平成19年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(短期大学を拠点とした長期的自立支援の取組)

大学・短大・高専名 山梨学院短期大学
プログラムの名称 短期大学を拠点とした長期的自立支援の取組
‐児童養護施設出身者への卒業後支援を含めて‐
プログラム担当者 田邉 幸洋
(プログラムの概要)  本学は40年来、児童養護施設入所児童へ高等教育の機会を提供しつづけ、「自立援助奨学金制度」の確立をみた。しかし、在学中のみの支援の限界、職場再適応指導や生活保障の充実、学生のプライバシー保持への配慮等の課題もみられる。
 本取組では、本学入学前から卒業後の自立に至る長期的支援の構築を目的として、1.入学前支援:施設との連携による進学希望者の発掘と生活管理能力向上の指導2.在学中支援:居住環境と生活資金に関する経済的支援、当該学生への就職指導の充実と就職先開拓に関する就職支援、及び各部署・教職員との連携や個別支援の担い手となる担当者の配置や面談スペースの設置等に関する心理的支援3.卒業後の継続支援:30歳までを目安とした経済的支援・就職支援・心理的支援の継続を実施する。
 基本的生活習慣や自尊感情を得難い境遇にあった青少年が青年期の自立を追求する支援は、新たな高等教育の可能性への道であると考える。
(選定理由)  山梨学院短期大学においては、学生支援に関する目標に基づき、学生支援の取組を40年以上にわたり、具体的かつ組織的に実施しており、その結果は「山梨学院学生総合支援委員会」、「山梨学院私費外国人留学生奨学金」「山梨学院短期大学自立援助奨学金」などの制度において、大きな成果を上げていると言えます。
 また、今回申請のあった「短期大学を拠点とした長期的自立支援の取組−児童養護施設出身者への卒業後支援を含めて−」は、いわゆる「施設の子」として高等教育を受けにくい状況下にある学生に対する在学中の経済的支援、心理的支援、就職支援に留まらず卒業後の経済的支援、就職支援、心理的支援までを行う取組で、教育的支援と福祉的支援の一体化が具現化されており、他に見られない工夫ある取組であると言えます。支援対象年齢を30歳までとしていることに若干危惧する点はありますが、他の大学等の参考となる優れた取組であると言えます。

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-- 登録:平成21年以前 --