年次計画履行状況調査の結果等について(平成16年度)

1.大学・短期大学等に係る年次計画履行状況調査結果について

当該大学等についての留意事項を付した大学

大学名 学部名等 位置 留意事項
国際教養大学 国際教養学部 秋田県  国際教養学部の定員超過の是正に努めること。
日本薬科大学 薬学部 埼玉県 (1)設置の趣旨に深く関わる「統合医療」の概念の明確化に一層努めるとともに、設置の趣旨を実現し、四年制大学として相応しい教育・研究水準のさらなる向上のための方策について、今後も検討し、着実に実施すること。
(2)入学試験については、募集要項等の作成を含め、大学入学者選抜実施要領に基づき、適正に実施すること。
(3)「ハイコスト・ハイサポート」に相応しい教育環境の整備、及び学生サービスの向上に一層努めること。
(4)自己点検・評価について、規定の整備を含め、実施体制の整備に努めること。
(5)薬学部健康薬学科、漢方薬学科の定員超過の是正に努めること。
千葉科学大学 薬学部
危機管理学部
千葉県 (1)認可時の留意事項については遺漏のないよう適正に対処すること。
(2)履修科目の登録の上限の設定方法については、適正なものとなるよう検討すること。
(3)成績評価基準及びその運用方法について、より一層適切なものとすること。
(4)教育研究の一層の活性化のため、自己点検・評価、ファカルティ・ディベロップメント(授業内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究)について実施体制を整備し、確実な実施に努めること。
(5)薬学部薬学科、危機管理学部危機管理システム学科の定員超過の是正に努めること。
帝京平成大学 薬学部 千葉県 (1)認可時の留意事項については、遺漏のないよう適正に対処すること。
(2)入学定員を大幅に超過したことにより、学生教育に支障が生じないよう教育条件・環境の整備に所要の配慮を行うこと。
(3)教育活動や学習環境等についての学生からの意見・要望等を普段に情報収集し、速やかに今後の改善・充実に活かしていくための窓口や学内の仕組みを整えること。
(4)授業科目の開設時期については、体系的な履修ができるよう十分配慮すること。
(5)薬学部については定員超過の是正及び適正な管理に努めること。また、ヒューマンケア学部身体機能ケア学科トレーナー・整復技術専攻の定員超過の是正に努めること。
聖母大学 看護学部 東京都 (1)教育研究の一層の活性化のため、自己点検・評価、ファカルティ・ディベロップメント(授業内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究)について実施体制を整備し、確実な実施に努めること。
(2)4年次編入学については、編入後1年間で「学士」の学位を出すことを踏まえ、大学としての教育水準が担保できるよう、教育内容等の一層の充実に努めること。
LEC東京リーガルマインド大学 総合キャリア学部 東京都
大阪府
 設置の趣旨、教育課程、教員組織、施設・設備、学校経営、情報提供など各般にわたって付された認可時の留意事項については、引き続きその対応に努めること。その際、具体的な事項として以下の点に併せて留意すること。また、法令に抵触する問題事案が生じたこと等は極めて遺憾であり、今後、こうした問題の再発防止に努めるとともに、留意事項への対応を含めた設置計画の確実な履行にまずもって遺漏なく対応し、社会的な信頼の回復(構造改革特別区域法で規定する役員の社会的信望の確保を含む。)に努めること。その際、法令遵守の観点に立ち、必要な体制の確保に向けた点検・見直しに努めること。
(1)キャリア教育に関する教育研究活動の実施にあたっては、設置計画に示されているような多岐にわたる関連学問分野が存することから、当該分野のコアジャーナル及び電子ジャーナルの整備やこれらを通じた情報発信、理論的な研究に関する研究費の支給など、教育研究活動の推進及びそれに必要な環境整備に努めること。
(2)設置計画や留意事項を踏まえた上でカリキュラムの充実を図ることは重要であるが、一方で、科目の大幅な追加、変更に伴い、学生の体系的な履修に支障を生じさせることのないよう、今後のカリキュラムの検討及び学生に対する履修指導については十分な配慮を行うこと。
(3)科目等履修生の単位認定については、模擬試験の全体の点数により一括して複数科目の単位を認定(最大108単位)するなど不適正な点が多々存在するので、速やかに是正すること。
 具体的には、正規の学生を対象とする単位認定方法と全く異なるものであること、個別の科目の学習内容に対応した評価がなされないこと(当該科目内容に関する評価に基づかず模擬試験全体の点数によって単位の認定の可否が決定されること)、単位認定方法に関する具体的な説明が科目等履修生に対してなされていないこと、などといった問題点があること。
(4)学長のリーダーシップはもとより重要であるが、教育研究活動に関する重要事項の意思決定に関しては、学校教育法第59条の規定及びその趣旨を十分に踏まえ、より適切な手続きを確保すること。
 教学組織について、教育課程編成などの教学面の重要事項が、教授会の必要的審議事項として取り扱われていないなど、内部規則上あるいは運用の実態上、学校教育法第59条に照らして適切とは言いがたい状況が見られること。
(5)学生募集をはじめ外部への情報提供に当たっては、その内容に正確を期すること。また、通学制に関して、入学定員を超えることとなる学生募集活動を行っていたことは、大学設置基準第18条第3項等に照らして適正を欠く行為であり、今後、適切に対応すること。
(6)構造改革特別区域制度の下、学校設置会社の実施する事業は、関係地方公共団体の特区計画に基づくものであり、当該地方公共団体の同意のない事業は実施できないことを十分に理解し、平素から緊密な連携を図るなど、適切な対応をとること。
 平成16年7月の通信教育開設の不認可及び上記5の学生募集の入学定員超過の問題等は、関係地方公共団体の同意を得るなどの手続の不備に起因するものであること。

 ※ この他、当該大学を設置する学校法人の設置する大学等の入学定員の超過に関する留意事項を付すもの 10校

2 大学院等に係る年次計画履行状況調査結果について

 当該大学院についての留意事項を付した大学院なし

 ※ この他、当該大学を設置する学校法人の設置する大学等の入学定員の超過に関する留意事項が付されたもの 20校

3 専門職大学院に係る年次計画履行状況調査結果について

当該大学院についての留意事項を付した大学院

大学院名等 研究科名等 位置 留意事項
天使大学大学院 助産研究科 北海道 (1)専門職大学院の趣旨に照らし、教育課程について、特に妊産褥期の異常・合併症に関わる科目・演習等を中心として、助産師の高度専門職業人を養成するに一層ふさわしいものとなるよう、充実を図ること。
(2)高度な実習が十分行えるよう指導体制、実習方法について一層留意するとともに、実習期間中に大学院教員が受入れ施設に対して十分な連携を図るよう、今後とも配慮すること。特に周産期助産実習について、実習施設及び指導者の増加について引き続き配慮すること。
日本社会事業大学大学院 福祉マネジメント研究科 東京都 (1)専門職大学院の趣旨に照らし、入学生の経歴や目的に応じた教育方法の一層の充実に努めること。
(2)教育研究の一層の活性化のため、ファカルティ・ディベロップメント(授業内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究)について実施体制を整備し、確実な実施に努めること。
法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科 東京都  専門職大学院の趣旨に照らし、大学新卒者の受入れに関し、能力・適性の判定にあたっては慎重を期すこと。
デジタルハリウッド大学院大学 デジタルコンテンツ研究科
※ 右記には、デジタルコミュニケーション学部に係るものを含む。
東京都  設置の趣旨、教育課程、教員組織、施設・設備、学生募集、学校経営、情報提供など各般にわたって付された認可時の留意事項については、引き続きその対応に努めること。その際、具体的な事項として以下の点に併せて留意すること。なお、設置計画の確実な履行や留意事項を踏まえた対応等に遺漏のないよう、必要な体制の確保に向けた点検・見直しに努めること。
(1)学校教育法第65条第2項に規定する専門職大学院は、高度専門職業人養成に特化した教育を行うために、深い学識及び卓越した能力を培うことを目的としており、理論と実務を架橋した教育を実施することとされている。この趣旨を踏まえ、大学院としての教育活動及び学術に関わる研究活動の両者の重要性を十分に認識してその充実を図ること。
 企業等との連携に積極的に取り組んでいる試みは評価できるが、専門職大学院として、実務の知見を理論化・体系化していく取組に併せて努めること。また、国内外のコンテンツ分野の関連学会の活動に関する理解を十分に深め、そうした場や機会における研究成果の発信に向けた取組の強化、関連学問分野のコアジャーナルや電子ジャーナルの整備充実などに努めること。
(2)プロデューサー育成に関する短期プログラムの在り方について、海外大学のエクステンションプログラムとの連携を図る取組は意義があるものと考えるが、大学としてより長期(大学院2年、学部4年)にわたる教育研究活動を遂行するため、様々な先進事例に関する一層の情報収集や研究に努めること。
 当該大学を含め、国内外の先進的な大学について、その正規の教育課程の体系性(学部にあっては教養教育の位置付けを含む)、教員組織における研究者と実務家との協働体制、実写系の劇映画に関する人材養成に必要な施設・設備の在り方などを参考として、自らの育成するプロデューサー像の明確化をはじめ、適切に対応すること。
(3)各種資料やホームページ等における情報提供に当たっては、その内容に十分正確を期すなど、学生募集をめぐる問題事案に示されるような事態の再発防止に努めること。
京都情報大学院大学 応用情報技術研究科 京都府  初年度においては、設置の趣旨・特色を踏まえた教育研究活動の充実に向けた積極的な試みがなされている。今後、年次的な学生数の増加に伴い、教育研究水準及び図書・教育・厚生施設の維持・向上が引き続き図られるよう努めること。

※ この他、当該大学を設置する学校法人の設置する大学等の入学定員の超過に関する留意事項が付されたもの 6校

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高等教育局高等教育企画課大学設置室

(高等教育局高等教育企画課大学設置室)

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