選定取組の概要及び選定理由(名古屋外国語大学)

大学等名 名古屋外国語大学 整理番号 233126
テーマ番号 3 テーマ名 仕事で英語が使える日本人の育成
取組名称 現代英語プログラム-現代国際社会の諸領域において仕事をする専門職業人のための使える英語力増強に向けて-
取組担当者名 玉井 俊紀
(取組の概要)
 今回申請対象の現代国際学部は、平成16年4月に開設され、「英語を活用して国際社会で活躍できる人材の育成」を教育目標に掲げ、そのための新たな教育課程を構築し、様々な特色ある教育方法を実践している。学部を構成する2学科(現代英語学科・国際ビジネス学科)は、共に外国語(特に国際共通語である英語)の高い運用能力の修得を核とする教育と、国際社会の比較的英語力を必要とする分野や将来成長が見込める新しい分野の専門職業的教育とを有機的、体系的に組み合わせたカリキュラム編成により、「英語を活用して仕事ができる人材」を養成しようとする斬新な取組である。具体的な職種或いは進路は、ジャーナリスト、航空、旅行、ホテル業界、NGO、出版業界、通訳・翻訳、児童英語インストラクター、製造業・流通業等多くの海外展開型企業及び外資系企業、更に大学院(国内、国外のMBA)進学等が挙げられる。
(選定理由)
 この取組は、平成16年4月に開設された名古屋外国語大学現代国際学部が、国際共通語である英語の習得を核とする教育と、将来卒業生が就くであろう英語力を必要とする職業分野を視野にいれた専門職業的教育を有機的かつ体系的に組み合わせたカリキュラム編成により、職業人として国際通用性のある英語運用能力の習得を目指す非常に優れたものです。特に、英語クラスアドバイザー教員、キャリアアドバイザー、専従職員を配置し、個別相談等を行い、個別の学生へのきめ細かい指導体制が整えられている点、更にキャリア到達度評価委員会を置きキャリア面に関る評価組織を設けたことは高い評価に値します。
 英語応用科目群や英語ビジネス科目群として挙げられている授業科目や系列は、基本的に新学部設置計画の中で構成されたものと考えられますが、その適切性の検討及び語学専門科目や留学等と如何に有機的に繋げていくかの検討が年次計画において必要です。また、中期留学先でのインターンシップサイトの確保についての明確な計画と、インターンシップの実質を保障するための方策――例えば、個別の事前指導と事後の報告書提出を課すること等――が望まれます。
 この取組は、英語で専門分野の実務体験をしながら学ぶという試みですので、目標が定まっている学生にとっては職業に特化した英語を学ぶことは非常に有効であり、優れたESP教育を実践されようとしているといえますが、一方、ESP教育を役立てるような学生本人の希望通りの就職が叶うかどうかは未知であり、この点において、学習へのモーティベーションとも係る課題が残るとも思われますので対応策についても検討が必要です。

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

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