施策目標(2)原子力の利用に関する研究開発の実施

主管局

研究開発局

関係局

基本目標

国民の理解と安全確保を大前提として、原子力の多様な可能性を引き出すための研究開発を実施する。

1 高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、供給安定性や環境適合性に優れた原子力の特性を技術的に高める高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発を実施する。

 達成目標の達成度合い

 高速増殖炉サイクル技術実用化研究開発については、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、安全確保を最優先し、維持管理等に必要な取組を実施した。 高速増殖原型炉「もんじゅ」については、平成25年5月に原子力規制委員会より発出された、保全計画に定められた機器の未点検に対する措置命令を受け、日本原子力機構改革本部を設置し、もんじゅを含めた原子力機構の基本的方向性を示した。また、平成25年9月に、もんじゅ研究計画作業部会においてもんじゅ研究計画を取りまとめた。

 今後の課題

 エネルギー基本計画(平成26年4月11日閣議決定)を踏まえ、「もんじゅ」を廃棄物の減容・有害度低減のための国際的な拠点と位置付け、もんじゅ研究計画に示された研究の成果を取りまとめることを目指し、克服しなければならない課題について必要な取組を実施していく。

2 ITER計画等の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することが期待される核融合エネルギーの実現に向け、ITER(国際熱核融合実験炉)の建設・運転を国際協力によって進め、核融合エネルギーの科学的・技術的実現可能性を実証する。また、ITER計画と並行して、先進的核融合研究開発プロジェクトである幅広いアプローチ(BA)活動を日欧協力により実施する。 (注)ITER計画、BA活動については、以下のページを参照。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/021.htm

 達成目標の達成度合い

 ITER計画については、我が国分担分の超伝導トロイダル磁場コイル導体の95%の製作や、中心ソレノイドコイル用超伝導導体に使用する超伝導素線と撚線の製作を進める等、分担機器の調達に必要な活動を確実に進めた。 また、BA活動については、青森県六ヶ所サイトの国際核融合エネルギー研究センターにおいて、平成26年1月に高性能計算機Heliosの性能を増強し、また、平成26年3月に欧州から搬入された原型加速器の入射器の本格的な据付・組み立てを開始する等、研究開発活動を着実に進めた。

 今後の課題

  国際的に定められたスケジュールに従って、ITERの建設を進めるとともに、BA活動における研究開発等を着実に実施する。

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大臣官房政策課

-- 登録:平成27年10月 --