選定取組の概要及び選定理由(拓殖大学北海道短期大学)

大学等名 拓殖大学北海道短期大学 整理番号 13211
テーマ番号 1 テーマ名 地域活性化への貢献
取組名称 新規就農支援による地域の活性化
取組担当者名 橋本 信
(取組の概要)
 北海道の基幹産業である農業は、現在深刻な後継者不足に直面している。年間約2000戸の農家が離農を余儀なくされ、それに追い討ちをかけるように農業者の急速な高齢化が進んでいる。後継者不足による離農跡地の荒廃化も始まっている。本学の立地する北空知地域にとって、事態はとくに深刻である。
 こうした状況を踏まえて、本学が中心になって地域に呼びかけ、関係機関の賛同を得て、産・学・官の連携協力による「新規就農サポートセンター」を発足させることにした。そのねらいは農業以外の分野から新たに農業を始めたいと考える人々に対する支援体制の確立である。それと平行して、本学では平成15年度から環境農学科に「新規就農コース」を開設した。
(選定理由)
 この取組は、地域との連携を深める教育を展開中の貴学が、さらに一歩地域と密着し、高等教育機関の使命と責任を深く認識し、新規就農支援システムを構築し地域活性化を企画したものです。
 北海道の農業後継者不足は深刻である一方、都会の忙しい生活から離れて、農業に従事することによって文字どおり土に根をおろしたいと考え始めている人たちも少なくありません。特に北海道は自然環境・農業条件にも恵まれており、「食の自給」率の向上を目指す意味からも真剣に取り組むべき課題であると考えます。
 このような状況の中で、空知地域にあって離農跡地の荒廃化をまのあたりにしている貴学であるからこそ指摘できる課題、およびこれに対して提示できる段階に応じての具体策がこの取組には豊富に盛り込まれており、学年暦を営農の年間計画に沿ったかたちに改めるなどの独創性と新規性のみならず、将来性にも大いに期待がもてるものです。産・学・官の連携協力体制を構築して、各方面からの支援を可能にしたことで、プロジェクトの実現に向けた大きな足固めもできたものと認められます。
 総じて大学の教育機能を地域内の社会課題に連動させようとする意志と見識が見てとれるものであり、他大学、他地域の参考ともなる取組であると評価されます。

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

-- 登録:平成21年以前 --