高大接続改革では、各種提言を踏まえて、各大学の入学者選抜において、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」、「主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度 」の学力を構成する特に重要な三つの要素(以下、「学力の3要素」という 。) を多面的・総合的に評価するものに改善することが求められており、また、大学教育においては、高等学校教育で培われた学力の3要素等を更に発展・向上させるよう、教育内容、学習・指導方法、評価方法等の改善が求められています。
大学入学者選抜における多面的な評価の在り方に関する協力者会議「審議のまとめ」(令和3 年3 月31日)では、学力の3要素の多面的・総合的な評価を推進するため、大学入学者選抜における観点別学習状況の評価の活用については、今後の大学における観点別学習状況の評価の活用方法の検討の進展等を見極めつつ、条件が整い次第調査書に項目を設けることを目指し、引き続き高等学校・大学関係者において検討を行うことが必要とされています。
また、大学入試のあり方に関する検討会議「提言」(令和3年7月8日)においては、高等学校段階までに育成を目指す思考力・判断力・表現力等について、大学入学者選抜において適切に評価するだけではなく、大学入学後の教育でも一層伸長させることが必要とされており、観点別学習状況の評価を入学後の教育にもつなげることが求められています。
本事業は、こうした背景を踏まえ、大学教育及び大学入学者選抜に関する専門的・実証的な研究能力を有する機関に委託して、高等学校での学習の成果を大学 入学後の学修指導や大学入学者選抜等に活用するための実践的で具体的な手法を構築し、その成果を全国の大学に普及することにより、各大学の大学教育や入学者選抜の改善を推進するものです。
高等学校における観点別学習状況の評価を大学入学後の学修指導や大学入学者選抜等において活用する方法等に関して、次の調査研究を行うとともに、全国の大学においても広く活用できるよう成果を整理し、公表します。
令和4年7月19日(火曜日)から令和4年8月22日(月曜日)にかけて公募を実施し、公募要領に基づく企画提案書等の提出があった事業について、外部の有識者・専門家等で構成される「大学入学者選抜改革推進委託事業(観点別学習状況の評価の活用)委員会」により、事業内容や事業実施可能性等、総合的な審査を行い、事業を選定しました。
大学入学者選抜改革推進委託事業(観点別学習状況の評価の活用)委員会委員(PDF:210KB)
選定機関:国立大学法人筑波大学
事業名:観点別学習状況の評価の運用実態を踏まえた大学入学者選抜および大学入学後の学修指導への活用可能性の検討