選定取組の概要及び選定理由(福井大学)

大学等名 福井大学 整理番号 18111
テーマ番号 3 テーマ名 仕事で英語が使える日本人の育成
取組名称 医学英語と医学・看護学の統合的一貫教育
取組担当者名 内木 宏延
(取組の概要)
 現在の我が国の医学部英語教育は、教養英語の縮小と中途半端な医学英語の導入とに特徴づけられ、その有効性が疑問視されている。一方、近年の医学知識の膨大化、医療関係者の倫理観・コミュニケーション能力の欠如等を受け、医学教育の再構築が全国規模で進行している。本取組は、この変革の流れを受け本学部医学科において平成15年度より開始した、医学教育モデル・コア・カリキュラムに基づく新しい6年一貫の医学教育カリキュラムに、実用的医学英語教育を有機的に組み込んだものである。具体的には、学生の将来の仕事における英語ニーズに即した英語科目を1年次から4年次まで系統的に配するとともに、医学・看護学専門教育科目にも英語教材・教育を積極的かつ体系的に取り入れ、「医学英語教育連絡部会」の下で英語教員と医学・看護学専門教員が有機的に協力しながら、医学英語と医学・看護学の統合的一貫教育を実現しようとするものである。
(選定理由)
 この取組は、福井大学医学部が国内での医療領域におけるニーズに応えて、医学科において平成15年度より開始した新医療教育カリキュラムにおける医学教育モデル・コア・カリキュラムと連携した、新しい6年一貫の医学教育カリキュラムに、学生の将来の仕事における英語ニーズに即した英語科目を1年次から4年次まで系統的に配し、医学・看護学専門教育科目に英語教材・教育を体系的に取り入れ、医学英語領域の英語教員を配置することによって、医療現場において医療人に必要とされる英語運用能力・総合的コミュニケーション力をつけさせることを目指す、非常に優れた、専門職業テーマに基づく新しい方法による英語教育の展開です。
 医療領域において必要な英語を認識した上でのプログラムであり、テュートリアルやシミュレーション発表等、受信だけでなく英語で発信することもよく考えられており、病院勤務経験のある外国人教員による医療現場会話演習など応用医学英語の専門性の高いレベルへ導くものと考えられます。 また専門職に特化した英語教育であるので学生のモーティベーションを高める点においても高く評価できます。
 到達目標の具現化としての「スタンダード医学英語・表現集」については、既に出版されているものやオンラインで利用できるものとの差別化について、また、学生の英語運用能力向上に対しての評価体制が考えられていない点についての対応が課題です。
 この取組全体の評価体制については、学生および教員に対して随時アンケート調査等の実施が計画されていますが、学内の自己点検・評価委員会等による定期的評価体制の整備が望まれます。

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

-- 登録:平成21年以前 --