平成19年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(潜在的支援力を結集した支援メッシュの構築)

大学・短大・高専名 名古屋大学
プログラムの名称 潜在的支援力を結集した支援メッシュの構築
‐総合大学における学生の多様な「停滞」への対応のために‐
プログラム担当者 鈴木 國文
(プログラムの概要)  本取組では、総合大学の豊富な知的・文化的・人的資源を学生支援の潜在的支援力と捉え、それらを結集して大学生活の入口・出口・停滞をおおうきめ細やかな支援の網を構築する。この体制を支援メッシュと定義する。
 具体的には、学生が学生を支えるしくみや悩みを持つ学生同士が交流する場など、多様なグループ活動を学生と協働で運営し、これらを網の目(メッシュ)のようにつなぐ。グループ活動では、従来のサークル活動とは異なり、専門家がオーガナイザーとして関わり、文化的活動を媒介として、学生同士のコミュニケーションの活性化をはかる。学生主体で運営されるが、教職員もこれを支え、学部横断的に展開する。この取り組みは、学生支援の専門家だけに委ねられるのではない、大学全体の支援力を高めることを目指すプログラムである。
(選定理由)  名古屋大学においては、現在の学生支援は基本的な形としてはよく整えられており、多方面にわたって地道な努力がなされ、着実な成果を上げていると言えます。他方で、必ずしも十分でない点に関しても、問題点の把握・明確化を通じてそれに的確に対処する堅実な姿勢が見て取れます。
 また、今回申請のあった「潜在的支援力を結集した支援メッシュの構築」の取組は、現状の問題点を踏まえたものとして明確に位置づけられており、大学の有する知的・文化的・人的なリソースを活用して、文化的活動を内容とする学生主体の種々のグループ活動を立ち上げ、それに心理学・精神医学の専門家がオーガナイザーとして関与し、また、教職員も関わる形を取りつつ、それらのグループ活動を繋いできめ細かな全学的なメッシュを構築していくことによって、特に不登校学生等の停滞学生への対処を念頭に置きながら、学生の入口から出口までの円滑化・豊潤化と問題解決を図ろうとするものであり、堅実で独自の発想に基づいたものであると言えます。
 評価・改善方法、実施計画・将来性に関してもよく考えられており、社会的ニーズ・学生のニーズに応えるものでもあり、特に停滞学生の問題は一般性があり、他の大学等にとっても参考となる優れた取組であると言えます。

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