2025年11月に海洋生物ビッグデータ活用技術高度化事業が「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年(※1)」を実現するための国際的な取組である「Ocean Decade Action(※2)」のプロジェクトに承認されました!
詳しくは、Ocean Decade Action(外部ページ) のページからご覧ください。

OCEAN DECADE シンボルマーク
※1 「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」とは
海洋科学の推進により、持続可能な開発目標(SDG14「海の豊かさを守ろう」等)を達成するため、2021年から2030年の10年間に集中的に取組を実施する国際的な枠組み。2017年(平成29年)12月の第72回国連総会で採択。実施計画策定機関はユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)。
※2 Ocean Decade Actionとは
今後10年間「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年(※1)」のビジョンを遂行するため、世界中で実施される取組。Ocean Decade Actionには プログラム、プロジェクト、アクティビティなどの種類がある。
2025年10月31日(金曜日)に国連大学で本事業に関する公開シンポジウムを開催しました!
当日は多くの方々にご参加いただき、盛況に終えることができました。後日、録画等をアップロード予定です。

シンポジウムポスター(クリックするとPDFが開きます。(PDF:5.4MB))
文部科学省の「海洋資源利用促進技術開発プログラム-海洋生物ビッグデータ活用技術高度化-」では、海洋生物・情報科学研究者の分野横断的研究チームにより、
データ連携・統合解析技術の確立等を進め、ビッグデータから新たな知見を見出すとともに社会実装例を創出し、海洋生物ビッグデータを活用して課題解決を図る社会の構築を目指しています。 (以下、画像をクリックするとPDFが開きます。(左図:PDF:476KB、右図:PDF:730KB))

海洋生物ビッグデータ活用技術高度化事業では、現在3つの視点での研究課題を進めております。各課題は以下の通りです。(各バナーをクリックすると、各研究者の外部ページに別ウィンドウで開きます。)
○研究課題
・地図の視点
<概要>
久保田課題では、論文などにある海洋生物の種に関するデータを統合し、種分布モデルにより解析することで、海の生物多様性分布のプラットフォームを構築する研究を主に行っています。
このプラットフォームは海洋保護区の最適な配置や海洋生態系の劣化リスク等の分析技術も擁しており、政策決定の根拠となることなどが期待されます。
・ミクロの視点
<概要>
高塚課題では、イベントベースビジョンセンサ-(EVS)という各画素の「動きの変化(輝度変化)」のみを捉える低消費電力ながら、高速処理可能なカメラを用いて、海水中の粒子や生物データを収集・解析する仕組みを研究しています。
この研究は、海洋資源開発の影響調査や水産資源、気候変動研究などへの活用が期待されます。

・動物の視点
<概要>
佐藤課題では、海鳥やウミガメなどといった動物に小型のセンサを取り付け、位置、水温、海上風、波浪等を観測する「バイオロギング」データを保存し、解析するBiologging intelligent Platform (BiP)というプラットフォームの開発を主に行っています。
この研究は、洋上風力発電の影響評価や将来的には気象予報の精度向上に寄与することなどが期待されます。

また、各課題のこれまでの成果によるプラットフォーム等のページを以下のリンクに掲載しますのでぜひご覧ください(外部ページ)。
研究開発局海洋地球課(内線5012)