大学における海外留学に関する危機管理ガイドラインについて

1.本ガイドラインの策定の背景

 グローバルに活躍できる人材を育成する観点から、学生の海外留学の重要性が高まっているが、昨今のテロ、暴動・デモ等が頻発する治安情勢などを踏まえると、危機事象を予見して回避することがより難しい状況にあります。

 学生の渡航先に関わらず、多様な危機事象が発生しうる状況を踏まえ、改めて、各大学において渡航する学生が十分に安全管理の意識をもって留学するよう、事前に十分な意識啓発を図るとともに、大学における危機管理体制を見直すことが求められています。

 本ガイドラインは、文部科学省が外務省の協力を得て、各大学が学生への意識啓発及び危機管理体制の整備を行うに当たって留意すべき事項を、まとめたものです。

2.基本的な考え方

本ガイドラインは、以下の考え方に基づき、策定されています。各大学においては、この考え方を踏まえ、本ガイドラインの内容に留意しつつ、それぞれの実態に即した危機管理体制を構築・整備することが望まれます。

1. 海外留学に当たっては、学生自身が「自分の身は自分で守る」という意識を持ち、そのための情報の収集や危機事象を回避することが鉄則である。このような意識を学生に身につけさせるための啓発の徹底や危機事象に関する情報収集の手段、危機事象回避の心構え、更に万が一事件・事故等に巻き込まれた場合の対処について、留学前に十分に理解させる必要がある。
2.学生が海外において事件・事故に巻き込まれた場合に適切な対応ができるよう、事前に学内の危機管理体制を構築することが必要であり、その際、学生の海外留学状況の把握や留学中の渡航先及び国内連絡先の把握、渡航先に関する安全情報の収集、学内及び国内関係者との連絡体制の共有、学内意思決定ルートの確認や判断基準の策定が必要となる。また、事件・事故に巻き込まれた場合の当該学生や周囲の学生のケア、対外的な対応についても事前に窓口やルールを定めておくことが必要もある。

お問合せ先

高等教育局学生・留学生課留学生交流室外国留学係・私費留学生係

Get ADOBE READER

PDF形式のファイルを御覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要な場合があります。
Adobe Acrobat Readerは開発元のWebページにて、無償でダウンロード可能です。

(高等教育局学生・留学生課留学生交流室外国留学係・私費留学生係)