学校におけるスポーツ外傷等による脳脊髄液減少症への適切な対応について

事務連絡
平成29年3月21日

各都道府県・指定都市教育委員会学校安全主管課
各都道府県教育委員会専修学校各種学校主管課
各都道府県私立学校主管部課
各国公私立大学事務局
大学を設置する各学校設置会社の学校担当事務局
大学又は高等専門学校を設置する各地方公共団体担当課   御中
独立行政法人国立高等専門学校機構事務局
小中高等学校を設置する学校設置会社を所轄する
構造改革特別区域法第12条第1項の認定を
受けた各地方公共団体の学校設置会社担当課

文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課

学校におけるスポーツ外傷等による脳脊髄液減少症への適切な対応について

 学校における事故の防止と事故後の適切な対応については、かねてから幼児、児童、生徒及び学生の安全確保の一環として取組をお願いしているところです。

 スポーツ外傷等の後に、脳脊髄液が漏れ出し減少することによって、起立性頭痛(立位によって増強する頭痛)などの頭痛、頚部痛、めまい、倦怠、不眠、記憶障害など様々な症状を呈する脳脊髄液減少症とよばれる疾患が起こりうることは、通知、各種会議等でもお知らせしていた通りです。

各設置者におかれては、事故が発生した後、児童生徒等に頭痛やめまい等の症状が見られる場合には、安静を保ちつつ医療機関で受診をさせたり、保護者に連絡して医療機関の受診を促すなどの適切な対応が行われるようお願いします。また、事故後の後遺症として通常の学校生活を送ることに支障が生じているにもかかわらず、まわりの人から単に怠慢である等の批判を受け、十分な理解を得られなかったことなどの事例があるとの指摘もなされています。そのため、各設置者においては、教職員等の脳脊髄液減少症に関する理解を深めるとともに、必要に応じ、養護教諭を含む教職員等が連携しつつ、個々の児童生徒等の心身の状態に応じ、学習面を含め学校生活の様々な面で適切にご配慮頂きますよう引き続きお願いします。

なお、これまで「脳脊髄液漏出症」に対する硬膜外自家血注入(いわゆるブラッドパッチ)については、先進医療として実施されていましたが、平成28年度診療報酬改定において保険適用の対象とされています。保険診療として治療を受けるためには、診断に関する要件や医療機関の施設基準がありますので、適宜医療機関に相談いただくようお願いします。各設置者においては、当該情報について御承知の上、適切に対応いただきますようお願いします。また、学校の管理下における負傷による当該症状の治療で、保険診療の対象となるものについては、独立行政法人日本スポーツ振興センターが実施する災害共済給付の対象となりますので、併せて御留意願います。

 都道府県教育委員会及び都道府県私立学校主管課等にあっては、域内の市区町村教育委員会、所轄の学校に対して、この趣旨を周知するようお願いします。

 

お問合せ先

健康教育・食育課