【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、お時間となりましたので、ただいまより文部科学省公開プロセスを開会させていただきます。
私は、進行役を務めます文科省のサイバーセキュリティ・政策立案総括審議官の藤吉と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
外部有識者の皆様方におかれましては、お忙しい中、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。本日は、各事業ごとに4名の委員にご参加いただきますが、時間の関係もございますので、大変恐縮ですが、ホームページでの公表をもってご紹介とさせていただきます。
この公開プロセスは、ユーチューブによるライブ配信を行います。ご発言をご希望される場合には、机上に発言のプレートをご用意しておりますので、そちらのプレートをお立てください。私から順にご指名させていただきますので、指名の後にご発言をお願いいたします。ご発言が終わりましたら、プレートを倒していただければと思います。また、限られた時間の中でコメントを取りまとめる必要がございますので、事業担当部局からのご説明の後、質疑等に入りましたら、並行して適宜コメントの記入を進めていただければと思います。
本日の取りまとめ役は、堀川義一委員に務めていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
最後に、本会議は外部有識者の皆様からの事業担当課に対する質疑等を通じ、租税特別措置・補助金見直し担当室の取組とも連携をして、より効果の高い事業に見直していく観点からご議論いただき、我が省の施策に反映させていく貴重な機会でございますので、長時間にわたる会議で大変恐縮ではございますが、何とぞよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
1番目の事業は、宇宙・航空科学技術推進の調整に必要な経費です。
初めに、事業担当部局より事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は、5分以内で簡潔に説明をお願いします。また、資料での説明は、ページを示した上でお願いします。
では、お願いいたします。
【説明者】 おはようございます。宇宙開発利用課長、梅原でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
最初でございますけれども、宇宙・航空科学技術推進の調整に必要な経費ということでご説明をさせていただきたいと思います。
13ページ目以降の資料となってございます。
最初、4枚ほど、14ページ以降、資料をつけさせていただいておりますけれども、宇宙・航空を取り巻く現状っていうのが最近大きく変化しているというようなことで、対応するビジネスなどが非常に世界中で拡大しているというような資料をつけております。こういった中で、従来の航空宇宙工学科の枠を超えて人材育成が必要な状況にあるというようなことの認識を共有させていただければ、大変ありがたいというふうに考えてございます。
14ページをご覧いただけますでしょうか。
まず、宇宙は次世代の国家インフラというようなことで書かせていただいております。もう、ここ五、六年の変化が非常に激しいということを説明させていただいております。ロケットの打上げにしても、人工衛星の打上げにしても、格段の変化がございます。年々、もう数が増えて、5年前の倍以上の数を今、やっておると。人工衛星に至っては、もう何倍もの数になっておるというふうなことでございます。これは、アメリカの民間企業の影響が大きいというようなことでございます。それに伴って、通信ですとか、測位はもちろんですが、防災、インフラ、スマート農業ですとか、あと安全保障に至るまで非常に幅広いビジネスが今、勃興しております。そういった中で、今、年率9%、10%と言われる成長分野でございますけれども、そのマーケットを我が国としてもぜひ取っていかないといけない、そういった現状にあるということでございます。
15ページをご覧いただけますでしょうか。
最近のビジネスの日本の変化を書かせていただいております。
もう最近、2025年のデータを載せておりますけれども、このスタートアップの人の増加率というところでは、もうあらゆる分野を置いてみても、宇宙がもう最大であるというふうなところでございます。こういった形で、日本においても、もう100社以上のスタートアップが立ち上がっておるというようなところで、今、もうこういった世界がどんどんどんどん広がっておるというところでございます。
続きまして、16ページをご覧いただけますでしょうか。
まさに、国際情勢ということでございます。
トランプ政権、様々ニュース出ておりますけれども、NASAを中心に宇宙政策を大きく今転換してございます。特に、月を目指すというようなことをアメリカがアルテミス計画ということでやっておりましたが、この春に大きな転換がございまして、まさに月への居住、月面の基地を構築するという方向に、大きく国際的にかじを切ったところでございます。こういった中で、従来の宇宙技術というよりは、月面でいかに居住し、生存し、食料を生産し、そこで生きていくか。そういった技術が非常に大事になっている。そういった、あとはルールづくり、そういったところで、月面に今、物を運ぶ能力を持っているのは世界で5か国だけでございます。その中の1か国が日本というわけでございますけれども、その中で枢要な役割を果たさないといけない。
17ページは、航空を書かせていただいております。
従来の民間機の開発の世界から、今、ドローンですとか空飛ぶクルマによって、大きく世界が変わろうとしております。特に、安全保障の関係の変化も非常に大きい。こういった中で、技術はもちろんですけれども、ユースケースというものが非常に幅広く出てきている。そういったところに、こういった従来の教育の枠組みだけではなくて、新しいもので新しい人材をつくっていかないと、このスピードに追いつけないというところでございます。
そういった中で、18ページにこの委託費の概要を書かせていただいておりますけれども、まさに宇宙基本計画などに従ってこの新たな可能性の開拓、裾野の拡大、そしてこういった現状でございますので、新しいところにチャレンジする研究開発、従来の枠ではできなかった研究開発でありますとか、そういった従来の枠にとらわれない人材の育成、そういったところを進めていかないといけません。宇宙戦略基金というようなものを別途立ち上がっておりますので、特にこのプログラムでは人材育成にシフトしていきたいと、そのように考えてございます。
そういった中で、18ページに概要を書かせていただいておりますが、専門人材の育成でありますとかビジネス人材の育成、また全体、社会課題を取りまとめるアーキテクト人材の育成、そういったところで大学や企業からのボトムアップの提案と、あとは政府としてのトップダウンの要請、そういったものを組み合わせる形で課題を設定してございます。航空分野につきましても、特にそのような現状を踏まえて、新しい分野の技術創出、そういったところを目指しておるところでございます。
19ページに、評価の手法の改訂案ということで書かせていただいております。
現在、このような変化の激しい分野でございますし、個々の分野、それぞれ違う部分もございますので、それぞれに目標を定めて、アウトカムを定めて設定しておりましたけれども、ぜひ今後は短期アウトカム、長期アウトカム、そういったところをこの分野に特化した形で定めていきたい、そのように考えてございます。詳細は今は割愛させていただきます。
それで、20ページにロジックモデルを載せておりますけれども、そこに今述べたような現状、課題認識を書かせていただいております。アウトカム、短期アウトカム、長期アウトカムについてもこの事業独自のものを定めていきたい、そのような形でこの事業を改善していきたい、そのように考えてございます。
21ページにスコープを書いておりますけれども、今述べたようなことですので、特に、21ページの右下に書かせていただいておりますけれども、こういったアウトカムを把握するために、単に評価するだけではなくて、人材育成しているわけですので、フォローアップですとか追跡調査、そういったものでできるだけ効果を測定していきたい、そのように考えてございます。
22ページ、最後でございますけれども、国民提案に基づく点検の視点ということで、我々としましては、この効果検証を強化し、成果に基づく制度運用へ転換すべきと、そのようなものを採用させていただければというふうに考えておりまして、ぜひ追跡調査を含めた細かなフォローアップでこの制度の改善につなげていきたい、そのように考えておるところでございます。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、私から論点についてご説明をさせていただきます。
お手元、1ページ目にございます論点等説明シートをご覧ください。
3点ございます。
1点目としては、事業成果検証のために適切なアウトカム、アウトプットは設定されているか。2点目は、現在の宇宙・航空分野の政策の方向性を踏まえて、事業全体の目標が設定されているか。3点目は、効果検証を強化し、成果に基づく制度運用へ転換すべきという点が論点となります。
それでは、外部有識者の皆様方からのご質問等お願いいたします。説明者は、外部有識者からの ご質問に対して簡潔明瞭に回答をお願いします。
堀川先生、お願いします。
【堀川委員】 ご説明ありがとうございます。また、これまでの勉強会等で、真摯に対応していただいてどうもありがとうございます。
まず、この事業、公開の場で皆様にご紹介したいという意味で質問しますけれども、この表題というか、事業名が「宇宙・航空科学技術推進の調整に必要な経費」ということで、これだけ見たんでは何なんだろうっていうのが全く分からないし、なおかつ、ご説明でちょっとあったと思うんですが、人材育成だというところではあるんですけれども、実際、担当されているのは宇宙開発利用課という、どちらかというと教育的じゃない、現場に利用していこうというセクションの方々が担当している。いろいろこう見ますと、公募要領とかを見ると、確かに人材育成の事業もあるんだけれども、年度によって事業が相当変えておられて、例えばその中には宇宙ビジネス人材育成や地球低軌道インタフェース人材育成、これを見ると宇宙の外側、宇宙の関係の外側にいる人たち、人材や何か企業と接点を持つような事業なのかな、というふうに私的には考えたんですけれども、この辺、ちょっと簡単に説明していただければと思います。まず、1点目の質問です。
【説明者】 ありがとうございます。
まさに、宇宙開発利用課というところでございますけれども、開発から利用から人材育成まで含めて、人材育成の本当の根本の部分は、初等中等教育ですとか高等教育にあるわけですけれども、この分野に特化した人材育成というところについては、我が課でも担当させていただいております。
それで、この表題がちょっと分かりにくいというところ、もうこの宇宙の分野が、非常に変化が激しいというところで、昔は、これは技術開発のプログラムでした。そこから名前がずっと変わってなかったというようなことで、最近、どんどん変化して、政府のほうでも1兆円規模の宇宙戦略基金というものを立ち上げて、研究開発っていうようなものがそっちに大分シフトしてきましたので、各省庁においては人材育成というようなところにシフトしてきた経緯がございますので、現状、名前とあまりフィットしていないというようなところは否めないかな、というふうに思っています。ご指摘のとおりかと思っております。
まさに、それからおっしゃるように、すごく狭い範囲で人材育成をするという世界から、どんどんそういった他分野を巻き込みながらというようなところに今変わってきておりますので、そういった企業、大学を含めて、このJAXA以外、重工メーカー以外というところからしっかり人をつくっていこうというところに今ございます。
【堀川委員】 きっと、開発精神が強いんだろうなと思うんですよ。そこに人材という事業を組み込んできた。裾野を広げていこうと。企業等に結局参画していただいて、宇宙とか、そういうビジネスに意欲のある方々に参画していただいて、実際、そういう方々が例えば起業する場合に、宇宙ってどういうメリットがあるのか。きっと、そういうのを個別具体的に教えてくれる場を皆さんご提供されているのかなというふうに、ちょっと私的には思ったんですけど、それはある意味、非常に有用なことではないのかな。一方ではその人材、宇宙の関係、JAXAとかに行く方々の要請もあるけど、まさに開発のためにこの人材との関係を密にしていきたいというのがこの事業なのかな。その辺のふうに理解したんですけど、今、課長がおっしゃった、その辺の戦略っていうのをもうちょっと詳しく教えていただければと思います。
【説明者】 おっしゃるとおり、まだまだ足りていないところではありますけれども、例えば今、月面の開発をするということで、建設会社の方がたくさん今参入いただいております。
そういった中で、月面のこれから開発というものはこういう要素が出てくるんだよ、ということは、今、内閣府と一緒になって、月面アーキテクトの研究会というようなものを設けて広報をやろうとしているんですけれども、まだちょっと伝わってないところはあるので、そこはしっかりやらないといけないと思っております。ほかの分野についてもしかりです。そういったことをしっかり我々も一緒になってやりながら、この裾野を広げていかないといけないと、そのように考えてございます。
【堀川委員】 まさにそこですよね。文科省さんというのは日本最大の教育機関だと私は思っています。だから、教育もこういう形で実際のビジネスにつながるやり方もあるんだなというふうに、今回、そのメリットがこの事業にはこう見えてきたんですよね。確かに、補助金を直接、宇宙を開発する事業に一点集中的に補助するのもいいけれども、多くの成果を取ろうとすると、一見、回り道をしているようだけれども、将来の投資も含めて、多くの人材に宇宙が実際にビジネスとして成立するんだというのを理解していただければ、逆に長い目で見たらそのほうが効果は出るんだろうな。
だから、ぜひ今課長おっしゃったとおり、建設会社とかそういうところに、積極的に打って出ていただきたい、さらに、そういう趣旨があれば。もし、なくてもそういうことをやっていただきたいという、私はまず意見であり、さらに言うと、ロジックモデルの話になりますけれども、そこを顕在化するようなロジックモデルを入れていただきたいんですけれども、既に入っているかどうかも含めて、ご説明いただければと思います。
【説明者】 今、ロジックモデル、20ページにつけさせていただいておりますけれども、おっしゃるようなところについては、まだ記述が十分でないといったところが正直なところかと思います。ふわっと、企業というようなところが出てきますけれども、そういったところをしっかり目的として明示するというようなことは、大事なことだというふうに認識いたしました。
【堀川委員】 ありがとうございます。ぜひ、それを積極的に推進していただくという意味でも、行政事業レビューではやっぱりロジックモデルでしっかり明言していただいて、その方向に事業をシフトしていくために使っていただくんで、ぜひ強力に進めていただき、さらに先ほども説明あったと思うんですが、中・長期的な話なんで、どっかの段階でフォローアップするような形も必要だと思うんで、ぜひこの事業をどんどん全国的に広げていただくような事業、全企業に広げるような事業になっていただきたいと思います。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川委員、ありがとうございました。
それでは、川澤委員、お願いいたします。
【川澤委員】 ご説明ありがとうございました。
先ほどの議論の中でも、26ページで、宇宙スキル標準って示していただいていますけれども、非常に幅広いスキルが求められている中で、月面のアーキテクトの研究会も立ち上がって、というような、今、必要な人材っていうのもある程度政府全体として明らかになっている中で、あらゆる人材が育成されればもちろん望ましいですけども、資金も人材も限りがある中で、どういうスキルを持った人材を育成するかっていうのは、ある程度フォーカスをして取り組んでいく必要っていうのはあるんだろうと思います。それは、産業界もしくは今の大学の中で、様々な宇宙に関わる企業ですとか、学部での授業というか、行われている中で、何が必要なのかと、どういうプログラムもしくはスキルを持つ人材を必要なのか、というところをある程度絞り込んだ上で、このプログラムがあるんだと思います。
そういったところを踏まえた形で、後段のほうに具体的なプログラムを載せていただいていますけど、28、29ページですけれども、そういう形の絞り込みっていうのが果たして行われているんだろうか、というのが少し疑問を持っております。つまり、政府全体としての方向性ですとか、現状の大学もしくは企業の人材の中で欠けている部分というんですか、不足している部分というのに焦点を当てて、各大学のプログラムが制定されているというところはいかがでしょうか。
【説明者】 宇宙スキル標準、言及いただきました。これも数年前にできたばかりということで、まさに変化の激しいところで、ようやく取りまとめたというようなところでございます。これからもどんどん改訂されるものもあろうかというふうに思っております。
この人材育成のところは、まだまだ手探りのところがありまして、こういったスキル標準もできたので、できるだけこういったものを準拠しながら進めていきたいというのは、今後の課題でございます。まさに、そういった宇宙の本当のコアとなる技術のみならず、こういったスキル標準にもありますようなガバナンスですとか、コンプライアンスとかいろいろなブランディング、いろんなものも含めてやっていくというようなことと、あと他分野と非常に連携が始まっているということで、他分野との融合というようなところを特に我々はやっていかないといけないんだろうなというふうには思っております。
採択課題ということでは、できるだけ事後的であってもこのスキル標準みたいなところはしっかり、もう既に採択したプログラムですのであれですけれども、PRしていきたいというふうに思いますし、まさにこういった宇宙のコアの技術だけではなくて、宇宙で生活していく上での生活のQOLを上げるとか、あとまさに急増する衛星の情報の地上局の需要、そういったところに対応するプログラムであるとか、今、求められているところを採択しているというふうに思っております。また、今年のプログラム、設定したものについては、先ほど18ページに書いておりますけれども、まさに今後、宇宙ステーションが民間に移行していくというようなことで、政府としては地球低軌道の利用の人材っていうのが、もうまさに不可欠であるというようなことで、政府として設定した部分もございます。いろいろ申し上げて、手探りの部分が本当にありますけれども、しっかりこれから体系的に落とし込んでいけるように、さらに磨き上げをしたいというふうに思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今、18ページで政府として設定しているものと、恐らく大学側で自主的に取り組んで進めていくものというのが当然あると思いますので、そのときに恐らく20ページのところで、学生が増えるっていったようなところも短期アウトカムのKPI2のとこで書いていただいているんですけども、政府として必要な人材っていうのはどのぐらい増えているのかっていうことと、大学の自主的な取組を含めた全体として学生が、受講生がどのくらい増えていくのか、っていうような充足しているかっていうことと全体として増えているかみたいなところの2つを加味したようなKPIなり、その状況の説明っていうのがあるとよりよくなるんではないかな、っていうふうに思いました。
もう一点なんですけれども、この分野、まさに先ほど建設事業会社さんのお話もありましたけれども、リスキリングみたいなところも重要なんだと思うんですね。受講者が増えるっていうことと、今、就職、進学っていうふうに書かれていますけれども、やはりリスキリングの場合、どういうふうにプログラムにうまく社会人として参加できるかっていうような考えも必要ですし、そこはスキルのアップとかいろんな形で、もう少し違う観点の指標が必要なんだと思いますので、そのあたりも含めてフォローいただいたほうがいいんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
【説明者】 まさに、リスキリング、非常に大事な課題だと認識をしております。特に、他分野との融合を進める上では、他業界の方にこの宇宙の素養をつけていただいて、取り組んでいくということが非常に大事ですので、そういったものを大学の場を利用してリスキリングをしていくというようなプログラムもこれから非常に考えられますので、そういったところをしっかり体系的に我々も、まだまだ不十分な部分がありますので、そういったところをしっかり考えて、また指標もそういったものを、対応できるものをつくっていきたいと、そのように考えております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 ありがとうございます。
今、川澤委員が人材育成のところを上げてくださったので、そこのところに違った観点でコメントさせていただければと思います。
先ほどの赤く囲ってあった新しく必要になってくるスキルという26ページのものですとか、24ページの人材育成の教育プログラムの効果測定方法のところを見させていただくと、例えばコミュニケーション能力ですが、国際的な感覚ですとか、それとかガバナンス営業とか、これらのスキルというのは別に航空学部に行かなくても、恐らくどの学部であっても育んでいるようなものかなというふうに思うんです。私自身が人文のところにいるという観点から申し上げますと、本当にこう、もうカッティングエッジの理系の航空業界ですぐに通用するようなスキルというのと、そのほかのスキルっていうのも一緒に学んでくださいっていうのはかなり難しいところがあるんではないかなと思っていて、私は、選択されるものはもう本当にカッティングエッジのスキルは学べるところでもいいのかなとは思うんです。もちろん人材的には、業界的にはいろんな人材が必要ですので、でもそこはほかの人材と連携していく、そのほかの観点を見る視点を養うといったようなところさえあれば、どうしても時間が24時間と限られている中で、学べるところっていうのが非常に限られていて、学生さんたちもどの単位を取ろうかといつも迷っている中で、そこがどれくらいほかの科目を取らなければ、とか、そういったものが増えてくると、その分、コアなところが減ってくるというバーターはあると思うんです。
そういった中で、私はそこまで一番のコアの以外のところを強調しなくてもいいんではないかなとは思ってはいます。むしろ、ここから出た人材がそれこそアメリカの最新のスタートアップからもリクルートされるぐらいの高度な人材っていうのを育てていただければなと。そういった方々が日本で活躍してくれれば、日本の航空業界も、宇宙業界も育つんじゃないかなと思いますので、そういった観点ではいかがでしょうか。
【説明者】 おっしゃるとおりの部分も、いろんな人材が必要なんだと思います。まさに、カッティングエッジでもうその技術を突き詰める人材ももちろん必要ですし、それは従来の航空宇宙学科なんかでもまさにそこを目指しているところですので、もうとにかく技術ならどこにも負けないというものを取ることが日本にとって国益になる部分、そこはもうありますので、そこはやっていただく。そして、また別途、あとビジネスの世界がばあっと広がっているというところがあります。技術者においても、ベンチャーのCTOになられるだとか、いろんな役割が出てきておりますので、そういった素養を少し身につけた理系の方が入るとか、またCEOになられるような方は、逆に人文系の方を、宇宙の知識を少し持っていただいて、そのスタートアップのCEOになっていただくとか、そういった、いろんなタイプの人材育成の幅を広げていくことが裾野を広げることだというふうに認識しておりますので、まさにカッティングエッジの人材育成はもちろん頑張り、それはコアとなる大学、JAXA、そういったとこでしっかり頑張って、あとはこういった普通の別の分野をやっているような大学においても、少し宇宙を取り入れてやっていただくような、人社と融合とか、そういったことをやっていただく中で、そういった両方に、融合分野の人材というようなところもしっかり育てていきたい、そのように思っております。
【阿部委員】 融合分野というか、ビジネス側のほうに関して言えば、それこそアメリカにはビジネススクールですとか、そういった経営学部ですとかで、スタートアップのやり方とか、そういったところを教えているような学科とかもありますので、そういったところで宇宙というのを一つの分野として考えています。そういったところはもちろん宇宙だけを見ていなくて、いろんな分野を見ていると思いますけれども、ただ、この採択されたものを見てみますと、どちらかというとカッティングエッジ的なところのほうを目指しているのかなというような印象をすごく受けますので、それならそれでいいと私は思うんですけれども、そうなのであれば、目指すべきといったところでのアウトプット、アウトカムというのをもう少し、それこそ、どれぐらいスタートアップができたかですとか、どれぐらいの人材が例えば航空分野から実際に業界に入るかっていうようなところも、資料もありますけれども、そこの率をすごく上げるですとか、そういうようなアウトカムを設定するっていうのでもいいのかな、というふうに思いました。
【説明者】 ありがとうございます。ご指摘そのとおりでございますので、工夫したいと思います。
特に1点だけ、日本の課題は世界のマーケットを取っていける人材というような者がなかなか育っていないというところもありますので、ぜひそういったカッティングエッジの技術を身につけるということと、まさにそういった人の中からそういった、多少ビジネスの素養をつけていただいて、スペースXとまでは言いませんけれども、そういった世界のマーケットをしっかり目指していけるような人を日本からもぜひ輩出していきたいと、そのように思っております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いします。
【林委員】 すいません。まず、事実確認ですが、航空宇宙学科とそうでないところで、受託しているところがどのくらいの割合の形になっているんですか。
【説明者】 宇宙開発利用課の植坂です。
採択された期間の中で、宇宙航空学科の先生が採択された割合っていうのはちょっと分からないんですけど、工学系の、宇宙の専攻がある大学が採択されているものもありますし、全く違う人文系や、ビジネス系の学科の先生が採択されている課題もございます。
【林委員】 分かりました。今の話も含めてなんですが、今、高市政権の17分野で宇宙も重要だっていうのはもう共通見解ですので、人材育成、非常に重要だっていうのは、もう疑問を挟むところはないんですが、ただ、まさにご説明いただいたように、本当に月に行くだとか、月面開発だとかっていう話もありながらも、防災であったり、スマート農業であったり、あるいはドローンを使ったユースケースだったり、非常に幅が広くて、そもそもどのくらいのボリュームの人材が、どの領域にどれだけ必要であるのかっていうことについて、もしかしたら審議会とかでご議論されているんだとは思いますけれども、その辺はどうなのか、っていうのがまず1点です。要は、全体として、日本として、だって17分野っていろんな分野あるんだから、その中で宇宙っていうのが一体どのくらいの人材の数を目指しているのかっていう、そこがなかなか分からない点が1点です。
さらに、先ほどのいろいろご議論もありましたけども、かなりユースケースの話とか、ドローンとかになると、18歳の学生というよりは、やはり既に社会人であるところの学生だったり、あるいは企業と連携したり、履修証明とか、そういうところで短期で連携したりとか、ちょっと違う、普通に18歳の学生を育成するっていうのとは違うタイプの教育もしなきゃいけないっていうところもあると思うので、それ、何か受託しての企業もあるように拝見しましたので、そういうのをやっていると思うんですけども、そういう全体の中での重要分野においてはどういう教育が必要なのかっていうのがどこまでご議論されているのか、っていうのが、ちょっと分からないっていうのが2点目です。
それから、3つ目が一番大きなところで、冒頭、1つ目のご質問で全体の人数はとお聞きしたんですけども、それに対して年間6件のプログラムを採択するということが、どれほど効果を持つのかっていうのがちょっと分からなくて、もちろん文科省さんは限られた予算の中で最大限数を取っているということだとは思うんですけれども、その6件というのが、例えば本当に模範となるトップレベルの6件を取っているからそれで大丈夫なんですっていう話なのか、それともやはり6件では足りないというのであれば、単に採択6件をするという方法、政策手段ではなくて、6件に補助金を出すという方法ではない方法っていうのをもしかしたら模索したほうがいいかもしれないので、このあたりも1つ目の質問と併せて、年間6件取ってやっていきますっていうのが、本当に最終目標である長期アウトカムであるべきところの幅広い航空宇宙分野の人材の需要に対して寄与するのかどうかっていうところをどうお考えになっているのかが、ちょっと分からないっていうのが3つ目です。
4つ目、アウトカムのところとか、指標の設定の話なんですけれども、見させていただくと、もしかしたら私の誤解かもしれませんけども、受講生に教育効果が見られた。受講生が航空宇宙分野に意欲を示したとか、採択された課題が事後評価において効果が高いと判断された割合とか、そういうふうに書いてあって、要するに選んだ6件の中を見ると、その中の受講生は、その中の課題はっていう話になっていて、同じ話の繰り返しなんですけど、6件を選んで6件がよくできたらよいという話なのかどうかが分からないので、6件の中がうまくいっていても、最終的にアウトカムにつながるかどうかが分からないので、そのあたりのアウトカムの設定も、もちろん短期アウトカムはいいんですよ。短期アウトカムは採択されたところがうまくいっているかを確認するっていうのでいいんだけれども、その後にどうつながっていくのか、っていうのが見えにくいなと思っているというところが4点目です。
コメントと質問になりますけれども、以上になります。
【説明者】 ありがとうございます。
最後のところからいいますと、アウトカム、おっしゃるとおりだと思います。一方で、悩ましいといいましょうか、計測をどうしようかというところがありまして、計測可能なものをどうしても上げてしまったというふうなところで、この6件の採択しているものであればその後もフォローアップしやすいということで、安易な形で書かせていただいてるというようなことでございます。本当は、おっしゃるように、もっと業界全体といいましょうか、全体を見据えたアウトカムでその指標が取れればいいんですが、この6件のインパクトというようなものがそこになかなか正確に見えにくいというようなところが多分出てくるかと思いましたので、ちょっとそういった形になっておるということで、これは改善の余地もあろうかというふうに思っております。
その前にご指摘いただいた、人材のボリュームはどれぐらい必要なんだというふうなところについても、まさに、オンゴーイングで議論が続いているところがありまして、いろんな試算がございます。内閣府のほうでもいろんな試算を立てておる部分がありますし、業界のほうにもありますけれども、9,000人ぐらい取りあえず必要だというような試算もあれば、2050年までに56万人必要だというような試算もあるとか、そういったものを精緻に分析したもの、分解したようなものはなかなかないので、そこがちょっと難しいところはあるというようなところでございます。
この事業でそこにアプローチするには、とてもボリュームとしては小さ過ぎるというようなところは、おっしゃるとおりであるというふうに認識をしております。まさに、出口のところが非常に今拡大しておりますので、我々もその課題意識は持っておりまして、今、我々が取っているアプローチは、政府のほうで1兆円規模の宇宙戦略基金というようなものが立ち上がっておりますので、大体、毎年の半分近くが文科省分ということでございますけれども、研究開発と人材育成、表裏一体な部分がございますので、そういった中に大学の人材育成のプログラムを最近、公募をするようにしております。ですので、大型の人材育成のプログラムというのを、そちらで今、取れるようにここ数年なってきたというふうなところが一つあります。ですので、そういったところで、特にこういった、ただ、そこはある程度大きなものにとか、有名な大学とか、有名な企業とかになりがちですので、他の小さな金額のプログラムにおいては、よりユニークなプログラムを、その周辺にあるようなとかより人材育成に資するというようなところを狙って、今後、組み直していく必要があるんだろう。あと他省庁さんの研究開発のプログラムもありますので、その総体でこのボリュームをしっかり狙うという絵を描いていくんだろうな、というふうに思っております。
【林委員】 おっしゃるとおりだと思っていて、まさに総体で、例えば研究開発の補助とかが今後増えるんであれば、そこに、ここでつくっているような人材育成のプログラムの話がうまく入り込むであるとか、あるいは連携するであるとか、そういう仕掛けをぜひこの事業の中に入れていただきたいと思っていますし、例えば1兆円規模とか、そっちのほうで採択された人も含めた、そういうワーキンググループであるとか、イベントであるとか、そういうのをやるとか、そういう形で普及をすることで、年間6件というものがしっかりとそういうとこに波及していって、意味を持つような形にしていただけるといいと思いますし、それがアウトカムで6件が取りやすいっていうのは全くそのとおりだと思うんですけど、それは裏を返すと、取りやすい6件のその先との連携があまりクリアじゃないから取れないんであって、そういうふうに波及のところに仕掛け入れていくことで取れるような形にしていくとか、本当に必要な人材だと思いますので、しっかりと日本国としてちゃんと確保されるように、ご検討いただければと思います。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 林先生、ありがとうございました。
ほかに、ご発言希望される方いらっしゃいますか。
よろしいですか。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、皆様方におかれましては、コメントの記入をお願いしておりますけれども、記入されていない場合には記入方よろしくお願いいたします。
なお、コメントの記入が終わりましたら、挙手いただければ事務方が回収いたします。
それでは、堀川委員、お願いいたします。
【堀川委員】 この事業、さっきも言いましたけど、見方を変えれば非常に面白い事業だと思うんですよね。このうちの例えば低軌道とかってありますよね。そういうところに参加している企業さんとか人材っていうのはどんな感じなんですか。過去にそういう人を介して、接点として、その利用を広げるという事業のほうで、具体的にはどういう企業体とか今参加されていて、今後、こっちの方向に広げたい、みたいのがあれば、ぜひここで紹介していただければと思います。
【説明者】 低軌道のほうは、まさに今、国際宇宙ステーションというものがあって、日本も「きぼう」というものを持っております。そういった中、今はもう国営といいましょうかJAXAが持って運用しておりまして、その中で例えば、宇宙だと立派な結晶が育ちますので、例えば半導体の研究であるとか、あと創薬、たんぱく質を育てる、そういったことに関係する製薬会社さんだとか、半導体企業さんとか、そういったところと、実験を進めたりしております。
今後、それがまた民間に移行するという方向性がアメリカから出ておりますので、今度はそれを運用する主体というようなものも必要になりますし、物資の補給というものも民間主体でやらないといけないということになります。そこに商社さん、がいろんな事業体をまとめるような形で、日本の民間の利用を取りまとめるような動きが出てきております。それは、アメリカで今、4社ぐらいその候補があるわけですけれども、そこと組むような形で日本の商社さんが今ご活躍になっておるというようなところ。そして、そこに運ぶとなると、今、こうのとりとか、HTVとかというようなもので運んでいるんですが、それを民間利用するとなると、もちろんコアとなる技術の企業も参加しますし、もっともっと利用が増えますので、そういった半導体とか創薬のみならず、新しい利用の機会、特に月面の開発がこれから進みますので、月で物を試すっていうのは本当にハードルが高いんです。もう、1キロ運ぶのに何億円みたいな、そういう世界ですので、まずは低軌道に持っていって、無重力の環境で実験をして、それでうまくいけば月に持っていくとか、そういったことに多分使用されるようになるんじゃないか。そこに様々な建設会社とか、先ほど申しましたけれども、いろんなビジネスチャンスが出てくるんじゃないか、そのように思っております。
【堀川委員】 ここで参加されている方々っていうのは、一つのある意味コミュニティーができるんでしょうか。参加することで、逆に言うと知り合いが増えるという。
【説明者】 今は、JAXAを中心に参加企業を取りまとめるような形でコミュニティーが出来上がっておりますけれども、今後は恐らく民間の主体が取りまとめるような形、またJAXAが取りまとめる部分ももちろんあると思いますけれども、より広いコミュニティーが出てくるんだと思っております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
ほかに何かご質問等ございますでしょうか。
それでは、川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
すいません。先ほどもう議論があったかもしれないんで、聞き漏らしているかもしれないんですけれども、今回、採択されている6つぐらいの、数は少ないけれども、それの波及効果っていうようなお話ございましたけれども、この採択されたプログラムについては、2年度で支援は終了ということになるわけですが、各大学においてはそれぞれその後も、同じ形なのか違う形なのか、引き続き実施していくであるとか、もう少し融合的な領域で人材を育成していくとか、そのあたりっていうのはご状況いかがでしょうか。
【説明者】 できるだけ継続していただく形というようなものを推奨しておりまして、もう既に終わったようなところでは、これがそのまま大学院のコースになったりとか、そういった動きもありますし、例えば高専とかであれば、そういった宇宙を学ぶようなコースになったりとか、そういったこと、そういった形で定常化される形が一番我々としては望ましいというふうに思っておりますし、あと企業さんですと教材の形にして、最後、成果物にされる場合もあるので、そういったものが広く普及されて、宇宙業界の人口が増えていくっていうようなところも望ましいかなというふうに思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
そういう展開が恐らく多分重要で、地道な波及効果っていうところなんだと思うんですが、また恐らくそれもフォローアップを今後細やかにというところで、難しさも当然あるんだというふうに思います。そのときに、現状で、どういう形でフォローアップされていこうとしているかですとか、何かお考えや具体、現実的な進め方みたいなところのご意見等ございますでしょうか。
【説明者】 フォローアップということであれば、もう属人的にといいますか、ずっと聞いていくということしかないんですけども、文科省ということでありますので、教育機関へのアプローチがしやすいということで、その後、例えば別のお金なんかをこう使っていただきながら、そういった大学院の構想を立ち上げていただくだとか、聞く以外のいろんなサポートというような形でのフォローアップもさせていただいて、ぜひ定着する形に持っていければいいと思いますし、また形を変えて後につながっていくというようなこともあろうかと思いますので、そういったものを我々も相談に乗りながらやっていくというようなことを、ぜひ心がけたいというふうに思っております。
研究開発とかであれば、ユニークな研究が出てくればJAXAにつないで、正式な研究にしていくとか、いろんなやり方はあろうかと思いますので、我々のリソースをうまく使って、そこはフォローアップしたいというふうに思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
そういった、具体的にこの事業の成果がどういうふうに展開しているかっていうところは、可能な範囲でのフォローアップなんだと思うんですが、これまでの議論にありましたように、全体としてどのぐらい、各大学の宇宙に関わる人材育成が進んでいるかっていう、もう少しマクロな視点での把握っていうのも当然重要なんだと思いまして、そこでのマクロな把握に織り込みながら個別具体的に、実際、事業をどう組み立てていけばいいのかみたいなところのアイデアを、ぜひこの実績のある各プログラムの実施者の方々と考えていっていただきたいなというふうには思います。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 川澤委員、ありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
【川澤委員】 今、7年度の採択の28ページから載せてくださってますけれども、いろいろな制度の中で人材育成のプログラムっていうのが動いている中で、これまでの議論の中で、このプログラムの特色であるとか、そういった位置づけっていうのはあるんだと思うんですが、採択の率っていうんですか、どのくらい各大学から注目されて、競争性のある中で採択されているのかっていう、そのあたりっていうのはいかがでしょうか。
【説明者】 今、現状を申せば三、四倍ぐらいの倍率でございます。ですので、過度というほどではなく、競争性が低いというわけでもなくというような、ちょうどいいぐらいかなというふうには思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
裾野が広がっているという意味では、いわゆる単一の大学が何度も応募するという形ではなくて、広く公立、国立、私立含めた形での学校が応募されているとか、状況的にはいかがですか。
【説明者】 そうかと思います。一つ、宇宙戦略基金という大きな枠組みができましたので、先ほどおっしゃったように、カッティングエッジの方向は大体そっちのほうが、金額が数億円のファンドになりますので、そちらのほうに流れるものが多くて、こっちのほうはむしろユニークな、人社との融合であるとか、そういったものが増えてきているということで、早稲田大学さんだとか、あとは福井工業大学さんなんかもここに載せさせていただきましたけれども、どっちかというと、高度な技術開発をすると宇宙は非常にお金がかかるので、そういったことよりはむしろこういった、いかにQOLをあげるかの研究とか、そういうところにこちらが使われ始めているというようなところが最近の傾向かなと思います。
【川澤委員】 それは、特にそういうことを打ち出して、公募要領で打ち出しているということではなく、大学側でそういうスタンスで取り組まれていらっしゃるってことなんですか。
【説明者】 今年のプログラムが18ページに書かせていただいておりますけども、毎年このプログラムを設定いたしますので、そういった中で宇宙ビジネス人材とか、宇宙アーキテクト人材とか、ごりごりの技術開発じゃないところにこういったお題を立てることによって、より人社との融合であるとか、そういったものを誘発しやすい、ボトムアップのほうは公募にしております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
そういう点を工夫してくださっているっていうのは、大変重要なんだというに思いました。ボトムアップで提案というだけではなくて、もう少し政策的な提案も織り交ぜた形で自主的な、自由な、創意あふれたプログラムをつくっていただくっていうのがいいんだろうなと思いました。
一方で、この期間を見ますと、3から5年という形、今、先ほど冒頭のご説明でも非常に変化が速いっていう中で、この3から5年っていう、もちろんプログラムを作るんで人の採用もあると思いますので、時間がかかるんだと思うんですが、最初のこの5年前のプログラムっていうのが、果たして5年間価値があるものになるのかっていうところも当然あるんだと思うんです。もちろんプログラム、中身を変化させていって、最終的には時期にあったものが出来上がっているんだと思うんですが、そのあたりの柔軟性やこの期間についてのお考えとかっていうのはいかがですか。
【説明者】 ここは特に、本当にプログラムの立て方によって柔軟にやっていかないといけないというふうに思っております。まさに、こういったビジネス人材をつくるために教材開発するみたいなものであれば、そんな時間は、二、三年あればいいというふうなことかと思いますけれども、しっかり大学何年間にわたってコースをつくっていくというような話であれば、少し腰を落ち着けてやらないといけないし、技術を育てるというようなものであれば、より時間も必要になってきますので、そこは今後とも、お金の制約があっても、そこは柔軟にやっていきたいというふうに思っております。特に、高専生とか、そういったところを採択するようなものは、彼らも5年間のプログラムの中で計画的に人材育成をやっていたりするので、そういったところとうまく整合するような形を、うまく設定できればというふうに思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らく、今おっしゃっていただいたとおり、5年もしくは3年の中でいろいろなタイミングがあって、いろんな成果が創出されているんだっていうふうに思います。ですので、これが短期アウトカム、長期アウトカムで、この事業全体のっていうのは、この瞬間の成果が図られるわけですけれども、このプログラムの目的に見合ったものっていうのはどういうタイミングで発言していくかっていうのは、事例ベースになるんだとは思うんですけれども、きちんと把握して、それも含めた形で水平展開していくのが重要なんだろうなっていうふうに思います。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 川澤委員、ありがとうございました。
それでは、コメントがまとまりましたので、取りまとめ役の堀川委員から取りまとめコメント案のご提示をお願いいたします。
【堀川委員】 では、コメントをさせていただきます。
宇宙・航空科学技術推進の調整に必要な経費は、「宇宙航空分野や拡大する融合領域を切り拓く人材の育成や、新たな分野開拓の端緒となるチャレンジングな研究開発等を支援することにより、本分野の裾野拡大や新たな可能性の拡大」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実へ向けた重要な論点が複数提示されました。つきましては、本日の審議を踏まえた取りまとめコメント案として、大きく4つの論点で整理します。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
どの領域の人材に重点化するのか、民間では担いにくい部分はどこかを明確にする必要がある。人材育成においては、より最先端の技術を持った人材を育てるという目的を明確にすることが求められる。若年層だけでなく、既に企業に就職した者のリスキリングも推進し、それに見合ったプログラムの策定が必要である。
続きまして、「事業の効果及び指標、KPIの設定」についてです。
現行指標は有用であるものの、裾野拡大の成果は見えにくいため、異分野参加や非宇宙企業参加、その後の共同研究や宇宙利用等を補助指標として把握し、短期成果が見えにくい事業だからこそ、事業実施中に将来展開を行う指標の設定が必要である。長期及び短期のアウトカムについて、計測が難しい指標はより分かりやすくし、効果が何か、どうやって検証するかを明確にすることが求められる。リスキリングの推進に見合ったKPIの設定が必要。
さらに、「事業の執行体制とマネジメント」についてです。
個別の評価にとどまらず、事業全体としての効果を把握し、何が欠けているかを明確にして改善を行う体制が求められる。事業終了後の一定時点で裾野拡大の効果を総括検証できるよう、事業計画や実績報告、中間評価、事後評価等を活用した体制が必要である。
そして、「マクロな政策全体での位置づけと社会への波及」についてです。
国全体で宇宙・航空分野のどの領域にどの程度の人材が必要であるか、アウトカムとして明示し、今のアクティビティでそれが実現されるような事業になっているかを確認する必要がある。
以上、本日の審議を通じて明白となりましたのは、事業全体の具体的な効果や裾野拡大の成果が見えにくいという課題です。一方で、人材育成や接点形成を通じて将来の利用全体を掘り起こす点に文部科学省らしい独自性があるという前向きな評価も示されています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いします。
皆様、本案にお諮りしたいと思いますが、いいでしょうか。いいですか。
【堀川委員】 以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川委員、ありがとうございました。また、皆様方、長時間ご議論ありがとうございました。
以上をもちまして宇宙・航空科学技術推進の調整に必要な経費の公開プロセスを終了いたします。
次の地域中核・特色ある研究大学強化促進事業につきましては、11時ちょうどの開始といたしますので、よろしくお願いいたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、議事に入らせていただきます。
本日2つ目の事業は、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業です。
初めに、事業担当部局より事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は、5分以内で簡潔に説明をお願いします。また、資料での説明は、ページを示した上でお願いします。
では、お願いします。
【説明者】 失礼します。産業連携・地域振興課です。よろしくお願いします。
それでは、資料に沿いまして説明をさせていただきます。
32ページをお開きください。
大学研究力に向けた施策の全体像でございます。
様々な基盤的経費から競争的資金の積み重ねの上に、オールラウンドまたは特定分野において世界と伍する研究大学を育成していくということで、位置づけられている施策でございます。
33ページが施策の概要のポンチ絵でございます。
左下の黄色の部分に支援のスキームが書かれてございます。
続きまして、次のページが採択大学一覧でございます。
次の35ページでございます。
こちらは、今のJ-PEAKSが始まって数年でありますけれども、どのような取組が行われているかをまとめているものでございます。必要に応じてご参照賜ればと思います。
36ページでございます。
こちらのほうが事業のロジックモデルをまとめ直したものでございます。こちらのほうにつきましては、EBPMアクションプラン2024も踏まえまして、そのアクションプランの内容も踏まえたロジックモデルを設計しているとこでございます。
次の37ページが個別の測定指標、目標値について触れているところでございます。
少し飛ばさせていただきまして、39ページから先が、個別大学でどのような取組を行っているかをイメージしていただけるようなものを作っているものでございます。
40ページから44ページまでが神戸大学の取組でございます。
43ページ、44ページのように、個別の取組ごとに指標が設定されているという状況でございます。
45ページから49ページまでが大阪公立大学の取組でございます。
こちらについても、指標がそれぞれ設定されてございます。
この2つだけ見ていただいても分かりますとおり、非常に多様な取組が各大学、研究力を中核とした経営力の強化に向かって行われているとこでございます。
50ページから先がEBPMアクションプラン2025でございます。
本事業のロジックモデルにつきましては、この51ページ、52ページで、研究・イノベーション力の向上ということで骨格が示されておりまして、これの枠組みを踏まえて作成をする、ということになっているとこでございます。直接、この画面で比較できませんけれども、アウトカム等については対応しているということでございます。
続きまして、54ページでございます。
これは、25大学採択されているもののうち、12大学が今年度の秋、日本学術振興会におかれた委員会において個別大学の中間評価が行われます。その流れを書いてございます。現在、自己点検評価の報告書を作成しているタイミングでありまして、この後、評価をヒアリングなども行いながら行ってまいります。
55ページ以降、評価の細目でございます。
56ページ以降、56、57、58、59、60ページあたりは、評価の項目でございます。
各大学の取組について、こういった評価の項目に照らして、また先ほどあったような指標の達成状況を含めまして検討した上で評価を行ってまいります。
61ページでございます。
61ページは、この評価が最終的にどういう形でまとまるかでございますけども、評定は、S、A、B、C、Dであります。Cの場合には、助成額の変更が必要である、Dの場合には、もう直ちに事業を中止することが必要であるということで、資源配分に反映をする仕組みになっているところでございます。
最後、62ページ以降が、これは担当課として上乗せで行っていく全体の事業評価でございます。
63ページからございますけれども、65ページ、ロジックモデル、地域中核・特色ある研究大学にある意味特化した形で、定性的なものも交えまして設計をしております。
66ページのほうには、指標がございます。
レビューと一致しているものもございますけれども、特徴といたしましては、大学にもご協力いただきながら、レポートの評価、アンケートの評価などで定性的な情報を把握しながら、全体的な事業の成果を把握することを目指しているところでございます。
担当課からの説明は以上とさせていただきます。ありがとうございました。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ご説明ありがとうございました。
それでは、私から論点についてご説明させていただきます。
お手元、30ページの論点等説明シートをご覧ください。
2つございまして、1点目としては、事業の進捗状況、事業実施による成果指標の設定と評価方法の妥当性、事業の将来展望等。2点目は、一定期間ごとに成果指標、KPI等を検証し、資金配分に反映すべき。この2点が論点となります。
それでは、外部有識者の皆様からのご質問等をお願いいたします。説明者は、有識者からのご質問に対して簡潔明瞭にお答えをお願いいたします。
林委員、お願いいたします。
【林委員】 ありがとうございます。
地域の大学の研究強化っていうのが重要だっていうことはもう論をまたないところだと思っているので、そこ自体は別にいいんですけれども、恐らくほかのところからも言われるのは、地域に限らず、大学の経営改革であるとか、研究支援体制の強化っていうのを、正直ずっとやってきて、そういう事業ってずっとやってきたっていうのもあるし、一方でほかの事業や、もちろん同じ交付金の中にもミッション実現であるとか、学長裁量の部分であるとかありますし、あと文科省さんも国立大学改革・研究基盤強化推進補助金、そういうのもあるし、内閣府さんのほうでも戦略的大学改革・イノベーション創出環境強化事業とか地方大学・地域産業創生の事業もあるし、様々な、ぱっと見だと似ているんじゃないかと思われる事業群があって、この事業が一体それらでは足りない何を支援しているのか、あるいはこれまでもいろいろとやってきて、いつまでも似たようなものが形を変えて繰り返していくのではなく、これまでの実績の上で今何が足りないからこの事業でやるのか、っていうこの事業ならではの効果部分が少し見にくいなと思っているところがまず1点目です。
それから、2点目ですけど、個別の話になるかもしれませんが、恐らくこの事業だと様々な地方大学がそれぞれ強みを持つところでの研究で、トップ大学と伍す形のものをいろんな地域にいろんな分野でつくっていこうっていうことだと思うんですけども、そうであったときに、例えばアクティビティとしてURAの配置とかがぎらぎらと強調されてあるんですけども、例えば若手研究者の雇用であるとか、ほかにも研究活動を活性化するために重要なところがあるんじゃないかと思うんですけども、この事業だけじゃなくてほかもそうなんですが、URAを雇用すれば研究者の研究時間が確保されるという、少し短絡的なロジックになっているケースが多々見られて、そのあたりももっと、例えば研究者雇用を促進するとか、そういうこともやっているのかどうかっていうところも、ぜひ教えていただきたいっていうのが2点目です。
それから、3点目ですけれども、KPIのとこなんですけども、今もちょっと申し上げたし、恐らくこれから、個別の採択した大学じゃなくて、事業としての評価もやられるということでお聞きしましたので、そこでしっかりと見ていただければと思いますけれども、ここで確認していただきたいと個人的に思うのは、個別大学がうまくいっているということだけじゃなくて、日本の中でいろいろな分野が、トップ大学だけじゃなくて、地方の大学も分野を限れば強みがあって、そういうものが多様に分散して存在しているからこそ、日本の研究力の底上げというか、厚みというか、そういうのができているんだっていうことであったりとか、あるいは地域ごとに分野ごとの産学連携の特徴的なクラスターと言っていいのか分かりませんけども、そういうものが出来上がっているとか、この事業によって国全体の研究力、イノベーション力が押し上げられているっていう、そこが見たいと。個別大学がうまくいっているかどうかを超えて、そこが見たいというところがありますので、そのあたりは恐らく中間評価でやられるんじゃないかと思っているんですが、まずそこについてもお考えをお聞かせ願えればと思います。
【説明者】 ありがとうございます。
3点、ご質問いただいたものと考えております。
まず、1点目でございます。
こういったような経営力強化の事業というものをずっと続けているということ、またほかの施策との関係性で、この事業ならではというところはどういうものであるのかというご指摘と受け止めております。
この事業については、まず役割分担のほうから先に申し上げますと、国立大学以外も採択がされてございますけれども、国立大学を念頭に申し上げれば、運営費交付金がまずあるわけでございます。国立大学は言わずもがなでありますけれども、研究だけではなくて教育という役割を持っているわけであります。また、具体的なミッションとして、世界最高水準の教育研究の実施といったもの以外にも、例えば計画的な人材養成、また社会経済的な観点からの需要は必ずしも多くはないけれども、重要な学問分野を継承・発展させるという役割、全国的な高等教育の機会均等の確保、こういった役割を持っております。すなわち、運営費交付金は、教育研究に加えて、こういったミッション、多様で確実に実証していくことが必要なわけでございます。その上に、今日、資料の32ページで、今映っておりますけれども、分野や手法というものを限った競争的な経費が混在をしているということでございます。
では、この事業ならではというところで申し上げますと、この事業は、先ほど先生ご指摘いただいたように、特定の分野を中心に、世界に伍する研究大学を国としてしっかりと育成していくという観点から予算措置をいただいて、上乗せをして行っていくわけでありますけれども、これは大学の強み、特色を核とした研究力強化、研究力を基にして経営力を強化していくわけでありますけれども、単にURAを雇うとか、研究設備を入れるといった手法にとどまらず、大学がしっかり10年後のビジョンを生かして、どのような形であれば最適な形で経営力を伸ばして、研究力を向上していくかということでございます。
具体的な例でご説明したほうが分かりやすいかと思いますので、69ページ、ご覧いただきたいと思います。
これ、広島大学の例でありますけれども、例えばこの左っ側に灯台みたいなものがあって、放射光科学研究センターっていうのがあると。この広島大学の構想は、この放射光というものの視える化技術を核として、半導体やバイオというエコシステムの実現をやった上で、これを社会実装していくという取組でありますけれども、この放射光科学研究センターとかナノデバイス研究所というのが従来から基盤的経費で措置をされてきたものであって、またこういうところにWPIとかCOI-NEXTのような、キラルノットとかゲノム編集とをしっかり相乗効果を発揮させながら、まず研究力を、システム改革を伴って上げていくと。それをしっかりと、右下の部分にありますけれども、社会実装も併せてセットをしていくことで、自走化を見据えながら研究力、経営力の向上を一体で図っていくと、こういったものであります。これは一例でありますけれども、このように交付金とか分野を限った補助金に上乗せをいただくということで、しっかりと強みを掛け合わせた相乗効果を発揮して、世界につながるレベルの研究力を確立していくことを狙っているといったものの例としてご紹介させていただきます。
時間が限られておりますので、次の2点目のご質問でございます。
URAの配置以外にも、若手の雇用とか様々なものが手法として考えられるんではないかと。URAの雇用により研究時間が増加するといったようなことは、若干安易なところもあるんではないかということでございます。
このJ-PEAKSは、10年度の大学ビジョンにつながって、学長が裁量的に使う部分ができるということで、特定の手法、さらにURAの配置とかを必ずやらなければいけないと、そういったものに限っているものではございません。
その前提の上で申し上げますけれども、確かにURAが配置されたから研究時間が増加していくという部分は、具体的な、学術的なエビデンスというのはまだまだないんであろうと。一方で、政府としては、研究者の研究時間の減少という問題に影響するものとして、学内事務の問題であるとか、研究費の申請の問題であるとか、研究者が研究に専念できる体制というのは十分整っていないというような課題意識で取り組んでいるとこでございます。
今日のKPIの部分のページでありますけれども、ページで申し上げますと、36ページ、37ページのあたりでございますけれども、今回、この研究者の研究時間割合も取っていくことにしております。こういったところも踏まえて、このURAの配置等が本当にこういった部分につながるのかといったことをまた研究していくことも可能かと思いますので、そういった部分については、政府の課題意識を踏まえながら行うという前提ではありますけれども、しっかり検証していくことと、また若手の雇用も大事でありまして、実際、J-PEAKSの資金でも若手の雇用などは行われております。そういったところ、各大学の取組は多様ですので、なかなか共通項がないところを指標に位置づけるのは難しいわけでありますけれども、しっかりフォローしてまいりたいと思います。
最後、3点目でございます。
この事業が日本全体の研究力の向上にどのように貢献していくのか、というところが重要であるというご指摘でございます。
私どもも、全くそのとおりだと思っております。つまりは、これ、個別の大学だけが研究力を向上するということではなくて、全体の日本の研究システムによい影響というのを及ぼさなければならないということでございます。
先ほど来、お示しをしているような各大学の取組を行っている中で、採択大学以外に連携、参画するといった機関がございます。こういった大学とは、このJ-PEAKSの大学が中心となって共同研究、また様々な社会実装の取組などを行っていくことになりますので、こういった大学に対する裨益もある程度想定されるところであります。また、これ以外にも地域の中核性がある大学ということでまいりますと、例えば研究の設備の共用であるとか、また地元で行われる日常的な共同研究活動や共同事業の実施ということで、そうした大学の研究力の向上も図っていくことを期待されるわけであります。
そのようなことが重要であるという観点から、66ページでありますけれども、私どもとしましても、この「3番研究大学群の形成」の5、6、7といったあたり、例えば第2-4グループの大学群における論文数自体がどのように伸びていっているのかといったこと、J-PEAKSの大学の外の部分についてもしっかり把握していくということを考えているわけでございます。そのようなことを通じて、J-PEAKS大学以外の大学の研究力が伴って上がっているのか、ということについてもしっかり把握をしていって、日本全体の研究力の底上げというところに貢献できる事業としていきたいというふうに考えております。
ご回答は以上でございます。
【林委員】 ありがとうございます。
1点目に関して、恐らくこのJ-PEAKSという形で、ある種、ブランド化してしっかりとやっていこうというところで、今回いただいている論点でも事業の将来展望があって、国際卓越のほうは(資金を)運用して運用益が入ってきて、それによって、ある種、各大学の基金というか、そういうのが短期には積み上がっていないものをうまく活用して、そこで大学としても様々な収入を拡大していこうという、ある種、そういう意味での持続性というか、自立性というか、そういうのが少し見えやすい形で書いてあるんですけども、この事業の場合に、ブランド化して、そういう意味では、ある意味、ほかの事業はもしかしたら今後なくなるかもしれなくて、この事業がしっかりと持続していくということを考えたときに、この事業の中でも各大学はいつまでもこの事業からお金を期待しているという形じゃなくて、しっかりと経営改革して、研究力を高めて、収入も増やして持続していただきたいというのがきっとあるんだと思いますけども、そのあたり、この持続、将来展望というか、そういうところについては。
【説明者】 ありがとうございます。
自走化というのは、非常にこれは難しいテーマであります。国際卓越のほうでありますと、25年間といった期間というのを設定して、かなり長期でそういった課題に取り組んでいくという意味で、息の長い取組として進めていく必要があるわけでありますけれども、逆に言えば、それは今すぐ何もやらなくていいということではないということであります。
その意味において、J-PEAKSについては、これは経営改革ということでありますので、単に研究力を上げるということだけではなくて、しっかり強み、特色というものに応じて資源を配分する仕組みでありますとか、めり張りをつけて、どうやって持てるアセットというのを活用していくのか。こういったことも同時に考えていただく必要がございます。
その意味では、まずレビューシートのKPIといたしまして、もう設定しておりますけれども、36ページでございますか。こういったところに、例えば民間企業からの研究資金の受入額でありますとか、大学の事業規模の成長でありますとか、知的財産の収入でありますとか、企業から大学への寄附額、こういったものもしっかり把握をして、国費への依存を中・長期的に、この事業に対する依存を下げていくということを把握していかなければならないと。それに加えまして、例えば個別の評価ということでいいましても、例えば43ページ、これは神戸大学のものを載っけておりますけれども、ここにバイオものづくりに関係する外部資金を目標で立てていらっしゃると。大阪公立大学も、48ページのほうからいいますと、外部資金の受入額を立てていらっしゃると。
こういうことを踏まえて、評価を個別に行っていくということでありまして、56ページのほうをご覧いただきますと、個別の評価で、資金計画をしっかりと獲得しているかどうかということであります。また、※の部分でありますけども、当初の計画を超えて、外部資金の獲得や多様化がある場合には、積極的にプラスでポジティブに評価するといったことも掲げており、後押しをしてまいります。
最後、全体の事業評価で、66ページでございますけれども、こちらについても同様に、外部資金の収入額でありますとか、こういったものを位置づけて、多層的な形で把握をして、しっかりと大学が将来的な、時間はかかる部分はあると思いますけれども、資金獲得という部分にしっかり寄り添って支援しつつ、把握をしてまいりたいというふうに考えております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、続いて阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 ありがとうございます。
本格的な、本質的なところの疑問というところを質問させてください。
1つ、これは本事業が日本全体の研究力の発展ということで、国際卓越だけではなく、いろんな地方にといった観点があるということは、目標のところで、課題のところで拝見させていただいたんですけれども、1つ目として、でもその機能の一つとして、地域課題の解決というのを上げられている。地域の課題を解決する。地域の産業を振興するといったところで、現在のアウトカムですとか、KPIとかの中で、地域の課題を解決するっていうところがあまり見えてこないのではないかというのが1つ、課題、疑問として思ったところがあるかなと思います。トップ論文ですとか、そういったものにはなかなか載りにくいところはあるかな、というふうに思いますけれども、そういった観点はどういったことかと。
もう一つが、日本全体の研究力って考えたときに、もちろんここで上げられているところは全ての大学の中でも、地方の中でもトップの大学だというふうには思うんですけれども、日本全体で大学院生がどんどん少なくなってきている中では、各大学がいかに学部教育をきちっとして、研究力が高くて、研究をしたいというような、大学院に進むような学生さんをどれぐらい育ててくれるか、っていうのが、日本全体の研究力を上げる上で非常に重要かなと思うんです。
そういった中で、地方の中核大学というのは、そういった人材を育てるといった意味では、すごく重要な役割を担っているんではないかなと。そういった学生さんたちが大学院のときに国際卓越大学へ行ってもいいと思うんです。ただ、各大学の中での指標的なところが、かなり大学院生の教育のところに研究力とやってしまうと、どうしても学部教育のほうがおろそかになってしまう。それから、大学の中のプライオリティーが下がってしまう。授業数とか、充てられる人材ですとかも少なくなってくるみたいになってきてしまうので、そういった観点では、学部の教育もきちっとやっているというのがどこかに入らないかな、というふうに思うところではあります。
なので、その大学の中でトップ論文を書くような研究者を育てることだけではなくて、そういった人材になるような、その下のプールをきちっと育てていくという観点、それはこの事業じゃないというふうな文部科学省さんの中での位置づけなのであればいいんですけれども、この事業としてはそこら辺をどのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたいなと思います。
【説明者】 ありがとうございます。
1点目でございます。
この2、3の指標というものをどう位置づけるのかという部分については、我々もこの事業を設計――我々というか、私以前の担当者も含めて――するときから非常に悩ましいところだったわけであります。
この2、3というもので今入っているもの、例えば外部資金の獲得状況でありますとか、また実際の自治体との共同研究数でありますとか、スタートアップが入ってございます。
まず、2、3という部分については、これは社会実装の一環でありまして、地域に貢献する、グローバルな課題に貢献するといった部分でありますので、一義的な主体は、大学そのものは別に商業機能を持っているわけではありませんので、実際に活動されるのは企業であり、自治体であり、そして大学からスピンアウトしているのはスタートアップ、こういったところがどれだけ活動していって、大学にある意味、成果を使っているかというところが2、3のまず強固な、堅牢なロジックとしてはそういうことがあって、その意味において、スタートアップの状況とか外部資金の状況については、位置づけております。
その上で、それ以上に何かがあるのかということは、個別大学のほうでは個別のものに従って設定しているとこはありますけれども、実は我々も、今日専門家もいらっしゃいますけれども、この事業を始めるときに、外国のこういった2、3といったものに相当するような指標というものはどういうものがあり得るのか。どういうふうに評価しているのかということも調べました。15個ぐらい調べました。
そういうことを見てまいりますと、まず2、3に相当するようなものじゃない1番というようなもの、これはかなり伝統的な研究の指標で対応ができるんだろうということが分かりました。一方で、2、3番という部分については、諸外国も苦労されておりまして、定量的なものと定性的なものを組み合わせて行っているといったような現状でございます。特に、2番、3番というところでいいますと、間接的な部分が増えてくるので、プログラムが終了した後にレビューをしっかりして、具体的な中身を把握をして、そういったものができているかといったことをやっているというケースが多かったということでございます。
【説明者】 すいません。2、3というのは35ページのほうを見たほうがいいのかもしれないです。表示を、35ページの1、2、3のことだというふうに理解していただければと思います。
【説明者】 その上で、間接的な効果をそういうふうに把握するわけですが、具体的な指標という部分でいいますと、例えば外国のほうで一部採用していたものは公共文書に何件引用されたかとか、そういったものに向いているテーマが何個あるかといったものを上げているものもあるんですが、実際問題として、何個そういった研究が、例えば先生であっても自分は何個研究を行っているのかというようなところについては、かなり定義するのは難しいといったようなところもありまして、なかなか堅牢性を持って把握ができるようなものが見当たらなかった、ということが我々の分析でございました。
その観点から、できる限りのことはしたいということで、ページで申し上げますと、66ページでありますけれども、この定量的なものだけではなかなか把握が難しいということの限界は認めた上で、外部資金とかスタートアップを除いて、例えば「2番」のほうでありますけれども、諸外国で行っているような自治体の連携体制ができているのかどうか、1番でありますけれども。あとは、6番、7番では実際の課題に貢献したような研究事例を教えていただいて、それに対して自治体や企業がどういったレピュテーションを与えているのか。こういったことを定性的にしっかりと把握をして、評価をしていきたいということでございます。
一方で、行政事業レビューにこれを取り入れるといったことになったときに、この定性的なものについては、再現性とか妥当性という部分で非常に高いハードルがあるということであります。そこは、いろいろと複合的に組み合わせて、最後は国民の皆様に、J-PEAKSがそういった成果を上げていることをしっかり説明したいということでございます。
すいません。2番目のほうでございます。
学部教育の重要性というところでございます。
もちろん、将来の研究者、博士課程学生を経て研究者になるような方っていうのは、学部教育の基礎の上で育成されるということでございます。博士に進学するに当たっては、キャリアパスの問題でありますとか、また経済的支援の問題など多岐にわたる部分がございます。この事業そのものは教育をスコープに置いた事業ではありませんので、直接的には対象外ではあるんですけれども、今、ちょうど開いていただいているページの「1番」の4番などを見ていただきますと、研究支援者の数とか、また博士課程の在籍者とか、研究者の育成状況という部分も把握をしていきたいと考えております。この研究者というのは博士課程後期だけを取り出してどうこうということではなくて、5年一貫であるとか、これからは9年一貫といったような教育も増えてくる。また、国立大学も大学院のほうにシフトしていくといった議論が出てきている状況でございますので、先生の問題意識も踏まえた上で、しっかりとそういうところも把握をして、しっかりいい事例があれば取り出してほかの大学にも横展開していくことは、この事業の中でできる範囲で取り組んでまいりたいと思います。ありがとうございます。
【阿部委員】 ありがとうございました。
理系のマインドでいくと、それこそ、学部はみんな院生に行くんだよ、みたいなのがあるんですけれども、文系のほうはまず大学院に行く人材がものすごく少なくて、というのも学部の授業の中で研究者というマインドで育てていないところがすごくあるので、そういったところで大学院が留学生頼りになってしまうっていう、これは理系でも同様の状況のところもありますけれども、国全体としてそのような状況であったら、日本全体の研究力っていうのは上がらないというふうに思いますので、ぜひそこのところもよろしくお願いいたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 阿部委員、ありがとうございました。
川澤委員、お願いします。
【川澤委員】 ご説明ありがとうございました。
先ほど69ページを事例に挙げていただいて、このJ-PEAKSの事業がほかの事業とはどう違うのかということをご説明いただいたかと思いますので、そのときに、この69ページでいうと、放射光の科学研究センターですとかナノデバイス研究所、交付金ですとか各分野の研究所を設立、整備していくということの上乗せがこの事業なんだと。まさに、その上乗せは、それぞれの先端研究をそれぞれの研究所が行っていくんではなくて、融合して、先端融合研究だというところなんだと思います。ですので、この事業で見ていかなければいけないのは、きちんと融合しているかと。融合することによって社会実装が加速するという、そういうコンセプトなんだと思います。
ですので、この融合という観点が今のロジックモデルもしくはKPIの中できちんと図れるかというところが重要なんだというふうに考えているんですが、そのあたりが66ページを拝見しますと、例えば研究大学群の形成のところで、共著論文であるとか学外利用っていった形で、いろいろと、個者ではなくてグループできちんと研究を進めているかというところは把握できるとは思うんですが、例えば個別の大学の中でも、この各研究所が融合しているかというところは、どういうふうに見ていかれるお考えなんでしょうか。
【説明者】 今ご指摘をいただいた、これからまさに研究力を上げていくときに、もちろんクラシックな学問分野というのは大事でありますし、守っていかなければいけないものでありますけれども、この先端的な新興・融合分野を伸ばしていくことが世界に伍する研究力を上げていく上で重要だというのは、全くそのとおりでございます。
この事業でこれをどういうふうに把握していくのかについては、まず幾つかレイヤーがあると思いますけれども、個別の事業評価でいいますと、例えば今の広島大学の例でありますとか、それ以外にも例えば掛け合わせのものというのが非常に多くなっておりまして、信州大学の水でありますとか、北海道大学のフィールドサイエンス関係とかで、そういうものをまず看板に掲げていますので、そういったものがしっかり増えているかどうかについては、個別の事業評価がしっかり確認がされていくということになります。
その上で次のレイヤーとして、実際の全体の事業評価、こういったものも含めてどう把握をしていくのかということでございます。ここは、新興・融合がどういうメカニズムで生まれてきて、どうしていくのかという部分は、実はこういったものだけではなくて、どこに新しいアイランドが生まれつつあるか、とかといったような掛け合わせで見ていかないと、気がついたら、新興・融合だと思っていたら既存の分野になっているといったこともありますので、掛け合わせていくという意味では、もう一個高い、どこにそういったものがあるのかということを見ていく必要がありますけど、ここでいえば、例えば1番のほうに査読つきの論文とか共著論文といったことに加えて、世界的な賞の受賞事例とか、あとTop50に入っている研究領域数というところで、これがどういう形で増えていくのかといったようなところを見ていくことによって、これまでの強みが横に拡張していくのかといったあたりを見ていくといったことも必要であると考えております。
これは、まさに研究は生き物でございますので、今生まれた、今なくなったということが分かりにくい部分ありますけれども、できる限りそういったもの、定性的なものを含めて把握をしていくということが大事だというふうに思っております。ありがとうございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今、66ページの1もしくは7のところで挙げてくださいましたけれども、これまで例えば69ページの大学の中で、もう一定程度の研究者のネットワークを基にこういった論文が積み上がって、それが世界的な受賞になる例っていうのも当然あるんだと思うんですが、この新しい事業によって新しい出会いが生まれて、異分野の出会いが生まれて、そこに、大変時間は当然かかると思うんですけれども、その出会いによって新しい研究領域が生まれたりですとか、新しい論文が出来上がったりって、それがまさにこの事業の、先端融合研究の価値になってくるんだと思うんですが、そこをどうフォローするかっていうのは非常に難しいとは思うんですが、共著論文でも新しいグループが組成されたであるとか、学外利用といっても既存の、ここのメンバーに入っている大学ではない大学がきちんと参加をしているかっていったような、もう少し融合といったところを、具体的な解像度を上げていくっていうところが非常に重要なんだというふうに思います。そこは、もしかしたら事例ベースにならざるを得ない部分もあるんだと思いますし、時間がかかるんだと思いますが、そのあたりもきちんとフォローされていくようなお考えっていうのはありますか。
【説明者】 66ページ、ご覧いただけたらと思います。
その意味においては、先生おっしゃった新しいネットワークとか、どういったグループが新たに形成されつつあるのか。そして、それがどういうふうにスピルオーバーしていくのかっていうところを見ていく必要があります。
「3番の研究大学群の形成」というところで、まさに先生おっしゃったように、なかなかこの事例ベースという部分と、あと時間がある程度かかるということについては、どうしてもやむを得ない。逆に、早く取り過ぎるとJ-PEAKSの成果じゃないものを取られちゃう可能性もありますけれども、この3番の3というところに、研究大学群の形成状況及び利点・波及効果に関する評価を行うことにしています。これは、例えば新しくどういった大学と組めるようになったのかとか、どういった分野で新しい取組が出てきて、それがどういったメリットを生み出しているのかといったところを教えていただくということを考えております。先生の問題意識に沿った内容だと思いますけれども、非常に重要な点だと思いますので、このあたりについてはしっかり運用する上で充実を図っていきたいと思います。ありがとうございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
最後に、今後、研究大学群って今おっしゃっていただいたとおり、いろんな、かなりの数の参画大学もしくは連携大学がある中で、採択大学以外の大学っていうのはどういうモチベーションで、本当に名を連ねているだけではなくて、実質的にコミットしているかっていうのは非常に重要なんだと思います。恐らく、今後、また新たな研究大学群っていう形で、企業も含めた形での新しい研究大学群が出ていくときのコミットメントっていうのが非常に重要なんだと思うんですが、そのあたりは連携大学、参画大学についてのコミットメントも含めた形での評価をされると。
【説明者】 まさにおっしゃるとおりであります。名前を掲げていることが、いわゆる名義貸しみたいな形で、実質的には形骸化した連携ということであってはいけないということで、個別の事業評価を行う際に当たっても、そういった連携というものが実際に効果的になっているかどうかという部分については、しっかり把握をしていくということになります。
59ページをご覧いただきたいと思います。
他機関の連携の相乗効果創出が見込まれるかとか、もしくは実質的な連携があるのかという、まさにコミットメントという部分をしっかりと問うていく、ということを挙げていきたいというふうに思っております。このような観点でやらないと、何となく、もう終わっちゃったものがずっと名前連ねているとか、そういうことになってしまう部分がありますので、先生のご指摘も踏まえて、しっかりと学術振興会にも評価を行っていただきたい、というふうに我々としては期待しているところでございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、堀川委員、お願いいたします。
【堀川委員】 どうもありがとうございます。これまでの勉強会等でいろいろ、大変勉強されているなっていうのは感心しております。
最初の質問ですけれども、指標が先ほど相当調べられて、一般的にはもう、世界的にも認知されている指標をきっと並べられているということで、この指標の内容を見ると、国際卓越とそう多く変わらないなっていうふうに見受けられるんですけれども、一方で、これまでの説明で規模が全然違うということだとすると、同じような指標ではあるけれども、結局、何をこのJ-PEAKSでは求めようとしているのか。分かりやすく言うと、国際卓越と何が違う、指標は同じだけれども、何を求めようとされているのかという点を、最初に質問させてください。
【説明者】 ありがとうございます。
今日、説明を最初飛ばしてしまいましたけど、38ページを開きながら少しお答えをさせていただきたいと思います。
国際卓越とロジックモデル的には似ている部分がありますけれども、線の切り口という部分では、この上にあります1、2、3番というところを上げているわけでございます。そのような形になってくると、特に地域産業という3番の関係でありますけれども、この関係するロジックモデルの中の指標というのは一番青い部分に掲げられているわけでありますけれども、中身をしっかり見ていくときに、こういった例えば大学、自治体とか、いろんな形で分かれているものの成分をしっかり分析して、単に一緒くたで外部資金を一本、ドンではなくて、自治体からどれぐらい増えているのかとか、地域産業という部分でどうなのかとか、様々な切り口で分析をしていくということは、必要になってくる場面というのがあるんだろうと思っております。その意味において、研究力の向上は共通しておりますけれども、アウトカムの部分でしっかりと設定したターゲットにふさわしいようなものがあるかというのは、定性的なものを含めて見ていくということになろうかと思います。
【堀川委員】 先ほどの林先生の意見も、私もそうだなと。同じような形でてこ入れを進めるような事業を短期的に繰り返し行われてきていて、この事業もきっとその延長にあるのかなと思うんですが、一方でそれを打開するのに、国際卓越みたいな長期の事業も発生していると。ただ、この事業が求めるものっていうのが、今現在ある指標について、当然、お金を支援すれば伸びるのは当たり前なんだけれども、国際卓越ほどの一律的な基準、世界に伍するような基準はきっと求められにくいと思うんですよね、この規模であれば。そうすると、ただ単にこの指標だと伸びるという状況が把握できるということなんです。そうすると、科研費でもいいじゃないかっていう感覚になるんです。そういうニーズに合わせた科研費、共同研究を推進する科研費があると承知しているんですけれども、それと何が変わらないんだろうか、っていう疑問にもさらになってくるんですが、これについてはいかがでしょうか。
【説明者】 このページで申し上げますと、例えば強み、特色というものに着目をして、資源配分の在り方を考えながら、経営力を強化しながら、研究力を上げていくというのがJ-PEAKSの筋でございます。その意味においては、学長のリーダーシップが、しっかり経営的な観点がある中で把握をしていくということになりますけれども、例えばオレンジの部分のKPIの一番下の部分でいいますと、Top10%論文数などについては、特定領域、つまり先ほどおっしゃった、この部分では世界で闘っていけるという部分をしっかり伸ばしていくということを把握するということでございます。
科研費については、多様な学術研究を支援する個人補助の補助金でありますので、これは大学のリーダーシップに基づいて配分をするといったものとは性格が違っていますので、そこは大学のそういった強み、特色にしっかり資源がアサインされているかどうかということを把握して、成果も見ていくと。それは、ただ全体ではなくて、強み、特色という部分に着目をしていくということでございます。
【堀川委員】 今ちらっとおっしゃった、大学、学長のというキーワードが出たと思うんです。私、それ、この資料にも書いていますけれども、全学というリソースを投入しているかという、大学、各学部が、大学によっては学部が強いところが多いと思うんですけれども、その中にあって、新しい研究とか新しい部分にリソースを投入するというのは、自治組織の強い風土においてなかなかしにくい中で、学長に主導権を握らせて、ある意味、そこに集中投下するというのは、本当に壁が大きい。それをきっとこの事業は目指しているんじゃないかというか、目指していただきたいな。キーワードを言えば、とんがってほしいなっていうことなんです。今まで同じような事業を繰り返しても変わらなかったのは、組織が変わらないからなんです。変われないから。でも、変わってもらうための、結局、インパクトを与えるような事業をきっと目指していただきたいし、僕はこれを目指しているんじゃないかという認識なんですが、いかがでしょうか。
【説明者】 全くおっしゃられるとおりでございます。
35ページをご覧ください。
平べったくどの分野にも均等にお金を入れていくという発想ではなく、強み、特色をしっかり世界に伍するレベルで伸ばしていくということであります。
機能1という部分でオレンジを2つ上げておりますけれども、例えば岡山大学の高等先鋭研究院システムを上げてございますけれども、これは特定の強み、特色がある分野を学長のリーダーシップで指定をして、そこにリソースを傾注すると。なおかつ、研究IRという評価で、評価が悪ければそれは入れ替わるという形で、常にエビデンスと学長のリーダーシップに基づいて、強み・特色にお金が与えられるシステムをつくっていく。また、北海道大学もこういった形で、学内で、先ほどのご質問にもありましたが、融合研究をしっかり伸ばしていくという執行部の問題意識に対応して、しっかり資源を振り向けていく。こういったことをやっていくわけであります。
先生がおっしゃったとおり、これは強み、特色という部分を平成25年度以来、大学のガバナンス改革などに文部科学省も省一体となって取り組んでおりますけれども、そういったものと相まって、しっかり学長のリーダーシップに基づく経営改革を支えていきたいというふうに考えております。
【堀川委員】 それは、言うにやすしで、行うのはなかなか難しいというふうに私は理解しているんですけれども、それを行っていくときに、地域を味方にするといいますか、それぞれの地域の中核大学が、地域で積極的にとんがっていくには、地域の産業とか地域のいろんな方との融合が必要だと。そう見ると、地域中核というこの表題というのは適切なのかなと。そこに地域と金融とを結びつけることで、ある意味、サッカーでいうとJリーグが地域ごとに、昔のサッカーじゃなくて、つくったことで強くなったのと同じで、地域とつなげることで結局的に強くなれる大学ができるんだろうな。だから、これは地域中核であるべきなんだろうなというのが私の意見です。
最後に、そういう見方をしたときに、今のロジックモデルが国際卓越と変わらないロジックモデルだけでは不十分だろうと。地域の中核になってとんがった事業をやっていることがというか、学長が主導してリソースを集中しているのかとか、そういう視点で、人材、金、全てにおいて、本当にこの事業をやり切るんだということが見え、さらに皆さんのきっと求めておられるのは、それを継続してほしいわけですよね。それを、地域で輝かしい大学になってほしいと。唯一無二の大学として結果を出していただきたいということが分かるような指標と、できれば将来的にはフォローもしていただきたいというのが最後に私の意見ですが、結局、科研費や国際卓越とは異なる事業として、強い分野が伸びたか、その強みを核に大学組織が変わったか、地域課題解決をしたか、そして、この支援がなくなった後もそれが持続するか、ということが見えるようなロジックモデルをさらに進めていただければということです。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、阿部委員、お願いします。
【阿部委員】 最後にこれだけは言いたいなと思ったんですが、KPIの4の研究者の年間研究活動時間を上げていらっしゃるんですけれども、研究活動時間とやってしまうと、例えば教育をきちっとやっているような研究者ですとか、あとワーク・ライフ・バランスがある研究者、女性等だけではないと思いますけれども、そういった方々が低く評価されるような、大学側としてKPIを設定してしまうんではないか。また、研究活動時間と、それとアウトプットと関係ないと思うんですよね。どんだけ論文を書くのか。例えば、Top論文数とかというのだとしても、確かに研究者はみんな時間ない、時間ないって言っているんですけれども、これをここで設定してしまうのは、今の現状の女性研究者を増やさなきゃいけないですとか、そういった観点からしても、課題になるんじゃないかなというふうに思ってはいるんですが、いかがでしょうか。
【説明者】 先だって閣議決定されました第7期科学技術・イノベーション基本計画においても、研究大学の教員の研究時間割合が50%以上となる大学数を、数を増やしていくといったような目標が位置づけられております。
【阿部委員】 割合はいいが時間が問題である。
【説明者】 研究活動時間という、年間の時間ということですね。これは、割合というものとしっかり合わせて見ていくっていうことだと思いますけれども、時間が少ないからっていうのは、例えば産休とか育休とか、そういったときの時間っていうのが少なく見えるからと、そういう問題意識でございますか。
【阿部委員】 昔の研究者のモデルであれば、夜の10時までやっていて、それで家庭に帰ってくるというような方々の研究時間は長いわけですけれども、今の若手の研究者はそのような形では働かないですし、ちゃんと5時、6時に帰ってこれるといったようなことをやっていると。研究時間が、例えば会議ですとか、そういったものに取られてしまうというのは分かるんですけれども、トータルで見てしまうと、じゃ、10時までいたほうが高く評価されるんだねというふうになってしまうんではないかなというふうに思いますし、そのような雰囲気を醸成させるのは、結局のところ、研究力を落としていくことになるんじゃないかなと。有力な研究者をそこから阻害してしまいますし、研究のアイデアは必ずしもそうやって長い時間いるから出てくるわけではないと思います。
【説明者】 ありがとうございます。
51ページのほうのEBPMアクションプランに従ってつくっている部分でございます。
今いただいた研究時間に対することについては、この51ページはJ-PEAKSのみで設定しているものではないので、持ち帰らせていただいて、少ししっかりと考えさせていただきたいというふうに思っております。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 阿部先生、よろしいでしょうか。
ありがとうございました。
それでは、皆様方からコメントが出てまいりましたようなので、コメントの取りまとめ、堀川先生でございますけど、若干時間をいただきますので、まだ少しお時間ありますので、ほかにご意見ございますればよろしくお願いいたします。
それでは、林先生。
【林委員】 この事業の実際のお金の使われ方についてお聞きしたいんですけれども、というのは国際卓越とかの議論を聞いていると、運営費交付金が増えないという中で、競争的資金を幾ら取ってきても、競争的資金では払えないような基盤的なところとかが非常に傷んでしまっていると。だから、ある種、交付金と同じように基盤的なところをちゃんと担保して、その上で、基盤があって外部資金をいっぱい取ってきてちゃんと回るみたいな、そういう形もイメージされていると思っています。
今回、J-PEAKSのお話を聞いても、ご議論の中で分からなくなってきたのが、例えばある大学がCOIも取っている。WPIも取っていると。そういうものだと恐らく十分に担保できないところの基盤をちゃんとお金として確保して、それで回るようにするっていう話なのか、ゼロイチじゃないとは思いますけども、一方でさっきも複数取ってきた外部資金によって動いているものをさらに融合して、みたいに、さらにどんどん大変になってくる感じもあって、しばしばこういう期限付の競争的なものって、どんどんどんどんやらなきゃいけないことが大学が増えてきて、もちろん自分で計画立てて出しているんだからしょうがないんですけれども、でも、どんどんどんどんやらなきゃいけないことが増えてきて、それでさっきも研究時間とかいうお話ありましたけども、現場の先生方も本当に苦しい状態になっていたりもするので、この事業が実際に各大学においてどういう使われ方をして、どういう効果を生んでいるのかっていうところについては、いかがでしょうか。
【説明者】 非常に難しいご質問だと認識しておりますけれども、あえてお答えを申し上げれば、基盤的な部分というのが何を指すのかということになってまいります。このJ-PEAKSのページの最初の概要のページにポンチ絵が載っていると思うんですけれども、中に設備費が計上されておりますので、ここのページです。左側の、B)に設備費30億円っていうのがあります。これは、見方によっては基盤とも見える一方で、これから強く学長のリーダーシップを伸ばしていきたい領域に投入をするという意味では、上乗せ的な側面というのがあります。アセットという意味では、基盤的かもしれないけどもと。
その上で、人件費などについては、当然、設置基準内の教員などについても、これは交付金で措置をしているわけでありまして、これから先ほどの広島大学の例とか、様々の大学の例にあったように、全学に波及するような、例えば技術職員とか、もしくはURAの方であるとか、そういったようなものも含めて、こういったJ-PEAKSで措置をしていくいうような大学もございます。その意味においては、大学の活動を全学にわたって支えるという意味においては基盤的な要素はある一方で、それは従来の資金の厚みというレベルではなくて、しっかりと新しいベクトルを設定した上で載せていくものである。なので、一概にはなかなか、上なのか、下なのかというのはお答えしにくいですけれども、両方、そういう意味では見え方はあるということでございます。
【林委員】 おっしゃるとおりで、既存のもので欠けているものを単に足すという話じゃなくて、新しいベクトルがまさにあって、それが潤滑にちゃんと回るっていうか、ちゃんと自立していけるような基盤を確保するっていうことが必要だと思いますので、ただ、いずれにしてもこの事業も今のところは5年間なので、もちろん事業がこのまま続くか、あるいはまた別の形を取るのかは分かりませんけれども、そういうこともありながらも、先ほどあったように、何らかの自立的な形をどうやってここからひねり出せるかっていう、そこがなかなか難しいところだなと思いながら聞いておりました。すいません。最後はコメントになります。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 林委員、ありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
それでは、川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今までご議論を伺っていて、35ページですか、機能の2、3の地域課題の解決だったり、このあたりの達成の状況を計るってなかなか難しいっていうようなお話でございまして、確かに難しさはある一方で、お話もありました国際卓越であるとか、新しい研究大学っていう、いろいろな施策が出てくる中で、国民目線でいうと、この事業の特徴っていうのは何なんだろうっていうところをクリアカットに説明していく必要っていうのは当然あるんだというふうに思いますので、これから中間評価があり、10年間のスパンの中で大学が変わっていくんだと思いますけれども、それは恐らく学生の視点から見て、もしくは留学生の視点から見ても、この大学群っていうのは何ができるのかっていうところが分かりやすく説明できるのは非常に重要だと思いますので、国民から見てどういう施策が何を達成しようとしているのかっていうところは、きちんと説明できるようにしていただきたいなというふうに思います。
【説明者】 ありがとうございます。
非常に我々もそこ、ものすごく調べて、ものすごく悩んで、なかなか答えにたどり着けていないところであります。
指標を(行政事業)レビューの枠組みの中で、なかなか定性的なものは再現性とかの可能性で難しいという中で、見いだせていないと。それは、今日ご指摘をいただく、この後のことになるのかもしれませんけども、正直言うとなかなかない。それは、先ほど堀川先生からいただいた論点も十分、分かった上で、個別の評価とか全体のほうの定性的なものを拾うっていうことはあれですけれど、どうしてもこのなかなか(行政事業)レビューのものにはまるようなものがないというところについては、もう一度改めて研究はしたいと思いますけれども、現状としてはご理解いただきたいと思います。
ただ、問題意識については、全く、今日先生方からいただいたところ、我々も一にしているところでございますので、しっかりとできる限り反映していきたいというふうに思っております。
【説明者】 よろしければ、私からも。
KPIという観点からどう違いを出していくかっていう話は、今、平野から説明したとおりですけれども、政策目的としてどう違いがあるのかっていうご指摘については、我が国の研究力を総体的に強化していこうっていうのは、もう科学技術イノベーション施策全体の目的ですので、これはどの施策であっても同じだと思います。ただ、そのアプローチの仕方が様々あって、例えば国際卓越であれば、もうあらゆる分野において卓越した大学っていうのを、トップの大学をつくっていこうっていう取組なのと、一方、両輪としてこちらのJ-PEAKSっていうのは、地域とか特色性を持った大学に対して、上位の大学に続く層は、日本は他国と比べると少し弱いっていう指摘がもともとこの当時、設計当時にあったので、そこを強くしていこうと。そのためには、一定の規模の大学群を形成していくんだっていう発想といいますか、ニーズがあって、この事業に至ったというふうに理解しておりまして、そういう意味では、研究力を強くしていくことのアプローチとして、地域とか特色というところに着目していくのが最も我が国の研究力を上げていくに当たって、最適なといいますか、レバレッジが一番利いた投資の仕方なのではないかというふうに考えています。
この投資の仕方ができる大学というのは限られていると思いますし、じゃ、国際卓越の大学にこのJ-PEAKSのやり方を当てはめたときに最大効果を生むかというとそうではないと思いますし、その逆もまたしかりだと思います。それぞれの対象やそれぞれの時代背景、社会的要請に沿った最適な施策というのがその時々で議論されてつくられてきたということで、その一つがこのJ-PEAKS。今は大学のシステム改革を伴う形で研究力を上げていくんだ。こういったやり方が今求められているものの一つなんだというふうに理解しております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今のお話で、施策が流れの中でちゃんとこの事業が位置づけられているというところは十分に理解をいたしました。ただ、科学技術政策も非常に技術の進歩が速い中で、いろいろな形で新しい施策が出来上がり、かつこの事業も当初の設計とはまた違うものが必要だっていうふうになっていくんだと思いますので、そこは中間評価のような枠組みはあると思いますので、ぜひ当初の目的ということにあまり縛られずに、そこは縛られるということも必要なんですけれども、柔軟な形で意味のある施策にしていっていただきたいなというふうに思います。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
ほかにご意見、コメント等ございますでしょうか。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 今、堀川先生、コメントをまとめておりますので、しばらくお待ちください。
よろしいですか。
堀川先生、お願いします。
【堀川委員】 地方自治体との関係っていうのは、指標が難しいっていうのは、地方というか、地方の大学にとってそこがポイントになると思うんですけれども、どのような難しさがあるか、もう一度教えていただければ。
【説明者】 地方との難しさ。
【堀川委員】 自治体との。
【説明者】 難しさというのは、KPI的に言うと、何を把握すればそこが現れてくるのかということになってまいります。
先生おっしゃったように、このちょうど出ているページの3番のように、「せとうち」で半導体のものを行うみたいな形で、地域から必要とされる大学になっているかどうかということというのは把握していく必要がありますし、把握しなければならないと思うんですけれども、何をもってそれが定量的な指標として現れてくるのかということで、それこそ地域の経済のGDPなんて言ったって、それは風が吹けばおけ屋がもうかるみたいな形になってしまうので、それはロジックモデルとしては堅牢ではないと我々考えております。
そのような観点から、例えば今日いただいているこういった中でも、企業と自治体とを一まとめにしているような指標とかがあるんですけれども、そういったものが、技術的に検討しますけれども、例えば企業分と自治体分が分割できれば自治体みたいなものが見えてくるのかもしれないとか、そういったような形で少し、どういった形で地域から期待されて、地域に役立っているかというのは、金銭的な価値として現れる部分もあるであろうという推定の下でそういうことをやるとか、少し今日のこの1時間のご議論を踏まえて、考えてまいりたいと思います。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 では、堀川先生、コメントの取りまとめをお願いいたします。
【堀川委員】 では、コメントを取りまとめさせていただきます。
地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)は、「強みや特色ある研究力を核とした経営戦略の下、全学としてリソースを投下する大学を支援し、我が国の科学技術の飛躍的向上と、地域の社会経済を活性化し課題解決に貢献する研究大学群を形成すること」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実に向けた重要な論点が複数提示されました。つきましては、本日の審議を踏まえた取りまとめコメント案として、大きく4つの論点にて整理します。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
本事業は、国際卓越研究大学制度とは異なり、各大学の強みや特色ある特定領域の伸長と、それを核とした経営改革を促す事業として捉えるべきであり、進捗評価においては大学組織がどう変化したかを確認することが必要である。既存の経営改革や研究強化事業では対応できないボトルネックの部分の改革など、本事業でなければ実現できない成果をしっかりと把握することが求められる。
続きまして、「事業の効果及び指標(KPI)の設定」についてです。
一定期間ごとのKPI検証においては、大学内部の資源配分改革や地域側のコミットメント、補助終了後の自走化について、既存資料を活用し過度な負担とならない範囲で確認することが望まれる。連携大学や参画機関のコミットメントに関するKPIの検討が必要である。機能の柱である地域課題の解決についての指標を明確にすることや、行政事業レビューの中でも評価することができないか、検討することが求められる。さらには、学部の教育について、地域中核大学が担うところが大きい。KPIが論文数などに集中すると、学部教育がおろそかになってしまうのではないか。
さらに、「事業の執行体制とマネジメント」についてです。
本事業の特徴である「先端融合研究」の融合をどのように評価するかをあらかじめ明らかにし、各大学が十分にコミットした融合研究を実施するよう促すことが重要である。
そして、「マクロな政策全体での位置づけと社会への波及」についてです。
研究大学群の形成を目的に掲げる以上、国全体での分野の卓越性や人材教育機能、産学連携クラスターの分布など、マクロな構造と研究力強化への効果を分析し、事業改善に活かすことが求められる。
以上、本日の審議を通じて明白となりましたのは、KPIが論文数などに偏重することによる学部教育への影響や、研究時間数による評価が研究活動や多様な働き方の評価を下げないか、という科学技術政策を通じた課題です。一方で、各大学の強みや特色ある領域の伸長を通じた抜本的な大学経営の改革や、国全体のマクロな研究力強化の実現に貢献する、という前向きな評価も示されています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いいたします。
本案でお諮りしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
【堀川委員】 ありがとうございました。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川先生、ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして地域中核・特色ある研究大学強化促進事業の公開プロセスを終了いたします。
どうもお疲れさまでした。
次の事業は13時開始といたしますので、よろしくお願いいたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、議事に入らせていただきます。
本日3番目の事業は、高等専修学校における多様な学びを保障する先導的研究事業です。
初めに、事業担当部局より事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は5分以内に、簡潔に説明をお願いします。また、資料でのご説明の際には、ページを示した上でご説明をお願いします。
では、よろしくお願いします。
【説明者】 本日はよろしくお願いいたします。
それでは、最初に専修学校について簡単にご説明をいたします。
105ページのほうをご覧いただきたいと思います。
専修学校は、学校教育法第124条に基づく職業教育機関でございまして、入学資格に応じて高等課程、専門課程、一般課程の3つに区分されております。このうち、高等課程、いわゆる高等専修学校につきましては、中学校卒業者を対象とした高校段階の教育機関でございまして、学校教育制度上は高等学校と並ぶ後期中等教育機関として位置づけられております。今回説明いたします、この高等専修学校を対象としたものになります、この事業。
なお、高等専修学校につきましては、左側にあります高等専門学校とは異なる学校種になってございます。
それでは、84ページのほうのロジックモデルについてご説明をいたします。
高等専修学校につきましては、柔軟な制度特性を生かしまして、社会的・職業的自立に向けた実践的な教育を実施いたしまして、不登校経験者あるいは発達障害等の特別な配慮を要する生徒も一定数受け入れるなど、学びのセーフティネットとしての役割を果たしております。しかしながら、高等専修学校の社会的認知度はいまだ低く、教育振興基本計画におきまして位置づけを明記している都道府県も多くはないため、中学校等に対する今後の周知活動、あるいは都道府県と連携したさらなる振興が必要となっております。
そこで、本事業は高等専修学校と都道府県、地域企業等が連携いたしまして、高等専修学校の職業教育機能を強化し、社会的・職業的自立に向けたモデルカリキュラム等を開発、普及することで、都道府県行政における高等専修学校の位置づけの明確化、さらには認知度の向上を図るものになります。
事業内容について知っていただくために、88ページのほうに事業における取組事例をつけさせていただいております。
学校法人下関学院では、下関市長にもご参加いただきまして、山口県の私学担当部局、教育委員会等との連携体制の構築を進めながら、PBLの手法を活用したeスポーツを題材とする教育モデルを開発しておりまして、生徒が企画・運営を担うイベント等を実施しているところでございます。
84ページのほうにお戻りいただきまして、アウトプットでございますが、モデルの開発に加えまして、拠点校以外の高等専修学校に普及する取組が必要だということで、フォーラムの実施回数を設定しております。
次に、短期アウトカムにつきましては拠点校における成果、中期アウトカムにつきましては他の高等専修学校への波及効果、という考え方で整理をしております。長期アウトカムの実現に向けては、中期アウトカムにあるように、モデルの普及を通じて拠点校以外への展開を進める必要がございます。そのために、短期アウトカムとして各取組拠点を中心とした自治体・企業等との連携による高等専修学校のカリキュラムの充実、また各拠点における高等専修学校の学びのセーフティネット機能の強化を設定しております。また、カリキュラムの充実を図るKPI3といたしまして、取組拠点が連携する自治体・企業等の数を設定し、令和8年度の目標値につきましては180件としております。また、学びのセーフティネット機能の強化を図るKPI4といたしまして、拠点校における対象生徒の出席状況を設定しておりまして、その目標値につきましては、新たな指標のために目標値は検討中というふうになってございますが、令和7年度実績を踏まえまして、95%程度が妥当ではないかというふうに考えてございます。
続いて、中期アウトカムのほうをご覧いただきたいと思います。
各拠点校における取組の成果とフォーラムを通じたモデルの普及により、拠点校以外においてもカリキュラム改正に向けた取組や検討が進展していくというふうに考えております。このため、モデルの普及状況を把握するKPI5といたしまして、フォーラムにおいてモデルを取り入れる際の課題、あるいは工夫等を共有した高等専修学校、自治体及び専修学校団体の数及びKPI6といたしまして、不登校が改善または改善傾向にある生徒数の割合を設定しております。目標値につきましては、令和6年度、7年度の実績等を基にそれぞれ設定をしてございます。こういった取組を通じまして、長期アウトカムである都道府県行政における高等専修学校の位置づけの明確化及び認知度の向上につながるものというふうに考えております。
このうち、位置づけの明確化につきましては、KPI7ということで、教育振興基本計画において高等専修学校に関する記載がある都道府県数を設定しまして、令和12年度までに19都道府県を目標としてございます。また、認知度の向上を図る指標といたしまして、KPI8として、高等専修学校について知っている中学校教員の割合を設定しており、令和12年度までに目標値を50%としております。
今後、高等専修学校を対象とした事業を検討するに当たりまして、本事業の実施方法あるいはアウトプット、アウトカムの妥当性について、ぜひ委員の皆さんのご知見をいただきたいと思っております。
以上でございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ご説明ありがとうございました。
それでは、私から論点についてご説明をさせていただきます。
お手元、70ページの論点等説明シートをご覧ください。
3点ございます。1点目、目的を達成する上で事業の実施方法が効果的なものとなっているか。2点目、事業成果検証のために適切なアウトカム、アウトプットは設定されているか。3点目は、政策目的と手段を精査し、公平で目的に即した政策設計、運用を徹底すべき。
以上、3点でございます。
それでは、外部有識者の皆様方からご質問等をお願いいたします。
では、阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 高等専修学校は、私は学びの最後のセーフティネットの一つとして、非常に重要な役割を担っていると、全体の学校体系の中で思っております。ですので、そこを強化するっていう取組については非常に高く評価しているんですけれども、84ページのロジックモデルを見てみますと、2つの大きな目的があって、1つが各取組拠点を中心にした自治体、企業等の――成果目標のところを見ているんですけれども――カリキュラムの充実といったところに入っているところと、あと認知度を高めるといったようなところの目的、それと各拠点における学びのセーフティネットの機能の強化というところがあるかなというふうに思います。認知度のほうについては、それが長期アウトカムのところの例えばKPIの5ですとか、KPIの7ですとか8とかに反映されているかなというふうに思うんです。
ここの点で申し上げたいことが、まずKPIの8で令和12年度の目標値が50%となっているんですけれども、これ、中学校教員で高等専修学校を知らない人が50%いるっていうことなので、この時点でも、これは100%としてもいいんじゃないかなというふうには思います。もしかしたら、この中での取組だけではそれを達成するのは難しいかもしれないです。でも、例えば教員養成課程の中できちっと教えるですとか、文科省さんのほかの施策と合わせて考えていただくことで、ぜひ中学校教員の100%、全員に知っていただきたいなというふうに思いますので、そこはもう少し高めに設定していただきたいというのが1つあります。
もう一つが、不登校のところでの出席状況が短期アウトカムで、それから不登校の改善または改善傾向というのがKPIの6で中期アウトカムとしているんですけれども、これの長期アウトカムっていうことも考えていただきたいなというふうに思っておりまして、というのは、このようなモデルがほかの専修のモデル校だけではなくて、いろんなところに普及していくっていうのが長期的なアウトカムとしてはあるべきかなと。なので、ここが、学びのセーフティネットの機能が強化され、それがその学校だけじゃなくてほかのとこにも普及していくっていう、これはモデル事業ですのでということを考えると、長期アウトカムのところに、全体としての高等専修学校の中退または不登校の改善の傾向が見られるようになるですとか、そういった形で、モデル校だけではなくて、全ての高等専修学校のところにつながっていくようなところは、長期的アウトカムとして設定していただけないかなというのが私のほうからの希望としてあります。
以上、2点になります。
【説明者】 ご質問ありがとうございます。
まず、1点目の高等専修学校について知っている中学校の教員の割合の目標値を50%とした理由のところについてご説明をさせていただきたいと思いますけれども、理由といたしましては、東京都のほうがアンケートを取っておりまして、その中で高等専修学校についてよく知っているという先生の割合が29%だったということで、令和12年度、この倍程度ということで、50%という形で設定をさせていただきました。ただ、先生ご指摘のとおり、高等専修学校をしっかり知ってもらうという観点からいえば、より高い目標設定をするということは非常に重要であるというふうに考えておりますし、様々な手法を使ってそれを高めていくということについては、検討させていただきたいというふうに考えております。
それから、2点目の不登校の関係でございますけれども、不登校の関係は、まず4のところと6のところでそれぞれ指標を設けております。4のところが拠点校における、今回の事業を通じて対象生徒の出席状況を見ております。この普及状況を見るというところで、6のところ、これは全体を見ておりまして、このモデル校だけではなくて、普及啓発を図った結果、全体として不登校の改善または改善傾向にある生徒数の割合、これを高めていこうということで、90%という形で設定をさせていただいております。
以上でございます。
【阿部委員】 これは、今の現在値は分かっているんですか、普及していない状況での現在値というのは。
【説明者】 ご質問は、高等専修学校についての普及の状況でございますでしょうか。
【阿部委員】 KPIの6です。不登校が改善または改善傾向にある生徒数の割合という。
【説明者】 資料でいうと94ページにございまして、こちらがその調査結果でございまして、最新の状況でいいますと、令和7年度の状況でございますけども、不登校が改善または改善傾向にある生徒数の割合が85%に達していると、今、そういう状況でございます。引き上げていきたいと思っております。
【説明者】 すいません。もう一点だけ補足をさせてください。
これ、経年で令和6年から見ておりますので、令和6年度は79.3%という形で出ております。その推移を踏まえますと、大体90%ぐらいが現実的な上昇の線かなということで、設定をさせていただいたということでございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 よろしいでしょうか。
それでは、川澤委員、お願いいたします。
【川澤委員】 説明ありがとうございました。
今の94ページで、令和6年度は79.3%、85%と、現状としても改善しているという状況なんですが、これはこのモデル事業の効果であるとか、様々な効果があると思うんですが、その要因というんですか、非常にこの難しい問題で、これだけ改善が図られているっていうことがすばらしいと思うんですが、何がこの改善に寄与しているというふうに分析されていらっしゃいますでしょうか。
【説明者】 なかなか定量的に取ることは難しいとは思っております。ただ、私も高等専修学校の関係者とお話をさせていただいたりとか、事例を見させていただいている中での説明をさせていただければというふうに思っております。
事例を少しご紹介させていただいてもよろしいでしょうか。
先ほど説明のほうで用いさせていただきました、資料の88ページ、下関学院の事例ではございますけれども、こちら、この資料のパワーポイント資料には記載はありませんけれども、成果報告書でウェブに出ているものなどを拝見いたしますと、このeスポーツなどを使ったPBLという中で、例えば教育版のマインクラフト、ものづくりゲームの一種ですけれども、こういったものをプログラミングですとか情報教育、共同学習などの教材を使っているような例は多く、この学校以外でもあると思うんですが、その中で一つ事例として出ていたのは、まちづくりの具体的なプランをそういったものを用いながら作成をしていくと。それで発表していこうというようなことがあるというふうに聞いております。そういったものもあってかは、承知は完全にはしていませんけれども、下関市のウェブサイトなどでも、マインクラフトをどう使っていくかというようなことで、一般に子供たちに募集をかけているというようなところも見ていますので、そういったことも含めて、地域とのつながりも出てきているということもあろうかな、というふうに思っております。
もともとのきっかけとして、こういったeスポーツのPBLを用いているというのは、もともと不登校傾向にあったり、発達障害の傾向にあるような生徒の中で、ゲームに没頭していた生徒が結構いたということをこの学校の報告書では出ているというところがあります。そういったところに着想を得て、eスポーツなどを題材にしてPBLの手法を取る中で、職業教育としての効果を高め、さらにキャリア形成、自立心、そういうものにつなげていけないかと、こういう考えの下で取組が行われてきたというふうに、一例としては理解をさせていただいております。
【川澤委員】 どうもありがとうございます。
まさに、今、子供たちがある状況というのを肯定的に捉えて、それをどう学びに生かしていくかということを大変工夫してくださって、そういうプログラムがあるっていうのはすばらしいなというふうに思います。恐らく、そのプログラムの内容だけではなくて、実際そこの現場にいらっしゃる先生方ですとか、サポートの方々のご苦労があって、学びにつながって、不登校の改善という形になっているんだと思うんですが、そのあたりの人といいますか、先生方の、学校の体制みたいなところは、今、十分足りている、先生方の人手不足みたいなところは広く言われている中でも、この高等専修学校においてもそういう課題っていうのは、現場としてはあるんでしょうか。
【説明者】 これも、すいません。伝聞という状況ではありますけれども、小規模な高等専修学校が一般の高等学校に比べても多くあるという状況がありますので、人員体制としては、十分ではないという状況があるということは聞いてはおります。
そういった中で、不登校傾向のある生徒さんですとか、発達障害の傾向を持つ生徒さんがいつからか入るようになってきたということがあり、それに対する問題意識も強く持っていると。かつ、それによって丁寧な指導をどんどんやっていこうということで、様々な、今申し上げたようなアイデアを入れつつ、取組をしてきているというところがあるので、体感的なものとしては、かなり苦労をされている。実際に、人手とか時間とか、そういった部分での苦労はあるんだろうというふうに、推測はしておるところでございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
何でこういうふうに伺ったかといいますと、認知度が、中学校教員の割合であるとかっていうふうに書いてくださっているんです。もちろんそれも重要なんですが、生徒本人もしくは保護者の方の認知度もどう上げていくかっていうのも非常に重要なんだと思うんです。個々人にとっての選択肢が多いっていうのは、非常に学びのセーフティネットとして重要なことだと思いますし、それは生徒だけじゃなくて、保護者も選択肢の中に入っているかっていうのは重要だと思うんですが、人員体制があまり万全ではないというと、学校から周知をする、働きかけるっていうことがなかなか難しいんではないかと思うんです。そこは政策的に、こういう学校があって、こういう学びの場になっているっていうことを広く、学校の先生だけではなくて、実際に通う可能性のある子供たちとか保護者に対しても提供していくっていう、マスのアプローチが必要なんだと思うんですが、そのあたりっていうのは何かお取組はあるんですか。
【説明者】 我々といたしましても、この委託事業などではフォーラムなどを開催しているところでございますけれども、これまでの様々な企業、自治体との連携など、この事業以外でも歴史的にやってきたことを踏まえて、今、高等専修学校側では各自治体の中学校の校長会などとの連携、例えば中学校の校長会に出向いて高等専修学校の説明をするとか、あとは中学校を実際に訪問してその説明をするとか、そういった取組を行っているというふうに聞いております。
課題といたしましては、こういった取組をどう組織的にしていくか、こういうところが課題だとは認識しておりますので、少し時間はかかるかもしれませんが、どういった取組が我々としてもできるのか、支援をしていけるのか、こういったことは課題として考えていきたいと思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
まさに、文科省さんがツールを、自分たちのネットワークを通じてやれるっていうところと、一般的な周知っていうのも両面で必要なのかなと思いますが、これは別事業になるのかもしれないですけれども、認知度を上げるっていうところは、学校の先生に対するアプローチ以外も少し考えていったほうがいいんではないかなというのが個人的な意見です。
一旦、以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いいたします。
【林委員】 ありがとうございます。
事前の調査でも、野田鎌田学園を見させていただいて、調理のところと、あとITのところを見させていただいて、どちらも職業に直結するようなすばらしい教育をやっているということがよく分かりました。だからこそ、なぜこんなに知名度がないというか、なのかなと思っていて、いろいろと不登校の生徒とかも、中学校から、そして高校に入ってから不登校になっている生徒もいると思うんですけども、例えば選択肢としてほかに通信制の高校もありますし、工業高校、商業高校とか職業に直結した高校等もある中で、高等専修学校を選ぶということの、高等専修学校側の強みというか、そういうのが、どういうものがある、あるいはもし知らないということ以上に選ばないということがあったときに、そういう課題点というのはどういうものがあるっていうふうに文科省としては承知されているのかと。特に、後者で知名度とは別に選ばないという理由があったときに、そこを何か改善しなきゃいけないと思いますので、そのあたりのご認識をお聞きしたいというのがまず1点目でございます。
それから、訪問させていただいて、大変質の高い職業教育が行われているのは分かったんですが、それと、ただロジックモデルで書かれているモデル開発を5地域ですか、行って、それでフォーラムを開催して全国展開につながるっていうのが、ちょうどロジックとして本当に信頼できるというか、本当にそんなに簡単に行くのかなっていうのが正直思って見ているところでございます。
せっかくあんなに質の高い教育が行われているんだったら、もっと、フォーラムが本当に機能しているのかどうかよく分かりませんけれども、何か違う形でちゃんと中等の学校の教員とかに伝えるであるとか、あるいはメディアを通じて伝えるであるとか、何らかの形でもっと有効な全国展開と、全国展開はモデルの全国展開と、それから認知度の向上と、その2つがあるわけですけども、それをもっと何かうまい方法がないのかなと思っているんですけれども、文科省さんとしてはこのモデル開発、フォーラム開催というのがうまく機能するというふうにお考えになっているのか、あるいはどこが欠けていらっしゃると思っていらっしゃるのかっていうところについてもお聞きできればと思います。
以上です。
【説明者】 ありがとうございます。野田鎌田の専修学校をご覧いただいたということで、大変ありがとうございます。
ご質問ですけれども、まず1点目、高等専修学校が他の学校種と違うことによってうまく職業教育ができているという点でございますけれども、まず制度的にいうと、この高等専修学校は専修学校の制度の中にあるということがありますので、厳密に言えば、学習指導要領の縛りを受けないというところはあるんだろうと思っています。ただ、一方で通信制の高等学校と技能連携というシステムで併修を行っていたり、また文部科学省の指定によって大学入学資格を付与している3年制の高等専修学校も多くございますので、一定程度、高校と同様の教育はしっかりと行うということがあると思います。その上でということではございますが、かなりエッジの利いた職業教育ができるというところは、特徴としてあるんだろうというふうに思います。
取組の具体例としては、89ページをご覧いただきたいんですけれども、こちら、野田鎌田学園の事例でございますけれども、事業概要として地域の自治体や企業との連携により高校生レストランや体験型農園の運営を実施しということを書かせていただいております。この高校生レストランですけれども、具体的に申し上げますと、これは野田市の旧社員食堂を借用して、高等専修学校の調理科の3年生が週に3回、実際のレストランを運営しているというようなことをやっております。これも課外活動としてではなく、3年生の総合調理実習という授業の枠で行っているという、そういう特色ある教育を展開しております。これは、所轄庁である千葉県の担当課ともちゃんと調整をしたというふうに聞いておりますけれども、そういった形で特色ある教育を行う。かつ、それを丁寧に行う。実務家の指導も受けながら行うということが高等専修学校の一つの特色なのかなというふうに思っているところでございます。
あとは、知らないというところの課題、またはロジックモデルとの関係で中学校の教員とかに伝える。メディアを使って伝えていく。こういったところの課題への認識というところ、1点目の後半と2点目、併せての回答になってしまいますけれども、制度的にはいろいろな問題はあるんだろうとは思います。ただ、そこを所与のものとして置いておけば、いかに中学校の先生方、または一条校という、学校教育法の学校、中学校や高等学校の先生方に訴求をしていけるのかということなんだろうと思います。その手段といたしましては、高等専修学校の担当の所轄庁である私学課、文書課といったところだけでなく、教育委員会も含めてその自治体への訴求を図っていけるのかというところが非常に重要なんだろうというふうに思っております。
例えば、東京都の事例でいいますと、東京都においては高等専修学校の関係者と中学校の進路指導の教員など――これは自発的にということかもしれませんが――集まって、1年に一回、生徒の進路指導について意見交換を行うという会があります。例えば、こういったものを何らかの形で他県にも展開をしていくとか、様々なことは考えられるんだろうと思っております。こういった事例もございますので、どういったことができるのか、しっかりと課題意識を持って、中学校の教員などをはじめとして、高等専修学校のことをしっかりとお伝えをして、認知度が上がっていくように努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
【林委員】 まず、1点目のところなんですけれども、分かりませんけれども、素人的に見ていると、例えば高等資格がもらえないとあまり行く選択肢に入らないっていうご家庭もあるのかなとか思ったんですが、ただ見させていただいたところも通信制高校と併設という形でやっていらっしゃっていて、もしそういうのが一つ、選択しないというときの何か要因であるんであれば、幾つか、どんどん潰していけばいいと思っていて、そのあたりの調査とか、ご認識とかができているのかなっていうのが1点目のご質問だったんですけど、基本的にはそういう、例えば今言った通信制高校の併設とか、そういうもので一応選ばないという要因については把握して、何とか、あれは現場がやっているということだと思いますけれども、そういうのでできているというご認識でよいのでしょうか。
【説明者】 データは取れてはいないということではございますけれども、大学入学資格があるかないかというところは、現代においては生徒自身、保護者において、一つの考慮する要素にはなるんだろうとは思います。そういったところにおいては、大学入学資格の付与については、データ的にはほぼ全ての高等専修学校において、ほぼ全てという言い方をしたのは全部ではないです。多少、付与できていない3年制の高等専修学校もありますけれども、ほとんどの高等専修学校がこれを付与されている。技能連携という形での通信制高校との併修も含めればほぼ全てということで、大学入学資格が付与される、または高等学校の卒業資格が与えられるということになっていますので、この限りにおいては、一つの問題はクリアできているんだろうというふうには思っているところです。
【林委員】 分かりました。
資料を見させていただいても、不登校経験者が改善したデータはさっきあったんですけども、例えばさっきの私からした質問に即すと、例えば中高で不登校経験者が進路選択した中で、この高等専修学校を選択した者の割合みたいなものが見えてきて、もうちょっとそれが上がっているんだったら高等専修学校がまさに学びのセーフティネットとしても機能しているし、あるいはすぐに職業教育に入りたいお子さんたちのいい選択肢となっているっていうのが分かったりするので、そういうのがもうちょっと見えてくるといいなというふうに思ったところです。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、堀川先生。
【堀川委員】 どうもありがとうございます。
今回、野田鎌田学園さんにはご協力いただいて、実際の現場でまさに生き生きと生徒生活を送っておられる姿を見させていただいて、誠にありがとうございました。その際、校長先生からご丁寧にご説明があって、それに基づいて今回質問というか、質疑させていただきます。
3点あります。
まず、横展開ということと、2番目、セーフティネット、最終的にはさらにプッシュ型ということで、地域というか、総務省との連携について述べたいと思います。
まず、横展開についてですが、フォーラムを開催して横展開をするという点については、私も林委員と同じで、ちょっとどうかなっていう、どの程度の意味があるのかなっていうのがあります。そもそも横展開をどういうポイントを持ってされたいと考えているのか、その辺よろしくお願いします。
【説明者】 横展開の意義ということだとは思いますけれども、まずフォーラムの意義としましては、高等専修学校の好事例を拠点校以外の学校などにも知ってもらって、それを可能であれば取り入れてもらうということが1点あるだろうと思います。それだけではなくて、近隣の自治体または教育委員会、そして産業界、そういったところにも高等専修学校の取組を知っていただき、高等専修学校の認知度を高めていくと。そういったところにもつなげられればなおよいかなというふうに思い、当時、この事業を令和6年度に始めるときに、フォーラムの開催というものを盛り込んだものというふうに理解をしておるんです。
【堀川委員】 お話を伺って、何がここまでうまくいっていますかっていうお話をしたら、自治体との関係が劇的に変わった。さすがは文科省さんだなと。文科省さんからこういう形で支援をいただいた、それが最も重要だと。そして、自治体と様々な連携をすることでいろんな授業ができるし、現場に近づいて、生徒も生き生きと活動できていると。
確かに、高校レストランというのは、ほかの自治体でもそうそうできることではないとは思うんですけれども、校長先生のお話を聞いていて、自治体との連携をどう強めるかっていうのが一つのポイントになるんだなというのを感じた次第です。私の意見としては、どういうことを行ったか、やっているかじゃなくて、行うプロセスにおいて自治体がキーワードになるという点を私は強く意見として言いたいです。
そこで、長期アウトカム、先ほど阿部先生からも何で50%だって。私はその上の、何で全都道府県じゃないの。19だけなの。これ、何で19しかできないの。何か、背景にいろいろ問題があるんですか、都道府県の。例えば、先ほどちらっとご説明あった、教育委員会から外れているということが一つのネックになっているのか、所掌が。何で全都道府県できないのかな。
【説明者】 すいません。お答え申し上げます。
この事業を始める令和6年度の時点では、都道府県の教育振興基本計画に記載をしている県は2県だったというふうに記憶をしております。
このKPIについては、近隣の県には広めたいということを想定をして、3県ぐらい近隣の県に増やしていきたいよねということで、19という数値を出したものではありますけれども、教育振興基本計画の策定というのは、どうしても教育委員会がメインになって策定していくというところはあるんだろうとは思います。ということもあって、都道府県の知事部局にある高等専修学校の所管課と都道府県の教育委員会がしっかりと連携をするような状況に、システム的に持っていけるかどうかというところが行政上の課題ではあろうというふうに思っております。そういったところを課題意識として持って、今後も事業の検討などは行ってまいりたいというふうに思っているところです。
【堀川委員】 ありがとうございます。
こういうロジックモデル、これは勉強会で深化させるロジックモデルをつくっていただいたから、こういう深めたきっと議論ができているんだなって私的には感心しているんですが、そうするとまさに初中局の話になってくるということで、ぜひ初中局さんには積極的に動いてほしいというのがまず1点目です。仮にフォーラムをやるとしたら、先ほどご紹介いただいた、自治体がキーワードという意味では、下関市長が自ら来ていただいたっていうようなことを、ぜひフォーラムのときには市長に出ていただくとか、仮にするとしてもそういう工夫が必要だろうなというのが1点目です。
次、セーフティネットということも、校長さんのお話を聞いていて分かったんですけども、生徒が通える距離っていうのは限りがある。寄宿制じゃないんで、遠いところも苦労されて来ているけれども、それは限界があるっていうお話を伺いまして、あっ、そうかと。一人も漏らさずセーフティネットとして機能するには、面的に網羅しないといけないという、そういう視点が必要なんだなという、私、そのとき気づいたんですけど、その辺の工夫は何か考えておられますでしょうか。
【説明者】 大変難しいところかとは思います。
私立の専修学校という枠の中にありますので、これを全国津々浦々と設置をしていくというところは、我々の立場で行っていくというところは、なかなか難しい部分もあろうかな、というふうには思っているところではありますけれども、当然、セーフティネットを一つの目的として事業は行っているわけではございますが、高等専修学校だけでこれ全てを賄うということでもないとは思いますので、セーフティネットという意味では、実際、設置をしている高等専修学校においては、職業教育をツールとしながら、それを、職業教育を高度化するとともに、学びのセーフティネットとしての機能もしっかりと高めていくということで、その立地の周辺においては、しっかりとこういった機能を高めていくことが大事かなというふうに思っているところでございます。
すいません、今、回答になっていないことは承知した上で、今……。
【堀川委員】 ごめんなさい。私の質問の仕方がまずかったのかもしれませんけど、新たに学校をつくれというような話に、質問、そういったようなイメージで受け取られたのはちょっと違うんですけれども、現実は、当然、私立ですので、ある意味企業体になるのかもしれませんけど、そういう既にある専修学校が面的にどううまく網羅するか、機能するかという視点が必要じゃないのかということなんですよね。だから、有効に使うには、極力面的に網羅できるような、それは工夫ができるんじゃないかという質問でした。
【説明者】 その高等専修学校の関係者が集まるネットワークは実際にもう存在していますので、そういったところとも連携をしながら、今おっしゃったような課題意識についてもしっかり進めていきたいかなと思っております。
【堀川委員】 そうなんですよ。日本地図を置いて、今ある高等専修学校はどこにあって、極力、自分が親御さんだったときに、行けるようなエリアをどれだけ増やすかという戦略図を作っていただきたいというのが私の2番目の意見です。
次に、最後に、これも視察、先生のお話を聞いていて、この事業、例えば高校レストラン、まさに地域振興ではないか。私は昔、総務省の事業に関わったことありますけど、まさにそういう事業です。それができているんならと。例えば、まさに実学との関係があるんで、自治体と連携をすることでこういうこともできるんだなと考えたときに、これは文科省の枠を超えて、総務省との枠、連携も可能になる。そうすることによって、より自治体との関連も深められる。ぜひ、文科省さんには、その橋渡しになるような積極的な行動を起こしていただきたい。具体的には、総務省、旧自治系と密に取っていただきたいというのが最後の私のお願いです。
私からは以上ですが、本当に今回、いろいろロジックモデルを直していただいて、非常に深めた議論ができたことはありがたかったです。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、阿部委員、お願いします。
【阿部委員】 幾つかのご提案でもあるんですけれども、まずこのモデル事業をやっている学校においては、例えば93ページで、正規職員に就いている割合とかがやっていないところに、全国平均に比べれば高くなっているといったようなこともありますので、このモデル事業というのが一定程度有効であるということは、言えるかというふうに思うんです。
あと、それを一つの契機として、これをまずほかの専修学校にも広げるということもあるんですけれども、後は高等専修学校を選んでくださる方々を増やすといったところでは、先ほども出てきた様々な不登校傾向のあるお子さんのほかの選択肢、例えば定時制であったり、通信であったりというようなところがあるかと思いますが、私、数字は知らないんですけれども、経験的に考えると、不登校経験の改善者がここまでいるとは思えないです。恐らく、もしかしたら改善より悪化している生徒の数のほうが、割合のほうが多いんじゃないかなと思うんです、そちらのほうの学校においては。そういった点においても、この高等専修学校という形態は、非常に不登校対策としてすごい有効だということ。
今、全国的に不登校ってものすごく増えていて、文科省としてもこれは多分、恐らく一大政策課題だと思うんですよ、不登校対策って。そういったところに食い込んでいっていただいて、例えば先ほどの堀川先生のご指摘の案にもう少し多くのところを設置するですとか、そのように働きかけるですとか――私立であっても、公立であっても――そのような展開、または一つのあれとして、今、例えばこれはリサーチさせていただいた学校なんかも2つしか専科がなくて、どちらもやるの嫌だっていう子は選ばないですよね。なので、例えばお料理もしたくないし、AIもしたくないっていうような子は選ばないじゃないですか。っていうような、例えばもうちょっと科を増やしていくですとか、もう少し不登校対策として位置づけていけることによって、今回のこのモデル事業だけではなくて、その次の文科省さんの大きなプロジェクトにぜひつなげていっていただきたいなというふうに思うんです。
そのためには、マスコミの力を借りることも非常に重要で、この成功例の今回のモデル事業さんをNHKとかに取り上げてもらえばいいんだと思うんです。もう既に、何かよい学校みたいな取組というのはEテレなんかでたくさんやっていますので、そういったところでぜひ取り上げていただいて、周知度を上げていただくことによって、実は国会議員とかにも耳にも入るし、それで予算もつきやすくなるというようなところもあるかなというふうに思いますので、ぜひ今回を足がかりにもっと広げていっていただければなと思います。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、川澤委員、お願いします。
【川澤委員】 どうもありがとうございます。
今まで先生方のお話をお伺いしていて、私立なので設置されている都道府県もあれば、ない都道府県も恐らくあるんだと思うんです。そうすると、認知度っていうのは、当然、都道府県内に学校がある都道府県は認知度が、恐らく中学校の教員も高い可能性があると思いますので、少なくとも、全都道府県にこの学校は設置されているっていうことでしょうか、どうでしょうか。
【説明者】 都道府県ごとの数は、かなり差はありますけれども、最低1校は今の調査によると都道府県、ございます。
【川澤委員】 ございますか。
そうであれば、恐らく通える範囲って、都道府県に1校であっても恐らく全然通えない、選択肢に入らないような中学校の場合は、その教員の方が知らない可能性っていうのが高いと思いますので、認知度っていったときに、非常に低い割合ではありますけれども、通える可能性のある中学校の教員が知っているかどうかっていう、少しブレークダウンした認知度っていうのも必要なんではないかなと思うんです。それは恐らく、先ほど中学生もしくはその保護者の方の認知度っていうふうに申し上げましたけれども、そこは通える範囲にある中学生、またその保護者の方が知っているかっていうことも同じように重要なんだと思うんです。もちろん引っ越してとかっていうところもありますけれども、まず一義的な選択肢としては、現在の住居で通えるかっていうことだと思いますので、そこは仮に中学生もしくはその保護者の認知度っていうところも、今後、指標として設定していく場合は、考慮していただいたほうがいいのかなと思いました。これはコメントです。
1点質問は、先ほど東京都では1年に一回ぐらい集まって、中学校の先生方と、あとこの高等専修学校の関係者の方との集まりもあるっていう一方で、この中学校の教員の方たちの認知度が29%っていうところをどう理解すればいいんだろうなっていうのがありまして、例えば集まりに参加するのが非常に関心というか、問題意識を持っていらっしゃる先生方がすごく知っていて、コアに集まっているんだけども、それが全体に広がっていかないっていうことなのか、そのあたりの状況っていうのはいかがですか。
【説明者】 ありがとうございます。
東京都の事例については、大規模なものではないことは確かです。恐らく、自発的なものなのだろうというふうに推測はしておりまして、こういったところをどれだけ普及をさせていくのかということは大きな課題なんだろうとは、認知度向上に向けての課題の一つなんだろうとは思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らくそういう、もう動きがあるのであれば、それをいかに当たり前のこととして広げるかっていうところは、政策的に必要な後押しなんだというふうに思いますので、ぜひそこは進めていっていただきたいなというふうに思いました。
すいません。あと、追加でもう一点なんですけど、83ページのところで、具体的に各支出の使途が書かれていて、これは一つ、Aで大岡学園っていうふうになっているんですが、事業実施総合コーディネート費っていうところが一番多い支出になっていて、この事業とこの取組の方向性っていうところには全くもって賛同するんですが、各学校できちんと中で人件費であったりとか、体制の強化とか、プログラムにお金が投じられているかどうかっていうところを懸念しております。そのあたりはいかがですか。
【説明者】 大岡学園の経費につきましては、雑役務費が多いんですけども、こちらの事業を実施するに当たって、連携する企業とか、学校ですとか、そういったところが多いことに伴って、全体をコーディネートするコンサル費とか、組織間の連携についての調整費とか、そういったものが多いのかなというふうに考えております。
【川澤委員】 いろんな関係者の方たちをコーディネートするって大変なお仕事なんだと思うんですが、現場に、ちゃんとご苦労されている方たちにこの支出が向くようにっていうところは、ぜひご検討いただきたいなと思います。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いします。
【林委員】
まず、この事業はモデル開発事業なので、そうすると特に文科省さんの場合は、しばしばこういう形の補助を学校だとか大学とかに出すわけだけど、ともするとボトムでアイデアが上がってきて、そこから選んでっていう形になって、全体の構造というか、全体の例えば課題状況であるとか、あるいはどんなタイプのモデルがあるかとかがそんなに最初はクリアじゃないと思うんですけれども、ただ幾つかやっていくうちにそういうものは見えてくるはずであって、実はこの事業、一番お金を使っているのは、みずほリサーチさんの職業教育実態調査をやっていて、このシンクタンク、コンサルに一番金を出しているんだったら、そこをしっかりやってもらいたくて、本当は学校がモデル開発するところにいっぱい、もっとそれぞれのところへお金使っていただけるといいと思うんですけども、シンクタンクに使うんだったら、どんな課題があってどんなモデルがあるかの整理をしっかりとやって普及させると。モデル事業なのだから、モデルを明確にして普及させるっていうのを意識していただきたいっていうのがまず1点目でございます。
それから、この事業そのものからは外れちゃうんですけど、今までのご議論があったのでぜひお聞きしたいんですけど、105ページに日本の学校の種別の図がありますけれども、こうやってみると、大学の18歳以上のところは大学、短大と並んで専門学校というのが結構なボリュームとして存在しているんだけども、そこに行く前の手前の段階の、まさに今議論している高等専修学校のボリュームがかなり小さいという状況なので、そもそもルートとしてアンバランスな構造にあるっていうのが分かるんですけれども、たださっきも立地の問題があって、生徒は近くでしか行けないとなると、専門学校って法律上、18歳以上しか専門学校は行けない形になっているんですか。つまり、この専門学校は10倍のボリュームがあるので、実際に見させていただくと、調理のとことかもお話を聞くと、野田鎌田さんでやっていたのが、高等専修学校でやっている内容も、実は専門学校での調理の学校とそんなに遜色ないことをやっていますよって言っていて、それであるんだったら、専門学校のところが例えば高等専修学校のほうにもっと拡大して事業を拡大するだとか、あるいはもう、そもそも専門学校に18歳じゃなくたって、もっと早くから入れるんだったら、もっと直でそういうルートがあってもいいなと思うし、このあたり、もっと何か職業教育のルートっていうのがしっかりとバランス取ってできないかなと思いながら先ほど先生方のお話を聞いていたんですけれども、こういうのは、この事業の話ではないんですけれども、そちらのほうの審議会とか、そういうところでそういう議論とかっていうのはあったりはしないんですかっていうのが質問です。
【説明者】 ありがとうございます。
まず1点目、調査研究、実態調査の部分についてはおっしゃるとおりでございまして、これについてはしっかり課題として受け止めて、今後取り組んでまいりたいというふうに思います。
もう一点、105ページのところで専門学校の入学資格についてのお話がございました。専門学校、いわゆる専修学校専門課程につきましては、高校卒業を基本的な入学資格としておりますので、専門学校に入学するためには高校の卒業、またはそれと同等程度の学力水準が必要となってくるというところでございます。
こういった専門学校の職業教育の機能をどう高等専修学校に展開をしていくのかというような議論については、私も正直聞いたことはまだございません。ただ、今おっしゃったことはしっかりと課題としては受け止めて、どういったことが考えられるのかということは、私個人的にも少し頭を、体操してみたいというふうには思います。
以上でございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、阿部先生、お願いします。
【阿部委員】 先ほどの林先生の1点目のところで、調査会社に長期的効果っていうのをぜひ測定するようにしていただければなというふうに思うんです。なので、追跡調査か何かをして、どれぐらい、例えば正社員に就いている割合が、30歳のときに就いている割合がほかのタイプの学校に比べて違うのかっていうようなものがあると、すごく説得的になると思います。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】
それでは、取りまとめのコメント案がまとまりましたようですので、堀川委員、よろしくお願いします。
【堀川委員】
では、本件、高等専修学校における多様な学びを保障する先導的研究事業は、「高等専修学校と都道府県、地域の企業等が連携体制を構築し、高等専修学校の職業教育機能を強化しつつ、社会的・職業的自立が実現できるモデルカリキュラム等の開発とその普及啓発を行い、都道府県行政における高等専修学校の位置づけの明確化や高等専修学校の認知度向上」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実に向けた重要な論点が複数提示されました。つきましては、本日の審議を踏まえ、取りまとめコメント案として大きく4つの論点で整理いたします。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
ロジックモデルの整理を評価するとともに、優良事例を生み出す攻めの視点と学びのセーフティネットとして地域に必要な機能を維持する守りの視点の両面から事業を進め、優良事例が成立したプロセスを共有することが求められる。モデルごとに生徒への効果を把握し、その上で他校への横展開を重視した設計を行うことが必要である。
続きまして、「事業の効果及び指標(KPI)の設定」についてです。
自治体や企業との連携数だけではなく、具体的支援や継続性につながったかを把握し、学校の負担にも配慮しつつ、少数の中核指標で連携の質を見える化することが望ましい。中学生及びその保護者を含めた広く一般の周知等、認知向上に向けた取組を進めるとともに、その認知度に関する指標設定が必要である。職業別の優良な教育モデルを整理して普及し、導入数などを把握するとともに、不登校経験者の進路選択において、高等専修学校の選択状況を示していくことが求められる。
さらに、「事業の執行体制とマネジメント」についてです。
モデル事業から広く普及するための手段をフォーラムだけでなく、必要な人員や予算の配置を含む次の事業として企画していくことが求められる。
そして、「マクロの政策全体での位置づけと社会への波及」についてです。
モデル開発とフォーラム開催が本当に全国展開につながるかが不確実であるため、質の高い職業訓練が行われていることを可視化し、横展開できるようにすることが必要である。教員の認知度の目標を100%に設定し、教職養成課程など他の政策にも働きかけるとともに、マスコミを活用したアピールを通じて、国や自治体にその重要性の認識を深めることが求められる。
以上、本日の審議を通じて明白となりましたのは、モデル開発とフォーラム開催が本当に全国展開につながるかが不確実である、という課題です。一方で、ロジックモデルにおいて、認知度向上や自治体での位置づけ、学びのセーフティネット機能まで整理されている、との前向きな評価も示されています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いします。
以上ですが、どうでしょうか。
【堀川委員】 ありがとうございます。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川委員、取りまとめありがとうございました。
以上をもちまして高等専修学校における多様な学びを保障する先導的研究事業の公開プロセスを終了いたします。
どうもお疲れさまでした。
次の事業の開始については14時5分といたしますので、よろしくお願いいたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、議題に入らせていただきます。
本日4番目の事業は、スポーツによる地域活性化推進事業(運動・スポーツ習慣化促進事業)でございます。
まず初めに、事業担当部局から事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は、5分以内で簡潔に説明をお願いします。また、資料でのご説明は、ページを示した上でお願いいたします。
それでは、よろしくお願いします。
【説明者】 スポーツ庁健康スポーツ課の中村と申します。よろしくお願いします。
私のほうからのご説明でございますけれども、資料の118ページをご覧いただければと思います。
これが運動・スポーツ習慣化促進事業の概要になっておりまして、基本的な立てつけとしまして、地域住民の方々が運動・スポーツを習慣的に実施できるように習慣づけをしていくと。そういう地方公共団体が行う取組を国が支援をすると。そういうものになっておりまして、現状、真ん中のところにございますけれども、特に女性をテーマとしまして、働く世代から医療との連携でありますとか、介護予防でありますとか、こういった現状は幅広いテーマを設けてその取組を支援していると、そういう事業になっております。
さらに、1枚おめくりいただきまして、119ページに行きますけれども、今回、事業の見直しを行うに当たって、背景としてどういうことが課題になっているかということをお示しさせていただいておりますけれども、左側のグラフは国民全体のスポーツ実施率がほぼ横ばいで推移をしているという状況と、それから男女差が開いていっているということをお示ししております。その右側のほうをご覧いただきますと、ピンク色が女性で青色が男性ということで、女性のほうが男性より低いということに加えて、点線で囲んでおりますけれども、20代から50代という現役世代のところで、なかなかスポーツが実施できていないという状況にあるというのが現状でございます。
次の120ページをご覧いただきますと、これは実施の頻度だけではなくて、どのぐらいの時間実施しているのかということも調査をしておりますけれども、さらに男女差は拡大をしておりまして、特に現役世代の女性というところのスポーツ実施が非常に少ないということが分かってございます。
その次の121ページのほうに行きまして、これはスポーツを実施しない理由ということで、なかなか面倒くさいであるとか、仕事が忙しい。家事が忙しい。こういった時間的余裕のなさというところも、課題になっているということが分かってございます。
さらにおめくりいただきまして、122ページのほうをご覧いただきます。
こちらは、女性の年代別の体力の推移でございまして、この下の2つに下がっていっているところがございますけど、これは30代、40代女性が特に過去20年体力が下がり続けているということで、これが女性が働くでありますとか、子供を産み育てるということにもマイナスの影響が出るのではないかということで、社会的課題としても女性の運動を通じた体力の維持向上というのが非常に重要な課題になっているということでございます。
次の123ページをご覧いただきますと、こちらは、先ほどはスポーツ実施率ということでしたけれども、ではスポーツをやりたいと思っている方の割合がどれぐらいあるのかということで男女別にお示ししておりますけれども、特にスポーツ実施率が低い女性のほうを見ても、これは現役世代でスポーツをやりたいと思っている方は6割ほどいるということが分かっていまして、なかなかやりたいけれどもできていないという状況があるということが分かっているということでございます。
こういった背景の課題を踏まえまして、今回、124ページのほうにロジックモデルを整理し直してお示しをしてございますけれども、今ご説明したように、現役世代がかなり課題なんだろうということで、この事業のターゲットを子育て・働き盛り期の女性に対象を絞り込んではどうかということで考えておりまして、こういった方々を対象にスポーツの実施を促したり、実施しやすい場所を提供すると。こういった取組をすることで、それぞれの支援対象の自治体においてその取組方法が確立をしていったり、国の支援が終わった後も自走化していくような手法が確立していったり、事例が積み上がっていったりということにつなげられるのではないかというふうに思っておりまして、この事業に参加した方の実施率が上がるだけではなくて、この事業を通じて、それを自治体の中に広く展開していただくことで、その地域全体の最も運動・スポーツができていない現役世代の女性の運動・スポーツ実施率の向上につながっていくのではないかと。そして、事例集の普及なども併せて、この事業に直接参加していない自治体にもこういった取組を広げていくと。こういうことで、それが結果的にこの事業を現役世代の女性に対しての取組を行う自治体でのスポーツ実施率の向上というところにつながっていくのではないかということで、ロジックモデルを整理し直しているところでございます。
最後の125ページは、ご参考に、この現役世代の女性をターゲットに取組をしている自治体の事例として載せておりますので、ご参照いただければと思います。
ご説明は以上になります。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、私から論点についてご説明させていただきます。
お手元の106ページの論点等説明シートにありますとおり、3点ございまして、1点目はロジックモデルにおいてどのようなアウトカムを設定すべきか。2点目として、現状のスポーツ実施状況を踏まえ、事業ターゲットを絞り込むことについてです。特に、実施率が低迷している子育て・働き盛りの女性に絞ることが適切か。3点目として、政策目的と手段を精査し、公平で目的に即した政策設計、運用を徹底すべき。
以上になります。
それでは、有識者の皆様からのご質問をお願いいたします。
阿部委員、よろしくお願いします。
【阿部委員】 ありがとうございます。
女性にターゲットを絞るというのは、非常に重要かなというふうに思いますし、それは正しい選択だなというふうに思います。
そういった上で、このロジックモデルを拝見させていただいて、初期アウトカムのところで、この事業の参加者の意欲とか実施率の向上という、これはもちろん、即、求めるアウトカムの中だというふうに思うんですが、そこから例えばKPIの4ですとか、自治体の子育て・働き盛り女性の運動率を上げるっていう、そこがかなり、参加者っていうのは、例えばその次のA自治体の話でも、延べですと821人ですけれども、各クラスにすればそれこそ10名、20名といった形で、それと自治体の何千、何万といる子育て女性といったことになりますとかなり開きがあるので、この間に何かもう少し普及事業へ何かが必要なんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
【説明者】 ありがとうございます。
ご指摘のとおり、少し間が書き切れていない部分があると思うんですけれども、この事業で直接実施対象になり、その方の実施率が上がることの次にあるのが、自治体のほうでさらに地域全体にそれを事業として展開をしていくっていうところがあって、おっしゃるとおり、中期アウトカムにつながると思いますので、すいません、書き切れていないところはあるかもしれません。ありがとうございます。
【阿部委員】 自治体が行うというのは、それは自治体の主体任せという形なんですか。それとも、これへ参加した自治体にはそれを条件づけるとかあるんですか。
【説明者】 実は、この事業の3年間の中で、国の補助金に頼らずに自治体のほうで継続的に実施していくモデルをつくらせるっていう事業にしておりまして、それが自治体だけの予算だけではなくて、例えば民間企業と組んで、民間はビジネスでやると思うので、そことうまく組んで、予算が国からつかなくても普及していけたり、持続していけたりっていうモデルをつくってもらうっていう、そういう事業にしております。
【阿部委員】 KPI5のところに反映されるはずっていうことですか。
【説明者】 そういうことになります。
【阿部委員】 じゃ、KPIの5から4へのこういう矢印があるっていう。
【説明者】 そういうイメージで考えております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 よろしいですか。
川澤委員、お願いします。
【川澤委員】 ご説明ありがとうございます。
今のお話をお伺いしまして、124ページのこの事業を実施した自治体が自主事業としてというか、連携しながら終了後も事業を実施することで、希望と実施の差がさらに縮小されていくというふうに理解をしました。
自治体が自主的にそういった取組をするというのは非常に重要だと思っていまして、恐らくこれスポーツの場所っていうのがなかなか民間のスポーツ団体だけですと確保できなくて、学校の施設を夕方活用するであるとか、そういったところを自治体と連携した上で実施するのが非常に重要なんだというふうに思います。そのときに、この118ページで体制整備の取組っていうのは、行政と関係団体と整備を行うっていうところを必須にしているのは重要かなというふうに考えています。
それはコメントなんですけれども、その上で今、中期アウトカムで希望と実施の差の縮小というところを取っていただいていて、これは重要だと思うんですが、これに加えて希望率を上げていくっていうことも必要なんだと思うんです。差を減らすっていうことも必要なんですが、スポーツをそもそも希望しない方が減っていくと、幾ら差を縮めても全体としての実施率は上がってこないので、そのあたりの、スポーツを実施することで、スポーツといってもここでおっしゃっているスポーツっていうのはかなりウオーキングとか幅広いものだと思いますので、そういったスポーツといっても広く体を動かすみたいな、そういう取組をスポーツ庁としては推進し、かつ自治体として推進しているんだというところをどう表現していくかっていうのが、この事業だけだと希望率を上げていくって難しいんだと思うんです。ほかの事業でそういったことっていうのも取組されていらっしゃるとかっていかがですか。
【説明者】 ありがとうございます。
おっしゃるとおりでございまして、もともとスポーツ庁全体の目標としては、国民全員のスポーツへの参加を促していこうっていうことを目指しておりまして、この事業とは別に、我々、Sport in Lifeっていう、日常生活の中にスポーツを取り込んでいこうということで、これはいろんな団体とか、民間企業さんとか、あと自治体も含めてなんですけど、そういう方々にスポーツの推進の取組を促していくようなコンソーシアムというものをつくって、普及啓発をしたり、いろんな事例を共有したりということで、底上げを進めていくということもやっておりますので、それと併せて相乗効果が出せていければなというふうに思っております。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。底上げすることが非常に重要だと思いました。
今、この気候の変化というのが非常に激しい中で、これまでの取組っていうのは継続していっても、なかなか実際、昼間とか夏にスポーツできないとか、子供たちが夏休みに外でサッカーとか野球できないみたいなことっていうのが、それは危ないので、熱中症対策を含めてやっていないっていうケースも個別の事例では聞くんですけど、気候の変化によってスポーツの在り方とか、やれる時間とかっていうのがかなり制約が出ていく中で、どういうふうにスポーツを実施していくかっていうところは、今までの体制であるとか、既存の取組とか周知の方法みたいのを変えていく必要もあるんだと思うんですが、そのあたりの工夫とか、どういうふうにやれば、逆にこの暑い中でも体を動かせますかみたいなところっていうのもやられていらっしゃったりするんでしょうか。
【説明者】 ありがとうございます。
恐らく、気温35度を超えるような中で、屋外でスポーツをするっていうのはもう無理だと思っていますので、今、我々、別途施設整備とかもやっていまして、例えば現在、もうプールの授業で外でできないっていう中で、屋内プールを促進するような補助を出したり、あと屋根をつけるような、我々、toto助成って今スポーツくじでやっているんですけれども、今年から実は新しく熱中症対策に役立つような取組も補助しますよっていうことをやったり、そういう暑い中でもスポーツができるような、まずは環境をつくっていこうっていうことをやっています。
それともう一つは、例えば時間をずらして、暑い時間帯を避けて活動するとか、あとは、大会とかはもう時期をずらすしかないっていうところもあるんですけれども、なるべく夏の間にもスポーツ活動が止まってしまわないようないろいろな取組は、今、進めているところでございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らくスポーツをできる機会っていうのが、これまでよりはなかなか減っていく可能性がある中で、希望を上げて、かつ希望と実施の差を縮小させていくっていうところを柔軟に考えていかないといけない状況なんだろうなというところは感じています。ありがとうございます。
一旦、以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いいたします。
【林委員】 ありがとうございます。
ロジックモデルも分かりやすくなっていると思いますし、結構かと思いますけれども、基本的に個人の行動変容を促すものなので、そういう意味ではEBPMの手法が取りやすいものだろうと思うので、ぜひどういうものに接したらどういうふうに変化したかとか、そういうのをしっかりと、最新の方法とかを使いながら確認していっていただけるようにしていただきたいなと思っています。まず、それが第1点です。
これ、先ほどのご議論もありましたけど、ここ関心層、無関心層って分けてあって、こういう事業をやっても、まずは参加してくださるのは関心層だと思うので、そうすると無関心層がどこまでそういう行動変化がちゃんとできているのかなっていうのが、まだこのロジックモデルは基本的に全体で書いてあるからそんなにクリアに見えていなくて、先ほどのご議論もありましたように、スポーツにも幅があって、実際によってはウオーキングポイントみたいな形で何かやるという、軽いものからやっていたりすると思いますので、そういうのはまさにEBPMで、こういうものを、スポーツとは関係ないものを設定して、それでスポーツを誘導するみたいな話なので、そういうのがちゃんと無関心層にうまく刺さっているのかなっていうのをぜひ今後確認していっていただきたいなと思います。あるいは、もし、今、無関心層にちゃんとリーチできているかっていうところ、この意識があれば伺いたいというのがまず1点目です。
それから、同じような話でターゲットが、例えば子育てが忙しいっていう話と、仕事が忙しいっていう話はちょっと違って、子育てが忙しいだったら恐らく子供と一緒に何かできるみたいな、そういう話がきっとうまく刺さると思いますし、仕事がって言うんだったらまた違う形だと思いますので、事例集って書いてありましたので、そのあたりもしっかりと種別分けして事例が設定されているのかなというのが、これだけだと分からないところでございます。
今回のことで言えば、ピックルボールとか、そういうのがどれほど寄与しているのかがよく分からないなっていうのは資料を見ていても分からなくて、そういう、今やっている手法がしっかりと機能しているのかなっていうのは、政策手段のところから見てそう思っているところです。
もうちょっと大きなことを言えば、前も議論あったかもしれませんが、自治体にお金を出すっていう手法が限定的かなと思っていて、もしかしたら他の事業でいろいろとやっていらっしゃるのかなと思いながらもお伺いしていたんですけれども、さっきのウオーキングポイントだって、別に自治体がやらなくたって実際に保険会社がやっていたりだとか何だとか、そういうのもあると思いますし、何かもうちょっと別の政策手段があっても良いのかなと思いながらもずっと見ているんですけれども、そのあたり、ほかの事業との関係でこの事業はこうしているみたいなところのご説明があれば、いただければと思います。
【説明者】 ありがとうございます。
まず1つ目の、無関心層にきちんとアプローチできているのかということなんですけれども、この事業をやるに当たって、そもそもどういう背景の方が参加しているのか。その方がこの事業に参加することでどういうふうに行動が変わったのかっていうのは、きちんと追って評価をしようというふうに思っていますので、ロジックモデルはそこまで細かく書き切れていないんですけれども、そこはしっかり追ってこの事業の効果っていうのを見ていきたいというふうに思っています。
それから、女性の働くので忙しい、子育てで忙しいのは違うんじゃないかと。それは、まさにおっしゃるとおりだと思っておりまして、特に子育てで忙しいといっても、例えば育休中の女性と働きながら子育てをしている女性とでまた違うと思いますので、実際のアプローチの仕方も事例で見ていると変わってくると思うんです。どういうアプローチでいけば育休中の方には届くのか。働いている方にはどうやったら届くのかっていうことは、おっしゃるとおりアプローチは変わってくると思いますので、そういったことがきちんと整理をされて、他の自治体でもこれなら参考になるなっていうものがつくれるように、取り組んでいきたいというふうに思っています。
それともう一つ、自治体以外もあるんじゃないかっていうのは、それもおっしゃるとおりだと思っておりまして、我々は特に働く世代へのアプローチってなると、企業の存在っていうのが非常に大きいので、企業向けのアプローチっていうのも実は並行してやっております。特に、企業向けのアプローチが利いてくるのは、都市部については企業は結構積極的に動いてくれるんですけれども、地域のほうに行けば行くほど、企業自体もすごく零細企業になっていきますし、あと農業従事者とかも多かったりっていうこともありますので、そこは自治体経由のアプローチが利いてくるっていうような効果もありますので、そういう自治体だけではなくて、いろいろなアプローチをそれぞれの強みが生かせるようなやり方で進めていくことで、全体の底上げにつながっていくのではないかなということで、取り組んでいきたいと思っております。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、堀川委員、お願いいたします。
【堀川委員】 どうもありがとうございます。
今回、これまでの議論を反映していただいて、ロジックモデルや指標を相当見直していただいて、本当にありがとうございます。高く評価したいと思います。
そこで、今回私は3点、本件事業の効果をどこに置くかということと、横展開をどう実現するかということと、最後に自治体の行動変容をどう見える化するかという点でお伺いしたいと思います。
まず、今回、女性の現役世代に絞ってターゲットをはっきりされたというのは、非常に良いことだと思います。特に、自治体を支援して実施する場合に、どうしても自治体頼りになった場合に、明確な政策意図がなければその政策どおりに動いてくれないケースが多々ありますので、その点、今回は良かったなと。今後も、こういう方向で進めていただければなと思います。
林委員と同じなんですけど、常々、まず1点目ですけど、事業の効果という意味なんですが、スポーツ庁さんの事業というのは、スポーツ基本計画が基になっていて、そこにある実施率、それも全国のが常にベースにあると。今回、女性を絞ってはいるけれども、全国規模の率をどうしても指標に上げざるを得ないという点、承知しています。ただ、林委員からもあったように、個々の自治体の実際の参加人数等を積み上げても遠く及ばないという現状もあって、さらにいうと、仮に実施率が上がっても、スポーツとか健康の場合は厚生労働省さんとか、健保協会とか、そちらのほうが大きなお金を動かしていると私は承知しているんですが、結局、このスポーツ庁さんの事業で影響したというのも見えにくいという状況があるんですけれど、まず、この点どのようにお考えか、この事業に限ってでも結構ですので、教えていただければと思います。
【説明者】 ありがとうございます。
全国規模の目標を書かざるを得ないというのは、先生ご指摘のとおり、国として何を目指していくのかっていうことで、ある程度、全国的なところを視野に置かなきゃいけないというのはご指摘のとおりなんですけど、今、健康増進っていうことで、例えば健康診断であったり、0次予防の取組であったりって、いろんなことをされているんですけれども、厚生労働省がやる政策って医療中心になってしまっていて、健康診断に行きましょうとか、引っかかった人は2次検査に行きましょうっていうとこで、じゃ、運動しましょうっていうところになかなか向いていなくて、そこは、旗を振るのはスポーツ庁しかいないかなと思っておりまして、スポーツ庁のほうはもちろん、厚生労働省がやる施策と手を組むことでさらに成果が出てくるんだろうなと思っているんですけれども、お互いの強みをうまく発揮しながら取り組むという考え方で今進めております。
【堀川委員】 分かりました。
次に、2番目の横展開、どうしても優良事例っていうのは横に広げないと、結局、すごく限定的になるということですね、実態上、どうしても資金には限りがあるんで。その辺の打開策というのは何か考えておられますか。
【説明者】 これ、実は国の補助金を出したとしても、これは多分、スポーツ庁に限らず全てがそうだと思うんですけれども、永遠に出し続けることはできないと思いますので、我々の事業も実は、昔は1年だけ補助金を出します。後はもう勝手にやってくださいってなっていたのを、3年間の間に、自治体って放っておくとそういうことを考えないんですけれども、どうやったら自己資金なり、民間を巻き込んで続けていけるかっていうことをちゃんと考えてもらって、それを計画していないところはもう対象から外すっていう方針で我々進めていこうと思っていますので、その中で、要はKPIとして設定するような、もう事業に参加する人のスポーツ実施率ではなくて、あなたの市のスポーツ実施率を上げるための持続的な取組をどうしていくのかっていうことを考えていっていただくということで、自治体がその意識とか、仕組みづくりっていうのも促していこうというふうに思っています。
【堀川委員】 まさに、実はその意見を私、言おうと思ったんですけど、自治体が変わらなければ変わらないよねっていう感覚なんですよね。だから、できればそういう指標の設定、自治体の変容状況というのを主体においていただければ、先ほどの林委員の意見とも近づく話なんですけど、同じかもしれませんが、ぜひ積極的にそこを、書き切れていないというか、そこを中心に考えていただきたいということと、その際、課長がおっしゃったとおり、問題は意識のない自治体をどうするの。きっと、この支援がなくても、もう意識の高い自治体は、国の支援がなくても積極的に進めているはずなんですよね。結局、意識があるところだけ採択するとそれを加速するだけで、より一層地域間格差が生じかねないんですよね。
結局、一方でスポーツ庁さん、全国規模というのを常に視野に入れておられるとなると、問題は意識の低いというか、高くないという表現のほうがいいのかな。高くない自治体を、高くないところ、例えば勉強したくない学生に勉強しろと言っても勉強しないのと一緒で、やる気のないところをどうやるかっていうのは非常に難しいんだけれども、きっと永遠のテーマかもしれませんけど、非常に難しい質問で申し訳ないんですが、この場で一応、何か意見があれば、ご感想でも結構です。
【説明者】 実は、スポーツ実施計画で国全体の目標もつくっているんですけど、それぞれの自治体にも目標を立ててもらうっていうことにしていまして、現状でいうと、市の大体6割ぐらいは、このスポーツ実施率をそれぞれの自分のところでどのぐらい上げていくかっていう目標は、立てていただいている状況にあります。なので、それもつくらない自治体を引き上げていくって非常に難しくはあるんですけど、少なくともその6割ぐらいのところは目標は立てているので、そこに成功体験を積んでもらって、こうすれば我々はできるんだっていう経験をしてもらうことで、なるべく全国に広げていきたいなというふうに思っているところです。
【堀川委員】 最後に、これはこの事業から外れて申し訳ないんですけど、スポーツしたいけれどもできないっていう層の中には、高齢の方がだんだんと足腰が弱って、例えば都会だと中心なのは、民間のスポーツジムが中心だと思うんです。地方へ、それこそ川澤先生がおっしゃったように、学校かなと思うんですけど、例えばプールに行きたいんだけど、今のどの民間の、学校も含めてバリアフリー化はほとんどされていないんですよね。だから、そういうスポーツをしたいんだけどという女性も大事だし、スポーツをしたいんだけど高齢の女性、何とか階段を上がってプールまでたどり着くみたいな方々もいるんで、ぜひそういう点も視野に入れて今後検討していただければ、これは要望です。すいません。よろしくお願いします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、川澤先生、お願いいたします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今のお話の中で、全国の市町村で6割ぐらいはスポーツ実施率に関する目標を立てているということで、ある意味、4割ぐらいが立てていないんだっていうことを思ったわけですけれども、だからそういう自治体はこの事業に応募しないというか、手を挙げない可能性っていうのは大いにあるのかなと思うと、結構、4割って多いなっていうふうに思うんですが、そのあたりっていうのはどういうふうにお考えですか。
【説明者】 実は、まだ検討中なんですけど、今、次のスポーツ基本計画の検討の議論を進めていまして、そもそもの国のKPIとして、自治体がその目標を設定する割合を上げていくっていうKPIもつくろうと思っていますので、自治体そのものの意識を変えていこうっていうのが次のスポーツ基本計画の中にも入れていますので、じゃ、つくりますっていう自治体は増えるかどうかっていうのはあるんですけども、粘り強く意識づけっていうのはしていこうと思っています。
【川澤委員】 そのときに、市民の健康を考えていない自治体っていうのは恐らくないんだと思うんです。だから、そこはスポーツ実施率っていう形ではなくて、何らか体を動かすっていうことを別のKPIなり何なり、施策なりで実現しようとしているんだと思いますので、そこは何かもう少し幅を広げて、どういう自治体でスポーツもしくは健康を推進しようとしているのかっていうところは、ぜひ把握した上でやっていただきたいなと思うんですが、ただ一方ではその中の一つの手段として、スポーツっていうのが重要なんだと個人的には思うんです。ですので、スポーツ実施率っていう形での目標設定を促すっていうところは、併せて必要なんだろうと思いました。
その意味では、単独の市町村でそういった実施率を目標に掲げるっていうことは重要なんですが、規模がどんどん小さくなっていくと、複数の市町村で共同してこういう事業に応募するであるとか、都道府県っていうとなかなか範囲が広くはなってしまうんですけど、都道府県でかなり積極的に市町村と連携してやるとか、もう少しこれ、交付先が都道府県または市町村となっているんですけれども、複数で面的な感じでの実施っていうところは可能になっているんでしょうか。
【説明者】 一応、形上は複数で申請することを駄目ということにはしていないんですけれども、現状はそれぞれが申請してきていると。先生おっしゃるように、実は同じような課題を抱えている自治体ってありますので、特に地域として似通っているところは横でうまく連携をしてもらって、苦労した点もそうですし、成功した点も共有してもらうことで、さらにどうやれば自走化していくのかとかも含めて、その自治体の中で連携した対応の形をつくっていくって、実は我々、今も進めようとしていまして、例えば北海道とかは幾つかの自治体が今、採択をされていて、これは横でつなげるんじゃないかっていうような取組もしようとしていますので、先生ご指摘のとおり、うまく横で、面の形で広げていけないかなというふうに思っているところでございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らく、具体的に考えていくと地域の資源が違うんだと思うんですけれども、類似性であるとか、人口の構成とか、就業率とか、いろんな形での似通っている自治体のノウハウを提供して、共有していくっていうのは重要なんだと思います。
そのときに、恐らく115ページで、各自治体で支出が書いてありまして、講座のカリキュラムの作成とかっていうのがあるんですけれども、もし類似しているんであれば、こういうカリキュラムの作成とかっていうのもある程度共通化して、ここにお金をかけるんではなくて、イベントの開催数を増やすですとか、もうちょっと単体の市町村、都道府県でカリキュラムをゼロベースでつくるっていう形じゃないような水平展開をスポーツ庁さんのほうでグリップしてできるといいんじゃないのかなと思うんで、そのあたりはいかがですか。
【説明者】 ありがとうございます。
おっしゃるとおりだと思っていまして、事例の横展開ってまさにそういうことだなというふうに思っておりますので、進めていきたいと思います。ありがとうございます。
【川澤委員】 ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
林委員、お願いいたします。
【林委員】 今までお話を聞いて、いろんな事業をこれ以外にもやられているっていうのは分かったので、しばしばそういう複数の事業が同じ対象に働きかけるものに関しては、例えばこの場合でいえば、各地域の女性がどういう事業の働きかけによってスポーツをするようになったかっていうことを調査することで、この事業の総体的な有効性、ほかの事業のほうがもっといいんだったらこの事業は縮小するべきだと思いますし、そういう受益者側っていうか、そういう側からのちゃんと判断を調査されるべきだと思います。
ともすると、この事業に参加した人のこの事業に対する意見を聞くっていう調査ってよくやるんですけど、そうじゃない形でこの事業の有効性を聞くっていうことを確認されると良いかなっていうのがまず1点目のコメントです。
それから、2点目はこの事業に限らず、質問なんですけども、我々朝から大学の話とかいろいろとお話を聞いていて、文科省なので、海外へ行くと大学のスポーツ施設が地域に公開されていて、そこで皆さんがスポーツしているって結構通常のあれですよね。日本がそこまで行っていない感じがあって、午前中も地域の大学の研究力を強化みたいな話は聞くんだけど、昔でいえばセンター・オブ・コミュニティーとか何か、そういう事業って、地域コミュニティーに対する地域大学の役割みたいな支援もあったと思いますけど、今はそんなに聞かないんですけども、そういう地域の資源としての大学のスポーツ施設の活用であったり、あるいは働く一歩手前は大学に行った人が多いので、そこでのスポーツ経験が継続する。同じ場所で、同じ大学の場で継続していくっていうのは、一番手っ取り早い方法かなと思ったりするんですけど、文科省さんであるからこそ、大学におけるそういうスポーツというものを地域に開放し、もっと促進していくみたいな、そういう議論っていうのはあまりないんですか。
【説明者】 ありがとうございます。
もう、この事業の話ではなくなってしまうんですけれども、本当に先生おっしゃる議論を今、スポーツ審議会の方でもやっていまして、今日の資料には入れていないんですけれども、大体スポーツの習慣をなくすのって皆さん大学なんですよね。高校までは、部活とか体育の授業とかで何らか運動をされているんですけど、大学でがくっと落ちてそのまま社会人になるっていう状況なので、大学をてこ入れしなきゃ駄目だよねっていう議論をしていまして、大学向けの、部活に入っていないような一般の学生の方々が運動とかスポーツを気軽にできる環境整備を大学と連携してやっていこうっていう議論を今しております。
それと、もう一つご指摘があったように、大学施設を地域に開放していくっていうのも、併せてその中で議論をしているところでございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今の大学も地域の拠点としてっていうのは、非常に私も賛同します。これだけ日本全国の中で大学がある中で、中学、高校とかは結構貸出しとかいろんな形でやられているけれども、大学はないっていうところは非常にもったいないなと思います。いろんな管理上の問題もあるとは思うんですけれども、なるべく、設備を造るっていうのは大変ですし、そういった形での地域への還元っていうのは重要かなと思いますので、その意味で118ページのところで、この事業の追加実施事項で資源マップの作成・活用とかっていうところも、そういった大学、いろいろ含めて、資源っていうのはどういうところにあるのかっていうのを把握していっていただきたいなというふうに思います。これはコメントです。
この追加実施事項1、2って書いてある、この1、2なんですけれども、これ市町村、交付先レベルで実施するよりも、ある意味全体としてやったほうが、もう少し幅を広げて実施したほうがいいんではないかなと。各市町村ごとに社会保障費に及ぼす効果の検証っていうのをやって、それを支出するっていうことではなくて、この事業全体としてこのぐらいの実施っていうのが社会保障費にどのぐらい効果を及ぼすかっていうぐらいの規模で多分評価をしないと、なかなか評価がしづらいんじゃないかなと思います。各自治体レベルでそれを実施するっていうのも結構大変なんじゃないかなと思います。逆に、もっと現場でイベントを実際開催してっていう、講師の方とか、そういうところにお金を使った方が良いんじゃないのかなと思います。そのあたりはいかがでしょう。
【説明者】 一つ、これ実は設定した背景として、市町村、自治体がこの事業をやるっていう予算確保っていうのも、彼らは議会を相手にしていかなければいけない中で、自分たちがお金をかけてこの事業に参加することの意味とか、コスパみたいな話を中で消化していく中で、社会保障費の削減にも結びついているっていう説得力のある材料が、彼らも求めていたっていうこともあって、追加実施した場合はさらに上乗せしますよっていう仕組みをつくっているところでございますけれども、これで評価すればいいっていうわけではないっていうのは先生おっしゃるとおりで、この事業全体がそういうものに利いているのかっていう評価は、別途国のほうで必要だとは思っておりますけれども、そういう背景があって設定しているということでございます。
【川澤委員】 分かりました。そういう背景で、この追加実施っていう形になっているんだっていうところは理解しました。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
取りまとめのコメント案をお願いします。
【堀川委員】 どうもお疲れさまでした。
本件、スポーツによる地域活性化推進事業(運動・スポーツ習慣化促進事業)は、「子育て・働き盛り期女性における課題の解決を目指し、地域における連携・協働体制を整備するとともに、運動・スポーツ習慣化の取組を実施することで、女性が身近な地域で継続的に運動・スポーツに取り組める環境の充実」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実に向けた重要な論点が複数提示されました。
つきましては、本日の審議を踏まえた取りまとめコメント案として、大きく4つの論点にて整理します。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
子育て・働き盛り期女性にターゲットを絞り、課題のある層を明確化したことについては、一定の合理性があり評価する。運動・スポーツの阻害要因別や地域別などのモデルを、明確に示すことが求められる。
続きまして、「事業の効果及び指標(KPI)の設定」についてです。
目標を希望率と実施率の差の縮小に設定したことは妥当であり評価する。希望率と実施率の差の縮小に加えて、希望率を向上させることも重要であり、参考指標として把握することが必要である。運動・スポーツの「習慣化」や無関心層の変化を、より明確に見える化することが求められる。庁内横断体制、地域連携、補助終了後の継続状況等を指標として評価し、自治体の行動変容を見える化することが重要である。ロジックモデルのKPI5(補助事業終了後の翌年度に取組を継続実施する自治体の増加)からKPI4(事業参画自治体における子育て・働き盛り期女性の週1日以上の運動・スポーツ実施希望率と実施率の差の縮小)に働きかけるところが重要である。KPI5が確実に実施される仕組みが必要である。それをロジックモデルに反映していただきたい。
そして、「マクロな政策全体での位置づけと社会への波及」についてです。
事例をきっかけに、他自治体が庁内検討や関係主体との連携など、実際に行動へ移るかを確認することが重要である。現場では他の事業ともあわせて、何が機能しているかを分析し、政策形成につなげることが求められる。
本日の審議を通じて明白となりましたのは、事業の自走化や横展開へ向けたロジックモデルの明確化と現場の分析を通じた政策形成への接続が必要であるという課題です。一方で、ターゲットの明確化や希望率と実施率の差を目標とした指標設定は妥当であり、今後の自治体の行動変容やスポーツ習慣化の促進が期待されるという前向きな評価も示されています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いいたします。
皆様、この案でお諮りしたいですが、よろしいでしょうか。
【堀川委員】 ありがとうございます。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川委員、ありがとうございました。
それでは、以上をもちましてスポーツによる地域活性化推進事業(運動・スポーツ習慣化促進事業)の公開プロセスを終了いたします。
どうもお疲れさまでした。
次のデジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業につきましては、15時10分の開始といたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、議事に入らせていただきます。
本日5番目の事業は、デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業でございます。
まず初めに、事業担当部局より事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は、5分以内で簡潔に説明をお願いします。また、資料でのご説明は、ページを示した上でお願いいたします。
では、よろしくお願いします。
【説明者】 高等教育局の専門教育課でございます。
デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業のほうの説明をさせていただきたいと思います。
まず、ページ148ページをご覧ください。
148ページのロジックモデルですけれども、本事業は人文社会科学系、いわゆる人社系の分野を専攻する研究科等において、当該専門分野に数理・データサイエンス・AI(MDA)教育を掛け合わせて、実践的な教育を実施した新しい学位プログラムの構築に意欲のある大学を支援すると。人社系の専門性を生かしつつ、MDAの高度なスキルを身につけた実践的なDXの人材の教育モデルを創出するということを目指している事業でございます。
背景としては、教員養成を行う教育学系は別ですけれども、人社系のカリキュラム編成は大学の裁量に大部分が委ねられているという状況でございまして、デジタル技術が社会に浸透して、企業、自治体、教育現場等でも人社系といった専門分野にかかわらず、この数理・データサイエンス、AIの知識、技術等を生かして活躍する人材が求められているという現状がございます。
大学現場といたしましても、特に人社系の学生にとっては、多様な実データに触れることが少なくて、様々な場面で活躍していくための移転化可能なトランスファラブルスキルを持つに至っていないという課題も認識されているところです。こうした課題を踏まえまして、大学院に人社系と情報学分野の両分野にまたがる教育を、実践的に組織を構築するということが必要になりますが、大学院設置基準に基づき、双方の領域に関する必要教員をそろえる必要というのがこの場合出てまいりますので、そこに相当な時間と金銭的なコストがかかると。各大学が取り組むのに当たっては、参考となる先行事例が必要あるべきというお声を大学関係者からご意見としていただいているということも踏まえて、文部科学省として本事業の形で事業化をして、9つの大学に支援を行っているというのが現状でございます。
このような経緯でございますので、本事業は量的な人材育成の目標を念頭に置いたというよりは、選定大学が構築をして、人材を輩出する先導的な人材モデル、こちらを構築して、社会的にそれが評価されて、かつ選定大学が中心となって他大学に取組を普及、展開していくというところを目的にしているものということでございます。この観点からロジックモデルを設定をして、インパクトの箇所を修正しております。
ロジックモデルについては、林委員からのご指摘を踏まえて、アウトプット3つ目のシンポジウムやセミナーの取組と中期アウトカムに置いております、大学院段階におけるMDA教育の先進的な取組として、社会的に認知され、学生に志望されるに接続する短期アウトカム、また他大学の人社系の大学院において本事業の取組が認知される、これを新たにKPIの6として設定をして、測定指標も合わせて設定をしております。
一方で、委員の皆様からご指摘いただいた、社会の変容を見ていくような視点も非常に重要であるというふうに考えておりまして、私どもといたしましても、学部段階において大学間が連携して取り組んでいる数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムを積極的に活用しまして、本事業で構築した先導的なモデルを他大学へ成果として発信、普及させていきたいというふうに考えております。
残りのお時間で149、179ページの補足資料を簡単にご説明させていただきますが、150ページをご覧ください。
こちらは、川澤委員よりご指摘のありました本事業に対するアカデミアからのニーズに関連して、高等教育政策全体を審議する中教審において、MDAに関する教育への期待や文理横断、文理融合教育の推進が重要であるということを示した概要資料になります。
156ページのほうは、先行事例が必要だという声をいただいた例でございます。また、159ページから164ページにかけては、各大学の取組ですとか、プログラム修了に必要な単位数について整理したものを追加しております。
170ページのほうが阿部委員、堀川委員よりご指摘のありました従来の人社系の取組との違いやデータサイエンス、何を教えているかレベル感を示すものとして、岡山大学の事例を扱わせていただいております。
それから、172ページですけれども、これは情報発信の事例としてシンポジウムで取組が紹介された事例でございまして、こういったところで実施後のアンケートを取りましても、もう本事業の取組、関係の教員が参加されておりますので、参考になったという回答をいただいておりまして、一定の効果があったのではないかというふうに考えております。
174ページが受講前、受講後での学生目線での変化をまとめた資料でございます。
179ページが、最後のところでございますけども、数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムというのは我々のほうで持っておりますもので、今後、事業の取組を発信していくというところの枠組みについてお示ししたものでございます。
私からのご説明は以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、私から論点についてご説明いたします。
お手元、126ページの論点等説明シートをご覧ください。
3点ございます。
1点目、目的を達成する上で事業の実施方法が効果的なものとなっているか。2点目、事業成果検証のために適切なアウトカム、アウトプットは設定されているか。3点目が効果検証を強化し、成果に基づく制度運用へ転換すべき。こういう点が論点でございます。
それでは、外部有識者の皆様方からのご質問をお願いいたします。
なお、説明者は外部有識者からのご質問に対して簡潔明瞭にご説明をお願いします。
それでは、よろしくお願いします。
川澤委員、お願いいたします。
【川澤委員】 ご説明どうもありがとうございます。また、いろいろとロジックモデルを含めた形の検討をいただきまして、どうもありがとうございます。
まず、148ページにつきまして、1点事実確認なんですが、KPI10、長期アウトカムを設定してくださっていて、これについてはプログラムを終了した学位取得者が民間企業、外部機関から教育内容に関する好意的な評価の割合ということで、かなりプログラムを修了した後に就職もしくは進学した先からの評価ということで、フォローアップが難しいところを積極的に指標として設定してくださっているんだと思うんですが、このあたり、現実的にどういうふうにフォローアップするか。もちろん、お互いコストをなるべくかけないような形でっていうところの具体的なお考えとかはいかがでしょうか。
【説明者】 事業期間6年ございますので、卒業生も出始めるということなので、この辺は、あと人数がそれほど大学院では多くないので、あらかじめよく協力を言い含めておいていただいて、ご協力をいただくという形で実現可能かなというふうに考えております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
冒頭でおっしゃってくださったように、数を多くするというよりは、具体的なプログラムっていうのをきちんとつくり込んで水平展開していくという意味では、おっしゃっていただいたように、フォローアップをしっかりとして、中身についての評価を、具体的に評価をして改善につなげていくっていうのは重要だと思いますので、了解いたしました。ありがとうございます。
続いて、149ページなんですが、まさに今申し上げたような水平展開っていうところを考えたときに、一番下のネットワーク形成のコンソーシアムっていうところも恐らく利いてくるんだろうなというふうに思っているんですが、ここの具体的に取組の内容ですとか、どういう形でこのプログラムの展開を支える、もしくは寄与していくのかみたいなあたりって、もう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
【説明者】 もう、既に取組として行っているものではございますけれども、数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムって、全国の大体400校ぐらいの大学、高専のほうが参画されていまして、これまでの事業で我々採択した拠点校を決めて、幹事校を決めて動くという形になっておりますので、各地区に分かれているんですけども、そこを使ってやっていくというイメージですけれども、お答えになっていますか。
【川澤委員】 ありがとうございます。
400校ぐらいの規模があって、そこにある程度関心の高い学校が集まっている中で、展開をしていくっていうことは了解しました。恐らく、これ大学院の人社系ということで、かなりターゲットを絞った形でやられていらっしゃるので、それはこの400校の中でどういうふうに展開していくのかなっていうところはあるんですが、いろんな形でのブラッシュアップっていうのは当然あると思いますので、そこで共有されているということは理解をいたしました。
一旦、私のほうからは以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いいたします。
【林委員】 本事業の目的がロジックモデルを見ると、数理・データサイエンス・AI分野のスキルや国際感覚を身につけた今後の社会を牽引する高度人材の育成のための分野融合の体系的な大学院教育モデルを構築と書いてあって、ただ事業目的としては、大学院教育モデルを構築でいいかなというのはやや疑問に思っていて、文部科学省、行政としてどういう人材を国として育成していくかと。そのために、大学に対して、新しいモデルを開発させることを通じてどういう人材を育成していくのかっていうことだと思うので、だから大学院教育モデルを構築っていうのは、ある種、本当は手段であって、それを通じてどういうことかなと思っています。
そういう意味では、まずロジックモデルからいえば、幾つか取組が認知されるとか、足していただいたのはとても良かったと思うんですけども、長期アウトカムとかそういうところに、本事業で採択されたもの、学位プログラムの事後評価とか、この採択されたプログラムの修了者がとか、結局、手段であるはずのこの事業、こういうふうな、産業界からも評価されるような教育モデルをつくることを補助しますっていう事業であって、長期アウトカムがそういうふうに評価されましたではちょっと長期アウトカムではないので、その目的のために補助してそうなったってだけの話なので、そうすると、長期アウトカムっていうのはどういう人材育成につながるかっていうことを考えた上で、さっきお話しいただいたように、認知されて普及されるとか、そういうことを事業の中に、意識的に考えていくっていうことが必要なんだろうとは思います。まず、ロジックモデルの指標に関してのコメントです。
ただ、ちょっと分からないのは、どうお考えになっているかと思っているのは、これは修士の支援ですよね、修士課程の、人社掛けるDXということで。ただ一方で、今、博士のスクーリングとかあって、そこの申請、そこの各大学の活動を見ていると、大体AIとかITの、彼ら、申請している大学の多くはそれをトランスファラブルスキルと呼んで、AI、ITのスキルを身につけますって書いてあって、もうそれが標準で書いてある。そこは、別に理系だけじゃなくて、人社も身につけますって書いてあって、そうすると、それは博士ではあるんだけれども、もしかしたら修士のところも人社あるいは理系、様々な分野で、この時代なのでAIスキルを身につけますっていうのは、もしかしたらもう標準になっているかもしれないと。この事業を始めたときはきっと違うと思いますけれども、今やっていうことです。
そうすると、この事業の特徴は何だろうと思うと、ダブルメジャーというレベルまでしっかりとやっていると。分からないと言ったのは、このダブルメジャーのレベルの人材育成モデルを普及させることを考えるのかと。ダブルメジャーということは、これまでも事前勉強会でも議論したように、データサイエンスのかなり数理的な事業とかもあったりして、能力を身につけされて、結構レベルの高いことをきっと要求している修士課程であって、さっき申し上げたトランスファラブルスキル云々っていうのは、AIの数理的なところは恐らく教えていなくて、どちらかというとAIをどう使うかっていう、そういうところになっていると。恐らくレベルが違うと思うんですけども、この事業は幾つかのまさに先導的なダブルメジャーのプログラムをまずは先導的に開発してもらった上で、どういうふうに普及させるのかと。ダブルメジャーをたくさんつくるのか、それともダブルメジャーの取組を参照して、もっとライトなものをいろいろと各大学でやってもらって、育成する人材もライトな人、ライトってつまりAIとかのスキルがそんなに専門性はないけれどもある程度分かっているっていうレベルの人をたくさんつくるっていうのを最終的に目指すのか。それと、始まったときと少し違っている今の状況において、この事業の位置づけとつくった先導モデルがどういうふうな普及というイメージを持っているのかっていうのをぜひ教えていただければと思います。
【説明者】 今、お話あった省内の施策の切り分けの部分で申し上げると、科学技術・学術政策局の人材政策課などでやっている事業は、先生おっしゃったとおり博士課程の教育で、かつ一義的には研究力の強化というところがメインかと思います。こちらのこういう事業名に、私どもの事業はこういう事業名になっていますけど、実態としてどういう学生さんが入っているかというと、社会人でまさに教員の方が学校でデータを扱えるような形で学びたいというのが、事業にも書いてあるんですが、実践的なところということで、レベルも修士ぐらいまでということですので、そういう意味で、先生おっしゃったように、研究レベルでカッティングエッジなことをやる人材を育てるというところと比べると、より実践的に現場で、まさに従来の人文社会科学系と区分されることの多い教育学にこのデジタルの話を入れていただいて、多少原理的なことも教えるにしても、カリキュラムを見ると実際のところはかなり実践的であって、そういう組合せで人材が育っていく。東京芸大なんかもゲームをつくれるような人材、カッティングエッジなゲームをつくれるような映像の学科にそれをつくるっていうようなことをやっていますけれども、研究者育成思考というよりは、完全に社会実装思考だというのは言えるかと思います。
【林委員】 まず、モデル開発の焦点は、リスキリングと言っていいか分かりませんけれども、もう既に働いている社会人の方々の大学院教育において、理系というよりは人文社会科学的な職に就いている人のAIとか、データサイエンススキルを向上させるっていうことだと。
もう一回繰り返しになりますけれども、そうすると普及させるっていう対象も、基本的には社会人を相手としているような大学院において、この先導モデルの一部、恐らくダブルメジャーっていうほどのもの、全てに入ってくれとはきっと言わないんじゃないかなと思っているんですけども、一部を参照してもらうって、そんなイメージで理解すればいいですか。
【説明者】 イメージとしては、それに近いと思います。
先日、先生からご示唆いただいて、その後、いろいろ考えたんですけれども、これ、人文社会科学系とか、この後、医学の話もありますけれども、なかなか資格制度とか、コアカリキュラムみたいなものに裏打ちされているものと比べると、人文社会科学系っていうのはちょっと難しい部分があるなと思っていまして、こういう、先生、社会科学のご専門なんであれですけども、なかなか大学によってカリキュラムが大分違っていて、参考にしていただくことはできるんですけど、取組を。一つの大学が変えたことによって、コアカリキュラムの例えばここを変えればいいというのが判明して、そのモデルを生かして全国の大学が参照するコアカリキュラムががんと変わるとか、そういう分かりやすい普及展開っていうのはなかなか難しいので、シンポジウム等でふわっとみんなに知ってもらってっていう形のロジックになっているんですけれども、歴史的なあれを見ると、例えば滋賀大学で最初にデータサイエンス学部ができまして、その後、そういう取組を参考にして、全国の国公私立の大学で、データサイエンスの学部がそのカリキュラムを参考にしながらできていったというようなことも考えますと、この事業を始めるときもモデル的な取組はあったほうが望ましいという声をいただいていますけれども、9つのやる気のある、まさに先生、先日おっしゃったとおり、設置審も通ってやろうっていうようなやる気のある大学の取組を参考にしていただくというのは、意味があろうかなというふうに思っております。
【林委員】 まさにおっしゃるとおり、設置審を通すほどの努力をする大学がそんなに続いてこないと思っているので、どういうふうにライトに普及させるのかなと思っていて、だからそのあたりが認知されてっていうところで、私も政策研究の大学ですけど、そうするとデータサイエンスを使って政策形成をどうするのかみたいな話で、いいPBLとかがあるんだったらぜひ知りたいと思うし、そういうのがちゃんと伝わるような形になっていればいいなと思います。そのあたりが事業としてはやっているとは思いますので、ロジックモデルのところで、そういうところがもし、もうちょっと書ければいいなとは思いました。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 ありがとうございます。
今回、かなりいろんな事例ですとか、プログラムとか入れてくださったので、普通の人文系と違うんだというところが大分分かりました。
その上での質問なんですけれども、162ページから、実際に必要単位数が各大学のものとかを出してくださっていて、非常に私自身も大学教員として参考になったんですけれども、でもこれを見ると各大学、何かかなり違いますよね。その中でも、例えばデータサイエンス関係の科目が必要単位数の半数以上を占めているような大学もあれば、あるのかどうかよく分かんないみたいなところもありますし、本当、ここにある大学、何大学あるのか、9校ぐらいあるんですか。かなり、それぞれ全部違うなという感じはしているんです。もちろん、それぞれ設置審を通されているといったことですので、それなりの評価をされているんだと思うんですけれども、その普及と考えたときに、さっきの林先生のほうにもつながるんですけど、それを、じゃ、シンポジウムをして、それでアンケートで参考になったとした人の割合とかいうような形で取るのは、このMDAという観点からしてもかなりアナログ的なやり方なんではないかなと。
例えば、それぞれの大学における、どれぐらいの卒業者がどのようなところで就職したかですとか、彼らの満足度ですとか、中身ですとか、教えたことの中身ですとか、まさにAIとかを使って網羅的に評価して、もう少し、例えばどういったプログラムはどういった人材をつくるのにいいのだとか、最終的なところは恐らく林先生のおっしゃられたことと同じところで、何かシンポジウムを開くだけでいいのかっていう話なんだと思うんですよ、普及するのに。なので、そこのところは何かお考えはありますでしょうか。
【説明者】 先ほど申し上げたところにもつながるんですけど、なかなかこの事業でつくったモデル、モデルをつくるとこまではいいんですが、それが、A大学の取組がB大学がまた別途始められた取組のときに、恐らく参考にされているとは思うんだけれども、それがどう参考にしているかっていうところまではなかなか皆さんおっしゃらないので、なかなか把握が難しいところがあるなと。
そこで、それが究極のアウトカムだろうとは思うんですけど、そこがなかなか取りがたい部分があるので、今、先生もおっしゃったんですが、学生に対してどういう教育をやって、学生がどういう反応をしているかとかっていうのを取るというのは、これは努力の範囲でできるかなと思うんですけども、そこからもう一段行って、やった取組がこの対象大学じゃない大学の新しい学部、こういうデータサイエンスとかを取り入れた学部をつくるときに、どういうふうに生かされたかっていうところを定量的に把握するっていうのは、これはアウトカム論としては理想的なんですけど、なかなか方法がないなというのが率直な今の印象です。
【阿部委員】 そこのところは難しいっていうのは分かるんですが、今ある大学の中でこういうのは成功しているのか、成功していないのか。どれが効果的なのか、どれが効果的でないのかっていうのを見せるっていうのは、まさにエバリュエーションがきちっとデータサイエンス的になされているっていうところで、それを知ることによって、これからつくろうといった大学も、うちの大学を、例えば、じゃ、このタイプにはこれが利くんだったとか、そういった参考になるというところがより明確になるんじゃないかなと思うんです。
【説明者】 ご趣旨は分かりました。
事業評価の形というよりは、むしろこの事業の成果に関してより定量的に捉えて、受け取る大学、参考にしたい大学のほうがより定量的に把握できるようにするべきであるというのはおっしゃるとおりかと思うので、できるだけその方向でやりたいと思います。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、堀川委員、お願いします。
【堀川委員】 どうもありがとうございます。
これまでの議論をロジックモデルにしっかり反映されたんで、次の議論に入れるということでありがとうございました。
そもそも事前勉強会でも質問したと思うんですけど、これ、一般的にはAIのスキルをつけるのか、大学院レベルで設置審まで取っているんで、先ほど林委員と同じ意見なんですけど、しっかりした人材、専門分野にも活用できるものにするのかという点をもう一度確認しようと思ったんですけど、今のご説明を聞いていると、どうもそこまでは求めていないのかなという感覚にもなるんですが、そういうことでしょうか。
専門分野に活用する、先ほど林委員もダブルメジャーという高いハードルを求めていると思っていたんですが。
【説明者】 この事業で構築した学位プログラム、大学の今、説明を踏まえますと、数理・データサイエンス・AIの基本的な素養というだけではなくて、より高度なところまで実践的に学べるカリキュラム、大学院ですので、つくっていくという思考で皆さん取り組まれています。
170ページをご覧いただければと思いますけれども、岡山大学の事例では、従来の教育科学では教育に関する深い専門的知識を体系的、実践的に学ばせるというところが大学院の主目的で、そこにあまりデータサイエンスというのが入っていなかったそうなんですけども、この教育科学とデータサイエンスをまさに事業の趣旨を掛け合わせることで、教育に関する専門的知識に加えて、データサイエンスに関するスキルを基礎からかなり高度なものまで体系的、実践的に学んでいただいて、学校で発生するいろんなデータをそのスキルで解析できるようにするということで、実際に岡山大学の例においては、学校の生徒の学習プロセスを可視化して、分析して、効率的な教育手法の開発を現場で行うといったようなところまで視野に入れて実践されているということなんですけども、ご説明になっておりますか。
【堀川委員】 担当の方の悩ましい状況は何となく伝わってくるんですが、きっとそこまでのハードルを高めないと、この事業自体がお金、国の支援までかけて何で必要なんだろうという議論になりかねないんで、前提としては、高いハードルで進めるんだという前提で議論させていただくことにしますが、これからこの前提で。
問題は、本当にその高いハードルを設定するときに、そういうことが教えられる人がいるのかっていう、どれだけいるのか。皆さんの求めているのが一般教養ならたくさんいるかもしれないけど、本当に高いレベルまでのAI、これだけ進歩が激変しているのに追従できるような教える側の人材をどう確保しているのかっていう点の確認なんですが、いかがでしょうか。
【説明者】 従前型のデータサイエンスっていう意味でいけば、教員は実際おりまして、まさに設置審の一番最大の眼目は、教員の資格の審査、教えることができるかっていうところをピアレビューで、その分野の先生方がこの先生だったら教えられるねというところを能力評価して行うというのが眼目ですので、カリキュラムが組めて設置審を通っているっていうことは、制度的には教えられるということが担保されているということは言えるかと思います。
ただ、先生おっしゃったとおり、本当にカッティングエッジなところのAIっていうのは、なかなか理系の大学ですら今、人材不足という状況になっているので、そこをどう取り込んでいくかっていうのは課題です。それはおっしゃるとおりです。
【堀川委員】 そういう方向を目指すというそういうお考えだと、そういう方向をしっかりつくっていくんだというお考えを前提に議論を進めますけれども、外部の人材を扱われているんでしょうか。それとも、内製のみでしょうか。
【説明者】 基本的にこういうものは、外部の関係者との連携強化っていうのは常にうたわれておりますし、実際、外部の大学とか民間企業との連携強化っていうのは行われています。
あと、先ほど申し上げたとおり、最先端というか、先端的なっていうとこの定義をどこに置くかというところなんですけれども、まさに学校とかの現場で知識を使えるところのレベルという意味で、ただそれが従前の教育学部とかでは教育として行われていなかったっていうところを取り入れるっていう話であって、ネイチャー、サイエンスに論文を書くようなAIの先端の研究者を入れるとか、そういう議論ではないと理解します。
【堀川委員】 外部活用もされていると考えていいんでしょうか。
【説明者】 外部の人材を活用されています。
【堀川委員】 そうせざるを得ないところはあると……。
【説明者】 そういう部分は当然あろうかと思います。
【堀川委員】 考えているんですが、その理解でいいですか。
【説明者】 はい。
【堀川委員】 今後、これを横展開するとなると、外部を前提には横展開、きっとできないと思うんですよね。変な話、全大学が本当に横展開しようなんて思ったら、それをどうやって外部の人材を引っ張ってくるのよ。もう既に、民間企業とかコンサルタントで引っ張り合いになっている中で、大学はそれほど多くの給与を出せないという現実を見ると、本当に優秀なAIの人材を持ってくることは非常に難しいんで、まずこれは横展開は無理だろうなっていう感覚になるんです。その辺、いかがでしょうか。
【説明者】 結局、どのレベルを考えるかのお話で、もう東大の松尾先生なんかも、ピラミッドの階層でよくAIの人材を議論されていますけれども、一番頂点のところを議論すると、先生のおっしゃるところはそのとおりかなと思いますけれども、実際に現場で利用するというところのレベルになると、もうちょっとレイヤーが下がってきますので、そういったことができる人材っていうのは、それでも足りない状況ではありますけど、社会的には存在するのかなと思っています。
【堀川委員】 その部分を今、取り合いが始まっていますので、現実に企業等を含めて。そういう厳しい状況でこの事業を発展的に進めるとすると、やはりもう内製化しかないんです。頑張ってもらうしかない。国からお金をもらった以上は、そこが一義的な外部人材を活用するとしても、それをいかに内製化するという部分を持っていかないと、将来的に横展開っていうのはきっと不可能だと。もともと大学という、ポテンシャルが高いところですから、そこはもう期待せざるを得ないのは、事実、この事業だと思うんです。なかなかハードルは高いとは思うんですけど、ぜひその内製化も含めて横展開が可能な状況をつくらざるを得ない。だから、そのための指標、そういう人材が、教える側の人材が育っているのかっていう観点も含めて、大学のロジックモデル、この事業のロジックモデルをしっかりと設定していただいて、難しいかもしれませんけど、ぜひこの事業を高いポテンシャルで進めていただきたいというのが私の意見です。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
委員の先生方におかれましては、コメントを記入していただいていると思いますけども、そのほか、コメント等ございますればよろしくお願いいたします。
川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 ご説明ありがとうございます。
今のこれまでの議論を伺っていまして、176ページを見ていたんです。中間評価の結果です。ダブルメジャーで高い、高度な内容のプログラムである一方で、なかなか教える側の人材の確保というところでのバランスが多分取られて、この中身になっていると思うんですが、評価結果のコメントを拝見しますと、なかなか充足率が大きく満たしていないなど、厳しい状況っていうのも見られると思います。
もともと定員数がそれほど、165ページです。書いていただいたように、入学者数がそれほど多くない中で、なかなか厳しい状況もあるんだなというふうに見ていたんですが、このあたりは、もともとこういった人文系の大学院の環境も踏まえた上で、それでも奮闘しているという状況なのか、そのあたりの評価っていうのは今のとこいかがでしょうか。
【説明者】 前回もこの点は議論になったかと思いますけれども、初年度っていうのは概して、非常に皆さん苦戦されて、その後、実際、この許認可の関係で学位プログラムの体制、当初計画が遅れちゃったとか、学生への広報活動が十分じゃなかったというのがあるので、R7というよりは、もうR8でアップワードなトレンドになっているというのはいいことかなというふうに思っておりますが、ただ構造的な話をして、今、川澤先生ご指摘のとおり、人社系の大学院進学というのは、特別な覚悟をみんな持った上でされるっていうのが多くて、なかなか数の上では日本人の進学者、概して厳しいというのがありますので、各大学のほうでもかなり努力をされて、こういう上昇傾向をつくっていただいているんだと思いますので、これはこの事業というよりは、もう本当に日本の大学院教育の構造的な問題の部分はございますけれども、我々としてはよくやっていただいているなと思います。
ここであまり資料を出していませんけれども、東京芸大のコースなどは物凄い人気みたいで、倍率も非常に高いというふうに聞いているんで、メニューの内容と、あと学生さんの実践的なものにつながるかどうかというところが重要なのかなというふうに考えております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らく、人社系で修士を取ろう、かつ博士というよりは修士で就職の方に行かれる方を対象、コアなターゲットとするというと、またさらに難しさっていうのはあるんだろうなと思いますけれども、おっしゃっていただいたとおり、選考の中身を工夫すればきちんと希望者の方が増え、満足のいく、修了した後も形になっていくのであれば、そこは意味があるんだろうなと思います。
ただ一方で、これまで議論がありましたように、このレベルのダブルメジャーの大学をほかにも増やすポテンシャルがどこまであるのかっていうのは、確かに考えていかなきゃいけないなと思いますし、ここでの取組っていうのは、単にほかの大学でダブルメジャーを増やすっていうよりは、もう少しコンソーシアムの中で広く体験を共有していくみたいなところなのかなというのも、現実的なところでは思いました。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 これはコメントなんですけれども、私自身の人社系の大学院とかっていう中で、恐らくこちらの大学は、これらの選考をするためには入試で数学を課しているんでしょうね。それがすごく大きなネックになるんではないかなというふうには感じてはいます。人社系の学生さんは、もう高校1年ぐらいのときから数学をやっていないんですよね。なので、いきなり数学をやってくださいというのをやるのもあるし、特にまた一旦、大学から離れていた社会人系の方々は、英語でさえもすごい大変なのに、そこに数学の入試があると、ちょっと受けられないなというふうになってしまう可能性は凄くあるのかなというふうに思いますので、そこら辺を各大学さんはどのように対処していらっしゃるんでしょうか。
【説明者】 この人数だと恐らくそれを突破できる人が採用されているんだと思うんですけども、先生おっしゃったところは構造的な課題で、これはまた我々の別な行政テーマになるんですけれども、今、高校から大学、大学院まで一貫した教育プログラムの改革っていう中で、数学を捨てない教育っていうのをこれからどうやっていくかというのは、指導要領の部分の議論でも、大学に入った後の文系での学部での数理併修も含めて、今まさに課題にしているところでございますので、現状、そういう先生おっしゃる……。
【阿部委員】 人文系の学生さんは大学入試でさえも数学があると受けない方はいる。
【説明者】 そうですね。国立大学は別として、なかなか私立の大学だと、数学を入試に課していない大学というのは多くございますので、ただそれはアドミッション・ポリシーなので大学の自由でございますけれども、入った後、できるだけもう一回数理併修というか、ただ実際に、またこれも完全に別の事業の話になりますけど、我々、東京の主要な私立大学といろいろとコミュニケーションをさせていただいていても、入った後、文系の学生さんでもAIとかそういったものを、我々は今、認定制度をつくって標準的にやってくださいっていうことをやっているんですけど、そういう講義の人気が非常に高くて、抽選で外れる学生がいるぐらい。
だから、学生のほうは必要性っていうのは分かっているので、今、そういう時代の転換点なので、先生おっしゃるようにギャップ、実際発生しているんですけれども、大学へ入るまでの方法論としての数学を捨てるっていうのは、もしかしたら今後もあるかもしれませんけど、入った後何らかの形で、AIとかそういったものをスキル的に身につけなきゃいけないっていう意識は、就職に向けて学生さんはものすごく強いようなので、そういう意味では、こういう大学、大学院で、大学がこういうメニューを準備しておくっていうことに関しては、多分受けたいっていう学生はこれから出てくるのかなというふうに思っています。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、川澤先生、お願いいたします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
今のお話をお伺いしていて、恐らくこのダブルメジャーの中では、例えばAIでもその原理に近い、数学を必要とするような、根本的なとこを理解するために必要なスキルっていうところも含めて学んでいるんだと思うんですけども、恐らく学部もしくはダブルメジャーではないような大学院を想像するに、AIをどう使いこなすかっていうところに注目をすると、恐らく必要なスキルとか、知識って変わってくるんだと思うんです。そこは、もう政府全体としてかもしれませんが、どこまでその原理というか、そこに踏み込んだ知識を必要とするかっていったところと、もう本当に使いこなせてAIエージェントをどう使いこなして学びを進めていくかみたいなところに、もう振り切ってしまうという可能性も当然あるんだと思いますし、そこはあくまでこういうプログラムを用意することは、前者としての根本的なところも学びが必要だっていうようなご判断も一つあり得るのかなと思いますが、そのあたりっていうのは、どちらも必要なんだと思うんですけども、いかがですか。
【説明者】 自動車を運転するのに自動車工学を勉強する必要があるかみたいな議論はございまして、AIに関しても、AIを要はまさにクラウドでエージェントを立てるみたいな実践的な、触らせるのが大事で、別にAIがベクトルの計算で成り立っているとか、そういうところまでの理解は要らないのではないかという主張をされる方は実際いらっしゃいます。
それはそれでものすごく説得力がある議論で、これは大学のアカデミックな、アカデミアのファカルティーの性格とは物すごく相性が悪いというのも関係者の方は理解されていて、ただ学生のニーズがあるのはそういうスキルのほうじゃないかっていう話もあるので、正直、これは我々の別の仕事の話になるんですが、今、それをどう両立させようかっていうのをまさに議論をしているところでございまして、先生のご指摘のポイントは非常に鋭いというか、まさに我々が今現状、行政上の課題にしているところです。
【川澤委員】 ありがとうございます。
恐らく、使いこなそうとするときに、最終的に原理に立ち返ったりとか、いろんな用意をしていくっていうことは必要なんだと思いますので、入り口でどこまで課すかっていうところも当然あるんだと思いますけれども、これからもっともっとAIが使いこなすっていう場面が増えてくると、恐らくこういった原理を学ぶっていったところの難しさの価値がある一方で、入学者っていうとこの難しさも出てくるのかなとは思いますので、うまく使いこなすっていうところとの両面をアピールしていってもいいのかなというふうに思いました。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
今、堀川先生がコメントを取りまとめていただいておりますけれども、もしほかの先生でさらなるコメント等ございましたら、お願いいたします。
では、川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 続いて、せっかくなので。
145ページを拝見していますと、各大学に支出するというところと、学術振興会に全体の審査であるとか取りまとめをっていうところで、各大学に9大学でこの金額と、取りまとめのところのバランスみたいなところを、これ、大学の数も審査の段階では結構あったということなんでしょうか。バランスをもう少し各大学に振り分けてもいいかもしれないですし、何かそのあたりは検討の余地があるのかって、公募の倍率みたいなところってどのぐらいなんでしょうか。
【説明者】 応募のときには2倍にいかないぐらいで、実際、十数件というところで申請はあったとこでございます。
【川澤委員】 分かりました。
【説明者】 先ほどお話あったとおり、これは設置審をクリアするみたいな話なので、なかなか大学にとってもハードル高めの事業かなとは理解しています。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
そうすると、もう少し、難しさがある分、大学のほうに手厚くて、この審査のプロセスっていうところの数が少ない可能性が高いっていう意味では、少しボリュームをバランス取っていってもいいのかなというところは思います。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、堀川先生の取りまとめまで少々お待ちください。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 では、川澤先生。
【川澤委員】 178ページを拝見していまして、取組の持続性っていうところで書いてくださっていて、当初配分額3分の2、最終年度は3分の1に減少させていって、自己負担額を高めていくということで、もう設置審も通っている話なんで、継続していく話だとは思うんですけれども、入学者数の厳しい状況ですとか、中間評価内容を見ると、難しさもある一方で、現状としては各大学で引き続きこの学部を、中身をいろいろとブラッシュアップしつつも、継続して取り組まれていくっていうような状況であるんでしょうか。
【説明者】 もう、おっしゃるとおりです。
基本的に、ほかの大学の取組にも書いてあったところなんですけれども、やっている間に退職教員が出るんで、そこで今、外のお金で雇っている人間をちゃんとその枠に入れて内製化しますとか、各大学、皆さん考えていただいているので、組織として立てたものなので、特に先進的な事例ということもありますので、大学って大体こういうことを繰り返しながら少しずつ形変わっていくものなので、そういうリフォームの一助にはなっているかなと理解しています。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、堀川先生、取りまとめ役の先生から取りまとめのコメント案をよろしくお願いいたします。
【堀川委員】 どうもお疲れさまでした。
では、本件、デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業は、「大学院の閉塞性、分野の壁を打破し、高度な専門的知識のみならず、数理・データサイエンス・AI分野のスキルや国際感覚を身につけた、今後の社会を牽引する高度人材の育成のための分野融合の体系的な大学院教育モデルを構築すること」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実に向けた重要な論点が複数提示されました。つきましては、本日の審議を踏まえた取りまとめコメント案として、大きく4つの論点にて整理します。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
人社系の大学院でダブルメジャーを取得し、就職する層のニーズには疑問が残る。事業実施の学びをコンソーシアム等で共有することが重要である。
続きまして、「事業の効果及び指標(KPI)の設定」についてです。
現行の指標やアンケート結果のみで普及を期待するのは不十分であり、各大学の取組を横串でデータサイエンス的に評価する仕組みが必要である。補助されたプログラムに関する指標にとどまらず、学内教員数やデータサイエンスの素養を有する教員割合、外部依存度などを長期アウトカムや指標として把握することが望ましい。
さらに、「事業の執行体制とマネジメント」についてです。
外部人材の知見を学内教員に移転し、大学内にMDA教育能力を蓄積する体制の構築を重視すべきである。補助終了後も自走し、他大学へ展開可能なモデルとなっているかを確認し、教員側の体制や内製化も含めて評価できるロジックモデルへと進化させることが有効である。現場で求められるAIスキルのレベルを的確に把握し、普及の方法を随時検討する必要がある。モデル事業の普及方法がシンポジウム等のアナログな手法に偏っており、MDAの観点を取り入れた改善が求められる。
そして、「マクロの政策全体での位置づけと社会への波及」についてです。
先導的プログラムの開発支援は意義があるが、それをダブルメジャーにまで至らないレベルのプログラムへいかに普及させるか、積極的な検討が求められる。
以上、本日の審議を通じて明白となりましたのは、人社系大学におけるダブルメジャー取得者の就職ニーズに対する懸念や、モデル事業の普及方法及び指標設定に改善の余地がある、という課題です。一方で、先導的プログラムの開発支援そのものの意義は大きく、コンソーシアム等を通じて事業実施の学びを共有し、広く普及させていくことが重要である、という前向きな評価もされています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いします。
皆様、本案でお諮りしたいですけど、よろしいでしょうか。
【堀川委員】 ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川先生、どうもありがとうございました。
それでは、以上をもちましてデジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業の公開プロセスを終了いたします。
どうもお疲れさまでした。
次の次世代のがんプロフェッショナル養成プランについては16時15分開始といたしますので、よろしくお願いいたします。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、議事に入らせていただきます。
本日6番目の事業は、次世代のがんプロフェッショナル養成プランです。
まず初めに、事業担当部局から事業概要の説明をさせていただきます。
説明者は、5分以内で簡潔に説明をお願いします。また、資料での説明は、ページを示した上でよろしくお願いいたします。
では、お願いします。
【説明者】 まず、資料の191ページをご覧ください。
事業の概要を示したものでございます。
この事業の背景・課題ですけれども、我が国においてがんが死因の第1位であるという状況に対応するために、がんの専門医療人材を養成するということで、優れた教育プログラムを開発し、大学間で連携して開発・提供を担う、そういう拠点を支援するというものでございます。
真ん中の事業内容のところでございますが、政府全体の第4期がん対策推進基本計画を推進するために、大学の大学院レベルにおける教育プログラムの開発をするということで、今期においては、具体的には1から3にありますとおり、顕在化している課題、例えば痛みの治療やケアといったもの、放射線治療医、病理診断医等の担う人材の養成。2として、がん予防の推進。3として、新たな治療法を開発できる人材の養成というテーマで事業を進めております。
その下にございますとおり、事業期間は令和5年度からの6年間ということで、全国に11拠点、1拠点当たり約7,700万円を支援するという形にしております。
ページを1ページ戻っていただきまして、190ページでございます。
ロジックモデルでございますが、真ん中のところでアウトプットを記載しております。
こちらは、昨年度の外部有識者のご指摘を踏まえまして、今回から設定を見直したものでございます。これまでは、短期アウトカムとして受講者数を、そして長期アウトカムとして修了者数を設定をしておりましたけれども、ご指摘を踏まえまして、資料にあるとおり、まずアウトプット(活動目標)として教育プログラムの構築というのを置きつつ、短期アウトカムといたしましてはその修了者数の増加、そして長期アウトカムとしまして新たにがん専門医・専門資格取得者の増加ということを掲げまして、全体として優秀ながん専門医療人材を全国に輩出するということを目標として設定をさせていただきました。
192ページをご覧ください。
11拠点と申し上げましたけれども、ブロックごとの各拠点ごとに連携校がございます。このような形で、全県を網羅する形で、拠点校と連携校がそれぞれの地域の人材養成を行うという形にさせていただいております。
ページ飛びまして、196ページをご覧ください。
この事業の実施方法をもう少し整理したものでございますけれども、拠点校と連携校の役割分担でございます。
文部科学省から、補助金は拠点校に対して一括して支援をしておりますけれども、拠点校の役割といたしましては、全体の司令塔として事業全体の統括あるいはカリキュラムやコースのデザインをしていくということを主な役割にしております。連携校は、それぞれの大学の強みを生かした教育プログラムの開発・実施をしまして、拠点校がその連携校も含めた、様々な、多様なカリキュラムを集めて構成をしているということであります。
加えまして、右側ですけれども、全国がんプロ協議会というものを九州大学において運営をしていただいておりまして、拠点間の連携ということにも取り組んでおります。主な連携事業として、そちらへ上げておりますとおり、全国の共同フォーラムを開催をしたり、あるいは全国のe-ラーニングの聴講サービスを提供したり、市民、マスコミへの広報活動などを担ったりしているところでございます。
次の197ページをご覧ください。
このように、11の拠点(ネットワーク)を形成することで、全国の専門人材の養成、確保という点で、均てん化に向けて取り組んでおります。また、e-ラーニングシステムを開発するということに関しましては、各大学個別にということではなくて、筑波大学に一括して運用するという体制を取っております。また、先ほど申し上げた基準額7,700万円というものを複数の大学院が連携して教育環境の整備に取り組んでいるということと、次の段落ですけれども、多職種連携と多様なコース設計を実施するということで、医師だけでなく看護師、薬剤師、医学物理士など、がん医療に関わるあらゆる職種が対象として実施をされているところでございます。また、大きく教育プログラムとして、正規課程とインテンシブコースとございますけれども、大学院の修士課程につきましては、修士課程または博士課程ということで、2年から4年のプログラムを履修して、修了した後、学位を取得するということを想定されているものでございますが、それ以外にも現役の医療人をバージョンアップしていただくという、短期リカレントの1年程度のインテンシブコースというものも設けているということでございます。
続きまして、ページ飛びますけれども、199ページをご覧ください。
この事業の実績ということでございます。
これまで短期アウトカム、長期アウトカムの設定の仕方がプログラム・コース数であったり、履修者数、修了者数ということでございましたので、それを中心にお示しをしておりますが、正規課程、インテンシブコースともに、199ページであればプログラム・コース数、また200ページであればその履修者数というところで、一定の取組をしているということでございます。また、200ページの下半分ですけれども、この専門医の資格取得ということに関しましては、改めて確認をしましたところ、令和5年から7年の3か年の実績としまして、右肩にあるとおり、全149種、798名の方が関連する資格を取得しているという状況を把握してございます。
次の201ページをご覧ください。
養成した人材の活躍の状況でございますが、右側にありますとおり、全国ほとんどの県において修了者が活躍されているということと、また就業先ですけれども、左側のグラフにあるとおり、大学病院、市中病院等の臨床現場で約8割の方が活躍をされているということでございます。
そして、204ページでございますけれども、先ほど申し上げたように、新たに設定をした専門医資格取得ということの増加のKPIの設定の考え方でございます。
令和10年度の目標値を今回150名というふうに設定をさせていただきました。その考え方としましては、お示しのとおり、令和4年度の実績から5年以降の3か年の実績も考慮いたしまして、自然増の3倍となる150名という設定をさせていただいております。これは、このがんプロ事業にかかわらず、各専門資格の全体の貢献度ということであれば右下の約9.3%という数字のボリュームになってくると思います。
なお、ここで対象とする専門医の資格は、ご説明のとおり、3つの資格に限定をしておりまして、現時点でその全体的な傾向がオープンソースで把握できるものを対象としたいというふうに思っております。
次の205ページや206ページにつきましては、この専門医資格を取得するまでの道のりということで、非常にいろんなステップがあるということをお示しをしておりまして、加えまして206ページであれば、真ん中ほどにありますとおり、大学で履修をしたということだけではなくて、様々な症例を経験するということも要件になっているものがございますので、そういうものを踏まえた上で資格を取得するという流れがございます。
最後、207ページですけども、今後におきましては、例えばAIというのが進んでいる中で、これを活用した人材養成というのはどうあるべきかということが今後の課題かというふうに思っております。
以上でございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ご説明ありがとうございました。
それでは、私から論点についてご説明させていただきます。
お手元、ページ180ページの論点等説明シートをご覧ください。
3点ございます。
1点目は、目的を達成する上で事業の実施方法が効果的なものとなっているか。2点目は、事業成果検証のために適切なアウトカム、アウトプットは設定されているか。3点目は、効果検証を強化し、成果に基づく制度運用へ転換すべき。この3点が論点となります。
それでは、外部有識者の皆様方からのご質問等をお願いしたいと思います。
なお、説明者の方は、外部有識者からのご質問に対して簡潔明瞭に回答をお願いいたします。
それでは、阿部委員、お願いいたします。
【阿部委員】 ありがとうございます。また、新たにいろいろな資料を追加してくださり、事業を少しは把握できたというふうに思います。
そういった上で、根本的なところでお聞きしたいんですけれども、一番最初の事業の目的というのは、様々ながんに関わる人材を養成するっていうようなところがあったかなと思います。その中には、がん予防も入っておりますし、がんサバイバーのケアですとか、そういったような医療というのも、予防というのも入っているというふうに認識していたんですけれども、また193ページの国のがん対策方針でも、ピンクの部分と黄色の部分があるわけですよね。ですが、このプログラムは、もう医療の真ん中のブルーの部分のみに特化するというような形で進められているのでしょうかというのが、まず1つ目の質問です。
というのは、内容を見ても、実際に養成された方々を見ても、ほとんどが医師の方であって、看護師さんですとか薬剤師さん、若干いますけれども、それらももうどちらかというと治療の専門のほうで、予防ですとか、またアフターケアですとか、がんサバイバーさんの社会的な適応ですとか、そういったようなほうの人材についてはあまり触れられていないように思いますので、それは今後増えていくのか、それとももうこれは医科大学なんでもう医師、医療、治療というところに専任しているのかっていうことをお伺いしたいっていうことです。もし、そうでないのであれば、アウトカムの中に全体の修了数だけではなくて、もう少し細かい内訳が必要なんではないかなというふうに思います。
2点目が201ページの日本地図で、これを見るとちょっと驚かざるを得ないといった状況になります。
スケールがゼロから1,424人となっていますので、ほとんどがある1県に集中していて、ほかの県は恐らく、多くの薄い色のところは、多くて10名とか、そういうふうな形になってしまうのかなというふうに見えてしまうんですけれども、先ほど何回もご説明の中では、「全国に配置し」みたいな話をなされていたし、実際に採択されている大学も全国に散らばっているのに、何でこういうふうな形になってしまうのかっていうところについてご説明いただければなというふうに思います。
【説明者】 ありがとうございます。
企画官の松本と申しますけども、まず、養成しているのが臨床科だけなのか、それとも、要は予防とかアフターケアに関わるようなものも入っているのかということでございましたけれども、例えばでございますが、資料の195ページをご覧いただきたいんですけれども、こちらは大阪大学の養成なんですけども、この予防とかアフターケアに関しては、今回の第4期で初めて出てきた概念でございまして、第3期までは、例えば働く世代とかっていうようなのをターゲットにしていたんですけれども、この第4期で新しくやっているようなところとして、この195ページの右上に紫のゾーンがありますけれども、ここのビッグデータに基づくがん予防のプログラムですとか、その下、婦人科とか乳腺ですけども、これはBRCAという遺伝子異常と関連する婦人科がん、乳腺がんがありまして、そこを遺伝子を見て、例えば家系を見て、そういうところで出る前に対策をするようなものですとか、遺伝カウンセラーがいたりというようなことで、こういうのの養成っていうのを力を入れて、全国的にやっていただいております。
【阿部委員】 それは自主的に出てきたのか、新しいのか。
【説明者】 今回、3種類の専門医だけをKPIに設定をさせていただいたのは、学会が全部の専門医の県別の状況っていうのを我々も見れる形で公表していたということで、今回の事業レビューのプロセスの中で、データとしてお示しできるものを選んだということでありまして、我々のターゲットは広く、先生おっしゃるような予防の、今回の第4期、初めて出てきたのは。
【阿部委員】 200ページの修了者の専門医等の状況があるが、そこには入っていないということでしょうか。
【説明者】 ここは大きなものだけお示しをしておりますけれども、例えばがん看護専門看護師は上から6番目に入っておりますし、婦人科腫瘍専門医というところも入っておりますし、ゲノムのプロフェッショナルとかも入れているんですけれども、4年間の博士課程を1年目、令和5年からやっていて、まだ卒業生が出ていないものなどは実績としては出ていないんですけど、6年間のうちでは養成をする予定になっております。
2点目の密度というか、どれぐらいやれているか、育成できているかということでありますけれども、例えば、先ほどがん専門看護師も養成しているっていうことを申し上げましたけれども、10年前は10万人当たり全国平均で0.5ぐらいだったのが、10万人当たり1人ぐらいに今、来ています。このがん専門看護師は、がんプロのこの事業のアウトプットの主要なところになりますけれども、この10年で10万人当たり0.5人から10万人当たり1人ということで、全国平均で見ても倍増して、しっかり均てん化もできているいうふうに考えております。10万人当たりでお示ししたほうが分かりやすかったかもしれないですけれども、実人数だったのでばらけて見えるようなスケールになってしまって、そこは申し訳ありません。
【説明者】 例えば、がん専門看護師などを見ても、東京とか大阪に集中しているかというと、そういうことはございませんで、今、10万人当たり平均1と申し上げましたけども、例えば秋田とか山形とか、そういう日本海側の専門看護師がなかなか居着かないようなところも10万人当たり1を達成しているような状況で。
【説明者】 これは、修了者の就業先のデータでございますけれども、もし……。
【説明者】 よろしいですか、すいません。
ページで申し上げますと、198をご覧いただければと思いますけれども、こちらに正規課程とインテンシブコースのそれぞれの受講者数を書いております。これを日本地図にしたというところです。なので、見ていただくと九州大学のところ、インテンシブコースの方々の受講がかなり積極的に受講されているということがありまして、日本地図の絵としては九州のところ、福岡のところが赤くなっているというところです。
これ、拠点大学しか書いていませんけれども、この下に連携大学もありまして、それぞれのどこに就業しているかというところを調べたところ、このような形になっているということで、このグラフを日本地図にしたというふうにご理解いただければと思います。
【阿部委員】 なるほど。でも、そうすると、もう少し全国的に広げる。均等になるような形にする工夫が何か必要なんじゃないでしょうか。
【説明者】 九州大学が多いというのは、1つは全国がんプロ事務局を担っていることもあり、非常に力が入った地域でもあるということがございますけれども、おっしゃっていただいたように、できるだけ全国の均てん化が図られるように、さらに取組を進めていく必要があろうかと思います。そのあたりも、大学ごとの取組の検証は、今年度後半に私ども中間評価をすることにしておりますので、その中でしっかり確認をしていきたいと思っております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 よろしいですか。
それでは、川澤委員、お願いいたします。
【川澤委員】 ご説明ありがとうございます。
すいません。195ページで、先ほどがん医療だけではなくて予防、共生も含めた形でのプログラム構成になっているっていうお話があったんですけども、もう一度確認をしたいんですが、例えば大阪大学の取組内容を正規課程コース、インテンシブコースで取ろうとした場合に、正規課程コースはオレンジの丸のところだと思うんですが、これを大阪大学以外の大学を含めた形で単位を取得すればいいという、どういう形でこのプログラムを履修するのかっていうイメージをもう少し教えていただきたい。というのが、連携校との役割分担っていうのが196ページに書いてくださっているんで、どういうふうな形で取得をしっていうところをもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。
【説明者】 195ページで申し上げますと、これは代表校が大阪大学なんでございますけれども、下を見ていただきまして、京都府立医大、和歌山県立医大、奈良県立医大、兵庫県立大学とありますが、それぞれの大学、下のところにもオレンジの丸がございますけれども、それぞれの課程が各大学にもございます。それぞれの博士課程とか修士課程がそれぞれの数字の分ございまして、それぞれ例えば看護師用の修士課程があったりとか、博士課程も緩和医療系もあればそういう系もあるということで、それぞれの博士課程をそれぞれつくってはいます。ただ、共通の授業の開発を大阪大学、リーダーの下でも共通のプログラムがありますし、全国のe-ラーニングのプログラムっていうのもあるんですが、どうしても対面というか、直接指導する必要があるものもございますので、それぞれの大学に課程が幾つかあって、それに学生は入ることになります。ですので、例えば京都府立大学の何とか博士コースがあったら、そこに学生はつくんですけれども、共通の授業とかプログラムっていうのが一部あって、それは大阪大学の連携校の共通もありますし、全国共通もあって埋めているっていうようなイメージになります。
【川澤委員】 分かりました。
そうすると、基本的には、各地域で対面のものについては全てがカバーされていて、オンデマンドも利用するっていうことで、遠方に行かなければプログラムを受講できないっていうことはない立てつけになっているっていうこと。
【説明者】 そうなんです。それぞれの大学で受けられるっていうことです。
【川澤委員】 ありがとうございます。
その意味では、先ほど議論のありました201ページで、地域の今、修了者数でいいのかな、これは。就業先のところで偏りがあるっていうところは、198ページを拝見しますと、目標値をかなり九州大学が上回っているので、目標ベースでいうと大体、全国に一定程度の割合で正規課程もしくはインテンシブコースの修了者数が散らばっているであろうというところで、特に九州、福岡にいなければいけない、行かなければいけないっていうことはないっていうことですね。
【説明者】 まさにおっしゃるとおりでございます。
198ページの右側でございますけれども、インテンシブコースということでございまして、インテンシブコース、名前はあれですけども、短期プログラムになります。半年とか1年のプログラムですが、左側の正規課程は2年の修士とか4年の博士とかでございまして、それはちょっと1大学が頑張ったからといって短期で増えるものではないので、左側を見ていただくと全国に散らばっていて、これは代表校のものですので、実際はそれぞれの県にある連携校にもプログラムがございますので、比較的均てん化されているのは、左側のイメージが正規課程で長くやって、学位も取って、専門医とかも目指すものですので、左側の分散度合いを見ていただければ、均てん化しているということが伝わるかなというふうに思います。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
これ、正規課程の履修者で、成果実績ですけれども、これの中には専門医や看護師を含めた全ての数字が含まれているっていうことでよろしいですか。
【説明者】 さようです。全員が全員、専門医までたどり着くわけではないですけども、それなりの方が専門医とか専門家、専門薬剤師にたどり着いているということであります。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
恐らく地域で、全国でニーズのある専門医もしくは医療人材っていうのがある一方で、各地域ごとにもそれは、どういう専門医が足りないであるとか、どういう人材が足りないっていうところはあると思うんですけれども、そこのあたりは、ニーズのある人材がどのぐらい充足しているかっていうよりは、ご本人の希望で、もっとスキルを高めたいっていうところでこういうプログラムを受けるっていうような立てつけの、例えば病院側でこういうプログラムを受講することを促進するような支援があれば、もっと必要な人材っていうのが育成されるっていうようなこともあると思うんですけども、そうではなくて、それだとなかなか続かない部分も、忙しい中でこういうプログラムを受けるって大変ですのであると思います。そこはある程度自主的なところに任せている、そのあたりっていうのはいかがなんでしょうか。
【説明者】 おっしゃるように、需給のバランスっていうのは、この専門という細かいところでも見れていくといいんですけれども、どちらかというと、それは教える側というか、指導する側の目線で、しばらくうちの課程を選ぶ人が少なかったから頑張ろうみたいな感じで、指導側というか、教授側の思惑で需給に配慮はしていただいていると思うんですけれども、県全体とか、地域全体の提供体制というところまではいっていないんですけども、一方で地域ごとにがんの計画をつくって、厚労省のやつですけども、ありますので、そこの中でのやり取りっていうのは、活性化させる余地っていうのはあるのかなとは思っています。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
そういうKPIみたいなことも考えられるのかなと思って伺ったんですけど、状況については理解いたしました。
一旦終わります。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、林委員、お願いします。
【林委員】 ありがとうございます。
ロジックモデルも分かりやすいですし、それからこれまでも議論してきました、拠点校と連携校っていう形で全国で配置しているというのも、こういうがんのプロフェッショナルを育成するためには非常に有用なことだと思います。
理解のために確認しておきたいんですけども、今申し上げたように、全国にうまく配置されているというのは、公募で応募があって採択をした形ですか。その結果として、こんなバランスがいい。
【説明者】 この補助事業は、公募をして、手を挙げてもらって、審査して採択をしたというプロセスでございます。
【林委員】 競争率も1.何倍とか、一応落ちているところもある。
【説明者】 今、11件採択しておりますけれども、申請自体は12件あって、11件を採択したという形で、こちら、採択する際に関しては、拠点地域でがんの専門人材をどれだけ輩出できるのか、がんの医療の均てん化にどれだけ資するのかっていうところも評価項目に入れて、それを踏まえて採択をしているというところになります。
【林委員】 分かりました。少し理解が向上しました。
そうすると、まず大きく一つお聞きしたいのが、このがんプロフェッショナルという人材なんですけど、先ほど予防であるとか、様々な新たな人材であるとか、あるいはAIを使っているとか、そういう話も理解しながらも、ただ、がんの人材ってずっと養成していたはずじゃないかとも思っていて、これはなぜこの事業をこの段階で組まなければいけなかったのかっていうこと、それからこの時点で組んで新しい教育プログラムであったり、インテンシブコースだとかをつくったのが、自立してこの後いけるのかっていうのがよく分からなかったので、そのあたりをまずお聞きしたいのが1点目でございます。
それから、2点目で、先ほども九州大学の受講者が多いっていうのも、インテンシブコースのほうで目標に対してこれ、今、画面に出ているやつですけど、611%という形なので、かなりインテンシブコースのほうは人が来ていて、後ろのほうに理由も書いてあって、オンデマンドでやっているからかなり取れたんですっていう話と理解しましたけれども、九州大学のことではなくて、202ページ、全体のとこなんですけど、アンケートの結果もあって、右下ですか、「これからがんプロへの進学を考える人に対して、おすすめできますか」で「どちらとも言えない」が30から40ぐらい、微妙な数字が出ていたりするんですけれども、そうすると、教育っていう視点から考えると、あまりにも履修者が多くても大丈夫かなっていうのも通常懸念しちゃうところもあるので、このあたり、どうですか。実際に、教育プログラムがしっかりと、オンデマンドとかも使いながらうまく機能しているのかどうかって、ややデータだけから見ると不安も感じるんですけれども、そのあたりのご認識を教えていただければと思います。
【説明者】 この事業が必要かどうかっていう初めのご質問に関しましては、がんの問題が先ほど冒頭に申し上げたように、依然として死因の第1位を占めていて、これから高齢化が進むに当たって、さらにそれが増えていくであろうという推測がある中で、がんに対応する人材を計画的に養成していく必要があるというのが根本的な事業の趣旨でございますけれども、第1期からそれぞれ段階を追って取組を進めてきておりまして、まず以前、2006年とか、この事業を始める前の段階では、外科を中心とする治療というのがメインであったところでございますけども、放射線治療であったり、薬物療法といったものもきちんと組み合わせた形での対応っていうことに対する必要な人材養成を始めていったと。さらには、第2期においてはチーム医療という形で多職種が連携をして対応するっていう体制も必要であるとか、第3期におきましてはゲノム医療、希少がんの対応を含めた個別化医療への対応をする人材が必要ということで、第4期でいうと予防と共生というようなテーマがございます。それぞれ取組は継続してきておりますけれども、今後、さらに必要な人材のテーマというところを特化しながら事業を進めてきたということでございまして、これまでの事業に関しましては、それぞれのテーマにのっとった教育というのは、きちんと補助事業を終わった後に自走化をしていただくというのが前提だと思っておりますけれども、現在必要な人材のテーマに対応した教育の支援というのが必要であるというふうなことでございます。
2点目ですけれども、202ページのアンケート結果でございますけれども、この「どちらともいえない」というふうに回答した理由につきまして、もう少し詳細を深掘りする必要があろうと思っております。それに応じて、この事業自体は必要かと思っておりますけども、その進め方とか内容につきまして、中間評価などを通じまして、必要な改善を図っていきたいというふうに思っております。
【林委員】 分かりました。
2点目は、これから中間評価なされるということなので、そのあたりで教育の必要なところをしっかりとご専門の評価委員の先生方が見られると思いますので、そこをお願いしたいと思います。
1点目は、ご説明は分かるんですけども、ただ、がん以外にも様々な医療分野、あるいはそもそも医療分野じゃなくたって、いろんな教育って改善していくっていうか、進展していかなきゃいけないので、そういうところってがんの医療従事者の育成は、定期的にこういう形でお金を入れて教育プログラムの更新を図っているって、そういう理解でいいんですか。
【説明者】 まさにそのとおりでございまして、先ほど課長から申し上げましたけれども、第4期のがん対策基本計画の中での必要とされる専門人材を養成しているわけですけども、205ページで先ほどご説明をさせていただきましたとおり、文科省としましては、医学教育もコアカリキュラムを順次見直しておりますし、初期研修の内容というのは厚労省が見直していて、その先の基本領域の専門領域に関しては専門医機構が見直しをしてっていうことで、システマティックにはやっているんですが、どうしてもがんの専門人材っていうのはその先のサブスペシャリティーになっておりまして、毎回、がん対策基本計画の中で、今回もゲノムとか予防とかっていう話があるんですけども、どうしても高度な人材養成を要求をされたときに、日本の大学、どうしても市中病院でこれだけのスペシャリティーを、専門性を持った博士課程みたいなのはちょっと難しいので、どうしても大学を支援しなきゃいけないですし、そのときにどうしてもかなり先端的で狭い領域というか、かなりとがった領域になりますので、そこでの人材養成となると、国の後押しがどうしても必要になる部分っていうのがあって、広くない、サブスペシャリティーの専門のその先で高度なことを要求されると、国の支援っていうのはどうしても必要になる部分はあるのかなというふうに考えております。
【林委員】 分かりました。
もうちょっと聞きますが、がんってある種看板が立って、非常に支援が歴史的にも得やすいかなと思っていて、例えば先ほどの死亡理由も1位ががんで、2位が心疾患で、老衰とか続くわけですけれども、それらと比べてがんの専門人材は、今ご説明いただいたように、特別な措置が必要なのか。つまり、そちらもいろんな医学人材を育成しなきゃいけなくて、予算も限られて、全てはってわけにはいかないから、そうするとどういう形で医師の養成をしていくのが最も効果的なのかなと思いながら聞いているわけなんですけれども、これ、がんはがんプロフェッショナルという形で育成していったほうがいいのか、それともほかの疾患についてもこういうメニューが、事業があって動いているっていうことなのか、そのあたりの全体像っていうのはいかがですか。
【説明者】 おっしゃるとおり、予算の限りがある中で疾患別に人材養成を細かくやっていくということには、限界があるということだと思います。その中で、がんへの対応っていうのは、政府全体で基本法と基本計画というのを立てながら、政府横断的に取り組んでいくという重点課題になっていて、まさに死因の第1位ということで、またいろんな職種とかいろんな分野が連携して対応しなきゃいけないという意味で、重点的に支援をするという形を取っているものだと思っております。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それでは、堀川先生、お願いいたします。
【堀川委員】 どうも、大変充実した資料を作っていただいて、本当にありがとうございます。
これまでの議論で、実際に育成した人材がどこで活躍しているかということは、この資料で分かるという理解でいいんですよね。まず、その質問でどうぞ。
【説明者】 そのために、先ほどご説明したような資料をご用意いたしましたので。
【堀川委員】 この前、思いつきに近いわけじゃないんですけど、例えば私ががんになったとして、じゃ、どこの先生にかかるのが一番いいのかっていう状況になったときに、この育成された先生方でいうと、どの先生が最もお勧めになるんでしょうか。
【説明者】 ありがとうございます。
かなり専門性の高い人材になりますので、まずは主治医というか、今であれば総合診療専門医というか、総合的に診れる方から臓器別に振られていくと思います。例えば、肺がんであれば呼吸器であったり、前立腺とか膀胱であれば泌尿器という形になると思うんですけれども、我々が今回例示をしている、例えば薬物療法ということになりますと、日本は伝統的には少し弱いと言われていた抗がん剤治療のところの専門家になりますけれども、要は泌尿器科であれば手術をまずはしようとしますと。例えば取り切れませんでしたということになると抗がん剤治療をしますけれども、今、分子標的薬と言われる新しい薬などがどんどん出てきている中で、まずは効かなくなるまで第1選択をやって、第2選択をやってというふうになっていくと、がん薬物療法専門医にどこかのタイミングで泌尿器科医からバトンタッチをされる。残念ながら、少しターミナルというか、終末に近くなってくると、今回ご説明した緩和医療の専門医が診るというような形で、フェーズごとにバトンタッチをしていきますけども、特に弱いところの専門医を、今までこのプログラムで育成してきている。放射線とかですね。日本はもともと外科は強かったけれども、薬とか放射線は弱い中で、このプログラムで育成してきたということになります。
【堀川委員】 すいません。実際、病院へ行くと、もうその病院で担当している先生になってしまうんですけれども、なかなか選ぶチャンスがないという状況なんですけど、そういう先生方の、スキルの高い先生方が自分の近場でいるということをどういうふうに調べることが可能なのかっていう点なんですけど。
【説明者】 ありがとうございます。
専門医の中では、こういう薬物療法の専門医とかに紹介をしてもらう。大学の中との関連で、例えば大学と関連のあるがんセンターとかに紹介をしてもらうというような形で、医師の判断で紹介されていることが多いのかなというふうに思っておりまして、患者さんが直接見るとなると、まずは基礎領域の専門医、例えば前立腺がんだったら泌尿器に行けるようにということで、泌尿器科の専門医はどこにいますかみたいな、基本領域に関しては専門医機構が一定程度情報公開をしているというふうな理解ですけども、かなり専門性の高いところに関して、直接国民に、どこに専門医がいますというようなことは、領域によってはやっております。今回例示した3つは、そういうデータが手に入りやすいので例示をしたわけですけれども、全部が全部公表されているわけではないというのが今の実情だと思っております。
【堀川委員】 すいません。本当に私も年齢がいってきていますんで、がんになる確率も上がっています。もしなったときに、そういう方が、実際自分もそう思うんですけど、寄り添える形で、まずは今、公表していただいて、選ぶかどうかはその人の自由だと思うんで、本当にこのサブスペシャリティーの研修とか、これが非常に機能しているんであれば、そういう実際に履修された方々のどこにおられるか、ご氏名でもぜひ閲覧できる形で考えていただければというのは一つお願いです。いろいろ、いろんな障壁はあると思うんですけれども、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいというのが一つ。
それと、今回よく調べていただいているんで、その後の活躍の状況を、これはなかなかいい事例だなと。これまで、文科省って教育はする。育成はする。でも、それが社会につながった場合に、どうしても大学から離れたりすると他省庁の所掌になってしまうんです。なかなかそこまでフォローしてって言われても、そこがハードルになってなかなかできなかったんですけど、今回、こういう形でフォローできたという認識でいいんですよね。
ぜひ、こういう事例を省内でも共有していただいて、今後、教育した場合に、教育で終わるという言い方でいいのかどうか分からないけど、実際、社会に連動してこそ意味がある場合は、こういう形でフォローをするような、今後、ロジックモデルなり、実際、やっていただくということを、実にいい事例として取り上げていただきたいというのが2点目です。
さらに、実際にいろいろな研修があるんですけど、これで例えば市中の病院とか、がん専門の病院とかも働き先にあるんですが、こういう研修を受けたことがインセンティブが働くんでしょうか。分かりやすく言うと、収入が増えるんでしょうか。そういうインセンティブが働く仕掛けになっているのかどうか、お伺いしたいんですけど。
【説明者】 ありがとうございます。
例えば、看護師ですと専門看護師の手当というのがあるようで、看護協会の調べによりますと、月1万円強とか、手当が増えるということを看護協会の調査などから聞いております。医師に関しては、どちらかというとポジションの公募の要件、何々専門医を有することが望ましいとか、有することっていうふうな形であったりですとか、あとは非常勤の募集などでも、手当で1回3万円プラスとかっていうのは募集要項などを見ると載っておりますので、医師に関しても、どちらかというとエントリーのバリアで使われているみたいですけども、非常勤の手当などでやられているような例は今回見つけております。
【堀川委員】 そこなんですよね。もう、既に結果としてそうなっているという感じかもしれませんけど、ぜひ皆さんの仕掛け上も、こういうインセンティブがもっと働くような形にすると、結局、社会で活躍するというのはそこがきっとポイントになると思うので、さらに充実した公募要領の仕組みとか、積極的に組み込んでいただければなというのが私からのお願いです。
一応、以上です。
【説明者】 ありがとうございます。
おっしゃっていただいた点、卒後のフォローと、それから資格を取るインセンティブっていう話でございますので、これは厚労省の分野にもかなり関わってまいりますので、連携して一緒に対応していくということで考えたいと思います。
【堀川委員】 よろしくお願いいたします。
以上です。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 ありがとうございます。
205ページのところで、第4期のがんの基本計画に基づいて、第4期についてはまたこういう専門医っていう形で書かれていると思うんです。これは、5年ごと更新って書かれているのは、基本計画が更新されるたびに、今回の基本計画ではこういう分野に注力をした人材育成が必要っていう形で、基本的には5年ごとにまた新しいプログラムをつくって、新しい人材を育成していく。一方で、既存のこれまでやられてきたものっていうプログラムは残っていくという、何か、そういう全体を増やしていくっていうことなのか、全くシフトしていくものなのか、そのあたりはいかがですか。
【説明者】 ご質問のほうにまずお答えをしますと、残っている部分っていうのはあって、毎回別なほうに移るというよりは、開発したものは残って、ゲノムとか予防に関しては新しいプログラムが走っているという理解でおります。
この205ページだけを申しますと、一回取った専門医は更新し続けないと失効してしまいますので、今回のプログラムで取った後も更新を続けていただかないと、個々のお医者さんの専門医資格は失効しますということなんですが、毎回がんプロみたいなのを受けなくても、例えば学会に出て教育プログラムを集めたりとか、適切な症例を経験していることを証明するだけで更新はできていくので、毎回がんプロを受けなくても更新自体は、個々のお医者さんはできるということになっております。
【川澤委員】 分かりました。ありがとうございます。
こういうプログラムは5年ごとに出来上がって、また新しいのにつくり変わってっていうことではなくて、継続性を保ちつつ、必要なリソースが投じられているっていうふうに理解をしましたので、ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
それじゃ、川澤先生、お願いします。
【川澤委員】 具体的な中身も伺いたいんですけど、188ページを拝見しますと、各大学の支出の内容も書かれていまして、恐らく筑波大学はe-ラーニング、全国的に作成っていうところだと思うんですが、物品費で結構な資金が、支出がありまして、これは何というか、精査中って書いてはあるんですけれども、人件費ではなくて物品費に結構かかる内容のものなのか、そのあたりっていうのはいかがですか。
【説明者】 ありがとうございます。
この中には、e-ラーニングを運用するためのサーバーの経費等も入っておりますし、実習とかもやる場合の実習に係るような経費っていうのも入っているというところで、大きくはe-ラーニング、全国の(聞き取れず。)
まとめて運用、先ほどもご説明させていただいたとおり、この全部をまとめているというところもありますので、そういったところに経費がかかっているというところです。
【川澤委員】 ありがとうございます。
e-ラーニングのほうが受講がしやすいということは重々理解はするんですが、一方で一般的に企業でやるe-ラーニングですと、かなり内容をきちんと把握するというよりは、もう受講することに意味を置いてしまって、かなりぱっぱっぱっと終わらせてしまうような場合もあると思うんですが、このe-ラーニングっていうのは、きちんと受講しなければ資格が取れないような、そういう立てつけになって、中身をきちんと聞いた上でというような、そのあたりの仕掛けっていうのはどうですか。
【説明者】 まさに、正規課程でやることになれば、大学設置基準に基づいて実施されるということになりますので、オンデマンドで受けたとしても、その後、すぐに質疑を対応できるような状態にしてくださいということであったり、成績評価はしっかりとやるということになっていますので、それは授業として運用されているe-ラーニングであるということです。
インテンシブのほうに関しても履修証明が出ますので、授業の一つというふうに大学としては運用していますので、そういう成績評価なので、ただ進捗すればオーケーということではなく、質の保証をしているというふうには理解しています。
【川澤委員】 ありがとうございます。
そこが恐らく誰しも心配するところ、専門医というところの資格を取得するに当たっての学習の質というのと、きちんと履修の担保みたいなところが必要だと思います。そこは全国的にきちんと体制が整っているっていうようなことで理解しました。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
今、堀川先生がコメントをまとめていただいておりますけれども、その間、もしご質問等ございましたら、引き続きよろしくお願いいたします。
川澤先生。
【川澤委員】 207ページ、今後の取組ということで、AIでっていう形で書いてくださっているんですが、まさにe-ラーニングも、今度、AI for Scienceの時代でどう変わっていくかっていう、今後、例えばまた第5期の基本計画があるときに、じゃ、どういうふうなプログラムでやっていくっていうところも新しいフェーズがあるのかなと思うんですが、そのあたりの今後の取組とか方向性っていうのは、今の時点でどんなふうにお考えでしょうか。
【説明者】 ありがとうございます。
率直に申し上げまして、具体的な方向性が今、あるわけではないですけれども、第5期の計画も政府全体で見直しますので、その中でどういう対応ができるかっていうことをこれから考えていくことになろうかなと思います。
このがんプロ事業に限らず、医学教育や、あるいは医療にAIをどういうふうに活用していくかっていうのは、今でも大きなテーマでございますので、そのあたりは私どももアンテナ高く、現場の実態なんかも把握をしながら検討していきたいと思っております。
【川澤委員】 ありがとうございます。
まさに、日進月歩で技術も変わっていくんだと思いますので、このプログラムの在り方っていうの、これまでつくられたプログラムっていうのも、恐らくまたリバイスしていく必要があるんだろうというふうにも思いますので、全体として、過去にもつくったものについては、なかなか新しい予算っていうのは難しいとは思うんですが、必要なものっていうのはきちんと手当てをして、5年基本計画で、もう既存のものだからっていうわけではなく、考えていっていただくのがいいのかなと思います。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございました。
そのほか、ございますでしょうか。
【川澤委員】 192ページを拝見して、先ほど12応募があり、11拠点が採択されたというところで、全国を均てん化ということを考えると、ある程度の数は必要なんだろうなっていうふうに思うんですが、四国だけ拠点がないっていうところも若干気になっていまして、ここはたまたまなかったということなのか、もちろんここにも当然、様々な大学があるんだろうとは思いますけれども、特にここの地域について何か利益があって、ほかの大学での育成された人材がきちんと、このプログラムでは育成はされない、このプログラムには応募していないけれども、きちんと育成された人材がこういう地域にもいらっしゃるとかっていう、何かそのあたりっていうのはいかがですか。
【説明者】 ありがとうございます。
四国の大学は、岡山大学のところに連携校として香川大学、徳島大学、高知、ここがぶら下がっているというか、連携校として参加していくというところです。
【説明者】 愛媛大学も、すいません。失礼しました。
【川澤委員】 ありがとうございます。
連携っていう意味で、この地域にもきちんと学べる場所があるっていうことですね。分かりました。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 それでは、コメントがまとまったようでございますので、取りまとめ役の堀川委員からよろしくお願いいたします。
【堀川委員】 どうもお疲れさまでした。
次世代のがんプロフェッショナル養成プランは、「がん医療の新たなニーズや急速ながん医療の高度化に対応できる医療人材養成を促進すること」を図ることを目的とするものですが、各委員からのご意見を総合しますと、事業のさらなる充実に向けた重要な論点が複数提示されました。つきましては、本日の審議を踏まえた取りまとめコメント案として、大きく4つの論点で整理したいと思います。
まず、「事業の目的と設計の妥当性」についてです。
人材を育成することと、その人材が専門性を発揮できる場をつくることはセットで考える必要があり、地域の医療機関等における受け皿まで視野に入れ、インセンティブが働く仕組みをさらに積極的に取り組むことが求められる。市場原理だけではがん専門家が増えない職種や地域に対して、集中的に人材育成を行うためのインセンティブを与える工夫を検討する必要がある。
続きまして、「事業の効果及び指標(KPI)の設定」についてです。
専門医の増加等の長期アウトカム指標は妥当であると評価する。全体的な傾向が把握可能な指標を長期アウトカムとすることは理解するが、将来的には3つの資格に限らず多職種の人材が輩出されているかを測るデータ収集が必要である。短期アウトカムに設定している修了者数について、人材の内訳がないため改善が必要である。
さらに、「事業の執行体制とマネジメント」についてです。
拠点校と連携校の全国配置は効果的であり、今後の自走に向けた意識をもつとともに、中間評価における教育の質や課題を把握して進めることが求められる。
そして、「マクロな政策全体での位置づけと、社会への波及」についてです。
資格取得者が一覧できる仕組みの構築など、積極的にこの事業を進めていただきたいと。
以上、本日の審議を通じて明白となりましたのは、設定されている指標だけでは修了生の内訳や多職種の人材輩出状況が十分に把握できず、詳細なデータの収集が一つの課題だということと、一方で修了生の活躍先との連携状況や受皿づくりに向けたフォローが充実しており、これは省内の有効事例として評価できるのではないか、という前向きな評価も示されています。
以上、事業の質と効果を一層高めるべく、これらの課題を克服し、戦略的な事業の実施を目指していただくようお願いいたします。
皆様、以上ですが、いいでしょうか。
【堀川委員】 どうもお疲れさまでした。ありがとうございます。
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 堀川先生、どうもありがとうございました。
以上をもちまして令和8年度文部科学省の公開プロセスの全てを終了させていただきます。本当にどうもお疲れさまでした。
なお、本日取りまとめをいただきましたコメントの公表に際しましては、具体的な記載振りについては座長にご一任いただいてよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【藤吉サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官】 ありがとうございます。
外部有識者の先生方におかれましては、本当に今日長時間にわたりましてご議論いただきまして、また貴重なご意見を賜りましたことについて心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。今後の私ども文科省の事業の改善につなげてまいりたいと考えております。
また、本日インターネットで本会議をご視聴くださいました皆様におかれましても、行政事業レビューの取組を通じて、文科省の事業へのご理解を深めていただければ幸いでございます。
本日は、誠にありがとうございました。
大臣官房会計課財務企画班