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宇宙開発利用

1955年(昭和30年)

第一章 日本の宇宙開発の政策史 > 1.黎明期から宇宙開発委員会発足まで(~昭和43年)

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1955年(昭和30年)1月3日

毎日新聞が「科学は作る」という特集記事の第2弾として、「20分で太平洋横断国産機・15年後の夢ならぬ夢」という東京大学生産技術研究所の極超高速ロケット輸送機の記事を掲載した。

1955年(昭和30年)1月11日

文部省大学学術局学術課長が東京大学生産技術研究所に観測ロケットの研究開発の妥当性を打診。

 東京大学の永田教授と糸川教授とが中心となって協議が進められ、9月にブリュッセルで開かれたIGY特別委員会において、日本は地球上の観測地点9カ所の内1カ所を担当することとなった。こうして、AVSA研究班の極超高速ロケット機構想は、当時の国情では余りにも突飛過ぎて予算化も適わず苦慮していたが、国際地球観測年の日本参加を支えるという具体的で期限付きの任務を負うこととなった。東京大学生産技術研究所でロケット輸送機研究計画を進めようとする工学者たちと、国際地球観測年にロケットを使って上層大気を観測したいと願う理学者たちとが手を組み、日本の宇宙開発はその草創の時代から、宇宙工学と宇宙理学が相まってスタートしたのである。

 東京大学生産技術研究所の国際地球観測年参加計画は、1955年(昭和30年)2月3日、日本学術会議の国際地球観測年特別委員会で承認され、同月文部省からも認められた。

1955年(昭和30年)4月

東京大学生産技術研究所に字宙開発ロケット予算が初めて成立

 1955年(昭和30年)、初の宇宙関係予算5,740万円余りが文部省に配賦され、西千葉の東京大学生産技術研究所千葉実験所内にSR(Sounding Rocket)研究班(AVSA研究班の改名)が設置された。

1955年(昭和30年)4月12日

東京大学試作のペンシルロケット、東京都国分寺で初テストに成功

 富士精密荻窪工場内での燃焼実験により、内圧112気圧、燃焼時間63ミリ秒、推力29kgなどを確認の後、翌1955年(昭和30年)4月12日、東京都・国分寺の新中央工業工場跡地の銃器試射用ピットにおいてペンシルロケットの初水平試射を行い、次いで4月14日には関係官庁、報道関係者大勢の立会いのもとで初の公開試射を行った。この水平試射は4月12、13、14、18、19、23日に行われ、34機すべてが成功裡に終了した。

 そして、国分寺での実験の後は、千葉の東京大学生産技術研究所にあった50mの船舶用実験水槽を改造したピットで、全長を300mmにしたペンシル300ロケット、2段式ペンシルロケット、無尾翼のペンシルロケット等を次々と水平発射して経験を積んだ。

 観測ロケットの研究開発は、学術研究とはいえ大規模な事業であり、東京大学生産技術研究所だけでできることではなかった。そこで、東京大学生産技術研究所外の学識経験者の協力を求めるために、国際地球観測年技業関係者を全て網羅した、「観測ロケット研究連絡会」が結成され、1955年(昭和30年)4月26日に第1回会合が開催され、第2回会合ではロケット打上げ射場の候補地についての意見交換が行われている。

 実際の実験場の選定に大きな力となったのは、「観測用ロケット各省連絡協議会」であった。ロケットを打ち上げるとなると、陸海空の安全の確保、関係者への連絡体制、気象情報の入手、使用電波の認可など、関係する省庁の数も多いため、関係行政機関が東京大学生産技術研究所のロケット実験に実施に協力することが、1955年(昭和30年)6月27日の事務次官会議で取り決められ結成された。

1955年(昭和30年)7月11日

総理府、航空技術研究所(NAL: National Aeronautical Laboratory)発足

1955年(昭和30年)8月6日

秋田県道川海岸の道川実験場でペンシル300ロケットの発射テスト成功

 ペンシルロケットの公開実験と併行し、国際地球観測年参加計画のためSR研究班が先ずとりかかったのは、今後発展する観測ロケットの発射場の選定と建設であった。海に面し、人家や船舶・航空路から十分に離れて安全が確保できる等の条件で、秋田県道川海岸が選ばれ道川実験場が整備された。1955年(昭和30年)8月6日14時20分、発射信号でペンシル300ロケットはランチャーから転げ落ちた。急いでランチャーにストッパーを取り付け、15時32分、初の斜め発射となった。記念すべき2回目のペンシル300ロケットの到達高度は600m、水平距離700m、飛行時間16.8秒であった。

1955年(昭和30年)8月23日

東京大学、ベビーS-1ロケット発射テスト成功

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研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

-- 登録:平成23年02月 --