我が国のSSAシステムの整備及び維持・運用に係る申し合わせ
内閣府、文部科学省及び防衛省の3府省は、宇宙基本計画(平成27年1月9日、宇宙開発戦略本部決定)に示されたSSA体制を構築するため、以下のとおり施策を推進することで合意した。
1.目的等
スペースデブリと人工衛星の衝突などから我が国の衛星機能を防護するために必要な情報を、米軍等と協力しつつ24時間体制で収集できるよう我が国独自の常時継続的なSSA体制を構築することにより、官民を通じた我が国全体の人工衛星の安定的な利用に資する。加えて、米軍等との連携を中心とした国際的なSSA能力向上へも貢献する。
2.取組内容
米軍の宇宙監視ネットワークと我が国の地理的特性を踏まえ、日米連携に基づいた費用対効果の高いSSA体制を構築する観点から、我が国の主な衛星等がおかれている状況を我が国から把握するための観測センサ及びこれらのセンサ情報を分析・管理し、衛星機能の防護等を行うための運用システムから構成されるSSAシステムを整備し、その維持・運用を行う。
3.役割分担
3府省が以下の役割分担に○基づき、協力して施策を推進する。
○内閣府
宇宙基本計画に規定されたSSAに係る取組を着実に推進する観点から、SSAシステムの整備及び維持・運用に当たり、関係政府機関等における業務分担及び経費負担等について、必要な総合調整及び取組を行う。
○文部科学省
我が国のSSA能力向上に資する研究開発に関する取組を継続的に行うとともに、その成果も活用しつつ、主として技術的な観点から防衛省の取組を支援する。
○防衛省
米軍等と連携しつつ、宇宙空間の安定的利用を妨げるリスクの監視及び回避に資するための取組を行う。
4.今後の進め方
SSAシステムの機能・性能等の仕様を含む全体構成や運用体制を3府省が協議して確定するとともに、SSAシステムの整備及び維持・運用に必要な経費の適正な分担について3府省が協議して合意の上、連携して必要な予算の獲得を行い、SSAに係る施策を着実に推進するものとする。
5.変更等
上記を変更する必要が生じた場合は、3府省が協議の上、3府省の合意に基づき結論を得るものとする。
本申し合わせを証するものとして、この文書3通を作成し、3府省の代表者が記名押印のうえ、各1通を保有する。
平成27年8月31日
内閣府宇宙戦略室長 小宮 義則 印
文部科学省研究開発局長 田中 正朗 印
防衛省防衛政策局長 黒江 哲郎 印
大臣官房総務課公文書監理室