我が国のSSAシステムの整備に係る申し合わせ

 

我が国のSSAシステムの整備に係る申し合わせ

内閣府、文部科学省及び防衛省の3府省は、宇宙基本計画(平成27年1月9日、宇宙開発戦略本部決定)に示されたSSA体制を構築するため、「我が国のSSAシステムの整備及び維持・運用に係る申し合わせ」(平成27年8月31日)に基づき、以下のとおり施策を推進することで合意した。

1.用語の定義
(1)理想的なSSAシステム(以下、理想システムという。):地上設置レーダ、地上設置光学望遠鏡、運用システム等から構成され、人工衛星が運用されている軌道帯に存在するあらゆる宇宙物体を監視できるシステム。
(2)文部科学省/JAXAのSSAシステム(以下、JAXAシステムという。):文部科学省/JAXAが平成28年度から設計・整備するSSAシステム。
(3)防衛省のSSAシステム(以下、防衛省システムという。):防衛省が平成28年度から設計・整備するSSAシステム。
(4)政府のSSAシステム(以下、政府システムという。):JAXAシステムと防衛省システムを合わせたシステム。
(5)スペースデブリ等:宇宙ゴミ及び軌道変更能力を有さない人工衛星。

2.宇宙空間の安定的利用の確保にとって脅威となる宇宙物体
日本の人工衛星が運用されている軌道帯を中心とする宇宙空間に存在する、スペースデブリ等及び我が国にとって細部不明の軌道変更能力を有する宇宙物体(いわゆるキラー衛星等)。

3.JAXAシステムの能力等
(1)文部科学省/JAXAは、上斎原のレーダにより高度1000キロメートルにおいて、30センチメートル級の宇宙物体(軌道変更能力を有するものを含む)を監視する。なお、性能の妥当性については別添による。
(2)文部科学省/JAXAは、美星の光学望遠鏡により静止軌道帯において、数十センチメートル級の宇宙物体(軌道変更能力を有するものを含む)を監視する。なお、性能の妥当性については別添による。
(3)文部科学省/JAXAは、上記の下、信号処理技術や最新の研究成果等を最大限活用し、可能な限り小さい宇宙物体を監視する。
(4)文部科学省/JAXAは、研究開発活動により、より小さい宇宙物体の監視能力の獲得を追求する。

4.防衛省システムの能力等

5.理想システムと政府システムの能力の差分を埋めるための方策

6.JAXAシステムと防衛省システムの連携

7.研究開発目的で取得したデータの公開
JAXAが研究開発の目的で取得したデータや、その分析により得られた知見は、原則として公開可能とする。

8.今後の検討課題
下記の課題については、関連する予算要求等への対応を含め、今後3府省で十分に連携し、努めて早期に検討及び調整を図ることとする。
(1)我が国のSSA体制構築後の米軍との連携のあり方
(2)政府システムと関係府省及び民間事業者等との連携(情報共有等)のあり方
(3)JAXAシステム及び当該関係者に係る保全上の措置のあり方
(4)監視対象の優先順位の考え方
(5)サイバーセキュリティ対策のあり方
(6)将来の技術革新等の状況の変化に応じた要改善事項等の施策への反映のあり方
(7)その他、必要な事項

本申し合わせを証するものとして、この文書3通を作成し、3府省の代表者が記名押印のうえ、各1通を保有する。

平成28年3月24日

内閣府宇宙戦略室参事官  高見  牧人    印

文部科学省研究開発局宇宙開発利用課長  堀内  義規    印

防衛省防衛政策局戦略企画課長  末永  広    印


別添
1.宇宙物体の高度-個数分布

2.脅威となる対象の大きさ
3.低軌道帯:目標とする観測能力(1/2)
3.低軌道帯:目標とする観測能力(2/2)
4.静止軌道帯:目標とする観測能力
5.その他

 

お問合せ先

大臣官房総務課公文書監理室

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