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データ統合・解析システム |
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衛星観測、海洋観測、陸上観測などの様々な手段で得られた観測データを集中的に管理し高度な解析処理を行うことによって、多様な観測データを必要とする高精度な地球温暖化予測や洪水予測の入力情報を作成するなど、観測データを人類社会の利益に結びつけるため、データ統合・解析システム構築に向けた研究開発を進めている。
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全球地球観測システム(GEOSS)構築に貢献する観測研究 |
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地球温暖化・炭素循環観測、アジアモンスーン地域水循環・気候変動観測、対流圏大気変化観測に関する革新的技術の創出や、国際的な地球観測システムの構築を目指し、能力の高い研究機関を結集し、効果的な研究開発等に取り組んでいる。
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地球環境観測研究の推進 |
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海洋研究開発機構においては、地球温暖化の兆候が顕著な北極域での影響を早期に捉えることや全地球規模での熱・水・物質循環の過程とその変動を多項目・高精度に捉えることを目指し、海洋調査・研究船並びに氷海観測用小型漂流ブイ(J-CAD)、アルゴフロート及びトライトンブイ等の観測システムを利用した気候変動観測・水循環観測・地球温暖化観測・海洋大循環観測などの「地球環境観測研究」を推進している。
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人工衛星による観測に関する技術 |
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宇宙航空研究開発機構においては、地球温暖化問題等に対応するため、人工衛星熱帯降雨観測衛星(TRMM)に搭載されている降雨レーダ(PR)や米国の地球観測衛星Aquaに搭載されている改良型高性能マイクロ波放射(AMSR-E)などから降水量や海面水温などのデータを取得することにより気象予報精度の向上やエルニーニョなどの異常気象現象の解明に貢献するとともに、災害状況把握や地図作製などに貢献する陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の運用、温室効果ガスの濃度分布を観測することにより京都議定書に定める温室効果ガス排出量削減効果の評価などに貢献する温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)の開発、全球の降水を高精度で観測することにより水資源の管理や気象災害の軽減などに貢献する全球降水観測/二周波降水レーダ(GPM/DPR)の開発研究、全球規模で継続的に気候変動・水変動に関する観測をすることにより気候変動予測や気象災害の軽減などに貢献する地球環境変動観測ミッション(GCOM)の試作試験等を関係機関との協力の下に進めている。
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南極地域観測事業 |
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地球温暖化、オゾンホール等の地球規模での環境変動の解明に資するため、南極地域観測統合推進本部(本部長:文部科学大臣)を中心として、総務省、防衛庁、情報システム研究機構国立極地研究所等の関係機関との連携・協力により、南極地域において研究・観測を推進している。
なお、南極環境保護対策の推進のため、昭和基地から残置廃棄物の持ち帰りを実施している。 |