について ・平成20、21両年度の研究経過成果報告書を作成して頒布するとともに、拠点ホームページ上にも公開している。また、文化女子大学が作成したリポジトリにも掲載して一般に公開している。成果の一部は、講演会や公開講座において社会に還元されている。 目的 3)について ・研究情報を英語で広く世界に発信することについて 研究課題公募を英文でも行うとともに、研究経過成果報告書は英文概要を付して作成し、英語による情報発信に努めている。また、共同研究員の海外研究活動を支援し、それを通じた間接的情報発信を促している。 ・日本発の固有なデザイン発信・ブランド形成に資することについて 服飾の日本ブランドの特徴に関する研究が採択研究の中で行われており、その成果が期待される。日本固有の服飾文化の特徴を明らかにすること自身が本項の目的にかなうものとして、共同研究の推進を図っている。
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「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」事業委員会による評価
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(総合評価) 計画は概ね順調に実施されているが、目的達成に向け、助言等を踏まえた適切な取組が必要と判断される。
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(コメント) 当初の計画に沿って、当機構が有する学術資料の公開、分野横断的な共同研究の実施などの計画が概ね順調に実施され、当該分野における特色のある共同研究が実施されている。 共同研究拠点の運営については、服飾に関する幅広い学問分野、研究機関との連携により、分野横断的な共同研究に取り組む体制の整備を進め、プロジェクト研究が順調に拡充されているなど、共同利用・共同研究の実績が上がっていると評価できる。 ウェブサイトを通じた情報提供など一定の取組は行われているが、当該拠点のより具体的な情報や成果について、拠点としての関連研究者への情報発信の観点から更なる内容の充実が必要である。 今後は、若手研究者への支援の方策や、共同研究における関係機関等と連携した取組の具体化など目的達成に向けた適切な取組が期待される。その際、拠点としての服飾文化研究の特徴が明確に示されるよう推進することが望まれる。
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