平成19年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(出身地域へのアウトリーチによる自立支援)

大学・短大・高専名 東京家政大学
プログラムの名称 出身地域へのアウトリーチによる自立支援
‐地方の時代を支える人材育成プラン‐
プログラム担当者 岩井 絹江
(プログラムの概要)  東京・埼玉以外の出身者が半数を占める本学では、20年来、教職員が全国の高校に出向き、出張授業・進路講演・面談での高大連携に努めてきた。この交流での実感では、近年親子双方に地元志向がとみに強まっており、本学の在学生にあっても卒業後は出身地に戻って専門職に就きたいとの希望者が多い。そこで平成15年度より教職員・在学生保護者の組織「後援会」、卒業生の組織「緑窓会」が三位一体となって、全国各ブロックの保護者を対象に個別相談・懇談会・講演会によって学習支援・進路支援・親子の相互理解支援を行ってきた。若者の都市集中が地方の空洞化を招きつつあるいま、地方の活性化には若者のふるさとUターンが喫緊の課題である。学生が人間力をつけ適職に就くためにも、新しいニーズに対応する学生支援プログラムとして、親子の相互理解を核とした四者面談方式による継続的な自立支援を学生の出身地域へのアウトリーチで行うものである。
(選定理由)  東京家政大学の「社会性・協調性・コミュニケーション力を有する人間の育成」を学生支援の目標とする現在の取組は、各委員会やセンターに加えて在学生保護者の会及び卒業生の会の支援の下、多方面にわたって組織的に機能するよう考えられて実施されていますが、これは創立126年の伝統に裏打ちされた長年の努力の積み重ねの上に築き上げられたものと高く評価できます。
 今回の申請は、親子の相互理解・支援の下、学生自身が自分のキャリアデザイン、ライフプランを明確にして行動できるように支援することを基本理念としており、保護者の希望を満たしながら学生の自立支援を行うとともに、学生の出身地へのUターンの円滑化によって地方の活性化に貢献しようとするユニークな取組であり、新たな社会的ニーズに対応するものと評価できます。そして、その具体化のために従前から取り組んできた地区懇談会等の延長線上に位置づけられる地区コーディネーター等の組織的支援システムを構築する構想は、地に足のついた実現性の高い取組と考えられます。
 特に、保護者や学生の出身地と連携しつつ、在学中の幅広い各種支援に加えて、入学前(入学前教育)から卒業後(転退職相談やリカレント教育)に至るまでの長期にわたる貴学の学生支援の取組は、他の大学等のこれからの学生支援のあり方の多くに示唆を与えるものとして評価できます。

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-- 登録:平成21年以前 --