独立行政法人大学入試センター見直し内容

平成27年10月2日
文部科学省


 独立行政法人大学入試センター(以下「本法人」という。)の業務及び組織については、中期目標期間終了時に見込まれる中期目標期間の業績についての評価結果、「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」(平成25年12月24日閣議決定)をはじめとする既往の閣議決定等に示された政府方針、さらに、上記の本法人を取り巻く環境を踏まえ、大学入試センター試験の実施を通じて、大学入学者の選抜の改善を図り、もって大学及び高等学校における教育の振興に資する本法人の政策実施機能を的確に発揮しつつ効果的かつ効率的な業務運営を確保するため、以下のとおり見直し、次期中期目標・中期計画の策定等を行うこととする。
 なお、「高大接続改革実行プラン」(平成27年1月16日文部科学大臣決定)を踏まえ、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」については平成31年度から、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」については平成32年度からの実施を目指し、これらのテストの具体的な内容や実施主体の在り方等について、文部科学省に設置した「高大接続システム改革会議」において一体的に検討し、平成27年中を目途に検討結果を取りまとめることとしており、ここでの検討結果を踏まえ、更に業務及び組織を見直すこととする。

第1 事務及び事業の見直し

1 大学入試センター試験の効率的な実施

 今後見込まれる少子化に伴う志願者数の減少により、検定料収入等の減少が見込まれる中で、大学入試センター試験を着実に実施できるよう、試験問題等の印刷経費の削減や、受験生の利便性等も考慮した上での効率的な試験場・試験室の活用を行うものとする。また、試験実施を円滑かつ安定的に行う観点から、センターと大学の緊密な連携の更なる強化や、役割分担の明確化、良質な問題作成に取り組むものとする。

2 調査研究対象の選別

 調査研究の対象については、社会の動向やこれまでの調査研究の成果も踏まえつつ、多面的・総合的な評価による大学入学者選抜を支援するための調査研究、十分な知識・技能の習得に加えて思考力・判断力・表現力を中心に評価する方法の調査研究及び試験に関わる情報技術の開発と活用のための調査研究など、真に必要とされる具体的なテーマの選定や評価の基準の明確化を図るものとする。

3 情報提供業務の見直し

 大学情報の提供については、業務内容やその在り方について明確にしつつ、その必要性を検証するものとする。

第2 運営の効率化

1 情報開示の充実

 業務及び財務に関する情報の分かりやすい情報開示に努めるものとする。

2 情報セキュリティの確保

 情報漏えいの危険性が増大する中で、問題作成や問題の保管等、秘密保持や個人情報保護のための情報セキュリティの確保が求められることから、そのために必要となる体制の構築や規程の整備など、対策を講じるものとする。

3 職員の能力向上

 人員の適正配置に加えて、試験実施を円滑かつ安定的に行うことができる企画力、情報セキュリティや財務会計等の組織を運営するに当たって求められる専門的能力などに関する、職員の能力開発等も積極的に実施するものとする。

第3 財務内容の改善

1 講師寄宿舎の見直し

 本法人が保有する講師寄宿舎については、利用率や近隣の宿泊施設の充実の状況を踏まえ、その保有の必要性と廃止した場合の資産の有効活用の可能性等も見据えつつ、検証を実施するものとする。

2 契約の点検・見直し

 「独立行政法人における調達等合理化の取組の推進について」(平成27年5月25日総務大臣決定)に基づき定める「独立行政法人大学入試センター調達等合理化計画」の内容を着実に実施するものとする。また、秘密保持に配慮しつつ、外部委託を推進するものとする。

お問合せ先

独立行政法人大学入試センターの見直し内容について

高等教育局大学振興課大学入試室
電話番号:03-5253-4111(内線2469)

(大臣官房総務課行政改革推進室)

-- 登録:平成27年10月 --