大学入学者選抜改革推進委託事業(不正行為防止対策に関する調査・分析)令和5年度

1.事業の趣旨

 令和4年度(令和3年度実施)大学入学者選抜において情報通信機器を悪用した不正行為が続出※しており、その手口において極めて小型なワイヤレスイヤホンが用いられるなど、不正行為の手口は多様化する状況が生じています。

 ※・令和4年度大学入学共通テスト(令和4年1月実施)
       試験時間中にスマートフォンを使用し試験問題を撮影し、仲介役を介してあらかじめ解答を依頼していた第三者に画像を送信して解答を得ていた事案。

   ・一橋大学における留学生入試(令和4年1月実施)
       試験時間中に小型カメラを使用し試験問題を映した動画等を仲介役を介してSNSにより外部に流出させ、第三者から解答を得ていた事案。その際、極めて小型なワイヤレスイヤホン(約15mm)を使用。

 不正行為防止対策として、巡視体制を強化するなどの対応を行うこととしていますが、本事業では、こうした背景を踏まえ大学入学者選抜に係る情報通信機器を悪用した不正行為防止対策に関する専門的・実証的な調査研究能力を有する機関に委託して、日本と同様に情報通信機器を悪用した不正行為の手口が多様化している海外の事例や電波識別等の既存技術の可能性や限界を調査分析することにより、受験生が安心して試験に臨める公平・公正な試験の実施に向けて今後の不正行為防止対策を検討していく上で必要な専門的・客観的情報を得るものです。

2.事業内容

 大学入学者選抜における情報通信機器を悪用した不正行為防止対策についての知見を集積するなどの調査研究を実施します。
 具体的には、以下に記載する調査研究を行い、日本と同様に情報通信機器を悪用した不正行為の手口が多様化している海外の事例や電波識別等の既存技術の可能性や限界を調査分析することにより、受験生が安心して試験に臨める公平・公正な試験の実施に向けて今後の不正行為防止対策を検討していく上で必要な専門的・客観的情報を得るものです。

【1.海外事例調査】
・日本と同様に大学入学に係る全国共通の統一入試や個別試験等を実施しており、かつ情報通信機器を悪用した不正手口が多様化している中国及び韓国の現状や不正行為防止対策について海外事例調査を行い、我が国の不正行為防止対策の検討に資する知見を得る。
 
【2.既存技術調査】
・国内外の電波識別、電波遮断等の既存技術や既製品の状況について、調査を行う。
 
【3.既存技術の性能確認】
・既存技術調査の結果、必要性が認められる場合には、大学入学者選抜実施中の試験室の状況下を想定したシミュレーションを実施するなど、調査した既存技術を用いた性能確認を行うことにより、既存技術活用の可能性や限界について明らかにする。
 

3. 事業の選定

 令和5年4月19日(水曜日)から令和5年5月22日(月曜日)にかけて公募を実施し、公募要領に基づく事業実施計画書等の提出があった機関について、外部の有識者・専門家等で構成される「大学入学者選抜改革推進委託事業(不正行為防止対策に関する調査・分析)委員会」により、事業内容や事業実施可能性等、総合的な審査を行い、選定事業を決定しました。

大学入学者選抜改革推進委託事業(不正行為防止対策に関する調査・分析)委員会委員(PDF:164KB)

4.選定機関・事業

 選定機関:独立行政法人大学入試センター
 事業名:不正行為防止対策に関する調査・分析

概要資料

お問合せ先

高等教育局大学教育・入試課大学入試室

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(高等教育局大学教育・入試課大学入試室)