大学改革GPナビ-Good Practice-(第14号)

平成17年12月19日



 文部科学省高等教育局大学改革推進室からGPに関する情報等を随時お届けしています。
 「GP」とは「優れた取組」を表す「Good Practice」の頭文字をとった通称です。

 現在システムの関係上ご登録いただいている各大学・短期大学・高等専門学校の窓口(最大2アドレス)から学内の関係部署や希望者に転送をお願いしています。
 お手数ですが、窓口担当の方は、学内へ転送メールであることを示した上で転送してください。

 今後専用システムの整備を予定しています。システム整備後は自動受付による配信を予定しています。



INDEX
[現代GPフォーラム・プレイベント「現代GPの昨日・今日・明日」]
[レポート]
(1)大学と地域との連携による地域再生、都市再生についての政府内の動向
[GPに関するQ&A]
[編集後記―編集長(高等教育局主任大学改革官)山崎 秀保]



[現代GPフォーラム・プレイベント「現代GPの昨日・今日・明日」]

 平成18年3月4日(土曜日)に予定している現代GPフォーラムにむけて現代GP選定委員会委員の先生方に抱負や17年度の審査についての感想などをいただき連載でお届けしています。
 連載2回目となる今回は、テーマ「知的財産関係教育の推進」の土肥部会長とテーマ「仕事で英語が使える日本人の育成」の原田部会長に今年度の審査を振り返っていただきました。

[1]
「第3部会の審査を振り返って」
部会長 土肥 一史(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)

 今年度の「知的財産関連教育の推進」をテーマとする取組は、昨年よりも13件増の全部で35件でした。これら35件の取組の内容は極めて広範にわたっておりますが、あえて類型化すれば、知的財産教育人材の養成に関する取組、技術系人材への知的財産教育を行う取組、ビジネス系人材への知的財産教育を行う取組、テジタルコンテンツの創作あるいは保全に関する人材教育を行う取組、広くさまざまなコンテンツの創作に係わる人材の養成を行う取組などに分けることができるように思います。

 これらの類型に属する取組においても、そこでの高度な専門的人材を育成しようとするものから、広く知的財産思想の普及を目的とする啓蒙的な教育を行うものまでさまざまでした。これらの取組の中から6件の取組を選定したのですが、そのうち3件は昨年度申請されたものをブラッシュアップして再度申請されたものです。取組への継続的な工夫と取組内容の一層の充実が大切である、といえるのではないでしょうか。


[2]
「第4部会の審査を振り返って」
仕事で英語が使える日本人の育成
部会長 原田 園子(神戸女学院大学長)

 本年度「仕事で英語が使える日本人の育成」テーマでの申請件数は70件あり、選定された件数は11件でした。当然のことながら、全体的に昨年度の申請内容に比して各評価項目についてより程度の高い計画性が見られる取組が多くあったように思います。そのうち総合的に評価の高かった20件について今年度より実施することになった面接審査を行いました。
これらは、何れも基本評価項目や本テーマ個別事項(キャリア形成機会、コミュニケーション能力の醸成、教育課程の整備)において優れた内容でしたが、当該大学の教育理念・目的を踏まえ、その意図達成に沿った英語運用能力向上を目指す強い意思と熱意が充分に汲み取れ、実施計画の具体性が認められ、加えて全学的サポートを得たうえでの取組の責任母体が明確である、妥当性や実現可能性において確信が得られた申請が最終的に選定となりました。

◇ 現代GPフォーラムは、平成18年3月4日(土曜日)に東京ビッグサイトにて開催予定です。今回は新たにテーマ毎のグループディスカッションを開催します。パネルディスカッション・グループディスカッションの参加受付は平成18年1月開始予定です。





[レポート]

高等教育に関する最新の話題などについてお届けします。


 

(1)大学と地域との連携による地域再生、都市再生についての政府内の動向

 近年、各地の大学・短期大学において、大学等が持つ人的・物的資源を活用しながら、地域と連携した教育研究活動が積極的に展開されています。
 このような取組が全国の大学等で充実発展していくことは、より一層の地域の活性化につながるものと考えられます。

 文部科学省では、特色GPや現代GPなどを通じ、大学と地域との連携や地域の活性化に係る取組について支援を行ってきているところですが、最近は、文部科学省のほかにも、大学と地域との連携などによる地域再生や都市再生について、政府内で様々な施策の検討が行われています。今回は、それらの動きをレポートします。

 本年6月の総合科学技術会議では、地域の大学等の活性化・活用により地域再生を行っていくことの重要性が問題提起されました。それを受けて、文部科学大臣、地域再生担当大臣、科学技術政策担当大臣による3大臣会合において、
1)3大臣が地方大学の活性化に向けて連携する
2)広く他省庁に声をかけて、政府全体で地方大学の支援方策を検討する
ことについて合意がなされました。
 そのような中、総合科学技術会議における第3期科学技術基本計画の策定に向けた検討の中で、地域の大学の活性化・活用(「地域の知の拠点再生プログラム(仮称)」)が位置づけられています。

 また、都市再生本部では、去る12月6日、都市再生プロジェクト(第十次決定)「大学と地域の連携協働による都市再生の推進」が決定されました。同本部の会合の中で本部長である小泉内閣総理大臣から「地域と大学の連携の取組を全国の大学、市町村にやってもらうと、もっと地域の活性化につながる。」という発言があり、資料として配付された大学のパンフレットについて「こういったパンフレットはとてもよい。全国の大学でもこのようなものを作成してはどうか。」との意見があったところです。

 文部科学省では、これまでも現代GP・特色GP等の各プログラムにおいて「学生教育を通じた地域活性化への貢献」を積極的に取り上げるとともに、社会への積極的な情報提供を行ってきたところです。最近の政府内での動向等も踏まえ、今後より一層の効果的・効率的な情報発信を行っていきたいと考えています。

 関係者の皆様におかれましては、各大学等のwebサイト、特色GP・現代GPフォーラム等を活用した自発的・積極的な情報発信をしていただきますようお願い申し上げます。

(「地域の知の拠点再生プログラム(仮称)の検討の概要」についてはこちら)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiikisaisei/kouhyou/051019/051019gaiyou.html

(都市再生本部(平成17年12月6日)議事次第はこちら)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tosisaisei/dai15/15gijisidai.html




[GPに関するQ&A]

 「大学改革GPナビ-Good Practice-」メールボックス(daikaika@mext.go.jp)に対して、よくいただく質問にお答えします。

(Q)
 12月17日(土曜日)21時30分~ 朝日ニュースター(CS)で放送された「政策対談 明日への架け橋」を見逃してしまいました。何とか見る方法はありませんか?

(A)
 12月24日のあさ6時30分から再放送があります。是非ご覧ください。また、「政府広報オンライン」上にて動画でもご覧いただくことが可能です(動画配信は12月22日頃開始予定です)。

(「政府広報オンライン」はこちら)
http://www.gov-online.go.jp/publicity/tv/asu.html

「GPに関するQ&A」でとりあげてほしい質問を随時募集しています。
  daikaika@mext.go.jpまでメールにて送信してください。お送りいただくメールの件名は必ず[大学改革GPナビ(Q&A)」の形式でお願いします。



[編集後記―編集長(高等教育局主任大学改革官)山崎 秀保]

 編集長の山崎です。早いもので今年もあとわずか。平成18年度予算案の編成作業は大詰めを迎えています。国の財政状況は非常に厳しい中ですが、なんとか必要な予算を確保して、来年度も特色GPや現代GPの新規公募を実施したいと思います。

 先般の特色GPフォーラムで出張した際、近くの大学をいくつか訪問させていただきました。GPに選定された取組の担当の先生や学生の方からも直接お話を聞くことができて大変有意義でした。
 関係の皆様方、ありがとうございました。

 また、先週、某短期大学で、特色GPの選定記念シンポジウムがあり、数人の卒業生のお話を聞く機会がありました。学生時代に学んだことを踏まえ、様々な資格を取得し、それぞれの分野で立派にご活躍されている方ばかりで感銘を受けました。卒業生を見れば、その大学の教育がよく分かる・・・。今後の事後評価の一つの指標として採り入れていく方法はないものか、などと思いました。

 8月の概算要求以降、財政当局との折衝では、大学教育改革におけるGPの重要性や事業の効果などを説明して理解を求めてきました。その際、選定された取組を担当されている先生から直接聞いたお話や大学を訪問したときに自分自身で見たり聞いたりした内容は、自信を持って(迫力を持って?)説明できるため、説得力に差があったように思います。
 大学の皆様方からいただく情報は、大学教育改革推進の予算の充実にもつながってきますので、引き続き皆様方のご協力をお願いします。

 GPをはじめとする「国公私を通じた大学教育改革の支援」事業についての質問や提言などありましたら、daikaika@mext.go.jpまでメールを送信してください。
 お送りいただくメールの件名は必ず「大学改革GPナビ(件名)」の形式でお願いします。
 なお、ご質問等に関しては、個別にお答えしてまいりますが、皆さま方にご紹介することが適当と思われるものなどについては、ご質問をいただいた方に確認の上、大学改革GPナビなどで回答する場合もあります。


大学改革GPナビ-Good Practice
編集長: 文部科学省高等教育局主任大学改革官 山崎 秀保
発行: 文部科学省高等教育局大学改革推進室
〒100-8959 東京都千代田区丸の内2-5-1
03-5253-4111(内線:3319、3321)



大学改革GPナビ-Good Practice
国公私立大学を通じた大学教育改革の支援
特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)
現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)
(3月4日フォーラム開催予定)

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