開発戦略の検討の加速について

開発戦略の検討の加速について

(1)スーパーコンピュータによるシミュレーションは、理論、実験と並ぶ科学技術の第3の手法として、最先端の科学技術や産業競争力の強化に不可欠な基盤であり、諸外国でもスーパーコンピュータの開発・利用に力を入れていることから、我が国としても長期的な視点から研究開発を継続的に進めていくことが必要です。

(2)「京」開始時のスーパーコンピュータ戦略については、平成17年8月、科学技術・学術審議会において、10ペタフロップス級の汎用スーパーコンピュータの研究開発プロジェクトを平成18年度には開始させることが必要であること等の提言※を受けて、第3期科学技術基本計画(平成18年3月)において国家基幹技術として位置づけ、平成18年度から「次世代スーパーコンピュータ・プロジェクト」が開始されました。

※提言の概要:
1)我が国のスーパーコンピュータ開発をリードする最高水準の汎用システム(NLS(ナショナル・リーダシップ・システム))開発を平成41年までの長期ロードマップに従い戦略的に実施
2)幅広い分野においてペタスケール・コンピューティングを実現することによる大きな成果の期待
3)米国のスーパーコンピュータ戦略、半導体技術トレンド等を踏まえた開発スケジュールの検討

(3)この平成17年8月の長期戦略(平成17年から平成41年の25年間)については、策定後5年以上経過していることから、最新の技術的動向や今後の科学的・社会的ニーズ、「京」で得られる成果等も踏まえ、見直す必要があります。
 また、「京」の開発においては、当初、開発者側の視点を重視してプロジェクトが進められてきたが、平成21年11月から12月に行われた事業仕分けやパブリックコメント等を経て、これを改め、利用者側の視点に立ったHPCIの構築に展開した経緯を踏まえ、多様な利用者ニーズに応じる基盤という視点から今後のあり方を検討することとしています。
 このため、本年度から、リーディングマシンの必要性を含めた今後10年程度を見据えたHPCI計画の推進のあり方に関する調査・検討を進めており、平成25年夏頃を目途に方向性を明らかにする予定です。

お問合せ先

研究振興局情報課計算科学技術推進室

電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:hpci-con@mext.go.jp

(研究振興局情報課計算科学技術推進室)

-- 登録:平成24年09月 --