ここからサイトの主なメニューです

平成25年度行政事業レビュー「公開プロセス」 1日目 議事録(6月17日(月曜日)分)

1.日時

平成25年6月17日(月曜日)13時30分~17時45分

2.場所

文部科学省3F3特別会議室(東館3階)(中央合同庁舎7号館)

3.事業名

  1. 大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業
  2. 文化芸術の海外発信拠点形成事業
  3. 海洋鉱物資源探査技術高度化
  4. 革新的細胞解析研究プログラム(セルイノベーション)

4.議事

【大槻政策評価審議官】

それでは、ただいまより文部科学省行政事業レビュー公開プロセスを開会させていただきます。外部有識者の先生方には、お忙しいところ、どうもありがとうございます。

私は、進行役を務めます文部科学省の政策評価審議官の大槻でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

まず、会計課長より、1コマの時間の流れ、議論の流れを御説明させていただきます。

【義本会計課長】

失礼いたします。冊子の2ページをお開きいただきたいと思います。私の方から、本日4コマございますけれども、1コマの概略の流れについて御説明させていただきたいと思います。 最初に、事業担当課より事業の要点につきまして簡潔に御説明させていただきます。続きまして、進行役の方から、その事業を選定した理由、主な論点について御説明させていただきます。その後、外部有識者の皆様に御質疑、御議論をいただき、コメントシートに御記入いただく予定になっております。

質疑、議論の時間としては40分でございますが、コメントシートを集計し、集約するというような時間もありますので、実質的には大体30分程度の御審議ということで御留意いただければありがたいと思っております。

続きまして、御記入いただきましたコメントシートに基づきまして、一旦取りまとめ役、外部有識者の方に評価結果及び取りまとめのコメントの案につきまして御提示いただきます。外部有識者の皆様には、その評価結果取りまとめコメントの案に対しまして、必要に応じて御意見等をいただきたいと存じます。

それを踏まえまして、最後に取りまとめ役の外部有識者の方にいただいた御意見等を踏まえて、最終的な評価結果及び取りまとめたコメントを発表いただくという予定でございます。以上が、概略60分間の1コマの流れでございます。

なお、この公開プロセスにつきましては、インターネットの動画サイトにおいてライブ中継をしているということでございます。

概略は以上でございます。

【大槻政策評価審議官】

それでは、議事に入りたいと思います。この時間帯は、大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業について御議論をいただきたいと思います。取りまとめ役としては、京都大学高等教育研究開発推進センター教授である飯吉委員にお願いいたします。先生方、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、初めに事業概要を簡潔に御説明していただきたいと思います。よろしくお願いします。

【説明者】

それでは、本事業の概要について御説明させていただきます。レビューシートは資料の5ページです。

本事業は平成21年度から開始し、今年度が5年計画の最終年度です。平成20年に作られた「留学生30万人計画」などを踏まえ、国内外から優秀な学生、教員が集い、質の高い教育を行う、我が国の大学の国際化を牽引する大学群の創出を目指すものです。

当初は「国際化拠点整備事業」、通称「グローバル30(サーティ)」という名称で、英語で学位が取れるプログラムの開設や、優秀な外国人留学生、教員の受け入れのための体制整備などを強力に進める大学を13大学選定してスタートしました。

その後、平成22年の事業仕分けを踏まえ、有識者会議での検討を経て、1つには13大学と国際化に積極的な他の大学とのネットワーク化、2つ目に産業界との連携強化などの見直しを行い、平成23年度から現在の形に組み直しています。

事業内容の概要は10ページをごらんください。この事業では、各大学が、外国人留学生や外国人教員の受け入れ数や比率、海外大学との新たな教育連携プログラムの実施などの達成目標を設定した上で、英語で学位取得が可能なコースの設置、国際公募による外国人教員などの採用、海外大学

同利用事務所の設置、外国人留学生と日本人学生とが共に学んだり交流したりする機会の充実などを進めてきました。

「大学の国際化」を数値だけで評価することはできませんが、指標となる幾つかの例を御紹介します。

この事業によって、英語による授業で学位取得が可能なコースは、今年4月までに、13大学で155のコースが新設され、外国人留学生約2,000名を含む約2,400名が学んでいます。

外国人教員数は、平成20年5月から平成24年度末までに700名以上、率にして30%増加しました。外国人留学生は、東日本大震災の影響などで国全体では伸び悩んでいる中、13大学では平成21年度末から平成24年度末までに5,000人以上増えています。詳しくは資料の11ページ、12ページを御参照ください。

日本への留学に関するワンストップサービスが可能な海外大学共同利用事務所は、世界8か所に開設しています。

また、採択大学以外の国際化に意欲的な大学とのネットワーク化、産業界との連携強化については、例えば、日本経団連と13大学以外を含む大学が参加する「グローバル30、産学連携フォーラム」を毎年開催し、成果の共有を図っています。日本経団連では、本事業をきっかけに「グローバル人材育成スカラシップ」を設けていただきました。昨年度からは、上智大学と日本経団連とで「グローバル人材育成モデルカリキュラム」を共同実施しています。

なお、グローバル30のウェブサイトへのアクセスは、2010年と2012年の同時期で比較すると10倍以上に増えています。詳細は13ページ、14ページにございます。

3年目に当たる平成23年度に中間評価を実施しました。15ページをごらんください。中間評価は有識者による委員会で、各大学からの調書及び現地調査、教職員、学生からのヒアリングにより行っています。全体としては、各大学とも中期計画などに大学の国際化をしっかり位置付け、着実に取組を進めているとの評価で、13大学のうち10大学がA評価でしたが、S評価、B評価のところもありました。それらの結果は翌年度以降の補助金の配分に反映しています。

また、事業の最終年度を迎えるに当たり、今年の2月に、本事業の成果と課題を広く社会と共有するために、大学、経済界、各国大使館、マスコミ関係者や一般の方々が参加するフォローアップシンポジウムを開催したところです。私どもとしては、この事業は国の戦略課題である大学の国際化をリードするために重点的に支援を行うもので、なくてはならぬ重要な成果を上げてきていると考えています。また、「グローバル30」の名称も一種のブランドとして認知されつつあると受け止めています。

一方、海外でのリクルート活動に本格的に乗り出した結果、優秀な留学生の獲得をめぐる競争の激しさを各大学が体感し、現地での入試など、アドミッションオフィス機能の強化などが課題として明らかになりました。

今日、グローバル人材育成、大学の国際化への要請は5年前よりはるかに強まっていると感じます。また、MOOC(ムーク)のような新しい動きもあります。先月末の教育再生実行会議の第3次提言でも、また先週閣議決定された「骨太の方針」、「日本再興戦略」、「第2期教育振興基本計画」でも、いずれも現下の重要課題として位置付けられており、国として一層戦略的かつ効果的に施策を充実していく必要があると考えているところです。

以上、事業の概略を御説明させていただきました。よろしくお願い申し上げます。

【大槻政策評価審議官】

それでは、私の方から、事業の選定理由と論点について御説明をさせていただきます。

本事業を選定いたしました理由につきましては、行政改革推進会議の行政事業レビュー実施要領で重点的に外部チェックの対象とされている「今年度が事業最終実施年度に当たる事業」に該当すること。また、大学の国際化の重要性が指摘される中、政策の優先度が高い事業であることから選定をしたところでございます。

次に論点でございますが、配付資料の16ページをごらんいただきたいと思います。事業の中間評価の結果がどうであったのか、事業の成果は上がっているのか、英語で学位が取れる校数と達成度、留学生数増への貢献度など、今後の大学の国際化への支援を検討するに当たり、本事業での成果や課題をどのように活用するのかといった内容を論点として上げております。

以上、よろしくお願いいたします。

それでは、有識者の皆様方から、御質問等をお願いしたいと思いますが、御質問等を通じ、無駄の削減のみならず、より効果の高い事業に向けた見直しを行うといった観点からも御議論いただければと思います。

また、質疑と並行して、先ほど御説明いたしましたように、お手元のコメントシートへの記入もお願いしたいと思います。議論の終了は2時10分ごろを目途としておりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、どなたからでもどうぞ。

では、伊永委員、お願いいたします。

【伊永】

事前の勉強会でも指摘させていただいた覚えがあるんですが、この事業、外国人の留学生が着実に増えたという成果を伺いましたが、やはり、本当に日本が税金を投入してやるからには、やはり日本人の学生の国際性がどう上がったかというところに評価を持っていかないと、国民の立場からすると物足りないというような気がいたします。

そこでお伺いしますが、この事業において日本人の国際性がどう上がったかを評価されたことはあるのか。評価されているとしたら、その成果はどうであったのか。これを教えていただきたいと思います。

【説明者】

国際性についての評価は非常に難しく、例えば外国人留学生や外国人教員についても、単に数が多ければいいというものではありません。その内容や、それによって大学の教育研究の質がどう高まったのかということこそが大事だと思っています。ただ、各大学がこうした取組を着実に進めていく上での目標あるいは指標としては、こういった数値に着目することにも十分意味があると考えています。

日本人学生への波及効果という面では、例えば、大学間交流に基づく交換留学による派遣数が、この13大学では、平成20年に3,904名だったものが平成24年度には6,437人、1.6倍に増加しています。また、各大学の具体的な取組についても報告を受けていますがその中には、例えば、日本人の学生と留学生とが交流する機会を増やすプログラム、日本人学生と留学生の混成グループによるピアサポートといった取組もあります。個別の大学でも、短期留学のプログラムで派遣する日本人学生の数が、平成21年度から平成24年度までである大学では13倍に増えていますし、別の大学では、長期で3割増、短期では2.2倍に増えているといった例があります。

こういった国際化に関する取組は効果が1つだけではありません。いろいろな効果がありますし、それが単年度だけで終わるものではなく大学自体の体力とも言うべき基盤の強化につながり、その後の取組につながっていくということを期待しているわけですが、おっしゃるとおり、よりきめ細かく見ていかなければいけないと考えています。

【伊永】

では、もう1点。外国語だけで授業を受けられるコースが155設置されたという御説明がありました。この中に日本人学生はどの程度入っておるんでしょうか。

【説明者】

この155のコースに、全部でおおよそ2,400人の学生がおりますが、そのうち約400人が日本人の学生です。

【伊永】

それは、昨年度実績ということでよろしいでしょうか。

【説明者】

はい。直近の実績です。

【伊永】

13大学で400人というと、数十人程度ということになりますが、これで十分とお考えですか。

【説明者】

この事業の主な目的の一つとして、優秀な外国人留学生を増やすということに重点がありました。しかし同時に、先生御指摘のように、日本人学生への裨益という効果も考えていく必要があると思います。

【伊永】

これを増やすような、日本人学生が外国語で学ぶようなコースを増やすような仕掛けは、別途考えておられるんですか。

【説明者】

この事業は最終年度ですが、いろいろな御意見をいただいて今後に活かしていきたいと考えています。

【伊永】

もう1つだけ。400名で155コースといいますと、事前に頂いたペーパーによりますとほとんどのコースが二、三名の受講生しかいないというデータを見せていただきましたけれども、しかもその中に日本人がさらに少ないという状況で、留学生自身も日本人と交流するチャンスのために来ている部分はあります。日本人学生も彼らと交流しなければ、このプログラムの本来の目的は達成できないのではないですか。

【説明者】

コースによって受講生の数にはばらつきがあります。英語による授業については、現時点では学部より大学院が多いという状況です。そのために、学部学生の人数がそう多くないということはあります。当然ながら、我々としては今後、大学院だけではなく、学部段階などにもそういった大学の取組を広げていく必要があると思っています。

【伊永】

データを子細に見ますと、大学院だけではなくて学部でも全体の学生の参加は非常に少ないという、各コースとも少ないというデータであったと思いますが。

【大槻政策評価審議官】

では、南委員、どうぞ。

【南】

今のところの学部大学院の議論ですが、これは事前の勉強会でも申し上げたことですが、学部と大学ではそれぞれ戦略的には全く違う……、全くというか、多少違うものなので、そのあたりに対する個別のきちんとした目標設定というのが今の段階でできているようには、ちょっと見えないな。単に全体としてのコース設定だとか参加者だけ。実は、もう少し緻密にやれば、大学院と学部のそれぞれの目的に従った在り方というのは検討しなければならないだろうと。そうすると、もう1つ、特に学部の段階というのは、今おっしゃったように大学院が中心というか、これはナレッジベースですから、英語でやるということは当然グローバルスタンダードとしてあると思いますが、大学院になると、基本的には内容によると。単に英語でやればいいというものではなくて、それなりの知識水準として得るものがあるかどうかというのは非常に大きい。一方、学部の場合には、もう少し人的な交流というところにもうちょっと重点を置いてもいいかもしれない。もちろん、中身は当然のこと。

まず、第1点は学部と大学院段階での目標設定というものをそろそろきちんと分けて考えるべきではないか。それが第一です。それから、2番目で、学部の充実もやはり大切なこと。特に日本の場合にはこういった同質化社会ですから、外国人の方が入ってくるというのは学生にとっても非常にいいだろうと。となると、その拠点で、ざっと見たんですが、宿舎の確保が幾つかできているというんですが、ドミトリーとして確保できているところはまだ少な過ぎると思うんですね。このあたり、ドミトリーの中で受け入れ規模が非常に安定してあるということと、それから、当然ドミトリーというのは留学生会館ではなくて、いわゆる学生寮ですから、日本人も外国人学生も当然一緒に入ってくる。それが学部の基本になると思いますけれども、そういった交流の場というのがまだちょっとデザインできていないのではないか。そうすると、ある意味ではここは非常にソフト的な補助の体系というか採択の体系になっていると思いますが、実はハードウエアとしても相当必要な部分があるだろうと。その辺についてのお考えを聞かせていただきたいなと思いました。

【説明者】

実は去年の仕分けでも、やはりドミトリーの話を含め、いろいろございました。確かに、南先生からお話がありましたように、学部での交流と大学院でのナレッジベースでの交流とは、多分違うと思います。そこはグローバル30にしても次の展開を考えるときには、よく考えなければいけない部分だと思います。

それから、やはり交流といったときに、大学に来る目的は、ただ勉強するだけではなくいろいろな交流がありますので、そこはドミトリーを含めた宿舎の支援について、国として考えていかなければいけないと思います。実は、日本学生支援機構(JASSO)が宿舎を持っていましたが、これをなるべくJASSOではなく、大学等に売却するべきという仕分けを受けまして、すでに大学に売却をしているケースがあります。その他にも大学が独自でドミトリーを持っているケースがあります。これまでは国が留学生のための宿舎を確保するということで、「留学生用」ということを重点に置いていましたが、最近はやはり混住ということで、なるべく日本人学生と住んでもらい、大学ではしっかりと勉強による交流を行い、宿舎などではしっかりと生活による交流を行うことでグローバル人材を育てております。このように、宿舎機能については、国の正式な支援というよりは大学が独自で持ち始めており、一部の大学ではPFIで宿舎を作り、それを数年後に大学のものにするというように民間をうまく活用している事例もあります。宿舎支援については、国からの直接的な支援というよりも、ハード面も含めて大学とよく調整をするなど、支援の考え方を少しずつ変えていくことが必要になってくると思います。

【大槻政策評価審議官】

では吉田委員、お願いします。

【吉田】

はい。1つ教えていただきたいんですが、現状を鑑みますに、残念ながら日本は放っておいても外国人が留学生として来てくれるような状況にないということは共通の認識として言えるのかと思います。そういう中で、こういう形で積極的に日本が門戸を開いて外国人を呼び入れるということついては、非常に意義あることだと思います。ただ、問題としては、大学に4年間、あるいは大学院に数年間在学していたというだけでは、やはり事業の本来の目的、グローバル化という目的にはそぐわないというか、不足な部分があって、むしろ日本の大学で学んだ後にその人たちが日本社会で働いてくれる人になるのか、あるいは母国に戻って日本との橋渡しになってくれる人になるのかという、日本の大学で学んだ後、長期的に日本との様々な関係を作ってくれるような人々になってくれることは非常に重要だと思いますね。そういう意味でのネットワークだと思うんですが、そういう問題に関して、このプログラムの中にはどのぐらいそういうことが意識化されて組み込まれているのかということについて、教えていただけないでしょうか。

【説明者】

フォローアップについては幾つかの視点があると思います。先生が言われたフォローアップというのは、日本に来ている外国人留学生のネットワーク化、それと日本社会との関係、それから、日本で就職をどうするか、戻ってどうするかということだと思います。多分、ネットワークについては各大学の中で、このグローバル30以外もそうなんですけれども、大学でOB会を作ってネットワーク化しているというようなことがあろうかと思います。

私どもも、いろいろな大学に行ってみますと、そこの大学の方が例えば海外に行ったときには、留学生が集まってきていろいろなことをするというようなネットワーク社会が構築されています。また、就職についても、やはり日本社会で就職する場合も、国に戻って架け橋になることも両方あると思います。就職については、いろいろなガイダンスやそういった支援を国全体として行うということと、それから、ビザの関係でいいますと、留学から就労に変えるビザは、ここ10年間で実は3倍に増えています。ただ、言葉の問題であるとか、日本企業でのいろいろなハードルがあります。したがって、まだ10年間で3倍ぐらいしか伸びていないんですけれども、これからまたもっとグローバル化ということになってくると、企業でも、日本で働くというよりは、海外の日系企業への就職であるとか、そういったことがあるんだと思います。

特にグローバル30について申し上げますと、やはりレベルの高い学生が多く来ているということもあって、そういった就職面でのハードルは相当クリアされてきているのではないかなと思っている次第です。

【説明者】

補足させていただきますと、各大学でもそれぞれ就職支援のために、例えば専任の教員を置いたり、経済界と一緒にセミナーを開いたりといったことに取り組んでいるところです。

【大槻政策評価審議官】

では、飯吉委員、お願いします。

【飯吉】

先ほどの伊永先生の、日本人の学生に対するメリットですね。これと、あと、今、吉田先生のおっしゃった、海外の学生と国内の学生でどうやってネットワークを作っていくのかということとも関係あるのですが、就職のお話も今ありましたけれども、日本の大学に留学してきて、友達ができたということ以上にどれだけ満足しているのかという点に関して、何かデータがあれば教えていただきたいということと、あと、もう1点あるのですが、G30のホームページでいろいろ発信されて、それは各国からいろいろアクセスがあったということは大変素晴らしいと思うんですけれども、逆に言えばインターネットの活用がもしそれだけだとすると、やはり、かなり足りないのではないかと。例えば、各大学がどのような努力を、インターネット等を通じて教育情報の発信であるとか、それからまた、さっきMOOCというのも出ましたが、MOOCとかオープンコースウエアなどを使って、日本の教育情報、教育の質ですね。ここのところをアピールできているのかということについて、もし何かお分かりのことがあれば教えてください。

【説明者】

まず1点目についてお答えします。冒頭の説明にありました、フォローアップのシンポジウムですね。これは今年の2月に産業界や他の大学も含めて開催をしています。その中でも事例の紹介としてありましたが、東北大学、筑波大学、東京大学等で行ったアンケート評価の結果では、例えば担当教員の指導がよかったかとか、授業の内容に満足しているかといったことについて、おおむね8割から9割程度の満足度というデータが出ていますので、学生の評価は総じていいというふうに理解しています。

【飯吉】

G30のホームページでは、いろいろ海外に発信され、またそれがいろいろ見られているというデータをいただいたので、それは望ましいと思うんですが、そのほかに各大学がどの程度インターネットを活用して留学生の呼び込みというか、また、単に宣伝で呼び込むというよりは、自分たちが提供する教育の質というものをアピールする形で留学生の確保に努力しているのかいないのかという点で、もし何かお分かりの点があったら教えてください。

【説明者】  

留学生の獲得方法はいろいろあると思いますが、教育の質を高めるとともに、留学を希望する学生に対してその大学の教育の質がいかに高いかというところを見せていくことが重要だと思います。

手段の例としては、最近、MOOCという形で、オンラインで大学の各授業を公開し、それによって事前に、その大学に来る前に、その大学の教育の質等が確認できるようになるという取組も進みつつあります。また、facebookといったSNSを使って事前に大学の雰囲気を伝えたり、先輩の声を紹介することによって、外国からの留学希望者に理解を深めてもらう努力をしている大学もあります。

【説明者】

MOOCの関係で補足します。MOOCというのは、インターネットを使った大規模公開オンライン講座と呼ばれているもので、昨年あたりから世界の有力大学を中心に広まってきております。御存じのとおり、我が国でも東京大学、そして京都大学がそれぞれMOOCに乗り出すということを発表したところです。こういった大学の教育の授業の公開は、その大学の教育について生で世界の人たちに知ってもらうということにもつながりますし、逆に世界からの人材の発掘にもつながるでしょうし、さらには大学の授業の質の向上にもつながってくると考えています。したがって、私は東京大学、京都大学だけでなく、多くの大学が積極的に取り組むことを期待していますし、何らかの形でそれを応援することを考えていきたいと思っています。

【大槻政策評価審議官】

すみません、コメントシートにもお書きいただきながら、議論を続けたいと思います。

清水委員、お願いします。

【清水】

今、事業の継続という、続けているというか、ずっと話題になっていたんですが、平成25年度で終わりなんですよね。それで、これは来年度からはどういう形……。大学がそれぞれやるんですか。

【説明者】

この事業は当初から5か年の事業ということですので、各大学は、今年度で終了することは分かった上で、事業終了後も自大学で続けられるようにということを前提に取組を進めてきていると承知しております。

【清水】

なるほど。それから、もう1つね。今、学生さんの話はずっといろいろ出ていたんですけれども、先生の方の教育というか、それはこの事業と関係ないのかもしれないけど、どこかでやっているんですか。外国語、英語を使って授業ができるような日本人の先生をたくさん養成するというのは。これとは関係ないのかもしれないけど、ちょっと教えてください。

【説明者】

この事業では、外国人の教員だけでなく、外国で学位を取得した教員についても国際公募で募集するという形で優秀な教員を集めることとしています。また、ファカルティ・ディベロップメントなどによって教育の質を高める活動も支援しています。

【大槻政策評価審議官】

水上委員、お願いします。

【水上】

先ほどの議論の中で、留学生の受け入れ数が増えること自体は直接的な成果ではないと。ただ、間接的に成果が上がっていることを推認させる一事情になっているという御説明をされたと思うんですけれども、直接的な成果というのは結局何だというふうに考えているのか、端的に教えていただけますか。

【説明者】

外国人留学生の数や外国人教員の数を増やすことも大事だと思っていますが、ただ数が増えればそれでいい、多ければ多いほどいいというものでは必ずしもないと思っている。そういう意味で申し上げました。

【水上】

私はその意見には賛成で、つまり、留学生が増えれば成果だというのはおかしな話で、とにかく留学生さえ入れればいいなんていうことになるはずがなくて、結果として当該大学の研究レベルが上がったかどうかとか、結果として当該大学の日本人学生の英語力が向上したかどうかとか、そういうことが恐らく成果で、その成果が上がっているかどうかについて、間接的に推認させる一事情として、留学生がたくさんいれば成果が上がっているのではないかと考えるのは、1つの説明ではあるけれども、極めて不十分だと思っているんですね。つまり、直接的に当該大学の研究成果が上がったかどうかとか、あるいは日本人学生の英語力が向上したかということを直接的に表す成果指標がなければ行政事業レビューとしておかしいと思うのですが、そのような成果指標はどうしてないんですか。

【説明者】

先ほども申し上げたように、例えば日本人学生の海外への留学が増えているといったデータはございます。ただ、おっしゃるとおり、大学の国際化について、成果をどう測るのか、評価するのかというのは非常に難しいところではありますが、今いただいたお話も踏まえて、より精緻な指標を研究していかなければいけないと思っています。

【水上】

これは意見として申し上げますけれども、この事業は結構長い間続けている事業ですよね。その間にずっと大学の国際化とか日本人の英語力向上という話をしているんだけれども、この期に及んでいまだに留学生の数が成果指標だというのは、やはり、そろそろもうイエローカードではなくてレッドカードになっている時期なのではないかというのが、まず第1点。具体的にいうと、例えば英語コースの評価としては、日本人の受講人数と、受講前後の、TOEFLでもTOEICでもいいですけど、何らかの客観的な成績を評価して、それをホームページ上に公開することを補助要件にするというぐらいのことは当然やるべきであって、それもやらないでお金だけ出し続けるというのはおかしい話ですよね。だって、日本人のコース受講者の成績が上がるかどうかは客観的に調査すれば調査できるんだから、それは補助を出すための補助要件にしていないとおかしいと思います。

また、大学の研究レベルという意味でいうと、じゃあ、留学生がどれだけの研究を日本でしてくれたのか。具体的にいうと、どういう研究論文を書いてくれたのか。そこは留学生単独で書いたものと、日本人の学生と共著で書いたものはどういうものがあるのかということについても、当然、この事業の補助をするのに当たって補助要件として、それがホームページで公開されるということは含まれているべきで、そういうこともしないのに、とりあえずお金を出しますというのは、やっぱりおかしいですよね。留学生の数さえ増えればお金を出しますというのはおかしいのであって、具体的にダイレクトに成果が上がっているかどうかについて、その成果がいい成果か悪い成果かを国が判断するのが大学の自治との関係でどうなのかという議論はあるかもしれないけれども、少なくともお金を出すための要件として情報を公開してくださいというところまで言うのは全く問題があることではないと思いますから、それは補助要件にするというところまで行かないと、そろそろ、もうこの事業は継続するべきではないと、レッドカードだというところまで来ていると。そこまで差し迫った状況にあるというのが私の見解ですので、その点、意見を申し上げます。

【説明者】

この事業に限らず、国民の貴重な税金を使う以上は、それが有効であるか、効果的であるかということは絶えず検証していかなければいけないし、それをできるだけオープンな形で、人から見て分かる形で示していくべきだと私も思います。ですから、この事業だけではありませんが、今後いろいろな事業を考えていく上で、是非そういうことを考えていきたいと思います。

【大槻政策評価審議官】

よろしくお願いします。

【飯吉】

指標はいろいろやっぱりあって、それが妥当かどうかということも、幾つ指標を作れば妥当かということを含めて、いろいろ議論はしていかなければいけないとは思うんですが、そもそも、留学生にとっても国内の日本人の学生にとっても、質のいい教育を受けるという点ではそもそも区別する必要がないと。ですから、理想的には日本の大学が非常にいい教育をしてくれるから、海外から留学生がわんさか来てくれるというのが望ましい。ですから、その意味では留学生数ではなくて、留学生の比率というか、もっと極端にいえば、定員割れが今問題になっていますが、定員がむしろ充足し過ぎてしまっているような段階で、留学生と日本人が競って大学に入るということすら望ましいわけで、要は、どうやってそこに持っていけるかどうかという議論がされなければいけないのであろうと。このG30も、いろいろこの成果、それから至らなかったところを含めて、踏まえた上で議論されなければいけないと思いますが、その点、どうお考えでしょうか。

【説明者】

先生おっしゃるとおりだと思います。もちろん、教育の質と考えたときに、先生おっしゃるとおり、留学生であれ日本人であれ一緒なわけでありまして、海外でも、アメリカでも、別にアメリカ人だから差別しているわけではなくて、いい学生が質のいい教育を求めてくるわけですので、そこら辺はおっしゃるとおりだと思います。したがって、水上先生が言われたことにもつながりますけれども、本当にどういう形で教育の質というものを評価して、それがよくなるための施策をどう打っていくかというのは考えていかなければいけなくて、実は、僕たちもこの事業を5年間やっていますけれども、悩んでいるのは実際にダイレクトに日本人の英語が上がるとか、留学生の比率が上がるとか教育が上がると言っても、毎年毎年学生は変わってきていますし、ただ単に大学の教育を求めて学生が来るだけではなくて、例えば、日本の文化であるとか、日本の経済であるとか、そういったものも含めて来るので、5年前と今とどう指標すれば論理的に合う指標になるのかというのは実は悩みでありまして、そこはさっき浅田も申し上げましたように傍証でいろいろやるんですけれども、じゃあ、ダイレクトでやっぱり日本のいい大学はいいよねと国際的に認められる指標というのは果たして何なのかというのは、じゃあランキングなのかとか、いろいろ悩みを持ちながら事業をしているというのが事実でございまして、まさにこの件を踏まえて、大学の国際化といいますか、日本人のグローバル化というものを考えていくことが必要だと思います。

【大槻政策評価審議官】

吉田委員、お願いします。

【吉田】

評価の問題は、これは非常に重要な話であって、最近、特にアカウンタビリティーが問われるということなんですけれども、教育なり、特に教育の評価というのは単年度ベースで測るということは非常に難しいというか、測っても意味がないと思うんですね。むしろ、やはりもう少し長い目でどう評価するかということを評価の視点としてきちんと持つべきだろうと。それは予算を投下している時期だけではなく、むしろ教育に掛ける予算というのは未来への投資の部分を多分に含んでおりますから、そうした投資が回収されるのがいつぐらいであって、それはどうやってフォローアップとしてそこの部分を測るかという視点をもう少し入れるべきではないかと。それで、今年幾らを投下したら来年幾らになって帰ってくるというような話では全然ないと。なので、難しいというだけではなくて、長期的な視野に立った問題として、もう少し評価の問題も捉えるべきではないかと思いますが、その辺についてはいかがお考えでしょうか。

【説明者】

我々もそう思っています。そのとおりで、この事業を例えば5年間なら5年間やったその成果が、今全て表れているかどうか、それは分からない。もう少し長い目で見なければいけないと思っています。かつ、教育、あるいは研究もそうですが、そういった面での効果というのが、今まで表れているものもあれば、この事業を通じて大学自体の体制が強化された、それがまた今後生きてくる。そういったことも、もちろん期待しています。

なかなか評価が難しいのは、もう、そのとおりなのですが、ただ、やっぱり何らかの、直接そのままストレートに測ることは仮に難しいとしても、やはり、それに近づく努力というのは我々、しなければいけないと思いますし、いろいろ参考になるような指標も含めて、いろいろな角度から考えていかなければいけないなと思っています。

【大槻政策評価審議官】

伊永委員。

【伊永】

手元の資料の11ページと15ページを今見比べて見たんですが、全教員数に対する外国人教員数の比率というものと、それから、中間評価でABS判定をされた結果が非常によく合致しているところで少し疑問を持ったんですが、これ、基本的には外国人教員の比率が非常に重要と考えておられるんですか。これは偶然ですか。

【説明者】

御指摘の点について御説明します。確かに外国人教員の数、留学生の数は、評価の指標の1つです。ただ、これだけではなく、それ以外に各大学の取組としてどういったことをされているのか、数字的なもの以外に、例えば、各大学の国際化の取組について、大学自身で適切な評価改善がされているかといったことや、また、教員の国際公募やFDが行われているか。こういった点につきましても総合的に判断した結果の評価です。その結果が、外国人留学生や教員数の目標達成状況とも関連しているということです。

【伊永】

その中で、8番目にある、ここに出ているから大学名を出しますけれども、慶應義塾大学はそれほど中間評価の点数は高くないのですが、データを少し見てみますと、計画時から平成22年度に目標はどんと増えても、その後に外国人教員の数が減って、最終的にその数が維持されているというふうに読み取れますが、ほかの大学は、もうこういう傾向は1つもなくて、慶應義塾大学だけが非常に特徴的なのですが、これは何があったのか、掴んでおられますか。

【説明者】

先生の御指摘は、平成22年度の目標の数値が高いのに実績は上がっていないということかと思います。実績ベースでは、平成21年度末以降、外国人教員数はほぼ横ばい、微増という状況です。

【伊永】

それで、これはこれで達成できていない。これが結果的に中間評価のデータになったというふうに見たらいいんですか。

【説明者】

はい。このことも含めて評価されています。

【伊永】

そうですか。これは、なぜ達成できなかったのかは掴んでおられますか。他大学はもう余りそういう傾向はないのですが。

【説明者】

先生が言われているのは、慶應大学の平成22年度の数値でしょうか。

【伊永】

はい。平成22年度の目標と実績の乖離している原因は掴んでおられるかということ。普通に考えるとやる価値がそれほどなかったというふうなとらまえ方もできます。

【説明者】

慶應義塾大学は、中間評価の時点でも、専任外国人教員の増員について積極的に取り組んでいるとは見受けられないという厳しい評価でした。

【伊永】

だから、違う。その理由は何かを伺っているんです。当然、これだけ乖離があれば、何らかの理由があるはずなんです。

【説明者】

確かに数値目標に達していないということがありますが、数と質の両立という面でバランスが難しい面があったということは聞いています。また、この資料を見ると、慶應大学の場合は全教員数の見込み自体が平成22年度末には目標が6,700名だったところ、実績値は5,200名と計画通りに増えていません。したがって、外国人教員だけの要因ではなく、大学全体に係る何らかの要因があったものと思いますが、詳しくは承知していません。

【伊永】

はい。他大学はほぼ達成されているのに、この大学だけ特徴的ですので、是非何があったか掴んでおいていただけたら。

【説明者】

はい。

【大槻政策評価審議官】

では、南委員、お願いします。

【南】

具体的なお金の使い方を8ページのところでみると、恐らくこれは東京大学だけになっても大体金額が余り変わらないので、ほかの大学も同じような感じかなと思うんですが、今度、人件費謝金の部分がものすごく大きいですよね。これはもちろんこうした、多分、英語のコース設定というところに一番重点的にと思うのですが、この期間が終わった後に、結果的にはこれが切れて、コース設定は当然恒常的にするということが条件でしょうから、そうすると、大学にとってはこの分の人件費がそのまま今度はオンになるわけですよね。そうすると、経常経費、運営交付金その他で賄わなければならない。そういう仕組みというのは十分に理解されて、それの資源配分というのは何らかの形で大学というのはきちんとした戦略目標を立てているのかどうか、そこら辺がちょっと気になるんですが、いかがでしょう。

【説明者】

この件に関しては、事業の開始の時点もそうですし、昨年末あたりにも各大学の責任ある方々と話をしています。

大学によってやり方が異なりますが、自己資金で何らかの形でコースを維持していくということは確認しています。

【南】

ただ、その辺ですと、もちろん東大だったら、ここにある大学というのは相当事業規模も大きいですから、中で何らかの工夫でできるかもしれない。ただ、これだけで終わるというのは日本の高等教育全体の国際化というのはモデル事業にしか過ぎないので、というと、結果的にはこの補助金をもらってきっかけづくりができて、なおかつ運営交付金ないしは授業料収入その他で帰属収入が多いところができるわけで、それ以外のところはもうできなくなってしまう可能性があるのかなと。一方で、額が少なくても、前にも申し上げましたけれども秋田の国際教養大学だとか立命館アジア太平洋大学だとか、みずからの資金でやっているところもあると。これよりもさらに学部段階、特にそこの2校は学部段階で相当の成果を上げていると思うんですね。そういうことに対して、もう少し戦略的な予算の配分の仕方、あるいは継続的な国際化を図るためのガイドラインというのは何か少し文科省の方で政策的に作るべきではないかなと思うんですね。これだと、やっぱりプロジェクト支援になるし、それが終わってしまった段階で、さあどうなった、お任せですよ、できたコースは維持してくださいねだと、ちょっと芸がなさ過ぎると思うんですね。そのあたりの次の戦略というのは、何かお考えのところはありますか。

【説明者】

先ほども申し上げたように、大学の国際化やグローバル人材の育成は、むしろこの事業を始めたときよりも今の方がより切迫していると思っています。したがって、今の時代、またこれから先に必要になるであろうという国際化とは何かということを考えて、それに合った支援策を考えていかなければいけないと思っています。この事業自体は、冒頭にも申し上げたとおり、まずは日本の大学全体の国際化をリードしていくような大学群を創出するために13大学に絞って支援をしていますが、おっしゃるとおり、他にもそれぞれの努力で非常に国際化が進み評価を得ているところもあります。そういった取組も、もっともっとエンカレッジしていきたいと思いますし、今回の成果も単に13大学の成果にとどめるのではなく、途中でも申し上げたように、他の大学にもそれを生かしてもらわなければいけないし、そういう手伝いもしていきたいと思っています。

【南】

よろしいですか。ちょっと、これは意見めいたことになるのですが、やはり、こうしたプログラムをやったときの出口の問題で、やはり、大学というのは、どうしても大学人が考えると、やっぱり学術研究、文化というようなところに重点を置かれるのですが、逆に卒業した企業人から見れば、当然グローバル人材の問題で、特に今の少子化傾向の中と、あとは企業のグローバル化というと、必ずしも今、企業は日本人学生よりも、むしろこうしたところで学ぶ学生、日本に留学した学生にそれなりの価値を認めているのではないか。というようなことを、もっともっと企業との関わり合い、つまり、企業に対する潜在的な人材発掘ないしは人材育成というところに、この高等教育がそれなりにきちんとした役割を果たしていますよということがあれば、何らかの税制上の仕組み、あるいは何らかの支援策で、もう少し企業としても一体的に、ちょっと金額的にも、あるいは中身的にも支援する用意があるのではないかと思うんですね。だから、そういったことが、どうしてもやっぱり高等教育の枠内だけで考えてしまうと、やはりかつての産学連携を引きずって、もう随分大昔の話ですが、そんなようなところで、まだちょっと壁があるのではないかなという感じがしているんですね。だから、そのあたりもう少しオープンな議論というものをやってみる必要があるのではないか。どうしてもこの金額ベースから見て、こうしたことに取り組むのにたかだか二十数億円とか、これだとちょっと、やっぱりプロジェクトで終わってしまうなと。もう少し戦略的なところでいうと大きく考えるということが必要になってきた時代だなと思うんです。これは意見ですけれども。

【大槻政策評価審議官】

飯吉委員、お願いします。

【飯吉】

きょうの議論、大体通じていえることだと思うんですが、やっぱり、外国人枠みたいな発想があること自体は、日本がまだこの事業のテーマでもあるネットワーク化というところで、本当にグローバルなネットワークの中に溶け込んでいないと、そこがやっぱり最大の課題ではないかと思います。ですから、このような取組は我が国の将来にとっても不可欠だと思うんですけれども、やはりそこら辺を見込んで、単に我々の国の中で外国人の数がどうだとか留学生の数がどうだという議論に終始しないで、我々はどれぐらいグローバルなネットワークに、今、南先生がおっしゃったような、大学だけではなくて産業、企業もというところも含めて入っていけるのかなというところを目指していかなければならないと思いますけれども、いかがでしょう。

【大槻政策評価審議官】

説明者による回答の前に、もう時間が大分まいりました。回答を簡潔にお願いして、その間に飯吉先生、今、取りまとめ結果をまとめましたので、ちょっと説明の後に取りまとめをよろしくお願いいたします。

【説明者】

既に今でも大学の教育について、あるいはグローバル人材の育成ということについては、産業界、経済界と学校、教育界との連携がいろいろな面で必要になってきていますし、大分進んできたと思っていますが、今お話しいただいたようなことについても、引き続き、なるべく視野を広く持って考えていきたいと思います。

【南】

すみません、そのときに、繰り返しですけれども、もっと資金を出してほしいよとということをあからさまに言った場合に、企業側、産業界の反応というのはやっぱり違ってくるのではないか。単に人材育成とかきれいごとで、自分たちは成果だけいただきますでは、なかなか注文もそんなに多く付かないし、逆に言うと、その真剣さもまだ低いかなと。もっと、こういった、このぐらいのファンドが必要で、これは絶対に経済界としてもやってほしいぐらいの打ち出しをしていいんじゃないですか。そのかわり、大学としてはこれだけの人材提供をグローバルな意味でやりますよと。そんなような取組というのは、まさに立命館アジア太平洋大学がやったのはそんな取組なので、それをもう少し国レベルで取り組めないかなと。そのときに、1つはこうした評価者、いろいろな選定の評価委員のかなりの部分は、やっぱり大学人が多いんですよね。これは、もっともっと産業界に広げるということも、余り、実学ベースで行ってしまうというのは、別のことなので、行き過ぎはまずいと思いますが、ちょっと少な過ぎるのではないかなという感じがするんですね。ですから、そういった意味での評価の体制も含めて、もっともっと積極的な打ち出しをして、もう議論すると、こんな大学じゃ金を出す気もないという意見が来ること自体の方が、私はいいことだと思うんです。

【大槻政策評価審議官】

飯吉先生、よろしいでしょうか。それでは、取りまとめを一旦御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

【飯吉】

では、取りまとめの案を提起させていただきます。本事業、大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業です。本事業について有識者の6名の中の投票結果、意見は、まず、事業全体の抜本的改善が2名。それから、事業内容の改善が3名。それから、現状どおりが1名という結果であります。続きまして、それぞれの立場からのコメントを御紹介します。

まず、事業全体の抜本的改善の主なコメントは、日本人学生の国際化に有益な改革が必要。次が、大学の教育研究水準向上のための評価手法、情報公開の改善が必要。以上です。

次に、事業内容の改善の主なコメントについては、まず、学部、大学院を区別した戦略が必要。それから、大学の国際競争力増強を主導することが必要。また、これによって投資効果の高い公的助成を行う。そして、最後がインターネットの教育利用や学生寮などの整備が必須。

最後に、現状どおりの御意見の主なコメントは、ネットワークづくりの取組が評価できるというのが1点です。以上です。

それで、このような取りまとめ案でございますが、これでもし、この後しばらく議論をする時間があるんだと思いますが、それでよろしいんでしょうか。

【大槻政策評価審議官】

数分でございますが。

【水上】

これは、取りまとめ結果としては一種の投票で行われていますので、そこについてはそういうことなんだと思うんですが、抜本的改善という点からの意見については、単に今後公表すればいいという話ではなくて、そういう公表がなされない限りはこの事業は継続できないという趣旨なので、少なくとも抜本的改善の意見のところに書かれるコメント案としては、今後公表してくださいではなくて、学生の英語コース受講前、受講後の成績の変化がホームページにおいて適切に公開されること。研究成果については、外国人留学生及び共著の日本人学生の研究業績について同じくホームページで公開されること。この2点が実現されない限りは当該事業は継続ないし新規同様事業を開始するべきではないというのが抜本的改善の方からのコメントなので、その立場からのコメントだということでまとめていただく限りにおいては、そのようにしていただきたいと。全体としての多数決がどうだったかというのは、多数決の問題だから構わないんですけれども、抜本的改善からの意見は、単に公表してくださいということではなくて、そういうことが行われない限りは継続できないという趣旨ですので、そのようにしていただきたいと思います。

【飯吉】

すみません、今の2点目をもう一度簡潔に。最初は、学生の英語授業を受けた前後の成績を公表するということですね。

【水上】

はい。

【飯吉】

2点目、すみません、もう一度。

【水上】

はい。外国人留学生及びそれと共著の日本人学生との研究業績について……。

【飯吉】

学生の研究業績。

【水上】

学生の研究業績。留学生ですからね。の、研究業績等について。研究業績だけだと厳しいかもしれない。等について、ホームページ上で適切に公表されること。

【飯吉】

これは、在学中のということですか。

【水上】

もし一定の期間をとって、その後、大学院に入ってというところまで見られるのであれば見ていただいてもいいと思いますが、見られないのであれば、在学中のでもいいのかもしれないです。少なくとも、大学院生がかなり来ていると思いますので、大学院中のということになるのかなという理解です。

【大槻政策評価審議官】

飯吉先生、ちょっと説明者の方から補足があります。

【説明者】

1つだけ補足させていただきたいのですが、研究を目的とする事業は他にございますが、本事業自体は優秀な留学生等を集めることなどによって教育の質の向上を図ることを目的としておりますので、研究については事業の目的が異なるということは御説明申し上げておきたいと思います。

【水上】

じゃあ、そもそも研究の向上は事業目的ではなかったという整理でいいんですか。そうすると、じゃあ、日本人の方の成績だけをとりあえず見ておけばいいんですかね。ということで、いいんですか。そもそも研究目的ではないというのだったら、それはしようがないと思うので。

【説明者】

日本人学生等への裨益は当然考えておりますが、元々の目的はいかに優秀な外国人留学生や外国人教員を集めて日本の大学を国際化するかということにあります。

【水上】 

すみません、ごめんなさい。分かりました。ただ、この点はちょっと言っておきたいんですけれども、留学生をたくさん集められるかは大学の問題であって、つまり、大学は留学生がたくさん来ると学生の数が増えてうれしいなという議論はもちろんあると思うんですけれども、日本国としてやるかどうかという議論は、その結果として日本国にどういう利益が得られるかという議論ですから、留学生が直接集まることが何らか直接的な日本国の納税者にとっての利益だということを説明されるんだとまたちょっと別なんだけど、そうじゃないとすると、日本人の英語力が増えますとか、あるいは、何か研究業績が増えますとか、あるいは産業競争力が向上しますとか、そういうことじゃないと、納税者にとって説明できるかという議論はあると思います。

【説明者】

では、一言だけ。

【大槻政策評価審議官】

簡潔にお願いします。

【説明者】

先生がおっしゃるように、また飯吉先生からもございましたが、教育の質の向上ですから、それは日本人にとっても留学生にとっても一緒ですので、留学生なり日本人がそこで学んだことによってどういう効果が上がったかということの評価について、何らかの工夫をしてみたいと思います。

【飯吉】

では、今の水上先生の御指摘で、研究は本事業に直接関わりないということで、その1つ目の御指摘の点であった日本人学生の英語授業前後の成績の公表と。さらに、大学教育の全般にこの事業がどのような成果があったかということを含めるということで、それを加えるということでよろしいでしょうか、委員の先生方。

【大槻政策評価審議官】

ありがとうございました。そろそろ時間になりました。それでは、以上を持ちまして、大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業について、公開プロセスは終了させていただきます。飯吉先生をはじめ、皆様ありがとうございました。 次の、文化芸術の海外発信拠点形成事業については、2時35分開始を目途とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

( 休憩 )

【大槻政策評価審議官】

それでは、2コマ目になりますが、「文化芸術の海外発信拠点形成事業」について、御議論を賜りたいと思います。

この時間帯の取りまとめ役としては、公益財団法人企業メセナ協議会専務理事である加藤委員にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

初めに、事業概要を簡潔に説明をお願いします。

【説明者】

文化庁国際課の中野でございます。よろしくお願いいたします。

「文化芸術の海外発信拠点形成事業」に関しまして、事業概要を簡単に御説明申し上げます。

本件事業内容は、海外から外国人芸術家を招聘して、その外国人が滞在して行う芸術創造活動、いわゆるアーティスト・イン・レジデンス事業に対して支援をするものでございます。
芸術分野は、演劇、ダンスなどの舞台芸術や、絵画、彫刻、工芸などの美術などで、特に分野の指定、限定はございません。文化庁といたしましては、本事業により、日本各地に文化芸術活動の拠点、そこで創作活動をした外国人芸術家やその作品を通じて、日本を海外に紹介してもらう対外発信の拠点を形成したいと考えております。

事業は、大きく分けて2種類でございます。資料の22ページ、23ページでございます。支援の仕組みは、事業者に対する定額の補助金でございます。大きく分けて事業の1つ目は、滞在期間30日以上のアーティスト・イン・レジデンスのプログラムと、それに付随して実施する事業でございまして、原則5年間を限度に継続して補助いたします。実績は、平成23年度が20件、平成24年度が24件を採択しております。

大きく分けて2つ目は、滞在期間を限定せずに、外国人芸術家に、日本で開催する国際芸術フェスティバル等に参加してもらって、創作、展示を行ってもらったり、すぐれた外国人芸術家を招聘して若手芸術家に対して教育を行うものなどで、1年ごとに補助するものでございます。実績は、平成23年度が7件、平成24年度が3件採択しております。

次に、資料24ページでございますけれども、本事業によって期待される効果でございますが、その第1は、日本各地に文化芸術の創造の拠点ができること。そこで創作活動をした外国人芸術家やその作品を通じて日本を紹介してもらう、その対外発信の拠点ができることでございます。特に、後者については、最近、安倍総理の指示で設置されましたクールジャパン推進会議におきましても、外国人を通じた日本文化の発信は非常に重要であるという議論がなされたところでございます。

効果の第2につきましては、文化芸術による相互理解と国際交流の増進でございます。特に、国際社会における文化芸術振興に対する日本の国際貢献になると考えております。

資料の27ページの左下の小さい囲みですけれども、武満徹さんなど、日本のすぐれた芸術家は、過去にアメリカの助成財団によって、一定期間、アメリカに滞在して活動した経験がございます。

文化庁が過去2年間、平成23年度、24年度に支援した事業者の招聘した外国人芸術家につきましても、その半数近くがアジア諸国出身であって、本件事業により、アジア諸国への貢献にもつながっていると考えております。

3つ目の効果ですけれども、本事業を通じまして、地域活力の創出と産業振興が期待されるところでございます。

これら以上3つの効果の中で、特に1つ目、2つ目の視点から、国として支援を行う必要性があると考えております。それは、世界の主要国も、アーティスト・イン・レジデンス事業に対して、公的支援を行っているということを踏まえてのものでございます。

最後に、本事業の達成イメージについて、簡潔に述べさせていただきます。資料の26ページ、それから、追加で配布しました「海外における発信拠点例」と記されているドイツのレジデンスの写真が写っている資料、この2枚についてですけれども、本事業を通じまして、文化庁としては、現在、各地にあるレジデンスのうち、主要なものが、例えばこの写真にあるようなドイツのキュンストラーハウス・ベターニエンのような文化創造の拠点にまで発展し、他国のレジデンスとパートナーシップを結び、受け入れだけでなくて、派遣を含む双方向の交流を実現していきたいと考えております。

資料の26ページの真ん中の下のところ、財政・運営面における基盤の充実、外国人芸術家やレジデンスとの定期的な交流の実現、運営ノウハウの共有など、国内レジデンスのネットワークの形成を目的としておりますけれども、文化庁の支援開始後、大部分のレジデンスにおいて、招聘する外国人芸術家の数とか、あるいは、その滞在期間が増えたり、芸術の活動に不可欠な専門スタッフが配置されて活動支援内容が充実されるなど、着実な効果が見られているところであると考えております。

また、我々は、5年後ぐらいをめどに、各国レジデンスとのパートナーシップ協定締結ということを、あるいは、10年後にそういうことができればいいなと考えているんですけれども、我々が支援している事業者の中には、既に、秋吉台国際芸術村が、フィリピン、アメリカ、韓国、台湾との間で交流協定を結ぶなど、パートナーシップ締結に向けての芽が見られるところでございます。

以上でございます。

【大槻政策評価審議官】

それでは、私から、事業選定理由及び論点について、御説明させていただきたいと思います。

選定理由につきましては、近年、日本文化の海外発信の重要性が指摘される中、より効率的、効果的な執行方法への見直しの余地がないかどうかという観点から選定をさせていただきました。

論点といたしましては、お手元配布資料28ページを御参照いただきたいと思いますが、文化芸術の国際的な創造・発信拠点の形成という事業目的に照らして、成果は上がっているのかどうか。地方公共団体や各種団体等との関わりを踏まえ、国として必要最小限の支援に特化するべきではないか。当該事業の達成目標を設定した上で、取組を進めるべきではないかといった内容を挙げております。

以上、よろしくお願いいたします。

それでは、外部有識者の皆様から、御質問等をお願いしたいと思いますが、単に無駄の削減という観点のみならず、事業をよりよくしていくという観点からも、御議論をお願いしたいと思います。

また、質疑等と並行して、適宜、お手元のコメントシートへの記入をお願いしたいと思います。議論の終了は、15時10分を目途としておりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、どうぞ。じゃ、伊永先生。

【伊永】

最初に確認させていただきたいんですが、この事業と類似した事業、外務省の関係した国際交流財団とか、その他、民間の財団も、いろいろ長い取組があると思いますが、そういう中で、今回、文化庁でこの事業を取り上げられて、国として、改めて、国費を入れてやろうということですので、単なる先行している事業の後追いでは意味がないと思いますので、既存のプログラムに比べて、この事業はどう差別化されて、国民にとって利益があるのかを教えていただきたいんですが。

【説明者】

国際交流基金だと思うんですけれども、外務省ほか、各省がやっている事業につきまして、過去に、そういった事業が行われている可能性はあると思うんですけれども、平成23年度、24年度につきまして、ほかの政府関係部局がこの事業をやっているという話は、私どもとしては把握していないということでございます。

御指摘のとおり、民間事業者が、この事業をやっていらっしゃる、それから、あと、地方公共団体もやってこられたということであると思うんですけれども、先ほども申し上げたとおり、この事業の目的というのは、創造拠点、それから、海外に発信する拠点を作るということで、そういう視点で、これまで事業を行っていらっしゃった方というのはなかったのかなと考えております。そこが、今回、文化庁が行う事業の新しい点ではないかと考えております。

【伊永】

その割には、事業規模として足りないのかなということを感じるんですが、そこはどういうふうに、国内で何か所ぐらい拠点を作ろうというようなお考えはありますか。

【説明者】

この事業を始めた時点では、国内には、大体70から100ぐらいの事業者がいるということを踏まえまして、応募自体は60以上あったんですけれども、その中で20拠点を選んで、まずは、拠点となり得る潜在的可能性がある20拠点を選んで、その中で、果たして、将来的に、本当に日本の創造拠点としてなるところがあるかどうかということを厳しく審査をして、育てていこうということでございます。

【大槻政策評価審議官】

加藤委員、お願いします。

【加藤】

幾つかお尋ねしたいので、とりあえず、3件、順次お尋ねをいたしたいと思います。

まず第1点目は、さっきの御説明によると、この事業は5年間の計画過程、展望を持ってやっているんだという御説明だったので、それが達成できているかどうかについての評価基準があるのかどうか。それから、その評価の仕方、運営の仕方について、合わせてお答えいただけますでしょうか。

【説明者】

今御質問のあった評価の仕方でございますけれども、追加資料の中でお配りしているものの中に、項目で、「成功例、評価例及び評価基準」という紙がございます。これは、すいません、分かりやすくタイトルが書いてなくて申し訳なかったんですけれども、文化庁が有識者委員会によって、定期的にこの事業の評価を行っているところでございまして、この左上に書いてあるのは、その際に有識者が、この事業の……。

【大槻政策評価審議官】

配布資料にありますか。ちょっと確認してください。

【説明者】

失礼いたしました。

【大槻政策評価審議官】

配布資料にはない?

【説明者】

配布資料にはございません。大変失礼いたしました。

先ほどの御質問なんですけれども、文化庁といたしましては、有識者の委員会を定期的に開きまして、そこで一定の評価基準を立てまして、その基準に照らし合わせて、この事業が効果的になされているかどうかということを判断しているということでございます。

基本的に、この事業を開始したときには、5年間、継続して実施するということを念頭に置いて開始したわけでございますけれども、定期的に評価委員会を開催することによって、事業を継続することが不適切と認められた場合には、途中で打ち切ることも可能性としては考えながら評価を進めているところでございます。

【加藤】

2つ目に……。

【大槻政策評価審議官】

すいません、別の事柄でしたら、ほかの委員に、まず御発言をしていただいた後でということでよろしいでしょうか。

【加藤】

はい。あと、たくさんあるので、時間をください。

【大槻政策評価審議官】

はい。じゃ、皆様に回るようにということで、先ほど、水上委員からお手が挙がりました。

【水上】

先ほど、3つ目的があるという議論があって、拠点という話と、国際貢献という話、拠点という中には、情報発信の拠点という話でした。という話と、あと、もう一つは振興の話と3つあって、中でも、最初の2つが大事だという議論をされていたかと思うんですけれども、まず、拠点について聞きたいんですけれども、いろんなところで、いろんなことをやっている人がいますよねという話は、もちろんあると思うんです。これはこの事業が実施される前から、こういう外国人のアーティストを呼んできて、こういう活動を様々してもらうことによって情報発信をしようとか、近隣の日本人アーティストとも、何らかの形で連携をすることによって、一定の芸術的イノベーションを起こそうという人は、民間ベースでもいたと思うんですけれども、それを国が拠点として整備しようと思ったときに、どうなったら国が思うところの拠点なんですかね。つまり拠点の要件というのは何になるんですか。

具体的に言うと、何をやっていて、どのくらいの規模でやっているという話が、国がやる場合には恐らく必要になってくると思うんですけれども、そこで言うところの国が考える拠点の要件というのは、どういうものになるんですか。

【説明者】

御質問は、拠点の要件でございますけれども、これは定量的に、例えば芸術家が何人交流したら拠点なのかということを、数的に申し上げるのが非常に難しい点ではないかと考えております。

何が達成されたら拠点なのかというふうに私どもが考えているかと申し上げると、先ほど少し申し上げましたが、資料の26ページの一番下のところですけれども、この黒い網かけがかかっているところ、これが5年後にこういうものを目指したいということで、先ほど説明させていただきました。その下にあるのが、海外のレジデンスとのパートナーシップ協定のような一つの取り決めを、枠組み協定を結んで、それをベースに恒常的に海外と対等、双方向に交流が実現するということ。

それから、国内でのネットワークが形成されて、そういう場で、今、足りないと言われている専門人材育成を行うといったところが国として目指している目標でございます。

【水上】

このこと自体が別に間違っていると言うつもりはないですけれども、国として国費を使うんだとすると、やっぱり抽象的ではまずくて、海外レジデンスとのパートナーシップという形だとすると、まず、そのパートナーシップが締結されているということは、当然、客観的要件になるでしょうし、それに基づいて、具体的にどれぐらいの規模の芸術活動が行われているのかというのは、客観的に一定の線が引けると思うので、そこはやっぱり線を引かないといけないんじゃないかなと思いますし、あるいは、財政的基盤という話だとすると、事業費ベースで、じゃ、国から出ている定額の補助というのが何%以下になっているとか、そういう話もやっぱり定量的に評価ができるんだと思いますし、あるいは、もう一個、人材育成という話だとすると、これは特に大学とか教育機関でやっているような場合だとすると、そこで関わった人が、その先にどういうキャリアを積んでいくか、あるいは、日本の側から、海外のレジデンスに出ていった人というのは何人いるのかといったようなところが、恐らく評価基準になると思いますし、別にこれは国費が投入されていなければ、こんな固いことを言うことはないと思うんですけれども、国費を投入するということは、ある程度、こういう客観的な指標を入れていかなきゃいけないと思うんですが、やっぱりそこは今みたいな形で、単に抽象的な話ではなくて、今後は客観的指標を導入していかれるという理解でよろしいですか。

【説明者】

今までの評価の中では、評価項目を作った段階でも、有識者委員会といろいろな議論を重ね合わせまして、なかなか数字で評価するということが難しいということで、今までの評価項目になっているところでございます。

今、この時点で、すぐに数的なもので、パートナーシップの締結というのは締結したかどうかということで分かるんですけれども、もう一つは、海外の主なレジデンスがどういう交流をしているのかということを踏まえながら、それに近づけるような形で進めたいと。海外の主要なレジデンスの交流の数というのは、一つの目安となるかもしれませんけれども、そこに至るまでは、まだまだ長い時間が掛かると思いますので、例えば5年後に海外と同じような水準まで到達できるかどうかというのは難しいところでございます。

いずれにしても、引き続き、検討して、そういう数的なものができるかどうかということは、さらに評価委員会の方々とも議論して、考えさせていただければと思います。

【大槻政策評価審議官】

南委員、お願いします。

【南】

この事業の目的が、外国人芸術家というようなところで書いてあるので、ちょっとその辺を確認したいんですが、これは日本人は入ってはいけないのかどうか。つまり、アーティスト・イン・レジデンスで考えた場合に、外国人に限る必要はなくて、芸術文化の世界ですから、それは別に、国内外、何も区別する必要はないだろうと。日本だって相当広い領域があるわけで。というようなことを考えると、もう少し、先ほど水上委員が言ったように、国費の投入ということであれば、当然、日本人の税金で成り立っているわけで、日本人にも、当然、門戸は開かれるべきだし、その芸術的レベルだとか交流というのは、別に日本人、要するに国内外を区別しないということが大事であって、外国ということで限定するというと、ちょっと違和感があるんですが、その辺はいかがなんでしょうか。

【説明者】

私どもがこの事業を開始したときというのは、海外から、主に外国人を招聘して、外国人に、創作活動の場を提供する。そして、その外国人から日本文化を発信してもらうということを念頭に置いて事業を始めたというところでございます。

日本人の、そこは私どもの方では、これまで余り検討してこなかった事例ではあるんですけれども、おっしゃったような点が、私たちの事業の中で適当であると考えれば、その点も踏まえて検討させていただきたいと思います。

【南】

今、日本人でも、そんなに画一的なわけじゃなくて、別に、外国人だから、日本文化の発信に役に立つとか、そういった意味でもないでしょうし、もうちょっとその辺の概念というのを、何か、外国、外国とか言って、変に、意識をドメスティックに固める必要は全くないんじゃないか。もし、本当にそういう意味で文化の発信ということを考えるんだったら、もっとアーティストそのものを枠を広げればいい。そういったことがあれば、十分納得がいくステージができるんじゃないかという感じがするんですけどね。

【説明者】

このアーティスト・イン・レジデンス事業というのは、今、外国人を受け入れることを中心に考えていたんですけれども、それが将来的に、日本人が今度、海外に派遣されるような、それが通常、各国がやっている双方向のレジデンス事業でございまして、そこで今度、日本人が派遣されると。それが大きくいって、外国人の訪日と、それから、日本人の海外への派遣ということで、大きな枠組みとしてそういうものを考えておりましたので、したがって、外国人ということを念頭に置いたんですけれども、ただ、御指摘の点は検討させていただければと思います。

【大槻政策評価審議官】

太下委員に指名させていただく前に、コメントシートの記入も、適宜お願いいたします。恐縮でございますが、コメントシート、書き終わって御提出という先生は、シートをちょっと持ち上げていただくと回収の参考になりますので、よろしくお願いします。

じゃ、太下委員、お願いします。

【太下】

今の質問に関連して、一つ質問させていただきたいと思います。このアーティスト・イン・レジデンスという名称からすると、どうしてもアーティストが中心の事業かと思ってしまうのですが、これはアーティスト・イン・レジデンスといいつつも、対象には、アーティスト以外の評論家や、研究者でありますとか、キュレーターとか学芸員とか、そういった方も含まれているという理解でよろしいのでしょうか。

何でこういうことをお聞きするのかといいますと、ロンドンにあります工芸分野で世界的に有名なヴィクトリア・アンド・アルバートという美術館がありますけれども、あちらにジャパン・セクションという部門があって、そこに日本の漆とか、陶器の専門家の方がお二人いらっしゃるそうなのですけれども、どちらもご高齢で、もうすぐ退官される予定とのことですが、後任はいらっしゃらないそうなのです。そこで、こういったアートの専門家を育てていくことも、この事業のフォーカスに入っているのかどうかをお伺いしたいわけです。まさに日本文化に関する未来の広報官を育成するような事業になるかと思いますので、こうしたアートを支える人材も是非対象に入れていただきたいと思っております。その点について確認させてください。

【説明者】

御指摘の点について、この事業の枠組みの中でも、アーティスト・イン・レジデンス事業で、主に芸術家を招聘するんですけれども、それに付随して、外国人研究者とか学芸員を招聘することはできる、そういうたてつけの事業になっておりまして、実際、平成24年度で申し上げますと、各事業者が95人招聘しておるんですが、その中でアーティストが83人、キュレーター、いわゆる学芸員ですね、研究者が12人ございます。一緒に研究者、学芸員を呼ぶことは、引き続き、実施していきたいと考えております。

【大槻政策評価審議官】

清水委員、お願いします。

【清水】

継続補助を原則5年間とされた理由は何かあるんですか。

【説明者】

これはなぜ4年でなくて、6年でなくて、5年なのかという質問ですと、なかなか答えづらい質問であるんですけれども、一定期間、これは1年、2年では、なかなか成果が見えにくいということで、5年程度は継続補助をすることによって、その成果がどの程度あるのかということを見極めたいということで、5年間の継続ということになっております。

ただし、定期的に評価をしておりますので、5年継続補助というのは、原則としてはそうなんですけれども、その前に不適格だと認められた事業者については、必ずしも補助を継続するわけではないということでございます。

【清水】

5年を超えることもある? それはない。

【説明者】

5年後にどうするかというのは、これから検討していくところでございます。

【大槻政策評価審議官】

加藤委員、お願いします。

【加藤】

先ほど、レジデンスの対象者が外国人に限られているのは検討した方がいいのではないかという御質問に絡んでの話なんですけれども、本事業は、海外発信拠点形成事業といっているにもかかわらず、日本から海外に発信する事業ではなくて、外国人に日本に来てもらって、レジデンスをするという事業になっているわけですけれども、その辺は、これがどうして海外発信事業というふうに言えるのか、そこの部分を、さらに敷衍して、ちょっと御説明いただけますでしょうか。

【説明者】

おっしゃるとおり、日本人が海外に行くわけではなくて、海外の芸術家を呼ぶと。それがなぜ発信になるのかという御質問でございますけれども、これは外国人が日本で長期滞在して、いろいろな創作活動を行う、そこで日本文化を知る、日本の芸術家と交流する。そして、彼らが海外に戻ったときに、いろいろな日本で勉強した、あるいは学んだことを発信すると。そこが、この文化の対外発信、人を通じた発信ということでございます。

これは文化庁、文部科学省だけじゃなくて、この前のクールジャパン推進会議でもそうでしたし、あと、外務省も、そういうことを言っているんですけれども、外国人を通じて、それはもちろん、日本人を通じてでもいいんですけれども、口下手な日本人よりは、外国人を通じて日本文化を発信すると。そこの付加価値もあるのではないかということで、私たちはこの事業をやっているところでございます。

【加藤】

そこと関連して、さらにお聞きしたいんですけれども、私の認識では、ここに挙げられている補助金の対象となっている事業の中には、本来、外国人に限定せず、日本人も含めた事業が含まれていて、今の御説明によると、外国人を主としてという御説明だったんですが、補助金の対象部分は外国人を主としておられるのかもしれないので、ちょっとそこは私もよくわからないので、補足をしていただきながらお聞きしたいんですけれども、本来、これらの事業には、最初から双方向性が含まれているし、それから、双方向事業でなければ、海外発信拠点とは言いにくいので、今の御説明はある程度、理解できるところなんですけれども、さらに言うと、本事業というのは単体で、つまり、今も言っておられる海外から日本にアーティストを連れてくると、それがいずれ海外に帰ったときに発信をしてくれるんだと。合わせて、日本人が海外に出やすいように連携を、今後、パートナーシップ協定のようなものを結んでいくんだという見通しは、非常に明快だと思うんですけれども、それと連動して、本事業単体で進めることの効果というのは、やっぱり見えにくいところがあると思うんですね。その際に、その周辺の事業、例えば、今、国内で様々な国際的なフェスティバル事業のようなものが開催されているわけで、そうした国際的なフェスティバル事業と本事業の連携みたいなことは、視野に入っているんでしょうか。

【説明者】

全ての事業者について、国際フェスティバルとの連携が必ずあるかと言われると、そこは全てではないということではあると思うんですけれども、例えば、事業者の中で、S-AIRという札幌に拠点を置いている事業者、この事業者は、札幌で行われているビエンナーレとの連携を進めて招聘していると。要するに、外国人芸術家を招聘して、そこで活動してもらった成果を、こういうビエンナーレとかトリエンナーレのような芸術祭で発表してもらう。それと同じようなことが、越後妻有の事業者についても、トリエンナーレと連携してやってもらうということで、必ずしも単体でやるものだけではなくて、ほかの芸術祭と連携して、成果が発表できて、それがさらに対外発信に効果があるような形でやっていらっしゃる事業者もあると理解しております。

【太下】

追加補足資料に記されている平均滞在日数について1点お伺いしたいと思います。この事業を実施したことによって、平均滞在日数が幾らか延びているのかどうかという点をお聞きしたいと思います。

何でこの点をお聞きするのかといいますと、今、このようなアーティスト・イン・レジデンスに対して、世界の先進諸国が非常に力を入れておりまして、例えばお隣の韓国では、文化同伴者事業という名称で、先ほど申し上げたようなキュレーターとかプロデューサーを中心に、かなり国家として力を入れて韓国に招聘しています。この韓国の事業では、半年以上という長い期間、韓国に招聘しているのですね。何でそんなに長く招聘するのかというと、一定期間、韓国で暮らすと、最低限のハングルを覚えて帰るからです。そこに長期間という目的があるようで、結局、招聘した方が母国に戻られて、そして、ハングルをある程度、理解できる人材として順調にキャリアアップしていくと、結果として韓国との文化交流のハブになるという戦略が背景にあるようなのですね。

そういった意味で言うと、この滞在日数を、国が強く支援することによって、もっと延ばしていくということが望ましいのではないのかという点が質問の背景にあります。

【説明者】

一番いいのは、国が支援する前と比較して、どの程度、滞在日数が増えたかということを申し上げられれば非常に分かりやすかったと思うんですけれども、残念ながら、平成22年度のデータが全て集計できているわけではございませんでして、私たちが22団体から確認させていただいた中で、招聘者数が増えた団体、これは滞在日数も増えているという理解なんですが、22団体のうちの19団体が招聘者数が増えた。 それから、芸術家の活動が実りあるようにするために不可欠な専門スタッフの強化、これも非常に重要だと思うんですけれども、22団体のうちで14団体がスタッフの強化に結びついたという回答が来ております。

【太下】

ありがとうございました。

【大槻政策評価審議官】

水上委員、すみません。

【水上】

方針として、まず聞きたいんですけれども、この事業のたてつけとして、過去から、こういうことをやってくださっている民間事業者がいて、こういうことに対して、これまでも大変御尽力されてきていて、国としても、そういう過去からの実績的な取組も含めて、若干だけれども、後押しをしたいという支援事業なのか。それとも、さっき韓国の話も出ましたけれども、今後はアーティスト・イン・レジデンスみたいなものをやるというのは、日本国として、物すごく積極的に前のめりで進めなければいけないので、国の責任として、何らかの政策目的を達成するまでは、もう絶対譲らないというスタンスでやっていこうという話なのか、その基本的なスタンスはどっちなんですか。

【説明者】

これはまだ、5年後どうするかということについては、先ほど申し上げたように、今後、検討していくということですけれども、これは視点が、民間事業者とか、地方公共団体がやっていらっしゃった視点ではなくて、国として、まさに各国がやっているのと同じような公的資金を使ってレジデンス事業を育成していきたいということを考えておりますので、国の方針として、今後とも進めていきたいと考えております。

【水上】

国の方針なんだとすると、例えばロンドンとか、パリとか、韓国でもいいですけれども、割と先行事例になっているようなアーティスト・レジデンスってあるわけですよね。逆に言うと、日本は明らかなフォロワーで、今後、キャッチ・アップしなきゃいけないという議論をしているんだと思うんです。そうすると、そことの比較で、今の状況はどうなっていて、どれぐらいの国費を投下して、誰に、どういうふうに追いつきたいと思っていて、さらに言うと、追いついただけではつまらないから、ここの部分は差別化したいと思っていて、ついては何百億円必要ですみたいな、そういう話があるんだったら、まだわからなくはないなと思うんですけれども、逆に言うと、今の国としてという話と、1.7億円で20個だかに支援します、1個、500万円ですという話との間に、余り整合性があるような気がしないんですが、どうなんですか。

【説明者】

まずは、今の段階では拠点を育てる。それは確かにおっしゃるとおり、定額は、これは少な過ぎるのではないかという御指摘はあるかもしれませんけれども、まずは拠点形成で、私たちが国として育てていきたい拠点がどの程度あるのかということを見た上で、さらに事業として発展させていきたいと考えておりますし、予算の中で、私たちとしては、将来的にもっと拡大できるものであれば、拡大していきたいと考えております。

【水上】

これは意見なんですけれども、私は国としての方針だと言うんだとしたら、この程度の説明では、全くお金は出せないと思っていて、本当にどのぐらいのアーティスト・イン・レジデンスを作ろうと思っていて、それに向けて、メルクマールになる指標はどんなもので、先行事例には、具体的に言うと、こういうのと、こういうのと、こういうのがあって、ここの部分と、ここの部分のいいところをこういうふうに取っていって、日本としては、こんなすばらしいものを作っていきたいというのが具体的な絵として示されて、それに向けて、具体的なフローとして今後5年間でどういうふうにやっていくんですと、これは国家プロジェクトですという話であれば、そういう説明をしていただかないと、逆にお金はつけられないと思うんです。

今のこの説明は、資料を見る限りでは、民間も非常に頑張っていただいているから、500万円ぐらいは支援したいんですよねという資料のたてつけですよ、基本的には。なので、そこが御説明と資料がずれているので、そういう趣旨の御説明であれば、そういう趣旨の資料を出して、そういう説得をしていただかないと、1.7億なら少ないからいいですよと私は到底言えないので、ちょっと趣旨と合致しない説明をされると、なかなか、いいですよとは言いにくいなというのが私の意見です。

【大槻政策評価審議官】

南委員。

【南】

その意味で、なぜ補助事業なんですかね。国家プロジェクトとしてやるよというんだったら、せめて委託事業にすべきじゃないのか。要するに、補助というのは、地方自治体、ないしは民間の事業者に対する支援事業であって、国家としての戦略性その他は別に、外国人ですよって、幾つか要件を定めただけの話で、国家プロジェクトであれば、当然、委託であって、国家としてこれをやります。じゃ、受けるところはどこですかというふうに募集すればいいわけで、全然、たてつけが違いますよね。だから、本当に国家プロジェクトなんですか。

【説明者】

このアーティスト・イン・レジデンスの事例というのは、もちろん国が直営するところも、各国においてはあるのだろうと思うんですけれども、まず、今までやっていらっしゃった各地方公共団体、それから、民間の方々のものをベースに、我々として協力をして、今後、育てていきたいという視点で事業を開始しております。

国が委託してやっている事例も、ないわけではないんですけれども、基本的には、各国のアーティスト・イン・レジデンスの場合でも、各事業者が、いわば国から、ある種、独立をして、ただ、公的資金を幾らか、州政府とか地方政府から得て、事業は自由に展開しているという事例が非常に多い。そういう例を踏まえて、私たちも、そういうたてつけで事業を実施した方が、より実効的ではないか。余り細かいマイクロマネジメントまで国ができるかどうかわからないと。そこはその事業者が、それまでの経験に基づいてやっていくのがより実効的ではないかと判断して、この事業を始めたところでございます。

【大槻政策評価審議官】

加藤委員、お願いします。

【加藤】

事業の目的とその評価は非常に重要な点で、国家的なプロジェクトとして、今後、さらに拡充していこうという場合に、これは仄聞している話なので、正確かどうか分かりませんが、各国の様々なレジデンスの調査を文化庁としてされているやに聞いているんですけれども、それも相当、何十か所になるんでしょうか、ちょっと正確な数字は分かりませんが、されていて、そうした調査について、これからアウトプットが出てくるんだと思うんですけれども、それがこの事業の拡充に、どのように生かしていかれるのか、その辺を教えていただけますか。

【説明者】

本来的には、この事業をやる前に、海外調査というのはしっかり調査をして、それを踏まえて手続をやるべきだったのかもしれませんけれども、まさに御指摘のとおり、私たちも、海外の各レジデンスがどういうことをやっているのかということを綿密に調査をしているところでございまして、それはもちろん事業を開始する前も、そういうことは調査したんですけれども、もう少し精密な調査をして、その上で、各国のレジデンスの一つの事例を研究しながら、日本のレジデンスをどういうふうに育ていくかということについて、さらに研究を進めてまいりたいと思っております。

【大槻政策評価審議官】

伊永委員、お願いします。

【伊永】

先ほどの御発言で、事業として発展させていきたいというような趣旨の発言をなさいましたが、それは、そもそも、ちょっとおかしいなと思っておりまして、事業を発展させるんじゃなくて、国民が、これによってどういう利益を受けるかをきちっと示していただくことの方が大事でして、事業の発展という視点では困ります。そこを御説明いただけますか。

もうちょっと言わせていただくと、20か所とか27か所選定される段階が、今年で終わると思いますが、そこからの絞り込みをどんどんしていただく必要があって、最終的には、1か所、2か所に絞らなければ、きちんとした国としての政策的支援はできないんじゃないかと思いますが、そういうことも踏まえて、事業を大きくしようとか、発展させるという視点ではなくて、こういうふうにすることが、国民の利益にかなうんだというところを御説明いただきたいんですが。

【説明者】

それは私どもとしましては、今まで申し上げなかったんですけれども、アーティスト・イン・レジデンスの一つの重要な柱は、地域住民との交流。もちろん、アーティスト・イン・レジデンスが置かれていないところは、それには直接関係ないんですけれども、各地に置かれているアーティスト・イン・レジデンスというのは、これまで、そして、今もそうだと思うんですけれども、地域住民と芸術活動との交流を通じて、地域住民の鑑賞力を増加させたり、あるいは、芸術と触れる機会を提供しているものでございます。それによって、各地域の住民の方々が、この事業を通じて利益を得ているところではないかと考えております。

【伊永】

その場合でも、事前勉強会では、サポーターというのは、地域にそれほど形成されていないんだという御説明がありました。それをどう構成していく仕組みを考えておられるんですか。

【説明者】

すいません、事前の打ち合わせで出てきたサポーターという言葉の意味が、必ずしも、私たちが正確に説明しておりませんでして、誤解を招いたようで申し訳ございませんでした。私たちが申し上げたサポーターと言ったときの意味は、芸術家の活動を側面支援する。外国から来た芸術家というのは、日本に来てすぐに活動できるわけではなくて、彼らが、どこに行ったら創作活動の支援を得られる、そういう技術者とか専門家と会えるのか、どこに行ったら自分たちの芸術活動に必要な材料を買えるのか、どこに行ったら発表できるのかという、彼らが活動するに不可欠な人が必要でして、それを我々は専門スタッフというふうに呼んでいるんですけれども、それはコーディネーターとか、いろいろ言い方があるんですけれども、そういう人たちが、今、必ずしも十分に育っていない。それをもう少し強化していくことも必要ではないかと申し上げておるところでございます。

【大槻政策評価審議官】

水上委員、お願いします。

【水上】

先ほど、国家プロジェクトという話の中で、国家プロジェクトで本当にやるんですかという話をしたんですけれども、何でそういう話をしたかというと、私自身は、そもそも国家プロジェクトでやるということ自体が、本当にできるんだろうかと思っていて。というのは、例えば今、24個ありますよね。本当に国家プロジェクトですという話だと、予算、総額は増えるかもしれないけれども、一定の客観的指標に基づいて、納税者が納得できるかという視点からの絞り込みをどんどんかけていかなきゃいけなくなりますよね。

本来的なことを言うと、文化って、国がどっちの方がいいか、悪いかって決められるのかという議論であるでしょう。例えば、横浜のものと川崎のものだったら、横浜の方がすぐれているなんて言えますかとか、あるいは、静岡のものと福岡のものだったら、静岡の方がすぐれているって言えますかというと、文化って、根本的にはそういうものではないですよね。

そうすると、国家プロジェクトでやるというときに、じゃ、国が一定の、日本国が志向するアーティスト・レジデンスというのはこういうものであって、それに含まれないものについては支援しないけど、これに含まれるものだけは多額の支援をしますというようなことが、本当に、どんなに非難されてもやるというんだったら、それはそれで一つの考え方だと思うけれども、できるのかというところが、私は、そもそも疑問なんですね。

そう考えたときに、これは一つ御意見ですけれども、そもそも、文化というものは、国が少額のお金を出すことよりも、もっと税制上の寄附控除とかを政策として検討されて、地域の住民の人が本当に役に立つと思うのであれば、その寄附をすることが、税制上の損金算入にできるような形で、ちゃんと民間ベースで寄附が集まりやすくする仕組みを、国として一生懸命、整えてあげると。そういう中で、各地域のレジデンスが一生懸命、活動をすると、各地域の人や、地主さんや、企業さんが、損金に入れられるという条件の下で寄附しやすくなっているという中で、どんどん進んでいって、そういう先進的な取組を、国としては一生懸命、対外的に宣伝してあげるというような側面支援に徹してあげる方が、文化の振興という性質からすると、正しいんじゃないかなと、私自身は思っているんですけれども、それは国の方針として、どっちでもいいんですけれども。国家プロジェクトだから、俺が価値観を決めるというのでもいいし、今のようなやり方で、もっと側面支援に徹するということでも、どっちも考え方だと思うんだけど、私は、どちらかというと、国が文化という事業において価値観を決めることには無理があるんじゃないかという立場にあるんですが、その点については、どう考えていますか。

【説明者】

おっしゃるとおりで、国が文化の内容について、価値観を置くということではございませんでして、文化の中身について、全く御指摘のとおりで、この地域の文化の方が、他地域より勝っているとか、そういうことを申し上げるつもりはございません。

ただ、私たちは、海外との交流をより促進できないかどうか。それによって、日本の芸術家と海外の芸術家の接触によって、活発化によって、芸術活動がより活発になり、水準が上がっていくのではないかと考えていて、そういうことができる事業者が、恐らく海外から日本に来たら、じゃ、このレジデンスに行ってみようと。日本のレジデンスというのはこういうところがあって、是非、そういったところに行きたい、そう思わせるようなレジデンスを幾つ日本に作り上げるかという視点で、この事業を進めたいと。これを国として、側面的に支援していきたいと考えているところでございます。

【大槻政策評価審議官】

加藤委員、どうぞ。

【加藤】

質問の前に、水上委員が自説を開陳されたので、同じように、私も、質問の前に、水上委員の意見に対して、何か意見を申し上げるのではなくて、そもそも、どう考えているか、したがって、この本事業が、どういう立ち位置にあるのかを聞きたいので、改めてお尋ねするんですけれども、この事業は、そもそも民間、あるいは地方自治体等において、民間と地方自治体が共同している事例もありますし、また、民間で、独自に、こうしたレジデンス事業をやってこられた例がたくさん含まれているわけですね。それで、どちらかというと、この事業が発足したがゆえに始まった事業、国がこういう支援事業を作ったがゆえに始まったレジデンス事業もあるかもしれませんが、私が見る限り、それは数は少ないだろうと思います。

つまり、これまで民間ないし地方自治体を含めた、それぞれ地域社会における努力の積み重ねがあって、その中で、何が弱い点か、あるいは不足しているのか、その部分。つまり、お金の問題とかいう話ではなくて、むしろ今後レジデンスが果たすべき役割というのはどういう点にあるのか、そういう観点から、この事業が始まったというふうに理解しているわけですね。

つまり、これまで民もやってきた、自治体もやってきた、それをここまで来てまだ不足している面がある。これを民間なり、地方自治体だけに任せておいては、必ずしもうまくいかないんじゃないか。その点が一体何だったんだろうか。つまり、国家が文化の中身を決めるというような話ではなくて、そもそも、民間で丁寧にやってきた事柄について、何が不足していたんだろうか。

その不足は、2つあると思うんです。1つは、海外へのまさに発信力が、民間だけでやっているとどうしても弱い。国と国との関係を持っている国がやっていくことに意味があるんじゃないかという点が1つあったと思います。

それから、先ほど2つ事例を紹介いただいたので、ある程度、理解ができたんですけれども、この事業と、それ以外の地域社会の文化発展のための事業、あるいは国際的な交流のための事業との間で、どこまで連動がとれるかというところが非常に重要で、そうした観点から、札幌の事例やら越後妻有の事例、つまり、ほかの事業とこの事業が連動できるんですよ。そうしたきっかけを作るということが、本事業にとって重要な要素してあったのか。それを国家プロジェクトというのか、国が国策としてやると言うのか、言わないのか、そのあたりについての、つまり、そうした見通しがあったから、国がバックアップしてやっていくんだというところがあったのかどうか。あるいは、これから、どこまでいきたいのかという点については、是非お聞かせいただきたい。

【説明者】

これは御指摘のとおり、地方公共団体、あるいはNPO法人、それぞれ民間の方々が、これまでやっていらっしゃったというところの上に立って、ただ、先ほどおっしゃられたように、この事業が対外発信的な部分が弱い、あるいは、それぞれの事業者同士では、なかなか国内のネットワークができないというところで、国として側面的にそこに関与することによって、国内のネットワークを強化し、それから、対外発信、海外とのパートナーシップ機関との提携について、国として何か協力できることはないかということで始めた事業でございます。

拠点の数については、今、24あるんですけれども、これから、24が、そのままできるかどうかというのは、事業の評価委員会の評価を経て絞り込みをかけて、拠点になるようなところを育てていきたいと考えているところでございます。

【大槻政策評価審議官】

太下委員、手が挙がっていたので、どうぞ。

【太下】

1点、細かな点で質問したいと思います。本日追加でお配りいただいたペーパーに中国のアーティストの蔡國強さんのことが書かれています。ここでは、世界的なアーティストが日本に滞在して地元と交流した良い事例ということで紹介されていますが、ちょっと細かな点の確認で恐縮ですけれども、これはいわゆるアーティスト・イン・レジデンスではなかったという理解でよろしいでしょうか。

といいますのは、蔡國強さん、私も大好きなアーティストの一人なのですけれども、この方のプロフィールを見ると、日本のAIRに滞在したという記述は出てこないのですね。一方で蔡國強さんは日本に滞在後、実は、フランスとアメリカのアーティスト・イン・レジデンスに滞在して、そして、キャリアアップされていくのです。結果として、蔡國強さんが若いキャリア形成期に日本に滞在していたことが、たとえば中国の方などには全然理解されないという残念な状況があります。御案内のとおり、2008年の北京オリンピックでは、花火を使った大デモンストレーションを蔡國強さんは演出されて、ある意味、中国を代表するアーティストになったわけですから、本来であれば、日本のアーティスト・イン・レジデンスが蔡さんを育てたみたいな言い方ができなくもなかったのではないかと思います。

そして、これからも同じような事例が出てくるのではないかと思っていまして、第二、第三の蔡國強さんを、これから日本のAIRで生み出していくべきではないかと考えています。そういった意味で、念のため、確認をさせていただければと思います。

【説明者】

御指摘のとおり、我々の方も、この事例には挙げさせていただいていますけれども、蔡國強さんがいわき市に滞在して製作したというのは、恐らく、いわき市にレジデンスはなかったんだろうと理解しております。

ただ、こうしたところでレジデンスに滞在したということになっていれば、蔡國強さんのキャリアの中で、日本のレジデンスに滞在したと。それによって、ほかの芸術家が、蔡國強さんがこういったところで滞在して、経験したことを見て、このレジデンスに行ってみようという気になるわけでして、したがって、蔡國強さんがいらっしゃったときには、レジデンスはなかったんですけれども、まさに、そういうレジデンスを、幾つか日本に育てていきたいと考えておるところでございます。

【大槻政策評価審議官】

すいません、大分、時間も押してまいりましたので、今、取りまとめ案ができておりますので、加藤委員から、お願いいたします。

【加藤】

取りまとめを御報告する前に、今のことに一言だけコメントしておきたいんですけれども、蔡國強さんは、今日、多分世界で最も著名なアーティストの一人だと言えると思うんですが、この人が、どうして日本からニューヨークに去ってしまったか。日本にせっかく何年か滞在して、いわきを含めて、いろいろな活躍をしてこられた。そうした事柄が、いわばニューヨークに取られてしまった。それはなぜか。つまり、クリエーターの流出が日本ではまだ起きていて、流入が起きていないという状況があるかと思うんです。

そうした観点から言うと、いずれにしても、その当時にレジデンス事業があったら、もうちょっとケアをしていたら、私は、蔡さんが日本に長く滞在した可能性、日本のアーティストに、中国人アーティストだけれども、日本のアーティストになり得た可能性があっただろうと理解していて、この制度が、いささか遅きに失したんじゃないかという印象は持っているんですが、とはいえ、作られたんですから、今後どういうふうにこの制度を育ていくのか、抜本的に見直すのかというところに、今、来ているんだろうなという理解をしております。

委員の皆様の御意見が、物の見事に2つに分かれました。事業全体の抜本的改善とされた委員が3名、現状どおりとされた委員が3名、したがって、これ、両方、余りにも意見が分かれているので、どちらかに取りまとめるということはできないので、両方を併記させていただきたいと思います。

主なコメントについて、御報告をしておきますと、1つは、抜本的な改善の方としては、国費事業としては小規模で効果が乏しい。選択と集中による戦略的な取組が必要ではないか。2番目に、民間寄附を中心とした仕組みに変える。3つ目に、国際的にオープンな拠点であれば、日本人と外国人を区別する必要はないという御意見が出ております。

現状どおりとする方のコメントとしては、拠点数、招聘者数、対象、滞在日数の拡充が必要ではないか。他事業との連携が重要である。3つ目に、現状どおりとはするが、評価の仕方について常に検討を怠らないように、この点を怠らないように継続してほしいという意見でありました。

これら全体を見るに、意見は全く2つに分かれているんですけれども、それぞれの御意見の主たる主眼は、現状どおりの人たちといえども、いろいろな面でさらに拡充を図るべきではないかという意見と、抜本的な見直しと言っておられる意見は、そもそもアーティスト・イン・レジデンスのようなものが不要とかという御意見ではないと思うんですが、それを今の国の制度の下で支援し続けるやり方がいいのか、もっと違うやり方を考えるべきなのかという御指摘だろうと思います。

いずれにしても、この制度そのものについての御理解は、ある意味で共通しているんだと思うんですが、それぞれの機能すべきこと、あるいは、国の役割については、いろいろと御意見が、全く相反して2つに分かれたという理解だろうと思うんですが、そうした点を御理解の上、今後この事業について、どういうふうにされるのか、全く意見が分かれておりますので、あとはそれぞれの担当部局で、しっかりと御議論されて検討されるべきだと思います。取りまとめとしては以上ですが、さらに追加の御意見があれば。

【大槻政策評価審議官】

では、ないようでございますので、これで文化芸術の海外発信拠点形成事業の公開プロセスを終了させていただきます。加藤委員ほか、先生方、ありがとうございました。

次の海洋鉱物資源探査技術高度化については、15時40分開始を目途としております。よろしくお願いします。

( 休憩 )

【大槻政策評価審議官】

それでは、休憩時間、大変短くて恐縮でございますが、再開をさせていただきたいと思います。3コマ目は海洋鉱物資源探査技術高度化について、御議論頂きたいと思います。この取りまとめについては、東京農工大学長である松永先生にお願いしたいと思います。皆様よろしくお願いいたします。

初めに、簡潔に事業概要について説明をお願いいたします。

【説明者】

海洋地球課長でございます。

それでは、お手元の資料29ページをお願いいたします。そちらの事業レビューシートがございます。よろしいでしょうか。

この事業は、水深3,000メーター程度までの深海低下に存在する資源を探査するための技術を開発するものです。具体的には、音響を用いて海底地形を調査する装置や、海水中の科学成分を検知するセンサ等を開発しております。平成20年度に開始いたしまして、本年度、平成25年度までの事業でございます。本年度の予算額は、1億9,800万円となってございます。

事業の目的など、37ページ以降のところで御説明をさせていただきます。37ページをお開きください。

37ページの下のところでございますけれども、我が国は国土面積こそ小さいものの、海に目を転じれば、世界第6位の排他的経済水域を持っております。我が国周辺の海域には、海底熱水鉱床や、コバルトリッチクラストなど、有望な鉱物資源の存在が確認されており、その価値は民間団体の試算ですと180兆円という試算もございます。

又、最近では南鳥島周辺に、我が国の使用料の220年分のレアアースが存在する可能性があるとの研究報告もあり、これらを有効に活用できれば、我が国が資源大国になる可能性もあると期待が高まっております。

海洋資源を利用するに向けて、まずはその分布や量を調査して、その資源ポテンシャルを明確にすることが求められますけれども、そもそも深海低下の資源を調査する技術は確立されておりません。資源ポテンシャルが分からなければ、資源開発への民間への参入もままならないという状況もありまして、本事業におきましては、大学等の最先端の知見を活用し、効率的、高精度かつ迅速に調査を行い得る技術を開発するということを実施してございます。

次に、御説明します政策上の位置づけも踏まえまして、本事業で開発する機器による探査の対象は、海底熱水鉱床とコバルトリッチクラストということでやってございます。

次のページをごらんください。本事業の政策的位置づけでございます。本事業は、海洋基本法、海洋基本計画などを踏まえて開始したものでございます。平成19年4月に制定されました海洋基本法では、海底又はその下に存在する石油、可燃性天然ガス、マンガン鉱、コバルト鉱などの鉱物資源の開発及び利用の推進、並びにそのための体制の整備、その他の必要な措置を講ずるものとされております。

又、これを受けて閣議決定されました海洋基本計画では、海底熱水鉱床について、今後10年程度をめどに商業化を目指すとともに、コバルトリッチクラストについて、今後、調査・開発の在り方を検討するとされてございます。

又、これらを踏まえて策定されました海洋エネルギー・鉱物資源開発計画におきましては、文科省が実施する広域かつ効率的な探査に資する技術開発を活用する旨、記載されてございます。

ごらんのページの下の段と、その次のページの上段につきましては、本事業で開発する機器による探査の対象としております海底熱水鉱床とコバルトリッチクラストの説明ですが、本日は時間が限られておりますので、説明は省略させていただきます。

39ページの下段に、本事業の経緯がございます。先ほど御紹介しました海洋基本法制定などの動きを受けまして、平成20年度より実施してございます。この事業におきましては、資源開発に貢献するという目的がありますため、開発するセンサ等は実際に使えるものにするという方針で進めてございます。このために、最初の3年間をセンサなどの研究開発期間とし、後半2年間は、機器が深海底で機能するかどうかを確かめる実証期間としております。

又、技術的目標を明確にして、これをクリアしているかどうかを適時にレビューして進めるという仕組みを導入しております。課題は、公募で採択しましたが、公募におきましては、当方から達成を求める技術的要件と、想定される技術活用事例を明確に提示しております。例えば、水深3,000メーターより深いところで水平5センチ。垂鉛直方向2.5センチより高精度な地形データを取得することといったぐあいでございます。

そのように公募して採択した課題についても、折々のレビューの結果、深海底で実用化するに至らないと判断されたものは、研究開発を打ち切るというやり方をやっておりまして、20課題に取り組みましたが、実証期間の段階に至ったものは9課題となってございます。

次のページをごらんください。実施体制でございます。公募で採択しました課題の研究実施機関に、文科省が研究開発を委託するという形で実施してございます。文科省で必要となる事務処理の経費を除きまして、予算のほぼ100%は、この研究実施機関への委託費に充てられてございます。

文科省は、各実施機関が政策目的に合った取り組みをしているかどうか、又技術課題達成の進捗状況を常に把握しながら事業を進めるということをやっておりまして、これを適切に進めるために専門的知見を有する専門家をプログラムディレクターとして配置しております。

さらに、先ほど申しました折々に行うレビューを実施するために、外部評価委員会を設置しております。下の段にその最新の委員の名簿を掲載しておりますけれども、開発された技術を実際に利用することが想定される資源開発会社、あるいは独法などからの参画を得て進めております。

次のページをごらんください。上段は、関係機関との連携でございます。資源の開発につきましては、我が国におきましては、経済産業省が一義的な責任を担っております。そのために、経産省が進める資源開発計画と整合性のとれた取り組みが求められております。

技術開発につきましては、陸上の資源開発の経験を生かせる採鉱・揚鉱、製錬技術などを経産省が民間企業とともに開発しておりますが、いまだに経験のない深海におけるセンサなどの探査技術の開発は、基礎基盤的な要素も強く、文科省が進めてございます。

又、本日の資料には含まれておりませんが、文科省と経産省は、今後の資源開発のロードマップも一緒に作成しておりまして、我々の研究開発が、うまく経産省の資源開発計画に貢献できるようなスケジュールと技術開発目標を設定してございます。

ごらん頂いてございます下の下段から、採択課題の紹介でございます。これから次の42ページまで採択課題の一覧表がございますけれども、表の中でバツ印が付されているものは途中で打ち切り、又はほかの課題との統合となった課題でございます。

開発成果、幾つか御紹介します。43ページの上段は、海底位置・地形計測技術でございますけれども、そこの部分の右下にございますように、分解能水平方向5センチ、鉛直方向1センチを達成してございます。これが、今、市場に出回っております機器は、数十センチからメートル単位の分解能ですので、例えばそこの右下の絵にありますような40センチぐらいの地形の特徴、こういったものは全く捉えることができません。こういう性能を水深3,000メーターで発揮するというのは、世界でも例がないダントツの性能でございまして、資源探査に十分使えるものができております。

その下、下段につきましては、海水中の科学成分や生物成分を探知するシステムでございます。各種センサにつきまして、これは達成目標の10倍の精度を実現するとともに、コンパクト化にも成功しており、例えばこれは実際の海域調査で、これまで知られていなかった熱水活動を発見するなどの成果も出してございます。

時間も限られておりますので、開発課題の成果は以上でございまして、最後に、47ページの下段をごらんください。

今後の課題ということで書かせていただいています。この事業は順調に開発が進んでおり、世界のトップレベルの技術ができてきておりますが、これを今すぐ民間企業が使えるかといえば、まだ課題が多ございます。この資源探査というのは、様々なデータからポテンシャルを推定することが必要でありまして、これらの技術をうまく統合してシステム化していくこと。又は民間企業が使えるような汎用化、そういったことが今回開発した技術の芽を絶やさず、そういったことにつなげていくということが必要ではないかと考えております。

以上でございます。

【大槻政策評価審議官】

それでは、私の方から、事業選定理由及び論点について御説明させていただきたいと思います。

選定理由につきましては、行政改革推進会議の事業レビュー実施要領で重点的に外部チェックの対象とされております今年度が事業実施最終年度に当たる事業ということで考えました。又、海洋資源の開発に係る技術開発に必要な事業であり、政策の優先度が高い事業であるということも理由でございます。

本事業の論点といたしましては、配付資料の48ページをごらん頂きたいと思いますが、事業の成果が上がっているのか、初期の目的を達するレベルであったのか。投入した費用に見合う成果となっているのか。社会還元、技術移転の見通しや課題。今後の技術開発への支援の在り方をどうするのかといった内容を挙げてございます。

以上、よろしくお願いいたします。

これから外部委員の皆様から御議論、御質問を頂きますけれども、単に無駄の削減ということだけでなく、より効果の高い事業に向けて見直しを行うという観点からも御議論頂きたいと思っております。又、御質疑等と並行して、適宜コメントシートがございますので、こちらへの記入もお願いいたします。議論の終了は、一旦16時15分ということを目途としておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。では、伊永先生。

【伊永】

ただいま御説明頂いた中で、資料で言いますと38ページの海洋基本法にのっとっていると。それから、海洋基本計画に沿っているんだと。この海洋基本計画によりますと、今後10年程度をめどに商業化を目指すという表現になっております。

さらには、海洋エネルギー、鉱物資源開発計画というのも踏まえているということで、さらには、経済産業省とも協議しながら進めているという御説明を承りましたが、一番最近、内閣府の方から出ました科学技術イノベーション総合戦略と合致しないと私は読み取ったんですが、その中に、次世代海洋資源開発技術として海水の海底の熱水鉱床が取り上げられておりますが、これによりますと、ターゲット年度は2030年であると。それは平成で言いますと、相当先の話ですので、今から20年とまでは言いませんが、しばらく先の話なのと、先ほど御説明頂いた海洋基本計画で言う、今後10年程度に商業化というのと、科学技術イノベーション戦略では、2030年でも商業化とは言っておりませんが、このあたりの乖離はどういうふうな理由から起こっているんでしょうか。

【説明者】

はい。科学技術イノベーション戦略は、あくまで研究開発目標として、次世代の新しい資源開発システムということで、実はそれも研究資源の開発計画とは別に、それは基本的にはまだ技術開発要素もございますが、今我々が持っている技術、そういったものを駆使して、さらに目先の研究開発もございますが、それをもって平成30年代に商業化ということで言っております。

イノベーション戦略は、まさに次世代の生産システムの話であると認識しております。

【伊永】

いや、そんなことはないと思いますよ。

【説明者】

そこの該当箇所の文言……。

【伊永】

ちょっと読んでみましょうか。

【説明者】

はい。

【伊永】

2030年に要素技術開発を達成するのが4つありまして、調査技術開発では、水中音響や有人の探査機。それから、生産技術開発では、設備大型化とコストの低減。実フィールドでの調査、生産、輸送システムの実証。フィールド試験からの産出物質の分析と。こういうことで、商業化というのはまだ明記されておりません。

【説明者】

はい。その研究開発の目標の前段に、本年4月に閣議決定されました海洋基本計画というのがございます。そこで、若干、今後10年程度というのは、実は平成20年の閣議決定ですけれども、それが現在は、今平成30年代後半というふうになってございます。ですから、そことフェーズを合わせている話でございます。

【伊永】

ということは、現在御説明の文科省で進めておられる事業も、平成30年代後半にターゲットを合わせればいいということでよろしいですか。

【説明者】

はい。そこのところは、まさに経済産業省と一緒にロードマップを引いているんですけれども、これは探査する技術なんですね。したがいまして、実際に商業化、民間の参入を促すためには、その前段として我が国のEEZにどの程度の資源ポテンシャルがあるか、これは全く分かっておりませんけれども、ここを見なければいけない。このための技術開発ですので、我々と資源エネルギー庁、経産省との間では、少なくともこういった技術をあと3年後ぐらいには、それなりに使えるものにする必要があるということで進めてございます。

【伊永】

では、そこの時間軸のずれは、ここで開発した技術を実際に使えるものにする技術の期間だということでよろしいですか。

【説明者】

はい。そのとおりでございます。

【大槻政策評価審議官】

ほかの先生方、よろしいですか。何か。では、水上委員、お願いします。

【水上】

今の議論とも若干関係するところなんですけれども、結局のところ、この事業が最終的に、これは基礎研究ではないので、資源を掘るというところまでいくのかどうかというところが非常に重要だと思うんですけれども、先の勉強会の後に頂いた資料を見ると、これは皆さんにはもしかしたら公開されていないのかもしれないんですが、私が頂いた資料によると、海底熱水鉱床の資源開発に掛かるコストというのがあって、例えば日本プロジェクト産業協議会による試算というところを見ると、実海域パイロットプロジェクトで見ると、産出見込みの資源の推定価値が220億円とあって、開発コストというのが、想定の積み上げベースで機器開発で120億円、実海域試験で70億円、事前調査計画で10億円で約200億円ということが書かれているんですけれども、これはかなり、資源推定価格と、開発コストを見たら、資源推定価格の方が大きいよというようなデータとして出されているということでいいんですかね。

【説明者】

はい。

【水上】

これは、私はよく分からないんですけれども、事前調査と計画をしましたと。それに200億円掛かりましたと。その後、実際には掘らないとだめですよね。

【説明者】

はい。

【水上】

実際に掘るコストは、幾らぐらい掛かるんですか。

【説明者】

大体年間の操業コストで、これは規模にもよります。数百億円程度だと見ております。それで、今の試算は、あくまでも産業協議会がパイロットプラントとして作ったらという試算がございましたので、それを出したんですが、大体それは広さで言えば100メーター掛ける150メーターぐらいのエリアでそういうプラントを作って採掘作業をするという前提で作っておりますけれども、実際は、少なくとも一般的には500メーター掛ける500メーターぐらいの広さの鉱床になると想定しておりますので、そういう意味では、やはり年間1,000億円とか、そういったレベルで掘っていくコストが掛かると。非常に大ざっぱなお話ですけれども。

【水上】

つまり、開発コストと資源の推定価値で言うと、推定価値の方が大きくても、掘るコストとか、輸送のコストとかを全部考えたときに、結局資源の価値が採掘して、輸送して、ビジネスをするためのコストよりも大きくなければ、事業としては成立しないじゃないですか。だから、事業として成立するんですかという質問に対する答えとして、このお答えだと、どっちかというと成立していませんというお答えを受けているように聞こえるんですけれども、そういうことなんですか。

【説明者】

現時点では、まだハードルがあると思いますが、ただこれは、我々は見込みが非常にあると思っています、正直に言いまして。だからこそ、これは特に生産システム、岩石を砕いて、上に上げてくるところにお金が掛かるんですけれども、そこのところをいかに経済的にするかというのが、大きな課題でありまして、そこのところは経済産業省を中心に、今、開発しておりまして、それなりのものができてこないとだめなんですが、できてくると思います。

それで、海底の資源開発といいますと、長い歴史があるのは油田の開発がございます。これも、一番最初は、実は1947年にメキシコ沖で開始されたんですが、そのときは誰も経済的にペイすると思っておりませんでしたけれども、今は世界の石油生産の技術開発進展もありまして、今は石油生産の3割以上が海からのものとなっておりますので、鉱物資源につきましても、これは最初はもうけは少なくても、息の長い開発を続けていけば、それなりに我が国の資源として開発できるのではないかと期待をしているところでございます。

【水上】

すみません。抽象的には別に反対ではないんですけれども、つまり、御説明の中でずっと資料に書かれているのは、どっちかというと埋蔵量がどれぐらいあるかということがずっと書かれているんですけれども、どのぐらい埋まっているかというのは、重要でない情報ではないんですけれども、ビジネス的にはすごく重要な情報ではなくて、結局のところ、掘るコストも含めてペイするのかどうかということが1点と、もう1点は、それがほかのところから輸入をしてきたり、あるいは日本近郊以外のところで開発するのに比べて有利かどうかということの2つが大変重要であって、その2つが別に見込まれているのであれば、是非やればいいという話だと思うんですけれども、恐らく現状においては見込まれていないんだと思うんですよ、まず現状においては。

では、今後それが見込まれる予定なのかというところについて、もうちょっとぎりぎり説明していただきたくて、つまり、現状では何倍ぐらいのコスト差があるんだけれども、こうこう、こういう研究開発をすることによって、何年後ぐらいにこのボトルネックが解消されて、例えば10年たてば、ほかのところで開発するよりも日本近郊で開発する方がよくなるはずですというようなものがあるのであれば、そこを御説明していただくと、じゃ、この研究は是非するべきですねという話になるんですけれども、埋蔵量調査が大事ですという抽象的な御説明だと、何でわざわざ日本の近海でそれを開発しなきゃいけないんですかというところに対して、特に合理的な御説明を頂いているとは思えないので、それでは予算なんか付けられないということになるものですから、ちょっとその点を詳しく説明頂けますか。

【説明者】

はい。分かりました。

埋蔵量がというところは、詳しくは今の御質問ではないので言いませんが、そもそも我が国のEEZにどのくらいの埋蔵量があるかが分からなければ、民間が参入してこないということもあるので、そこはしっかりやりたいと思います。

それと、実際に掘るので幾らかということでございますけれども、今は、先ほど先生からの方からも御紹介がありました民間団体の試算、あれですと、資源量200億円掛けて220億円ということですから、その他もろもろの経費を掛けたら、恐らくはペイしない。恐らく、分かりませんけれども、大ざっぱに言いまして、300億円程度の投資で200億円ぐらいしか回収できないと、そんな状況だと思います。

ただ、海底石油の例で見ますと、技術開発費が、恐らく開発した当時の5分の1以下になってございますので、今後の技術進展で10年とかやっていきますと、開発コストも経験を積めば、これは予測できません。これは、予測できる人がいたら、世界の人はみんな大喜びですが、非常に低減されると思います。非常に明確な数字をお伝えできる話ではないので、抽象的にならざるを得なくて大変恐縮ですけれども、非常に大きなコストの低減は見込まれると思っております。

【大槻政策評価審議官】

松永委員から手が挙がっています。その後で南委員ということで、松永委員、お願いいたします。

【松永】

今、この文章の中にも、さっきの商業化という表現があったり、それから、ペイするかどうかという議論をかなりやってもらったんですけれども、今回のこういう海洋の資源の問題は、もう一つ、完全にペイするか、しないかという問題だけではなくて、やはり国家の安全とか、ナショナルセキュリティという観点は入れて考えないと、今、表現の中で、少し数のところでプラスかマイナスか言えないところがあると言うんだけれども、ある意味で、ナショナルセキュリティということをきちんと考えて、必要な資源を長期にわたって国の戦略として確保していくというところに、ここは入るんじゃないかなと。今、それが1点。

それから、あと、前回、やはりこれだけで実施試験で、まだJAMSTECとの関係とか、経済産業省との関係が見えないと言ったのは、あれは補足資料も出していただいたし、予算も出していただいて、かなりあそこの部分に大きな予算が掛かっているということが分かったので、我々もいかにそこにつないでいくかということ。

それから、最後に3番目の論点として、きょう、ちょっと説明があった、公募でやっていて、いろいろなところから公募していて、こういう問題と。最初から方向を決めてやるんじゃなくて、公募して、公募した中から結構厳しい絞り込みをやって、それで、その次に進んでいくと。多分、これから実海域の実証とかに行くというところ。そこは非常に評価できるんだけれども、ただ、そこを評価する方の立場の人が、かなり厳しくさっきのセキュリティなり、商業化という問題で、これが残れるかどうかというのをやっていかなければいけないのかなということを思いました。その3点、ちょっと。

【説明者】

では、コメントさせていただきます。長期的な観点ですね。まさに、先生が御指摘頂いたとおりでありまして、資源というのは、なかなか商売でペイするかどうかだけでは進められないという点がございます。

それで、実は我々、社会経済学者の方ともいろいろ相談しておりますけれども、例えば分かりやすい例は、最近シェールガス革命とかありましたけれども、あれで我が国のオイルの輸入コストが随分下がった。要は、価格交渉力を持ったと。例えば、この行っております事業で、我が国EEZの資源ポテンシャルが明確化され、さらに、採る技術もできれば、我々は我が国の資源交渉力、価格交渉力などにおいて、非常に大きな力になると思っておりまして、財務省の貿易統計2011年度版によりますと、我が国の資源輸入額というのは、23.9兆円でありまして、そのうち鉱物資源は3兆円であります。これが数%安くなるだけでも、非常に大きな話だと考えてございます。

それと、2点目でございます。経済産業省との連携は、資料も提出させていただきましたが、しっかりやっております。JAMSTECのところでございます。これは、特に実海域の試験をやるには、JAMSTECとの連携というのは、非常に重要でありまして、実際には密にやっております。金銭のやりとりを伴うような契約の形で行っていないため、資料には出てこないんですけれども、海洋機構が船舶を研究者に提供する枠組みがございます。その中で、この事業のための枠を設けておりまして、昨年度の実績で言いますと、60日間、本事業のために使いました。本年度につきましても、今のところ59日、JAMSTECの船を使うということで、予定をしてございます。

それと3点目、公募の評価。これは、実際の実用化を見越して、非常に厳しい観点で切ってまいりまして、これは我々担当も実際にプロジェクトをやっている方の顔が見えるものですから、彼らの首を切る話になるので、実際、非常に心に思うものがある中、厳しくやってまいりました。ここは、審査委員の先生にも、なるべく現場が分かった方、本当に現場で使えないものは切っていただくということで、厳しくお願いをしてやっているところでございます。

【大槻政策評価審議官】

時間も押してまいりましたので、コメントシートを書き終わった方は、ちょっとお示し頂きたいと思います。それでは、南委員、お願いいたします。

【南】

やはり実用化を目的にしながら基礎的なところというと、この関係が分かりにく過ぎるんですね。

なぜかというと、この研究テーマが余りにも数が多くて、委託先も相当に多いと。一体全体どこでどうコントロールされていて、どう成果が生きるのか。それは、専門家の方々は、それぞれ1つ1つが結び合っているよという、ロードマップも含めて書いているんでしょうけれども、この辺が、やはり何度聞いても分かりにくい。なぜこんなに幅広いところから絞り込みをやるんだったら、もっと早くに絞り込みをやらなければいけないんじゃないか。

なぜかというと、とにかく基礎研究なら基礎研究ですから、これだけのことはなかなかできない。つまり船があるからやっているというようなところもあるかもしれないんですが、実用化を目的とするなら、もっと先に絞り込みがあるべきだろう。それにしては、ちょっと絞り込みのスピードが遅いなという感じがしているんですね。

あるいは、もっと逆に言うと、実用化のレベルをある程度想定した中での技術の開発というところでの絞り込みという形で、何らかの説明ができていないと、どうもこれはばらばらと、私は全くこの分野は素人なので、これを評価しようということになると、やはり何度見ても分からないんですね、狙い、設計の仕方が。

【説明者】

これは、実用化をにらむというのは、経済産業省とのロードマップの話を先ほどしましたけれども、商業化というものを見据えております。そういうことで、早くしなければいけないです。

片や、こういう3,000メーターという深海で、海底下のものを探査するというのは、実際余り例がないんですね。したがって、確立された手法というものも余りない。そういう中で、いかにやるかということで悩みました。そういう意味で、実は平成20年度に採択した課題というのは4課題ですが、これは最初から、陸上での鉱山探査支援技術も踏まえながら、相当ぎりぎりと絞り込みをやりました。

その結果、最初は4課題選んだんですけれども、それははっきり言いまして、みんなが想定していた陸上で使っている技術の海版というようなものでした。しかし、それだけでは不十分だという議論がその後ありまして、平成21年度は、幅広に可能性を検討するため、16課題を採択しました。ここは明らかに技術の公募をするときの幅を広げました。ただし、そのかわり、そっちについては、次の年には、もうスピード感がないという御意見もありましたが、もう翌年には6課題に絞り込みました。そして、2年後にレビューをして、そこからさらに5課題に絞り込んだということでやっております。

そういう意味で、これまでになかなか取り組みがないということで、基礎的な面があるということでありますが、片や実用化に結び付けるという、非常に難しい運営が求められる事業でありましたが、非常に分かりにくいという南先生の御指摘でありましたが、私どもとしては非常に早い段階、先ほど申しましたように、平成21年採択課題、1年後には16課題を6課題に絞るということで、早期の絞り込みということを心がけてやったつもりでございます。

【南】

そうすると、それは全部一律にというか、もちろん研究機関はいろいろあるとは思うんですけれども、やはり年度に区切られていて、どうしてもこれだけの日数が掛かってしまうというところが、実用化の研究に向けては、ちょっと建て付けが悪いんじゃないか。もう少し年度に縛られないような、要するに科研費その他、基金設定その他でいろいろやっていますけれども、もっと柔軟な形で、最初に資源投入、入り口のところでさっさと精査して、それを絞り込むなんていうことでできないんでしょうか。こうやって、全部年度、年度で縛っていくような形で、もちろん研究機関は、それぞれ大小あると思いますけれども、年度の壁によって制約を受けるので、これだけの期間が掛かってしまうと。平成20年度に4課題採択して、21年度に16課題で、それを又絞り込みと、全部年度、年度ですよね。実際には、その意味では、私はスピードアップというのは、実用化をもとにするんだったら、年度を超えた形での資金運用その他も含めて工夫があるべきではないかと思ったんですけれども。

【大槻政策評価審議官】

ほかの委員からも手が挙がっていますので、簡潔に御説明。

【説明者】

分かりました。おっしゃるとおりだと思います。これは、もう国の会計制度に関わる非常に大きな問題で、にわかにこの制度だけでは解決できない問題でありますけれども、現状の予算制度の中では、年度、年度ということでプランニングせざるを得ない面もあり、やっております。南先生のおっしゃるような方法で、何らかこの制度の隘路をうまく突いてできる方法があれば、是非私たちもやりたいと、勉強したいと思います。

【大槻政策評価審議官】

家委員、お願いします。

【家】

今のやりとりの中にも出てきましたけれども、恐らく平成20年度採択課題というのは、これをやる上でどうしてもここだけは押さえなきゃいけないというものを選ばれたんだと思いますけれども、このレビューシートの24年度の評価のところに、4課題のうち3課題については「期待に沿う」ないしは「期待以上」ということは、裏返すと、1つはちょっと期待外れというものがあったと。

【説明者】

そうです。はい。

【家】

それについて、中間評価で、どういうふうな対応をされたのかということが1点と、それから、成果の上がったものについて、これは事業として終わってしまったわけなんですけれども、今後、文科省としては、あとは経産省の話ねというのか、何らかの支援を考えておられるのかということについてお伺いしたいと思います。

【説明者】

実は、平成20年度採択課題、4課題のうち、中間評価では電磁的な手法を用いた探査センサなんですけれども、中間評価の段階では、それなりにデータは出ておりました。したがって、これは実証段階に行けるのではないのか。ただし、その段階でも、既に精度のばらつき、探知したデータのばらつきがありまして、まだそのデータの解釈方法に若干難がありましたので、そこのところをしっかり押さえた上で実証してくださいということをやりました。ただし、実証期間も2年間を過ぎましたが、やはり最終的には目標とした結果が出なかったということでございます。

あと、経産省との連携ですが、これはむしろ経産省が、うちがというよりも、やはりこれを世の中に出すというところで、これはもう、今のところ我々はこれの後継者作を作って、そこでまさに汎用化といいますか、民間が使えるようなところまで、これを高度化したいなと思っております。その中で、経産省の方にも入ってもらうことを予定してございます。

【家】

もう1点よろしいでしょうか。先ほど採択した課題でも、厳しく見直しをして、途中で打ち切ったものもあるということですけれども、テクニカルにそうした場合に配分する予定だった予算というのは、その後どういうふうに使われたんでしょうか。つまり、打ち切った課題に配分する予定だった予算というのは、どういうふうになったかということ。

【説明者】

分かりました。基本的には、選択と集中形式で、実はこのプログラムは額の変動が結構ございまして、多く絞り込みをした次のときとか、若干減ったりしております。でも、数を絞り込んだところには、全体としてみれば、より多くの額が行くようにということでやっております。

【大槻政策評価審議官】

伊永委員、お願いします。

【伊永】

深海での海底のオイルがうまくいったから、この3,000メートルの深海でも鉱物資源の探索が、掘ることがうまくいくはずだというアナロジーは危険だと思いますね。液体と石ころの違いも大きいし、さらには、オイルのように比重が1以下のような、吹き出してくる性質を持っているものと、比重が、恐らくかなり重い鉱物資源を掘り上げるというのは、全く技術が違うと。相当なブレークスルー、それも画期的なものがなければ、掘り上げることは、そんな簡単なアナロジーでできるとは思えないんですが、そこは何か見通しを持っておられるんですか。

【説明者】

先ほど、ちょっと分かりやすいかなと思って、私も海の石油の話をしましたけれども、確かに先生がおっしゃるように、全く別物でございます。ただ、一方、我々は探査の手法を開発しておりますが、同時に、今、経済産業省において、採鉱・揚鉱技術の研究開発をやっております。彼らも、これを平成30年代半ば以降の商業化に間に合わせるべくやっておりますので、そこは並行的にやっております。

【伊永】

ということは、そこの部分は、経済産業省が主導的にやっておられて、文科省の方はタッチしていないと。

【説明者】

はい。事業としてはタッチしておりませんけれども、もちろん、これは一緒にやっていますので、海洋資源開発、これはオールジャパンで、経産省もあれもありませんので、お互いがやっていることは、もうお互いに分かった上で連携してやっているつもりでございます。

【伊永】

シナリオは、ある程度内閣府も関与していると思いますけれども、実際は基礎的な部分を受け持つ文科省と、それから商業化を目指す経産省がうまく機能すればいいんですけれども、今、私が狭い知識の範囲で鉱物資源を3,000メートルの海底から掘り上げるというのは、世界じゅうどこを見ても前例もないし、技術的なブレークスルーも何かない限りは簡単ではないと思うんです。そこが、余り安易に発言されると、これは国民も聞いていますので、勘違いも起こります。その辺は、是非根拠のあるデータを示していただいて、発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【説明者】

はい。根拠のあるデータというと非常に難しい。実際に開発に対する要素技術開発は行っております。採掘する開発、揚鉱の技術も行っております。それをどう言うのが分かりやすいかあれですが、それを踏まえて、実は海洋基本計画の平成30年代以降の商業化というのは、喧々諤々の議論がありましたけれども、その技術開発状況も踏まえて目標を設定してございます。

そして、実は、これは経産省と文科省だけではなく、今は国土交通省も一緒にやろうということになっていまして、彼らは造船業界、今は船の方で調子が悪いんですけれども、この海洋資源の開発の方に彼らの技術力を生かそうということで、もう造船業界や海上プラントメーカーとも話をして、そっちの方の技術開発を行う方向で、これも一緒に検討してございます。

【大槻政策評価審議官】

水上委員。

【水上】

ちなみに、頂いた資料の中の経産省の方のロードマップの中に、平成25年、26年中に新鉱床の発見と概略資源量把握というのがあるんですけれども、これは大体25年、26年で行われるということですか。

【説明者】

はい。これは、そうですね。25年、26年で、今ある手法で大ざっぱな調査をしていますけれども、非常に範囲が限られてございます。EEZ全部とか、そういったものはできません。大体これまでに鉱床の兆候がありそうなところが分かっておりますので、そういったところを本当に鉱床かどうかということを調べる、そういった活動をしてございます。

【水上】

つまり、技術的にこれまで鉱床ではないと思っていたけれども、突然鉱床だったみたいなことが、技術上のブレークスルーによって出てくることはあるかもしれないけれども、現状までの連続的な技術水準の中でできる、大体EEZの中にどれぐらいの資源がありそうかという概略は、25年、26年には出るということでいいんですか。

【説明者】

出ません。

【水上】

出ないんですか。

【説明者】

これは、た又ま鉱床の可能性があるという、可能性がある海域が幾つかあるんです。そこが本当に鉱床であるかどうかというのを調べている。ここは、非常に限られた海域の調査をやっているということです、この25年、26年度は。

【水上】

では、今私が申し上げたような概略というのは、いつ頃出るんですか。

【説明者】

これは、そのロードマップの一番最後の平成32年ぐらいに、「広域的な科学調査を実施し」とありますけれども、大体そこら辺。平成32年ぐらいには、要するに今回の事業で開発する技術も駆使して、EEZ内の主要な有望海域のポテンシャルをそれなりに見ていこうと。平成32年ぐらいを、今ターゲットにしています。

逆に言うと、ここぐらいまでにやらなければ、平成30年代後半の商業化というのは、なかなかきついということも考えております。

【水上】

それは、逆に言うと、平成32年ぐらいだったらできそうだというのはあるんですか。平成32年だったら概略は分かっていますということは言えるんですか。それとも、私が今の説明を聞く限りだと、平成30年代後半に商業化と言ってしまう以上は、32年ぐらいにデータが出ていないというわけにもいかないから、とりあえずそう言っていますと聞こえるんですけれども、それはどうなんですか。

【説明者】

これ、我が国EEZの全てのというか、有望海域の全てが分かっていないと商業化が始まらないということではなく、実は今、経産省の方で、沖縄のある海域にへばりついてといいますか、今、本当にそこで商業化ができるかどうかという、非常に詳細な調査をやっています。数年で百数十本の掘削をして、地質調査をやっているんですけれども、まず1つ、商業化が最初に始まるのはそういったところではないのかなと、我々は見ております。

ただ、今調べている海域と同じ程度の規模の鉱床が、我が国のEEZに、例えばあと10個とか見つかってこないと、なかなか広がっていかないんですね。そういったことを、例えば主要な海域においては、平成32年度ぐらいまでに、それを当てを付けようということでやっております。

【水上】

なるほど。そもそも商業化するかどうかというのは、全部は分からなくても、1個分かって、そこが掘るに値すれば掘れるじゃないかという議論は、確かにあるかもしれないけれども、ただ、掘るための技術が、まだ開発されているわけではないと。

一方で、そこ以外に全体としてどれぐらいあるのかということが分かっていると、将来に向けて技術投資することのインセンティブがあるかもしれないけれども、基本的にはそれは分かっていないという状態だと思うんですけれども、最後にもう1点聞きたいんですが、結局、その2つのことをはっきりさせるには、つまり少なくとも今の時点で鉱床がありそうだというところについては、プロジェクト、ビジネスとして成立するレベルで技術開発をするのには、大体何年でどれぐらいの国費投入が必要だと思っているのかというのが1点。

もう1点は、EEZ全体で、これぐらいのポテンシャルがありますよという、もう1個の方の話をするには、大体何年でどれぐらいの国費投入が必要だと思っているのかというのがもう1点。この2つを教えてもらえますか。

【説明者】

はい。何年でということ、まず、商業化でございますけれども、我々としては、先ほど海洋基本計画で定めました平成30年代後半、そこまでにと思っております。それまでに幾らの国費投入かというのは、特に資源を開発するプラント、特に生産システムなどを開発するのには、数千億とか、そういった経費が掛かるという話もあるので、そのうち民間が出す分もあるでしょうし、国費を投入する部分もあるでしょうが、そこはまだ、すみません。なかなか文部科学省だけの話でもなく、明確に私がお答えできる数字は持っておりません。ただし、商業化するための養生のプラットフォームなども含め、全体を整備するのに、数千億規模の経費が掛かるということを申し上げます。

それと、我が国EEZの資源ポテンシャルを明確にするということにつきましては、我々は今、経産省と我々で検討しているものでは、EEZ全てではなく、これも非常に時間が掛かります、有望海域。例えば沖縄と伊豆、小笠原海域、そこについては、大体文科省としては、平成32年ぐらいまでにある程度の情報を得たいと思っております。

そこまでの国費投入は、なかなか難しいんですけれども、例えば今我々が開発している資源を探査するシステム、これを作ってしまうのに、あと40億ぐらいは掛かると思っています。それに加えまして、これを毎年調査していくのに、例えば調査船を1隻出して、年間365日近く運航すると10億ぐらい掛かりますので、これを例えば2隻ぐらいで走り回るとしたら、年間20億ぐらい、平成32年まで。ちょっとにわかに足し算が今すぐできませんけれども、百数十億ぐらい掛かると思っております。

【大槻政策評価審議官】

ほかの委員、よろしいでしょうか。今、コメントを集計中でございますので、その間、又御議論。家委員、お願いします。

【家】

これはお願いという感じですけれども、今のように、センサを開発して探査をやるというのは、大変結構だと思いますけれども、やはり海は広いので、やみくもに探してもなかなか難しいということがあると思いますので、コバルトリッチクラストならコバルトリッチクラストがどういうふうにしてできたのかという機構解明の方にも、どこかでやっていらっしゃるかとは思いますけれども、そちらの方にも力を注いでいただくようにお願いいたします。

【説明者】

はい。

【南】

単なる印象なので恐縮ですけれども、先ほどの最初に説明のあった分解能で、水平5センチ、鉛直方向1センチの地形計測システム。これは大変にいいことだと思うんですが、今の実用化のレベルその他から聞くと、そこまで今、それを言ったところで何なんだろうというところですよね。だから、この基礎技術そのものとしては、価値があるのかもしれませんが、実用化のロードマップの中では、一体全体どこに位置するかというと、32年よりさらに先ですよね。

【説明者】

いや、すみません。一応、その分解能については、深海底で資源の兆候を見つけるために必要な分解能ということで最初に設定しておりますので、恐らく、今メートル単位だと、その資源に特有の地形がぼやけてしまって、きちんと見ることができませんので、私はこれは非常に必要な技術だと思っております。

【南】

ごめんなさい。だから、先ほどの議論で、海底を幅広く、とにかく全部探査するにはとても無理なのでという段階ですよね。ある程度の候補地を絞るようなところが、せいぜい平成30年ぐらいまでの間というところじゃないかなという意味で聞いたんです。

【説明者】

はい。実は、大体平成32年ぐらいまでにやるというのは、有望な鉱床候補地を見つけたいということで、鉱床候補地を見つけるに当たっては、幅広くずべっとやる段階もありますけれども、その後、鉱床地候補になるようなところを絞り込んで見ていくところまでやろうと思っておりますので、そこをにらんでこういった技術開発をしているということでございます。必要になる技術だと思ってやっております。

【水上】

1点だけコメントしてもいいですか。

【大槻政策評価審議官】

では、水上委員、お願いします。

【水上】

1点だけコメントしたいんですが、私は埋蔵量調査というものが、結局このビジネスが成立するためのボトルネックだという気が、やはり、お話をしていてしないんです。結局、このビジネスが成立するか、しないかは、リーズナブルなコストで掘れるのか、掘れないのかというところの方がむしろボトルネックであって、例えばその技術について、今は確立していないけれども、一定の中核的基礎技術までは開発されていて、あとはこれを10年磨けばできそうだという話なのであれば、10年後には磨けばできそうだという、掘る技術の方が開発されるから、じゃ、いざ掘ろうと思ったときにどれぐらい埋蔵量があるかどうかしっかり調査しないとねということは分かるんです。分かるんですけれども、今、一生懸命埋蔵量を調査したとしても、最終的に掘って、海の下からとってくるという技術に、かなり劇的なイノベーションが起きないと、結果としては掘り出してこられないわけですよね。

そのことに対して、結局いろいろ聞いたけれども、こういう有望な基礎技術があと10年で何とかなりますみたいな話は全然ないということなわけで、だとすると、この時点で一生懸命埋蔵量を調査しても、掘れる予定が全然ないと。もちろん完全に技術が確立されてから埋蔵量を調べろとは言いませんけれども、基礎技術さえ全然できていない状態で埋蔵量だけ調べても、それは絶対とりに行けないところにバナナがありますねというのと同じで、私は余り意味のあることのように思えないという気がするんですね。

なので、そこはやはり技術上のボトルネックと開発の順番というのをよく意識していただくべきなんじゃないのかなというのが私の意見です。

【大槻政策評価審議官】

何か端的にあれば。

【説明者】

はい。これは、そもそも広大なEEZのどこにあるかというのを見つけるだけでも大変で、要するに、埋蔵量が全部分からなくても、恐らく見つける技術というのがないと、これはそもそも開発にもならないわけで、そこはやはりパラでやっていくべき技術開発だと我々は考えております。

それと、先ほど松永先生からもありましたけれども、やはり開発に至らないまでも、我が国のEEZにそれなりの資源ポテンシャルがあるということが分かるだけでも、それなりに我が国にとっては、先ほど申しました、例えば資源を輸入する際の交渉力などにもつながる話でもあり、安全保障の観点からも重要だと考えております。

【大槻政策評価審議官】

松永委員、コメントも含めてお願いします。

【松永】

今の水上委員の話、非常に重要な問題で、ただ、ちょっと質問したいんですけれども、説明者の方に確認していきたいので、さっきの熱水鉱床の話とか、沖縄の話をされたけれども、要するに対象になっている場所というのが、3,000メートルをすごく強調されて、一番金が掛かっているところなんだけれども、そこだけじゃないような気が……。その理解で僕は評価しているんですけれども、若しくは3,000メーター以上でなければだめだという、そのぐらいの話だと、ちょっと評価が変わってくるなという感じなんですけれども、どうですかね。

【説明者】

そうですね。実は、今、沖縄の伊是名というところを非常に有望として、あそこは1,600メーターですね。ですから、そういう意味では、3,000メーターを、今回この事業の要件にしましたのは、もう大体とってくるための経済的な観点から考えると、3,000メートルよりも深いところは、幾ら資源があっても採算に合わないだろう。でも、3,000メーターぐらいであれば、我が国というのは結構深い海が多いので、非常に将来的に採算に合う資源というのは、3,000メーターぐらいであれば、それなりに見込みがあるだろうということでやっております。

ただ、今、先生がおっしゃったように、今、最も商業化が有望視されているところは、まだ3,000メーターよりもずっと浅いところにございます。

【大槻政策評価審議官】

松永委員、評価結果の集計と取りまとめ案をお願いいたします。

【松永】

それでは、今、先生方にコメント頂いて、いわゆる評価を集計したんですけれども、事業の全体の抜本的改善というのが一番多くて3つ。それから、事業内容の改善が2つ。それから、現状どおり1つということで、これだと事業全体の抜本的改善ということになると思う。

それで、先生方の意見の重立ったところを、そういうことで書きたいんですけれども、まず抜本的改善として、外部評価委員の皆さんのコメント、いわゆる改善を検討すべきポイントの方向性としては、1つは基礎研究でないので、開発採鉱の費用対効果、それから他地域開発などの分析、説明が必要と。

それから、今、先生方がおっしゃったように、余りに幅広い研究テーマなので、実用と基礎の整理が必要だと。

それから、商業化には画期的なブレークスルーが必要だと。

それから、一方で、商業化と経済性だけで考えるのではなくて、資源の問題は、一応国家のナショナルセキュリティ等の問題として考える必要があると。こういう4点ぐらいの意見があったかと思っているんですけれども、何か先生方、御意見いかがでしょうか。

よろしければ、では、こういう形で。

【大槻政策評価審議官】

ありがとうございます。若干時間が早いわけでございますが、一応まとめていただいたということで、これをもちまして、海洋鉱物資源探査技術高度化の公開プロセスを終了したいと思います。

松永先生はじめ、皆様どうもありがとうございました。

次の革新的細胞解析研究プログラムについては、16時45分の再開を予定してございます。どうぞよろしくお願いいたします。

( 休憩 )

【大槻政策評価審議官】

それでは、若干時間は早いんですが、4コマ目、「革新的細胞解析研究プログラム」について、御議論を賜わりたいと思います。取りまとめは、引き続き東京農工大学学長、松永委員にお願いしたいと思います。皆様よろしくお願いいたします。

それでは、初めに説明者から、簡潔に事業概要と説明をお願いいたします。

【説明者】

それでは、御説明をいたします。文部科学省ライフサイエン課長のイタクラでございます。

資料の54ページをごらんいただければと思いますが、この革新的細胞解析研究プログラム、略称といたしましてセルイノベーションというプログラムでございますが、このプログラムは、平成21年度から開始をしておるプログラムでございます。このプログラムの目的でございますが、これは平成21年度当時に、ゲノム、その遺伝子を解析するシーケンサーという装置の技術革新が起こりまして、これは2003年に、ヒトゲノム解析プロジェクトで、国際共同研究で国際社会が10年掛けて行ってきた人の30億のゲノム解析をたった1週間余りで解析できるような装置が出たということをきっかけといたしまして、この次世代シーケンサーと言われております高速シーケンサーを活用して細胞を、それから生命プログラムの解明のための研究を進めようというものがこのセルイノベーションプロジェクトでございます。

事業概要でございますが、私ども、このプロジェクトで3種類の拠点、あるいはチームを用意しております。まずは、この高速シーケンスを行う拠点、こちらは理化学研究所でございますが、こちらに高速シーケンサーを集中整備をいたしまして、また技術開発なども行ってきてございます。

それから、2つ目の拠点といたしまして、シーケンスをいたしますと大量のデータが出てまいりますので、その大量のデータの管理、それから、解析をするための技術開発を行う拠点、こちらを情報システム研究機構にお願いをしているところでございます。この2つの拠点を利用しまして、細胞の機能の基本原理でございますとか、あるいは細胞の情報伝達の仕組みなど、細胞の解明をしようという先導的な研究を行う拠点、これは大学等で9つの課題を設定して進めているところでございますが、この3種類の拠点を有機的に組み合わせて事業を行っているところでございます。

次の55ページをお開けいただければと思いますが、このプロジェクトの運営体制でございますが、プロジェクトの進捗管理、あるいは評価を行っていただくプログラムディレクターとして、このゲノムの分野の第一人者の榊先生にお願いしておりまして、あと、プログラムオフィサー2名、それから、あと運営委員会に、これに加えてこの分野の有識者を加えまして、毎年度の成果報告会でございますとか、それを踏まえました詳細な内部評価の実施、また、PD・POによるサイトビジットなどを行いまして、進捗管理、あるいは評価をしっかりと行いながら、その資源配分にも、評価結果を生かしながら推進をするという効率的な体制をとっているところでございます。

このシステムによりまして、次の57ページをお開けいただければと思いますが、シーケンス拠点では、右下の表でございますが、こちら累計になります。平成24年までに5,880ギガベースのデータを出しておりまして、最新値でございますと、25年の6月では7,000ギガベース、これはヒトゲノム2,300人分のデータを算出しているという状況でございます。

また、次のページ、58ページをごらんいただきたいと思いますが、データ解析拠点におきましては、こちらの右上の表をごらんいただければと思いますが、解析サンプル数は合計1,538の細胞のサンプルを解析をしてございまして、着実にその機能を果たしているところでございます。

また、この次の59ページをごらんいただければと思いますが、セルイノベーションプログラムでは、エピゲノム解析の技術開発といたしまして、従来100万の細胞が必要だった解析方法を1,000の細胞でも検出できるような革新的なエピゲノム解析方法を編み出しまして、これは国際標準として採用されるという成果を上げております。

それから、右の細胞イメージング技術、これは細胞の中の情報伝達などを可視化する技術を開発してございまして、細胞の中で情報が伝達された場合に光学的に光るバイオセンサーを開発いたしまして、これによりまして、情報伝達分子の細胞内の活性状況というものが細胞ごとで揺らいでいるというような成果も算出しているところでございます。

また、その下のFucciプローブというものは、細胞分裂の各フェーズにおいて、いろいろな、様々な蛍光色素が反応して、どの細胞分裂状態に今あるかということを明確化するプローブを開発いたしました。これによりまして、既にこのプローブはキットとして産業化、市販化、市販をしてございまして、昨年からではございますが、既に数百のキットを販売しているということでございまして、これを用いて抗がん剤の濃度がどのぐらいの濃度であれば効率的にがん細胞の増殖を止められるかということも、この技術を用いて判明をしたところでございます。

次の60ページは、これは、今までのゲノムのシーケンスは幾つかの細胞をすりつぶして解析したために、異常のある細胞と正常な細胞の平均値でしか観測できなかったという問題点を克服するために、単一の細胞をシーケンスを行える技術というものを開発いたしました。このような技術、61ページをごらんいただければと思いますが、論文としては既に300本にも上っておりまして、関連特許も既に15件出ているところでございます。

また、ちょっと飛ばしまして、63ページでございますが、このプログラム、人材育成にも配慮してございまして、真ん中ほどの表をごらんいただければと思いますが、学生、又はポスドク、特任職員といった非常勤職員だった方が21名、常勤のポストを大学法人、独法のポストを獲得するといったような人材育成の面でも成果を上げつつあるところでございます。

私ども、このセルイノベーションにつきましては、事業期間は今年度いっぱいではございますが、この成果を踏まえまして、今後、日本のゲノム研究、あるいはその細胞研究を振興、きょうの御議論を踏まえながら、引き続き振興してまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。

【大槻政策評価審議官】

それでは、私の方から、事業選定理由及び論点について御説明させていただきます。

選定理由につきましては、行政改革推進会議の行政需要レビュー実施要領で重点的に外部チェックの対象とされております。今年度が事業の最終実施年度に当たる事業に該当すること。また、細胞情報を取得するための技術開発に必要な事業であり、政策の優先度が高い事業であるということから選定いたしました。

論点につきましては、67ページをお開きいただきたいと思いますが、事業の成果は上がっているのか、成果のうち、発展させるべき事項はあるのか、その成果を国内の研究者に広めるべきではないか、投入された研究費用が効率的に活用されているかどうか、今後の技術開発への支援の在り方はどうするのかといった点を挙げております。

以上、よろしくお願いいたします。

それでは、有識者の先生方から御質問を頂戴いたしますけれども、事業担当課への御質問等を通じまして、無駄の削減という観点のみならず、より効果の高い事業に向けた見直しという観点からの御議論をお願いしたいと思います。また、並行しまして、お手元のコメントシートへの記入もお願いいたします。議論の一旦の終了は17時20分を目途としておりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、伊永先生、お願いいたします。

【伊永】

65ページですが、シーケンス拠点の横浜にある理化学研究所、あるいは岡崎ですか、情報機構、こういうあたりも踏まえまして、先導研究Aとか、先導研究Bがありますが、どのようにしてこれらのプログラムを選んだかの過程を教えていただけますか。

【説明者】

これらの拠点につきましては、平成21年度にこのプログラムが開始をされたときに公募をいたしまして、公募の観点といたしましては、もちろんこのシーケンス拠点であれば、今までの実績ですとか、今後のプランなどを審査をいたしまして、理研と理研の横浜研というふうに決めてございまして、あと、同じくデータ解析拠点、その研究Aも全て公募ということで選定をしております。

【伊永】

公募されたということですと、恐らくこういうプログラムというのは事業終了後も継続的に、自立的といいますか、それぞれの機関がやるように、継続するように多分募集要項の中に書いてあると思うんですが、そのあたりはちゃんと書いてございますか。

【説明者】

すみません。ちょっと今、募集要項はチェックをしておりますが。

【伊永】

普通ですと、事業が終了するとそれで終わりというのでは、これはうまくないわけですから、恐らくきちんと書かれていると思うんですが。

【説明者】

まず、これは先生御指摘のとおり、もう今年度で終わってしまうということでありますと、せっかくの投資が無駄になってしまいますので、例えば理化学研究所では、実はこのプロジェクトで使っているシーケンサーは理化学研究所の運営費交付金、補助金で購入したものもございまして、そういったものは引き続き、理化学研究所は来年度以降も、今多くの研究者に公開しておりますが、引き続き支援体制は継続したいと思ってございます。

【説明者】

平成21年度の公募要項なんですけれども、プログラム終了後もシーケンス拠点を運営し、ライフサイエンス基盤として我が国の研究者の支援を行える態勢があることを公募の条件としております。

【伊永】

先導研究A、Bの拠点大学についてはどうなんですか。シーケンス拠点は分かりました。

【説明者】

すみません。このA、Bにつきましては、拠点ということではなくて、5年間、技術開発、あるいは研究を行っていただくということですので、そこは公募の条件には明記はしてございません。

【伊永】

そうですか。理化学研究所なら、それなりの運営費交付金の手当てでシーケンス拠点は維持できると思いますが、大学とかは必ずしもそうは行かないんで、そこを心配していたんですが、その点はもうこの事業が終われば完全に終わる、一旦はという考えでよろしいですか。

【説明者】

この事業、2つございまして、シーケンス拠点、それから、情報処理を行う拠点。インフラについては、継続性が重要ですので、継続をしていくということになりますが、研究プロジェクトにつきましては一旦、5年たちますとそこで終了いたしますが、ただ、私ども、非常にこの事業は成果が出ておりますので、来年度以降どういう施策展開をしていくかということは、今現在検討しているところでございます。

【伊永】

シーケンス拠点の継続についてお伺いします。DNAシーケンサーを何台か入れておられると思いますが、以前、タンパク3000プロジェクトでもNMRを、たしかこれも同じ横浜の理研だったと思いますが、10台ぐらい入れて、でも、さらに入れたときよりもすぐに高性能のものが出てきて、非常に装置自身が老朽化したわけではないけれども、研究者にとっては魅力のないものになったという経験を聞いておりますが、このDNAシーケンサーの拠点については、そういうのをどういうふうに手当てしていこうと考えておられますか。

【説明者】

まず、この技術革新というのは、なかなか予想ができないところがございますが、ただ、私ども、先生に御指摘を頂いたような経験も踏まえまして、常に世界の動向について、情報収集をしっかり図りながら、機種の選定、調達を行うということに心掛けておりまして、もちろん現場でも行っておりますし、私もアメリカのシーケンスメーカーの社長が来られたときに、なかなか本音を教えていただけないところもありますが、情報をできるだけとるようにして、できるだけ最適なタイミングで機種を導入できるようにということを、情報を集めることによりまして達成をしていきたいと考えてございます。

【伊永】

もう1つだけ。つまりは、やはり一気にDNAシーケンサーをそろえられるんですが、このプロジェクトのスタート時点にそういうふうにそろえるのが本当に正しいのか、あるいは段階的にそろえるのがいいのか、そういうことは事前にしっかり吟味しておられるんですね。

【説明者】

例えば今現時点において、理研が整備したよりももう少し高速のシーケンサーが出る動きがあるんですが、実はそのシーケンスの手法が今、理研が持っているものと違いますので、そうすると、ちょこちょこ整備していきますと、例えば解析ソフトなんかも各種用意しなければいけないということにもなりますので、そういった運用コストも含めた費用対効果を計算しながら、一気に導入するのか、あるいは暫時入れていくのかということを我々は判断をしていくという方針で今いるところでございます。

【大槻政策評価審議官】

じゃ、南先生、お願いします。

【南】

全く違った観点からなんですが、これは公募委託方式でやっているということですね。

【説明者】

はい。

【南】

ただ、非常にフォーメーションというか、理研と情報解析とできちんとしたフォーマットができていて、そうすると、この事業者選定というか、公募選定方式がいいのかどうかなんですね。つまり、これだけのかなり最先端の研究であって、しかもその基盤としては、相当のお金が掛かっているところをちゃんと使うような形になっている。しかも、恐らくこの分野で言うと、ここの先ほど一番最初に説明があった55ページの運営体制からいっても、この先生方が当然のことながら、研究の一端を担うわけであって、じゃ、ここで公募委託方式をとるというのはどういう意味があるのかなと思うんです。

つまり、理由がはっきりしていれば、別に公募選定方式じゃなくて、きちんとしたアポイントメントで全然構わないと思うので、そういった公募選定に要する手間暇の問題、それから選定の費用、その他、全部入れると、実はこれによって研究のスピードも、あるいは手間暇も掛かってくる可能性がありますね。むしろ後の評価できちんとしたところで、実は選定にミスがあったというのはなかなか言いにくいことでしょうけど、仮に選定にミスがあれば、またそれは生かせることで、公募があったからといっても、逆に言うと、出来レースじゃないか、出来レースの公募をやってもどうしようもないだろうという議論もあるんじゃないかと思うんです。その辺いかがでしょう。

【説明者】

なかなか難しい御指摘だと思いますが、私ども、公募をした考え方は、確かに今、国内にはこの種の有力な機関といいますと、理化学研究所が1つ、頭を抜きん出ているところがあります。ただ、公募しております、もし仮に新規参入を、例えば大学でも運営費交付金を非常に集中投資をして、計器も買ってやりたいというところがあれば、そういう新規参入もできる道も開いておくべきではないかなというところも。

【南】

それは、理論上はそうなんですが、じゃ、現実に公募選定をしたと。それはどのぐらいの採択率というか、その辺はありますか、今回のこの事業に関して。

【説明者】

平成21年の公募は、提案件数が45件で、採択件数9件です。すみません。拠点のところがちょっと手持ちで持っていないんですけれども、45に対して採択は9件ございます。

【南】 

その9件の選定に関してどの程度の本当実質的な競争率というのはあったんでしょう。なかなか難しい言い方なので、恐縮なんですが。

【説明者】

その9件は、だから、個別の内訳はないの。

【説明者】

そうです。A、Bが含まれて。ですから、拠点がどのような提案があったかと言われると、なかったと思います。

【南】

ですから、もう既にこのフォーメーションが決まっているわけです。決まっているというか、こういったことで行くよという前提条件なので、確かにそれが公募すれば何人かは来るかもしれないけど、実質的なこの研究を効率良く進めるためには、ある程度限定的でもいいんじゃないかと。あるいは全てを公募にしなくてもというところはありますね。どうも調達の方式その他で、全部競争入札すればいい、公募にすればいいという原則は、もっと広い意味では原則で、それは全然構わないんですが、こういった1つの課題だと、必ずしもそれが効率的かどうかというのは疑問の点も感じるんですが、その辺はいかがですか。

【大槻政策評価審議官】

すみません。コメントシートへの記入も並行して行いながら御議論をお願いします。

【説明者】

今、まさに先生がおっしゃった、実は政府の調達の原則として、基本的にはよっぽどの理由がない限りといいますか、例外はもうほとんど限定列挙されておりまして、それ以外のものは競争性のある入札にしろというのが原則としてございますので、そういう大きな政府の方針にものっとって採択をしたと。

【南】

それはそういう原則を適用すべきところと、今これはスピードの問題ですから、多分公募の時期と選定の時期、研究開始、研究費のお金が決まる。今、どのぐらいの期間がありますか、例えば。

【説明者】

そうですね。公募、少なくとも、大体公募期間は短いものでも1か月ですね。

【南】

ですから、どうみたって、最低でも3か月、事によったら半年近い期間をロスするわけですね。これはどうなんですか。こういった分野について、3か月ないしは6か月間、完全に機械も遊んでしまう。人的にも、いろいろな公募の様々な書類作成に追われる。さらに言うと、選定作業でいろいろな各種委員会をやり、それなりの手続を経なきゃならない。この辺は、政府の原則はとおっしゃるんですが、こういった分野にこそ、逆に言うと特別の法なのか、規則なのか分からないですけど、もうちょっと世間にきちんと説明ができればいいわけですから、そういった試みをすべきじゃないかとすごくこれは感じるんです。

すごくいい研究だと思うし、金額から言うと、ここの応用部分というのはたかだか8億円と非常に少ないですね、基盤に比べれば。そうした研究にわざわざそうした期間を掛けていくことによる時間のロスというのは相当あるんじゃないかと思ったんですけど。

【大槻政策評価審議官】

特段なければ、水上委員。

【水上】

ちょっと判断をするために聞きたいんですが、この事業は21年から25年までの5年間、基本的な事業で、その間に、例えば22年、21年の数字はここには書かれてないですけど、22年とかは結構金額が大きくて、25年、桁が1つ小さくなっているかと思うんですけど、これは、過去の方ではハードウエアの整備にお金を使ったから、たくさんお金を使っていたんだけど、後半はそうじゃなくなったというような理解なんですか。

【説明者】

すみません。この49ページの予算額につきましては、実は22年度、23年度につきましては、ターゲットタンパクプログラムという別のプログラムの1つのブランチとしてスタートしたという経緯がございまして、これは実質的には、22年度は8億9,000万がセルイノベーションプログラムに充当しておりまして、23年度も8億8,000万ですね。という、すみません、ちょっと予算の集計上の問題がございまして、こういうでこぼこのように見えますが、実際は大体七、八億の水準で事業を行っております。

【水上】

そうすると、いわゆるハードの整備費というのは、このプロジェクトの中には一貫して入ってないということでいいんですか。

【説明者】

はい。ハード整備につきましては、理化学研究所の補正予算でシーケンサーを購入してございます。これが大体16億円程度、補正予算で請求をしたところでございます。

【水上】

ハードが、つまり、ここに入っていないということをまず確認できればいいなと思ったんですが、まず、入っていないということでいいんですね。

【説明者】

はい。入っておりません。

【水上】

入ってない。このシーケンサーというハードウエア自体は別に、このセルイノベーションに使うだけじゃなくて、様々なものに使う、もう少し汎用的な機器という理解でよろしいですね。

【説明者】

はい。もちろん理研に、このシーケンサーを整備するに当たってはセルイノベーションを最優先にという条件は付けておりますが、もちろん理化学研究所の内部の研究、あるいはこのセルイノベーション以外に入っている機関以外の方の利用ということにも使っております。

【水上】

つまり、整理としては、ハードウエアの整備というのをどういうふうにやっていくべきかという議論と、もっと純粋に、ハードの整備はともかくとして、この研究に掛かるもっとランニングの費用というものが研究成果との関係でどのぐらい意味があったかという議論と、2つの議論が恐らく本質的にはまずあるという理解なんですけど、そのうち、今回の行政事業レビューになっているのは、ハードウエアの整備費は含まれてないという御説明だったので、後半の方、つまり、この研究の方のランニング、具体的に言うと人件費とか、試薬代とか、主な費用になっていると思うんですが、その点についてお伺いしたいんですけれども、これはどのぐらいのタイミングで実際に実用化される研究だという理解なんでしょう。どのぐらい基礎研究で、どのぐらい実用研究だという話でいうと、私、余りこの分野は専門ではないので、少し分かりやすく御説明いただきたいんですが。

【説明者】

これは、我々、基盤的な研究と呼んでおるんですが、こういう次世代シーケンサーを使いこなして、それから、先ほど冒頭に御説明させていただきましたような細胞の信号伝達を可視化する技術でございますとか、あるいはエピゲノムという、ゲノムに外的要因によって様々な化学的な修飾が付くんですが、それを効率的に検出する技術、そういった技術を開発して、先導研究で、例えば、これも先ほどお話ししたような抗がん剤の適切な濃度はどのぐらいなのかということに使ってもらおうと。このプログラムでは、そういう基盤技術を開発して、一、二例の先導事例を作るというところまでを目的としてございまして、実際何をターゲットにするのかによりまして、いつ実用化するのかということが変わってくるものだと思っております。

【水上】

まさにそこは重要なところで、つまり、このプロジェクト自体は、基礎的な技術という議論と、特にテクニカルな意味で次世代シーケンサーを利用しながら、先導研究を進めていくための人的育成という部分については、恐らく一定の成果は上がったという理解をされていると思うんですけど、だから、良かったですね、あとは大学の皆さん、それぞれ頑張ってくださいという話なのか、それとも、その中で出てきた特定の研究が何だかものすごく実用化されそうで意味があるから、それに絞り込んでここだけやりたいですという話が次にあるのかということによって、25年でこの事業が終わりなのか、その先に本当に続くのかという点が変わると思うので、その点を教えていただきたいんですけど。

【説明者】

一応、この事業は25年までで終了ということになっておりまして、そういう基盤技術の開発ですとか、二、三のいわば先導研究の成果が出るというところまででこのプログラムは終了でございますが、この成果を今後どうつなげていくのかということについては、私どものほかの例えば再生医療プロジェクトですとか、疫学研究プロジェクトとか、そういったものに使えるところもありますし、あるいはまた来年度予算に向けてどういう事業展開をしていくのかというのは、まさに今、きょうの御議論も踏まえながら、私どもとしては、来年度以降の施策については検討していきたいと思ってございます。ただ、このプログラム自身は、当初の公募要領でも5年間ということでございましたので、今年度で終了ということとしております。

【水上】

分かりました。最後、意見ですが、これ自体、私も見せていただいて、それなりの成果を上げたんだろうなという理解をしているんですけど、だからといって、自動的に続くというわけでは全然ないと思うので、それが続くかどうかというのは、じゃ、この次、続けることに必然的な意味があるのか、具体的に言うと、恐らく基盤技術というだけだと続けられないと思うので、じゃ、そこで得られたもののうちのこういうものについては非常に先導的技術として是非掘り下げるべきだと。それが第2のiPSみたいになる可能性があるというようなことが現実に説明されて次の事業に進むのかどうかというところは、全くフラットに是非議論いただければと思っています。

【大槻政策評価審議官】

伊永委員。

【伊永】

これは1つ、検討課題かも分からないんですが、こういうふうな非常に大きなプロジェクトでDNAシーケンサーを集中的に整備されたと。しかし、事業終了時点ぐらいには、もう最先端ではなくなっているというようなケースもこれから多いと思います。事業終了時点で人と物について、このプロジェクト全体で非常にたくさんの優秀な研究者も雇用しておられますし、非常にすぐれた最先端の機器も持っておられるんですが、これを日本全体を見渡して、一番効率的に運用するのはどうしたらいいかというようなことを是非お考えいただいて、それを移動させるための予算も措置されるというようなことは考えられませんか。

【説明者】

予算の分担をどうするかというところは、また個別の予算要求の話になりますが、おっしゃるとおり、例えば先ほど御指摘いただいた理化学研究所のNMRも、理研の最先端のプログラムには、もうちょっと性能がというところがあっても、そのほか全国の大学ではまだまだ欲しいというところもありまして、理研では、あれは機器は無償で、たしか据え付け費用は大学持ちだったかもしれません。

【伊永】

それも大変なかなかしんどい話ですので。

【説明者】

そうですね。

【伊永】

それもこういう大きなプロジェクトをスタートさせるときに、最後どういうふうに再配置するかという予算も、終わった次の年、翌年度ぐらいに、人の問題と物の問題を、予算措置をある程度考えるというような予算の立て方もあるんじゃないかと思うんですが、今まで多分そういうのは例がなかったと思うんですが、どんどん予算も厳しくなってまいりますから、こういうふうにして入手した装置をいかに全国規模で効率的に使うかというようなことは、是非これからお考えいただくといいんじゃないかなと思うんですが、これは何もこのプロジェクトに限ったことじゃありません。文科省全体、あるいは経済産業省、その他、いわゆる委託事業、補助事業を出しているところ全てに共通の課題だと思います。

【大槻政策評価審議官】

では、松永委員、お願いします。

【松永】

セルイノベーション、最初に説明にあったように、今まで複数の多細胞のときに見えなかった個性を一つ一つの細胞で見る。それは今、次世代の今のシーケンサーでやっていくというのは、その点は、僕は賛成なんですけれども、ただ、内容を見ると大きな研究でエピゲノムがあり、それから、7億でエピゲノムあり、それから、イメージングがあり、1つの考え方でまとまっていないのかなというのはちょっと印象としてある。

それから、あと、前のときのゲノムのあのときもさんざん言われたんだけど、徹底的に海外のやつを買っているんです。これは、今回もイルミナとか、多分ソリッドとか、あの辺のやつなので、海外のやつ。それから、次々世代というのは多分ナノポアというか、ポアを使うようなやつでしょう。

それから、もう少しこの辺であれなのかなと。常に大量に外国のメーカー、買い続けるんじゃなくて、国内の産業を育てられないのかなと。これをやることによって、これは全く国内の産業を元気付けるというところにちょっと行かないんで、ちょっと気になっている。

それから、公募のプロセスとか、いろいろきょう、何人か質問があったけど、ちょっと1つのベクトルに向いてないというのは、僕の個人的な研究者としてちょっと気になりましたね。

【大槻政策評価審議官】

説明者、何かありますか。

【説明者】

確かにエピゲノムあり、イメージングありということは御指摘のとおりなんですが、当時はこういう次世代シーケンサーを使って細胞を解明するためにどんなことができるのか、様々な可能性を追求してみようという観点から、公募で様々なアイデアを募ったということでございまして、今後、今年は最終年でございますので、来年度以降、もし何らか、ここから生まれてくるものがあるのであればもう少し、先生おっしゃるとおり、焦点を絞ってということが課題になってくると認識してございます。

【大槻政策評価審議官】

辻委員、お待たせしました。

【辻】

拠点を作ってシーケンスをするデータを解析するという、そのこと自体は、それと、それのための技術開発をするということは、当然研究をするためのベースになる部分であって、この事業全体の成果は何かということを考えると、そのことによって何か新しい発見があったりしたのかどうかという、むしろ先導研究の方に含まれている課題の結果が重要になってくるんじゃないかと思うんですが、最初の5年間では、最初の1歩だと言えばそうかもしれないけれども、重要なのは具体的な先導研究から出てきたアウトカム、アウトプットだとすると、そこを戦略的に日本として、どう海外に対して対抗するようなふうにやっていくのかという戦略が必要だと思うんです、せっかくお金を使って研究をするので。だから、どこの国の例えば具体的にどういう研究をし、追い越すためにやるんだとか、どこもやっていない、ここを日本で強くするんだとか、そういう具体的な戦略に基づいて課題を選んで、そのために集中して基盤技術を開発するという1つのまとまったプランみたいな、ビジョンみたいなものが必要かなと感じました。

【大槻政策評価審議官】

説明者、何かありますか。

【説明者】

先生のおっしゃるとおりでございまして、私ども、これは21年に始めたときにはまだ手探りであったんですけれども、これは海外も同じだと思うんですが、ただ、今まで事業をやってみて見えてきたものは、例えば一細胞のシーケンス技術というのは、今、我々、国家プロジェクトで進めております再生医療に非常に役に立つのではないかというところも考えてございまして、そういったところにどう生かしていくかというものは戦略的に、先生御指摘のとおり進めていくべき課題かなと感じております。

【辻】

ちなみに、質問なんですが、この予算規模というのは、海外の例えばどこの国に比べてどんなものだとか、それに対して、例えば出てきた今回の成果は予算に対して見合わず大きいのか、見合ったものなのか、それ以下なのか、その辺の感覚というのはいかがなものなんでしょうか。

【説明者】

国際比較と言っても、私ども、細胞という形で次世代シーケンサーのプロジェクトを始めましたが、海外それぞれ戦略が違いまして、先ほど松永先生の方からは、アメリカばかりが商品を買っていくのはいかがなものかというお話もありましたが、アメリカは、シーケンサーの開発、1,000ドルゲノムプロジェクトというプロジェクトを立てて、重点的に官民含めてシーケンサーを作っていくというところで成果を上げたというところがございまして、ちょっとそれぞれのアプローチが違うので、なかなか比較と言っても単純ではないなと思っております。ただ、ライフサイエンス予算で言いますと、アメリカは非常に、NIHは年間3兆円の予算を投入してございますのでなかなか、そこは国際比較をすると、アメリカは非常に巨大な存在だなというのは常日頃から感じております。

【松永】

あと、今のシーケンサーの話でも、ただ、僕の理解だと、アメリカが原理を大体作っているんだけど、その要素になる技術は、結構日本が提供していて、初代、第1台目のシーケンサーのときもそうだし、今のシーケンサーのときも。結構今のシーケンサー、イルミナとか、ソリッド、出てきたときは、これ使えるのかなと僕らは思っていたんだけど、結構どんどんこの数年で改良していて、何かいいところは日本がとってないのかなというのはどうしても、これをいつまで繰り返すのかなというのはちょっと、第三世代のやつもそうだし、それがすごく気に。我々も頑張らなきゃいけないんですけれども。

【大槻政策評価審議官】

どうぞ。

【水上】

そういうハードウエアの開発とか、特許の見立てとか、そういう話は、このプロジェクトそのものとは直接関係ないかもしれないんですけど、非常に重要な視点なので、是非今後御検討いただければと思うんですけど、このプロジェクト的に言うと、結構強調されていたのが人材育成とか、そういうところだったので、若干聞いておきたいなと思うんですけど、63ページに、実際に本プロジェクトに参加した人の人材キャリアパスというのは非常にすぐれているという議論があったんですが、2点、お聞きしたいんですけど、これは何か比較の軸があって、ほかと比べてすぐれているという議論がされているのかどうか。絶対値としてすぐれていますと言われても、大学関係者以外はなかなか分からないので、ほかと比べてどうなんだというところがもし分かれば教えていただきたいというのが1つと、もう1つは、言っておられるようにすぐれているんだとしたら、どこがすぐれていて、どこが横展開できるのかという点について教えていただきたいんですが、その2点お願いできますか。

【説明者】

なかなかこの相対的な評価というのは難しいものでありまして、これも絶対値で21名、常勤ポストがあったんだということでございまして、なぜこういう採択されたかというのは、非常にこういうゲノム関係の基盤技術というのは広くライフサイエンス研究にとって必要なものであって、そこで成果を上げた人というのは非常にこういう様々な大学でニーズがあったという成果ではないかという分析の下に書かせていただいておりまして、ちょっと数字的な評価ではないんですが、そういう絶対的な評価ではかなり進んだんではないかと考えております。

【水上】

人材育成という意味で評価が上がったということがこの事業のプラスの評価になるんだとすると、それはほかと比べてどうなんだというところは出てないと、抽象的に、正直、評価者として、これが本当にいいのか、悪いのかが比較のデータがないとよく分からないということが1つ。これは本当にテクニカルな問題として、いいのかもしれないなと思うんですけど、どれぐらいいいのかよく分からないというのが1つと、もう1つは、せっかくいいのであれば、是非横展開してほしいんです。ほかのところも少しでも良くなった方がいいに決まっていると思うので、そこに向けた示唆をきちんと抽出するということは、成果として宣伝されるのであれば是非やっていただきたいところなので、特に今後、人材育成をどうするとか、ポスドクをどうするというのは非常に重要な問題になってくると思うので、どういう人材をこういうプロジェクトの中で育成をしていくと、そのプロジェクトの成果だけではなくて、そこで得られた人材がほかにも生きていくのかという点は、今後、1つ、重要な視点だと思いますので、是非成果が上がったということであれば、成果が上がった理由と、こういうふうにやれば、ほかのところにも横展開できるんじゃないかという示唆については、早急にまとめていただいて、共有していただければと思います。

【大槻政策評価審議官】

何かコメントありますか。

【説明者】

御指摘踏まえまして、どういったところで本当にこういうポストを得るという成果が出たのか、検証していきたいと思っております。

【大槻政策評価審議官】

今、コメントを頂いたものを集計中でございます。もうすぐできると思いますので、何か、この間にあれば。

【水上】

じゃ、1点だけいいですか。ハードの話が出て、私はこのプロジェクトそのものでハードは買っているんじゃないということだったんで、余り言わなかったんですが、時間があるということなので若干申し上げると、補正がついたときにどんと買うというのは一般的にも余り良くないのではないかなと思っています。というのは、技術がどれくらいで陳腐化するかというのははっきり分からない面ももちろんあると思うんですけど、あるときに、予算が付いたときに買うというと、基本的には同じタイミングで陳腐化するわけです、ハードウエアとしては。なので、技術の全体的な進化に向けた技術進化のマップみたいなものを見ながら、どのタイミングでどういうふうに買っていくかというのは、ある程度中期的な計画というものを詰めておかれておいて、逆に言うと、その計画に従って買った方がいいのであって、予算がないからやめますというのも、それはそれで良くないと思いますが、一方で、補正が付いたから買いますというのもやっぱりいびつなので、基盤的な技術のハードウエアというのは、中期計画がちゃんとあって、中期計画に基づいて着々と整備するということに恐らく意味があると思うので、たまたま予算が付いたとか、付かなかったとかということによって整備する金額等が変わっていくというのは余り計画的でないので、そこは是非計画的に整備していただければなというところは是非御意見として申し上げておきたいと思います。

【辻】

できるか、できないか分からないけれども、提案なんですが、要は先端的な新しいデータが出たと。それは創薬、ターゲットになり得るものだったりとかした場合、国内企業に外国よりも早くその情報を伝えて、早く研究をスタートさせるとか、そういうようなことができるといいなと思うんですが、そういう仕組みは何とか、論文を書いて、パブリッシュされるというよりももっと前に、新しい重要なネタを日本国内企業に知らしめるみたいな仕組みは作れないですか。

【説明者】

実は私ども別のプロジェクトなんですけど、橋渡し研究推進加速ネットワークプログラムという、ちょっと長いプログラムがありまして、それでは全国に7つの拠点があるんですけれど、その拠点の大学が地域的に周辺の大学のシーズ、こういう革新的な成果が得られたというようなシーズを集めてきて、それで、ふだんから企業とネットワークを持っている人材も各拠点におりますので、企業もそれぞれ得意、不得意の分野がありますので、ある企業が得意な分野で薬のネタになりそうなものがあったら、そこに売り込むというような仕組みも作って、徐々に成果も上げつつあるところでございます。

【辻】

そういう活動がまだ余りすごく広く知られているわけではないということで、もっともっとそういうところは活発にされるといいんじゃないかなと思います。

【説明者】

はい。

【大槻政策評価審議官】

それでは、取りまとめの結果が出ましたので、松永先生から、評価結果とコメント案について御発表いただきます。

【松永】

委員の先生方の意見の集計は、事業全体の抜本的改善は1名です。それから、事業内容の改善が4名、現状どおりが1名ということで、最大を取ると一応事業内容の改善ということになります。

それで、重立ったコメントは以下のとおりで、読みます。全て公募で選定すると非効率になる場合があるので選考方法等を見直す。それから、大型装置の導入後、陳腐化することを踏まえ、導入計画に基づき計画的に進める。事業終了後にも配慮すべきだ。それから、先導研究の選択は、より戦略的な国のビジョンに基づくべきという、今3つの意見をまとめたんですけど、ほかに追加するか、今の御意見、ちょっと変更があれば。いかがですか。

大体うまく反映しているみたいなので、それじゃ、こういう形でまとめたいと思います。

【大槻政策評価審議官】

ありがとうございます。時間はまだ早いわけでございますが、一応収束いたしましたので、これをもちまして、革新的細胞解析研究プログラムの公開プロセスを終了させていただきます。松永先生はじめ委員の皆様、ありがとうございました。

あすはまた1時半から再開をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

お問合せ先

大臣官房会計課財務企画班

-- 登録:平成25年07月 --