文部科学省における環境保全施策等の点検結果 [１－（４）　名勝・天然記念物]

（基準年度：平成１３年度）（達成年度：平成１８年度）

　生物多様性の保全と良好な自然環境についての認識の昂揚にも寄与する天然記念物の指定については、天然記念物として「伊吹山頂草原植物群落」(平成１５年度)、「平成新山」(平成１６年度)を指定し、指定されている天然記念物の一層の保全に資するため「日光杉並木街道附並木寄進碑」（全長３８kmのうち所有者の同意が得られた地域から継続的に追加指定、平成１５年度，１６年度），「新宮藺沢浮島植物群落」(平成１５年度)について追加指定しており，順調に進捗している。

　平成１５年度については、名勝・天然記念物の保全と地域文化財として活用を図るため、地方公共団体等が実施する以下の事業について国庫補助金を交付しており，想定どおり目標を達成した。平成１６年度についても、引続き以下の事実について、国庫補助金を交付しており、順調に進捗している。

【国庫補助金の対象事業】

	（平成１６年度予算）	（平成１５年度予算）
・緊急調査事業	14,580千円	16,200千円
・食害対策事業	238,900千円	309,765千円
・保護増殖事業	-(実施なし)	67,876千円
・再生事業	64,482千円	-(実施なし)
・史跡等保存管理計画策定事業()	13,365千円	14,850千円
・保存修理事業()	2,824,836千円	2,776,836千円
・史跡等公有化事業()	15,338,817千円	15,338,817千円

(*)を付した事業については天然記念物を含む記念物全般

　自然環境を構成要素とする名勝と天然記念物の適切な保存と活用の推進を期すため、整備マニュアルの策定を継続して取り組むとともに、都道府県や指定都市等の担当者を対象とする研修会を開催ており，順調に進捗している。

　飼育施設での人工増殖を主とする従来の域外保全から、野外での生息・生育環境のもとで復帰（再生）へ積極的に移行を図ることとし、イタセンパラ、ネコギギ及びコウノトリなどについて引き続き事業を実施しており，順調に進捗している。

　天然記念物の活用により人と自然の関わり方についての理解の普及に資する学習施設等の充実を期すため、ネットワークの構築や情報提供による支援を実施しており，順調に進捗している。